素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

世界陸上4×100mリレーは男女とも面白かった

2022年07月24日 | 日記
 個々の力だけでは測りがたいものがあるというリレーの面白さを今日は久しぶりに味わった。しかも男女のダブルとはこれから先ないだろう。

 女子は、ジャマイカが短距離の個人種目で圧倒的な結果を出したメンバーをそろえ、金メダル確実、敵は世界記録。新記録が出るかどうかに関心が集まっていた。しかし、アメリカが見事なチームワークを発揮して金メダル。解説によればリレーのために3日間の合宿を行ったそうだ。今までのアメリカは個人の力に頼りバトンパスに関しては特別な練習をしてこなかったが、地元開催ということもあり方針を転換したみたいだ。短距離の個人種目では全く振るわなかったにもかかわらず金メダルを獲得した。これがリレーの醍醐味だ。

 男子は逆に、短距離の個人種目ではメダルの独占状態で層の厚さを見せつけたアメリカが、第3走者から第4走者へのほんのわずかなバトンミスでカナダにかわされてしまった。アンカーの競り合いは見応えがあった。絶対王者は存在しないことを再認識。

 背化陸上のレベルとは比較にならないが、わたしにもリレーで勝ち続けるプレッシャーの経験がある。それは小学校の運動会の一番の呼び物、地区対抗リレー。鵜方は1区から9区までの9地区に分かれていた。その各地区の各学年の男女の代表によるリレーで運動会の種目のラストを飾る。1区と2区は人数の関係で合同チームとなるので計8チームの熱い戦いである。

 私は2年の途中で転校してきたので3年生から代表に選ばれてきた。そして私の住んでいる4区は常勝チームであった。中学年までは余りプレッシャーを感じずに走っていたが、高学年になると勝負どこを走ることになるので連覇の重荷を感じるようになってきた。各学年男女1名なのでバトンパスの練習する機会もなくぶっつけ本番のバトンパスとなる。相方の走力などを判断してバトンゾーン(当時はこう言っていた)をうまく使うタイミングの取り方が鍵を握ってくる。

 各地区の精鋭が集まるので走力は拮抗しているので、バトンパスの小さな積み重ねが勝敗を分ける。一番のピンチだったのは5年生の時、順調にトップでアンカーにバトンが渡ったが、斜めに掛けているアンカータスキが肩を外れだんだん下に落ちてきたのだ。みんな必死になって「タスキ、タスキ」と連呼するがランナーは逃げ切るのに必死でタスキを直す余裕もなく、第3コーナーを回った時は腰のあたりまで落ちてきた。最後の直線でタスキは落ち続け太ももにからんできた。万事休すと思ったが粘り、ゴール2mほど手前で足首にからみ転倒したが勢いでゴールに転がり込み勝利できた。6年でアンカーを走った時はタスキをしっかりと絞り込んでつけたことは言うまでもない。その時は、4年生に抜群の選手がいたので余裕を持ってゴールテープを切ることができた。

 幸い4連覇を果たして卒業できたが、街中挙げての熱気の中で重荷を背負って走ったことは良き思い出として残っている。不思議な小学校で春と秋の2回、校内陸上競技会なるものを開催していて「立ち三段跳び」「50m走」「走り高跳び」の3種目でライバルと競っていた。あの緊迫した勝負も忘れがたい。

 

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