かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

旧西笠松駅舎~名古屋鉄道 竹鼻線(岐阜県羽島郡笠松町)

2012-07-20 | 失われた建物の記憶

 名古屋鉄道は駅集中管理システム導入を機にほとんどの路線で駅舎の廃止や改築を行いました。ローカル路線の多い名鉄は開業時からの木造駅舎が比較的多く残っていましたが、2007年駅集中管理システム、トランパス(現在はmanacaに移行)導入時にほとんどの戦前の木造駅舎は新駅舎に建て替えられてしまいました。
 笠松駅と江吉良駅を結ぶ竹鼻線にある西笠松駅は、大正10年の開業以来の雰囲気のある洋風の木造駅舎でしたが、今ではその姿を見ることはできなくなりました。

◆旧西笠松駅舎~名古屋鉄道 竹鼻線/岐阜県羽島郡笠松町天王町45
 竣工:大正10年(1921)
 構造:木造平屋
 撮影:2006/10/08
 ※取り壊し、新駅舎に建て替え


■在りし日の西笠松駅(東側正面)~大正モダンを感じさせるマンサード屋根の洋風駅舎



■北側出入り口~軒下の持送りや2連のガラリ(屋根裏換気口)が洋館らしさを演出しています
 


■北東側から見た旧駅舎と新駅舎
名鉄さんに限りませんが、90年の歴史を刻んだ建物をあっさり建て替えてしまうのが経済、効率優先の企業というものです。
わかちゃいるけど、なんだかな~
 


■新駅舎には旧駅舎のデザインを継承するという試みは一切ありません。
この時期に建てられた新駅舎は、ただただコストパフォーマンスを優先させた四角い箱型の同じデザインで、金太郎飴ならぬ金太郎駅舎です。
金太郎飴は職人さんの技が光る銘菓ですが、はたして金太郎駅の90年後は?
 

 



最新の画像もっと見る

post a comment