次は、「竹蒔絵硯箱」(江戸時代、木製漆塗、28.2/17/5.4cm、一合、
静岡・MOA美術館所蔵)は、長方形で広く面取りされた二方桟蓋造の硯
箱。
蓋表に銅板で朽ちた竹二本が表され、細かな傷の質感や破断面の描
写など写実的な表現が施され、節の盛り上がり、虫食いの穴、裂けた
先端部など浮彫で再現され、金属加工に長じた素材の扱いが伺える。
これこそ光悦蒔絵の特徴だ。特に竹の配置は「光悦謡本」の雲母摺り
装備に通じる。
大正4年(1915)に光悦の遺徳を偲ぶ茶会、光悦会で使用され好評を
博し、さらに昭和に入り図録などに掲載されるに及び、本品は広く知
られるようになる。
TNM(台東区上野公園13-9)
静岡・MOA美術館所蔵)は、長方形で広く面取りされた二方桟蓋造の硯
箱。
蓋表に銅板で朽ちた竹二本が表され、細かな傷の質感や破断面の描
写など写実的な表現が施され、節の盛り上がり、虫食いの穴、裂けた
先端部など浮彫で再現され、金属加工に長じた素材の扱いが伺える。
これこそ光悦蒔絵の特徴だ。特に竹の配置は「光悦謡本」の雲母摺り
装備に通じる。
大正4年(1915)に光悦の遺徳を偲ぶ茶会、光悦会で使用され好評を
博し、さらに昭和に入り図録などに掲載されるに及び、本品は広く知
られるようになる。
TNM(台東区上野公園13-9)