昨日の朝、セントメリーのミサから、ジョアンと二人でマザーハウスに行くと、小さな子ども抱いたシスターがマザーに笑顔で話しかけていた。
その姿ですぐに判った。この子は海外に行くと。
自分達は笑顔でその姿を覗いていた。シスターが子ども抱いて出てきたので、どこに行くかを聞いてみた。
スイスにいくとこのことだった。子どもは女の子、とってもおしゃれな服を着ていた。
子どもと少し話した。とてもナーバスになっていて笑顔は見られなかった。涙は流していなかった。彼女からの声は聞けなかったが握手はした。小さな指が自分の手と重なると、少し彼女の思いが伝わるようだった。
彼女は全部判っていた。ここから離れること、それはシスターも言っていた。だから、とってもノーティーになっていた。それがなおさら愛らしかった。
30歳くらいの若い夫婦がそばに来た。彼らのところに彼女は行く。
母親になる女性の瞳には愛情と喜び、幸せで満ち溢れていた。彼女が女の子に話しかけて、女の子はシスターの体から離れようとせずにいた。
言葉では到底言い尽くせない暖かな思いが漂っていた。ジョアンも自分も心をふるわせていた。
喜び。命。それらすべてを神から授かるその瞬間に立ち会ったような感覚を味わった。
笑顔に満ち溢れた母親とジョアンは何も言わずに抱きしめあった。自分は旦那さんと強く握手をした。
言葉なんていらなかった。胸が熱くなった。とっても暖かくなった。
その子の未来を夢見た。その子の幸せを祈った。その家族の幸せを祈った。そこには愛という言葉では説明がつかない、それは光を話し続けているもののように見えた。その光景を見れて幸せだった。
昨日、一人プレムダンに患者を運んだ。今日は駅のボランティアが全員揃ったので仕事を丸一日休んだ。
部屋の掃除、洗濯して、モーフを干した。帰ったら観葉植物の手入れもしよう。のんびりとしよう。
いま、そとは心地良い風が吹いている。