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素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

風が吹けば桶屋が儲かる

2022年07月05日 | 日記
 「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざは江戸時代の生活を背景にできたものだと言われている。
「風が吹く」という原因から「桶屋が儲かる」という結果までには7つのステップを踏む。
  ①風が吹いて、埃が立つ
  ➁埃が立って人の目に入ると、失明する人が増える
  ➂当時、失明した人は三味線で生計を立てる人が多かった
  ➃三味線の胴を張るために、猫の皮が必要になる
  ⑤猫の皮の需要が増えると猫が減り、ネズミが増える
  ⑥ネズミが桶をかじるので、桶の需要が増える
  ⑦桶屋が儲かる
 かなり苦しいこじつけだが、「一見なんの関係もないようなところから、意外なところに影響が出る」という意味で、このことわざが使われてきたのだと思うが、私は落語のマクラでよく聞いてきた。「無理矢理なこじつけ」や「単なる思い込み」を笑う例として取り上げられていた。昭和の時代では後者の使われ方が多くなったのではないかと思う。

 しかし、平成、令和とグローバル化が進み、社会のネットワークが張り巡らされた現代社会では「一見なんの関係もないようなところから、意外なところに影響が出る」という意味で、このことわざを思い浮かべることが増えてきた。

 地方都市の工場での豪雨被害や火災などで、部品の調達が出来ず車の生産ラインがストップしたり、台湾での水不足が半導体の需給逼迫を引き起こし、車や家電製品の品不足、供給の遅れをもたらしたりと「エッ!」と思うことがよくある。

 実際、車に関しては自分自身が7月に注文して車検切れの12月の前日に納車という綱渡り経験したので他人ごとではなかった。今回のKDDIの通信障害もauを利用しているのでもろに影響を受けた。母に連絡しようとしてもすぐに通話終了になってしまう。最初はよくわからなかったが、ニュースでKDDIの通信障害を見て「これか!」と気づいた次第。

 私の場合は電話とメールだけで、しかも家族間が99%なので2日間不通でもさほど不便は感じなかった。スマホなどでフル活用している人達は不便極まりない生活を強いられたことだろう。

 また、気象庁のアメダスのデータ配信や楽天モバイル、JCOMなどの他社サービスや物流、地方銀行、JR貨物、郵パックなど思いもよらないところにも影響が出て、ネット社会を改めて実感した。

 電気と同様、通信事業も社会生活を送る上で欠くことのできないものになっている。それだけに脆さを露呈した今回の出来事をしっかり検証してほしい。

 固定電話や公衆電話が無用の長物になりつつあったが、やはりなくしてはいけないだろう。効率、効用だけを考えていてはいけないということも教訓の一つだろう。
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