来月のJRダイヤ改正で、東京~大阪を走る夜行急行「銀河」が廃止されてしまうそうです。旅好きな私は今までに東京~大阪間を様々な交通手段を使って移動していますが、銀河はまだ一度しか乗った事がありません。日曜の夜の大阪公演観た後などに銀河で移動する案を考えたりもして、そういうハロプロ遠征をやってみたいなと思ったりもしましたが、結局それも実現せずに終わってしまう事が少し寂しいです。
唯一乗った機会は、夏に大阪の友人と南紀に遊びに行った帰りでした。時間が押して、最終東京行き新幹線に間に合うか微妙になってきたため、銀河に乗る事にして指定券を夕方取りました。確か、白浜駅のみどりの窓口だったかと記憶します。
銀河はビジネス客が多いという話は聞いていましたが、希望のB寝台下段の指定券は夏休み期間だというのにあっさり取れました。おかけで少し時間の余裕が生まれ、友人宅の最寄り駅近くの銭湯にも入れて気分良く大阪駅に向かいました。
指定券があっさり取れた事を裏付けるかのごとく、大阪駅の銀河乗車ホームには人影もまばらでした。時間が少し遅く、乗ったら寝る準備に入るつもりなので、買い出しもほどほどに列車到着を待ちます。そんな時、私が待つ乗車位置に一人、少し酒の入ったおじさんがいました。B寝台の座席は向かい合わせのボックス調です。「こんなオッサンと同じ席になったら嫌だな」と思ってはいましたが、ホームの人影の無さを思えば自分の席に誰か相席者が来るとは思えず、気楽に構えていました。
やがて列車が、夏の蒸し暑い夜のホームを涼しげに彩るブルーの車体で現れました。東海道本線で、しかも行き先は東京行きと旅情には今ひとつ欠けますが、やはり夜行列車の醸し出す雰囲気は良いものです。
ドアが開き、指定券が示す場所へと私は腰を落ち着けました。さて、短い間だけど夜行列車を満喫するぞ!車内もガラガラで静かでサイコー!
なんだかんだで、夜行列車に浮かれていた私の前に一人の乗客が現れました。「こんなに空いているのに相席者がいるのか残念。まあ寝てしまえば関係ないか」と思いながら、その人の顔を見るとなんと先ほどの酒の入ったおじさんでした。気分は一気に興醒めです。なんでこんなにガラガラの車内なのに相席者がいて、しかもそれがこのオッサンなんだ…と席運を嘆く自分に、おじさんから話しかけてきました。夜行列車で相席者が話しかけてくる事は、よくある事です。
酒の匂いをさせてはいるものの、話してみるとおじさんは感じの良い人でした。大阪には仕事?と聞かれたので遊びと答え、今日は大阪に住む友人と遊んできたと説明しました。友人は大阪のどこ?と聞かれたので○○市と答えたところ、あの辺(泉州地域)は昔から紡績で栄えてねえ…と話は広がっていきました。思いがけず楽しい旅になってきたかも。
京都を過ぎた辺りだったでしょうか、おじさんはもう寝るから明日の朝起こしてくれないかと行ってきました。私は横浜で降りるので、その手前の大船辺りで朝の支度で起きるが、その時間でよければと承諾しました。感じの良い人だったけど、このあたりはやはり酒が入っているからか、ちょっと無礼です。
おじさんは頼み事を終えると、さっさとカーテンを閉めて寝てしまいました。まあ、話の盛り上がりの勢いで長々と晩酌に付き合わされなかっただけよしでしょうか。私は改めて夜汽車気分を味わうべく、しばらく車窓を眺めたあと就寝しました。
翌朝、身支度を終えたあと、おじさんを起こしました。少し無愛想で、どうやら朝が苦手なようでした。
降りる時に軽く挨拶をして横浜で降りると、見慣れた景色に夜行列車旅情などというものは吹っ飛び、既に仕事という日常に向かっているかのような旅のエピローグでした。ビジネス夜行列車銀河に相応しいエピローグだったかもしれません。
今回のBGM 夜汽車でやって来たアイツ / サンボマスター
唯一乗った機会は、夏に大阪の友人と南紀に遊びに行った帰りでした。時間が押して、最終東京行き新幹線に間に合うか微妙になってきたため、銀河に乗る事にして指定券を夕方取りました。確か、白浜駅のみどりの窓口だったかと記憶します。
銀河はビジネス客が多いという話は聞いていましたが、希望のB寝台下段の指定券は夏休み期間だというのにあっさり取れました。おかけで少し時間の余裕が生まれ、友人宅の最寄り駅近くの銭湯にも入れて気分良く大阪駅に向かいました。
指定券があっさり取れた事を裏付けるかのごとく、大阪駅の銀河乗車ホームには人影もまばらでした。時間が少し遅く、乗ったら寝る準備に入るつもりなので、買い出しもほどほどに列車到着を待ちます。そんな時、私が待つ乗車位置に一人、少し酒の入ったおじさんがいました。B寝台の座席は向かい合わせのボックス調です。「こんなオッサンと同じ席になったら嫌だな」と思ってはいましたが、ホームの人影の無さを思えば自分の席に誰か相席者が来るとは思えず、気楽に構えていました。
やがて列車が、夏の蒸し暑い夜のホームを涼しげに彩るブルーの車体で現れました。東海道本線で、しかも行き先は東京行きと旅情には今ひとつ欠けますが、やはり夜行列車の醸し出す雰囲気は良いものです。
ドアが開き、指定券が示す場所へと私は腰を落ち着けました。さて、短い間だけど夜行列車を満喫するぞ!車内もガラガラで静かでサイコー!
なんだかんだで、夜行列車に浮かれていた私の前に一人の乗客が現れました。「こんなに空いているのに相席者がいるのか残念。まあ寝てしまえば関係ないか」と思いながら、その人の顔を見るとなんと先ほどの酒の入ったおじさんでした。気分は一気に興醒めです。なんでこんなにガラガラの車内なのに相席者がいて、しかもそれがこのオッサンなんだ…と席運を嘆く自分に、おじさんから話しかけてきました。夜行列車で相席者が話しかけてくる事は、よくある事です。
酒の匂いをさせてはいるものの、話してみるとおじさんは感じの良い人でした。大阪には仕事?と聞かれたので遊びと答え、今日は大阪に住む友人と遊んできたと説明しました。友人は大阪のどこ?と聞かれたので○○市と答えたところ、あの辺(泉州地域)は昔から紡績で栄えてねえ…と話は広がっていきました。思いがけず楽しい旅になってきたかも。
京都を過ぎた辺りだったでしょうか、おじさんはもう寝るから明日の朝起こしてくれないかと行ってきました。私は横浜で降りるので、その手前の大船辺りで朝の支度で起きるが、その時間でよければと承諾しました。感じの良い人だったけど、このあたりはやはり酒が入っているからか、ちょっと無礼です。
おじさんは頼み事を終えると、さっさとカーテンを閉めて寝てしまいました。まあ、話の盛り上がりの勢いで長々と晩酌に付き合わされなかっただけよしでしょうか。私は改めて夜汽車気分を味わうべく、しばらく車窓を眺めたあと就寝しました。
翌朝、身支度を終えたあと、おじさんを起こしました。少し無愛想で、どうやら朝が苦手なようでした。
降りる時に軽く挨拶をして横浜で降りると、見慣れた景色に夜行列車旅情などというものは吹っ飛び、既に仕事という日常に向かっているかのような旅のエピローグでした。ビジネス夜行列車銀河に相応しいエピローグだったかもしれません。
今回のBGM 夜汽車でやって来たアイツ / サンボマスター