ガンディーの真理を読んでいて、痛切に思うのが自分の読解力の貧しさと低さである。
だから、この本を手にしてから、もう7年ぐらい経っていたのだろう。
だが、さすがに最後に近くなっていけば行くほど、この本に吸い込まれるようになってきた。
一字一句読み逃すことのないように電子辞書とノートとガンディーの自伝を近くに置き、分からない字は調べ、またそれをノートに記入しながら、それは悪戦苦闘しながら読んでいる。
ガンディーは激しい赤痢になり、神経衰弱になり、それは自伝には「死の入り口」と書かれている。
その一年間を乗り越え、彼はその反発と克服からの喜びであろうか、新たかな解釈を得、活き活きとそのマハトマの生命力を生み出していく様は圧巻である。
細かなことは到底書ききれないが、自伝では書かれていないその時期の彼の言葉を読んでいくと、真理への確信、サティヤーグラハがインド人全体にどう根付いていくものか、「ヒマラヤも一本道では歩けない」と言うほど、それが難しいことを受け入れ、にもかかわらず、それを見出そうと必死な姿があまりにダイナミックであり、かつ、神のご加護のうちにあったことを知る。
さて、あともう少しで終わってしまうが、それが終わりでないことを確信しながらも、この本を身体で感じながら、ゆっくりとインドを思い浮かべ、またそのとりこになりながら読んでいこう。
貧しい読解力も育てながら。