フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

エンドレスな熱狂へ

2010-07-14 19:10:52 | サッカー
 2010W杯が終わりました。優勝はスペインでした。決勝はどちらが勝っても初優勝。移民が多く国に一体感がないと言われてきたフランスが1998年大会で初優勝して国が一つになって盛り上がったように、各民族間に独立意識の強いスペインがこの優勝で国中が盛り上がったのなら、とても意味のある優勝だったのではないかと思います。

 国中が盛り上がると言えば、日本も大会前は盛り上がりに欠け、どうなる事かと思いましたが、始まってみれば日本代表チームの奮闘に盛り上がりが増していきました。未明に行われたデンマーク戦は視聴率30%を超え、決勝トーナメント一回戦のパラグアイ戦は50%を超える視聴率。非常に多くの人がテレビで応援していた事になります、
 W杯の時だけ盛り上がって、普段はJリーグも海外サッカーも観ないニワカがウザイ。そんな意見も巷では聞かれますが、それは違うのです。そういうライトに楽しむ人がいないジャンルは栄えないのです。そして、そのように大勢の人が注目する事によって関係者のモチベーションは上がっていく。また、ライト故にシンプルな見方をするから、問題点の本質にも気づきやすい(知らない故にマスコミなどに流されやすくもなりますが)。

 今回の日本代表は理想主義から現実主義へシフトチェンジして臨みました。結果としてそれが功を奏した訳ですが、面白いのはライトな人達がそれをツマラナイとせず、結果に盛り上がった事。ライトな人ほど、サッカーは華麗なプレイがないと面白くないとなるのは仕方がないのだけれど、今回の日本代表みたいな、華麗さなど捨てて勝つためにシンプルな最善策を取るサッカーでも、結果が伴えば大衆はついてくる事が証明されました。
 それは、選手達が勝利に向かってひたすら走り、ボールを追いかける姿が観る者の心を掴んだからなのでしょう。それはまるで、普段は野球を観ない人達が高校野球は郷土のチームを応援して一喜一憂する姿にも似ています。高校野球は感情移入しやすいのも、選手達が「負ければ終了」な環境の中、勝利だけを求めて必死にプレイをするからです。

 今回、日本はそのひたむきなサッカーでベスト16になったのだから、次は更なるステップで充実を図ってほしく思います。それは例えるなら、(見せ方としての)高校野球からプロ野球へのステップアップとも言えるようなもの。
 そのためには、W杯を観たライトな人の何割かをサッカーファンにしていく事も大切。四年に一度のW杯の時だけサッカーファンになる人ばかりでは、この国のサッカーは強くならない。日頃からJリーグなども盛り上がるようになれば、選手達の意識も変化していきます。
 Jリーグは現在37チームあります。Jクラブがある都道府県は27。更にJリーグの下のリーグであるJFLに所属してJを目指しているクラブも入れると、都道府県の数は34(※)になります。
 それだけあれば、郷土のチームを応援出来る環境はだいぶ整っていると言えます。J2やJFLなんてレベル的に観ていられないんじゃないの?という意見もありそうですが、スポーツというのはレベルが低いからつまらないという訳ではありません。高校野球はプロ野球よりレベルが低くても多くの人々を熱狂させています。プロ野球も大リーグに比べたらレベルは落ちますが、同様な事が言えます。内容の良さとはレベルだけでは語れない。

 今回優勝したスペインも日常では、リーグ戦が非常に盛り上がっていて、その盛り上がりは我々も知るような有名クラブの試合だけでなく、地方の小さなクラブにまで熱狂はあります。W杯の勝敗に一喜一憂するのも非常にエキサイティングな気分になれますが、日頃の愛するクラブの勝敗も同様。サッカーには入れ替え制度があるから、下部リーグの小さなクラブにも上を目指せる夢があるからです。
 W杯で強さを発揮した国は勿論、そういう日常を過ごしてきている国々。惜しくも破れた国々の多くもそういう日常を過ごしている。
 W杯が終わっても、人々の一喜一憂は続いていきます。常に地球のどこかで熱狂は続くのです。

 (※) Jリーグのない県でJリーグを目指すJFLのクラブ。ブラウブリッツ秋田、松本山雅FC、ツエーゲン金沢、FC MI-Oびわこ草津、ガイナーレ鳥取、V・ファーレン長崎、FC琉球で7県。Jクラブと合わせて34都道府県。

 一ヶ月ほどに亘ってお送りしてきました、2010ワールドカップ南アフリカ大会を語る記事。今回で最終回です。お読みいただきありがとうございました。

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4 コメント

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ありがとうと (あき)
2010-07-16 00:02:04
W杯、楽しかったです。世界の本気をみるだけでわくわくしました。
まだまだ他の国のように(もしくは静岡のように)サッカーを生活の一部のように楽しむまでには、いかないのかなあと思ったり。せっかくたくさんのチームがあるのに、生の試合は最近、遠退いていたことに反省しました。
W杯連載お疲れさまでした。おかげでプレイだけでなく応援から透けて見える国民性など多方面から楽しめました。
ありがとうございました。
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こちらこそお読みいただき (アルファ@管理人)
2010-07-18 19:19:19
>あきさん コメントありがとうございます。

Jリーグも再開しましたね。お客さんは劇的には増えていないみたいで、やはり「別物」として見られているんだなと思いました。日常が常にあって、その四年間の日常の積み重ねがW杯であると思うので、これからもっと盛り上がっていくと良いなと思いました。
こちらこそ、お読みいただきありがとうございました。今後もいろいろ企画記事を考えていきたいと思います。
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バーゲンセールについて (ひで)
2010-07-19 19:41:15
一見関係ない話題に見えたら申し訳ありません
今ラフォーレ原宿がバーゲン最終日で熱狂してます。サッカーにしてもショッピングにしてもそうですが、全体の盛りあげは何をするにしても大事だと思いました。
昨日はららぽーと豊洲、月初にはららぽーとTOKYO-BAYに行きましたがかなりの人でごった返していました。

最近はハロプロ情報をつかんでなかったですがベリーズ工房が本気ボンバーをリリースしたので一度PVを見たいです。
ハロプロ・バーゲンセール・サッカーどれも盛り上がりが大事だと思いましたのでコメントしました
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バーゲン (アルファ@管理人)
2010-07-20 22:53:47
>ひでさん コメントありがとうございます。

バーゲンですか。自分も昔は丸井のバーゲンとか気にしていた時代がありました。凄い熱気で、ある意味あれは戦いですよね。今はビンボー過ぎてそういう場所からさえ足が遠のいております。
Berryz工房新曲PVですが、このブログの7/12記事に貼ってありますので、よろしかったらご覧ください。

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