フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

CD売上という数字の重み

2011-06-08 22:30:37 | アイドル etc

 AKB48が新曲の売上で初動枚数の新記録を作った訳ですが、一週間で130万枚という枚数はなんだかんだで凄い数字であります。一人でたくさん買っている人が多くても、複数買いをするだけの価値を購入者は見いだしている訳ですから、そこまで思わせたのは大したもの。部外者は何を言っても負け犬の遠吠えであります。

 今までの初動枚数の記録とは中身が違う、Mr.Childrenも、宇多田ヒカルも、売上枚数イコール購入者数なのだから。そう思ってしまいます。ついでに言えばモーニング娘。のミリオンセールスCDも同様です。
 でも、シングルの売上上位の顔ぶれというものは世相を反映しているものだとも思うのですよ。「歌は世につれ、世は歌につれ」という言葉がありますが、AKBが売れている現在が日本の大衆文化の今の姿そのものなのでしょう。そのように時代が流れてきた訳です。

 1 大人がCDを買わなくなった、世の中の「音楽離れ」の結果

 2 趣味や娯楽の多様化と共に、狭いコミュニティ内での共有欲がより強くなった

 1は、シングルヒットチャートを見ても明らかなように、ヒットソングというものの多くが大人を向いていない、内容の低年齢化などが進行している事でもわかります。十代から二十代前半くらいをターゲットにした音楽作りをしている歌手が売れ線に位置するという感じ。
 2は、仕掛ける側が仕掛けに乗せるパイを広く求めなくなった。その代わりに乗ってきた人達は乗っかっている事への満足感をより濃く求めるようになった。一部のアニメがアニヲタ以外にも支持されたりするのにも似て、AKBもアイドルヲタではない人々が進んでヲタ的な楽しみ方を求めている。
 かくして複数買いというものにも抵抗感がなくなってきているのではないだろうかと思うのです。リスクなんかよりも、推しメン(という言葉自体が元々ヲタ用語だ)を少しでも上の順位にしてあげたい。そんな祭りに参加する醍醐味を味わいたいという共有欲。

 AKBがやっているから抵抗感があるハロヲタは多いだろうけれど、メンバー人気投票という企画自体は面白そうだと感じているヲタさんは少なくないのでは?アイドルヲタの心理をくすぐる企画だと思います。つまりヲタ企画をメディアを通して盛大な祭りに仕立て上げている。巧いなと思います。

【PV】 Everyday、カチューシャ ダイジェスト映像 / AKB48 [公式]


 AKBの売上とCD不況について、こうして色々考えていました。そして、だんだん考えるのが面倒にもなってきました。
 嗜好が多様化した現代、CDをたくさん売っていくには流行に乗せやすい層にアピールして気に入ってもらうという戦略は間違いではないし、限られたターゲットからたくさん買ってもらうには複数買いを勧めていくのも仕方がないのではないか?そんな事を思い浮かべ始めました。
 そもそも今の時代、流行を作る上で重要なメディアである地上波テレビ放送もかつてのような数字が取れなくなっている。私のように地上波はあまり見なくなった人が増えつつあり、視聴率が低下傾向にあるようです。この一週間で視聴率20%を超えた番組がサッカーキリンカップだけという、その数字がその現実を映しています。

 そういう時代にCDを売っていくためには強引さも必要であり、きっかけと話題性の多少(?)の操作も致し方なしという事。そう結論付けたら、なんだか初動記録とかどうでもよくなってきました。
 音楽的な見地ではミスチルはAKBとは決して同列には扱えないし、AKBヲタだってミスチルのかつての人気を超えたなどとは本気で思ってはいないでありましょう。そして、多くの大衆に向けた音楽であるからこそ数字が高くなるという認識から言えば、ミスチルもAKBもジャンルは違えど大衆音楽である事は同じ。どちらがエライとかもないのだとも思えてきて、筆が進まなくなりました。

 そんなAKBですが、まだモーニング娘。がかつて作った数字は抜けていない。それは、LOVEマシーンの累計売上枚数。
 今後AKBはこの数字を抜く事を目標とするのでしょうか?夏休み期間に毎日大規模握手会を開催すればあっさり抜けそうですが、実際はそんな簡単な話でもないのでしょうね。それこそ、そこに人気の本質というものが問われてくるのでしょうけれど、もう語るのが疲れてきたので今回はこの辺でお開きにします。あっ、人気投票の一位は多分あの人だろうなと予想しておきます。自分はあまり好きではないですが、あの人です。ハロプロにも同じ名字の子がいるあの人。


コメント (8)
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