素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

志摩に・清崎 博 文楽アトリエ訪問

2012年11月25日 | 日記
父親に頼まれていた年賀状が完成したのと娘の結婚式が無事に終わったことの報告もあったので志摩の実家に帰った。天気も良く秋色に染まった景色の中を快適に走ることができた。
年賀状の仕上がりは満足してもらった。瓢箪から駒みたいなところもありめでたしめでたしである。
結婚式のフォトブックを見て二人の嬉しそうな顔に安心したみたいである。また先日の文楽の話をしたら自分たちが観た時のプログラムを取り出してきた。平成16年であった。8年前は元気に大阪に出て来ていたのだとあらためて時の流れを感じてしまった。
偶然だったが父が油絵を始めるきっかけとなった磯部町公民館油絵講座で講師をされていた清崎博さんが講座修了生の油絵の制作場所として造られたアトリエでのアトリエクラブ絵画展が最終日なので夕方、出品作品の引き上げと懇親会への送迎を頼まれた。
アトリエは伊雑の浦に面し、東にはスペイン村が見えて風光明媚なところに建っていた。清崎先生を始め父を含め11名の会員の方々の力作が36点展示されていた。

清崎先生は14年ほど守口市で教鞭をとられたあと志摩に戻られた。安乗小学校に勤められていた時、江戸時代からの地域の伝統文化である安乗文楽への理解と認識を深めるため「子ども文楽クラブ」を創設し後継者不足で途絶える危機にあった安乗文楽の継承、発展に寄与された。自身も文楽をモチーフにした作品を多く描かれ、文楽の物語の内面性の追求のためしばしば大阪文楽劇場を訪れておられた。その縁で両親も文楽に関心を持ち、定期的に仲間と一緒に鑑賞していたという。
私は清崎先生にお会いするのは初めてであったが、大阪のことや文楽のことで話が弾んだ。帰りがけにアトリエオープン10周年を記念して作られた画集をいただいた。合縁奇縁というが、今日という日に帰らなかったらアトリエクラブや清崎先生のことは今までと同様に話で聞くだけで終わっていただろう。明日もまた別の展覧会の引き上げに連れて行ってほしいと頼まれた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする