サッカーは、相手より1点でもボールをゴールに多く入れた方が勝利するゲームです。ですから、サッカーの試合では、チームとして2つの戦略を立てて試合に臨みます。一つは、チームでボールをどのように動かしてゴールに入れるのか(攻撃)、ともう一つは相手がボールを動かしてゴールに入れようとするのをチームでどのように防ぐのか(守備)、の2つです。攻撃ではチーム全員でボールをゴールに運ぶ軌跡を局面ごと数多くのパターン共有して、その中から局面局面で最適な軌跡を即時に判断しボールを動かしゴールにボールを入れるのです。残念ながら9月~11月のSC相模原のサッカーは、このボールをゴールに運ぶ戦略(=攻撃)を、J3の他のチームよりも明確に正確に数多く共有しているようには見えませんでした。監督のフォーメーションやポジショニングに関する極めて細かい指示は、ボールをゴールに確率高く運びゴールをゲットする戦略とのつながりが希薄で、よって選手は「What-How-Why」が、十分に腹落ちできていないように見えました。結果どう見ても出場選手の選択やその選手のフォーメーションはここまでリスクを冒すのか、というくらい攻撃超重視にもかかわらず、セットプレー&PK以外からの得点がほとんど取れませんでした。
マネジメントがチームの中で「What-How-Why」のコミュニケーションを通じて効果的なリーダーシップを発揮するためには、チームメンバー(部下)が、上手にマネジメントから「What-How-Why」を聞き出すことも非常に重要です。このことをリーダーシップに対して「フォロワーシップ(Followership)」と言います。このフォロワーシップのコミュニケーションも技術を必要とします。聞き方を間違うと、マネジメントに反抗しているのではないか、とも聞こえてしまうからです。ですから、SC相模原の場合、鷲田・川口・工藤らのベテランのコーチ・選手が、率先してフォロワーシップを監督に投げかけて欲しいのです。何故(Why)坂井や天野がセンターバックにポジション変更しなければならないのですか?普光院や深井を何故(Why)サイドバックで守備させるのですか?中盤の底のポジションに飯田を配置して、どのように(How)ボールを動かしてゴールを狙うのですか?これでどのように(How)前線でボールを動かしてシュートに持っていくのですか?「ぶっ倒れるまで走れ」の結果が後半40分以降の大量失点につながっていませんか?と、質問を重ねチームとしての行動をより具体的に、自分たちでチーム全員で自ら腹落ちして欲しいのです。この議論の中で監督が、選手に腹落ちするまで、粘り強くコミュニケーションできるかどうかが、マネジメントとしての力量につながります。熱情型の監督はこうした場面で最後「俺のやりたいサッカーをやれば勝てる!」という結論になりがちですが、これではJ3レベルで高い成果をだすチームになる確率は低くなってしまうのです。
この表が2017年のJ3の監督のリストです。秋田の間瀬監督は、オシムの通訳から秋田の監督になった方ですが、秋田での2年間の実績が買われてJ2愛媛の監督に就任しました。また長野の三浦監督も、ことしの長野でのマネジメントが買われてJ1新潟の監督に抜擢、逆に盛岡・神川、福島・栗原、鳥取・柱谷と、結果を残せなかった下位チームの監督はシーズン終了即退任になっています。J3は、監督で飛躍を狙う人材にとっての登竜門。安永監督も2017年、SC相模原をJ3優勝させたら、遠慮することなくJ1チームの監督に就任してしまってください。頑張れ!聡太郎。
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