ほんとうに暑くなってきた。冬の終わり、夏の到来である。
いきなり来るので、しっかり対処しないと体調を悪くする可能性がある。ゆっくりとする時間と祈りが必要なことは変わりはない。
病院ではもう許可を得て訪問しているような感じだ。誰もが自分達の存在を知り、受け容れてくれる。見舞いの人を外に出し、自分達だけ中に入れて、あとは鍵をしていたりもする。自分達が部屋を出るときには誰かが鍵を開け、自分達を見送ってくれる。
以前、自分が一人で行っているときに、ナースの婦長らしき人と話をした。ベンガル語がかなり判らなかったが、終始穏やかな感じで彼女は自分に話をしてくれた。そのときに「明日も来て良いか?」と聞くと、彼女は承諾してくれた。それが許可だったように思う。
今日も、これからオペにいく患者に「心配しないように。大丈夫だよ」そう話しかけたり、何日か前にオペが終わったばかりの患者が激しい痛みを感じていたが、その後、回復していくのをお互いに喜んだり、また、やけどの患者がトイレに行っているので、「また明日来るよ」そう伝えれば、「待って、待って、もう終わったから、いま、行くから、待って」と言い、トイレが終わり、マーシーが彼のズボンをあげ、彼がトイレからニコニコしながら出てくるのを見たり、彼らが自分達に与えてくれるものは愛以上の物のように思える。
この訪問をしていると神さまを見ているような気がする。いや、ほんとうに彼らが自分達に神さまを教えてくれている。彼らは素晴らしい。ほんとうに素晴らしい。
今日、駅は静かだった。
バーニーは一昨日自分がプレムダンに運んだ彼女がまだ駅にいると勘違いをしていた。彼女は忙しすぎる。もう少し怠ける勇気を持って欲しい。その勇気が足らない。
忙しすぎれば、自身にも、彼らにも良くないことになりかねないからだ。
それでも、彼女は素敵だ。いつも頭の中は苦しむ彼らのことで一杯なのだろう。そのことは容易に判る。彼女から学ぶことはほんとうに多い。有り難いことだ。