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美味しく熱い「日本プレミアムお茶戦争」

2011-09-23 22:56:37 | マーケティング
今、スーパー・コンビニのあ茶の棚の中で「熱い」戦争が繰り広げられています。口火を切ったのは、日本コカ・コーラの「綾鷹」。「急須でいれた緑茶にもっとも近いのはどれ?~選ばれたのは綾鷹でした」のコピーそのままに「本物志向」「プレミアム感」をアピール。お茶の風味が薄らぐ傾向に流れていく一方の「緑茶ドリンク」に疑問を感じていた消費者の心をつかみセールスを上げました。

この傾向に慌てたのが、伊藤園・サントリーの2社。綾鷹で需要が証明された「プレミアム価格帯で、本物志向の商品」開発・投入を急ぎこの8月・9月相次いで発売しました。まず8月29日発売開始の伊藤園「お~いお茶 深蒸し茶」。まずびっくりするのがペットボトルの色。

パッと見、透明な水しかペットボトルに入っていないので「ミネラルウォーター?」「透明な水みたいだけどお茶の味がする?」と多くの人を戸惑わせますが、実はキャップ(パウダーインキャップ)に入った緑茶の粉末を、ふって天然水と混ぜ合わせることで、新鮮な緑茶をいつでもどこでも手軽に作ってお楽しむという嗜好。確かに、キャップをひねるとお茶の葉や粉が沈澱し、混ぜてのむと自然な日本茶の香りが口の中で膨らみます。

それに対抗してサントリーが9月13日から発売を開始したのが「伊右衛門~Green Espresso」。まずこちらもびっくりなのが容器が「缶」。一番上の陳列棚の画像にある通りペットボトルばかりであるお茶飲料の中で1つだけ「缶」。何故か?と思っていましたが家に帰ってコップにこのGreen Espressoを開けてみると黒味がかった深緑色。これをペットに入れて売ったら確かに食欲をそそりません。つまり消費者の色覚に「目隠し」をするための「缶」だったのです。飲んでみると、抹茶の味が強く一番広い消費者に支持を得やすい深いお茶の味。

綾鷹~深蒸し茶~Green Espressoの投入で、お茶の「陳列棚獲得合戦」が大きく変わりつつあります。 一番上の陳列棚の画像を見てください。一番上の棚が高さ150センチくらいの「ゴールデンゾーン~一番売れる棚」。主婦の視線と同じ高さに設定され今一番売れている商品がこの棚を奪います。当然ながら話題の新商品である伊藤園・深蒸し茶とサントリー・Green Espressoが広いスペースを獲得しました。二段目には定番の「お~いお茶」シリーズと「伊右衛門」、三段目に綾鷹が広い中央のスペース(6列)を確保。この激しい陣取り合戦に、メーカーの営業マンたちはあの手この手と凌ぎを削ります。この棚の序列が資本主義そのもの。キリンの「生茶」は棚の末席の3列しか取れず、アサヒのお茶「匠屋」サッポロの「恵比寿茶房」JT「辻利」などは見る影もありません。

今、深蒸し茶&Green Espressoは、発売開始直後の激しいシェア獲得合戦を展開しているため消費者には安く手に入ります。コンビニでは140円~150円で売られているこの2つの商品、イトーヨーカドーだと108円、110円という価格で売り出しています。新商品は発売開始1ヶ月~3ヶ月の立ち上がりが勝負。今週の販売動向を伊藤園・サントリー、そして日本コカ・コーラの幹部たちは手に汗握りしめてその推移を見守っています。逆に、キリンの営業幹部たちは「生茶」のブランドマネージャーに「うちは製品戦略はそうなっている?」「消費者の嗜好の変化をとらえアジリティを発揮せよ!」と指示していることと思います。皆さんも、スーパーの「棚の中の資本主義」の様子、是非注目してみてください。
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