第1問

どこから攻めていきましょうか。
A 64歩 B 78歩 C 13角
第2問

急がない方が良いです。
A 55歩 B 45歩 C 35歩
第3問

息長く指すのが淡路不倒流です。
A 35歩 B 44桂 C 46歩
第4問

大山先生の見落としがありました。
A 46歩 B 35銀右 C 89桂成
20180430今日の一手
2月18日の名南将棋大会から、NさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
桂と角歩の交換で馬とVS竜と を作り合っています。先手の駒得ですが、終盤なので重視しません。
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は31飛34馬44角持ち駒銀で4枚。
後手の攻め駒は49竜65桂と持ち駒銀桂桂で5枚。
総合すればやや先手もちですが、上回っているのは終盤での駒得だけです。
☆ 大局観として
駒得だから長期戦をねらって良し、にはなりません。後手の攻め駒が豊富です。
寄せ合いで勝ちにいく、あるいは一度受けておいてから寄せ合いで勝ちにいく、のどちらかです。
寄せ合いなら寄せのセオリーでしたね。
厳しい攻めから考える
小さな駒から使う
の2つで考えていきます。
いきなり53角成では早すぎます。72銀も狙いにくいので、52金か51金を狙うことになります。
△か× 小さな駒から、で43と
から考えるのが普通でしょう。後手は桂馬が多いので77桂打が有力です。これには59金引
と受けるのでしょう。77同桂同桂成同角65桂でもまだ後手の攻め駒が4枚あるので後手を引くだけです。また59金寄では69銀があるので指しにくいです。
38竜に68金直89桂成同玉77銀79銀86桂
86同歩に87桂、どんどん攻められてかなり受けにくそうです。
38竜の時に68銀と打つ方が手堅いですが
69桂成同金57金52と58銀
まだ後手玉には詰めろになるような手がありません。金を手に入れたので千日手で受けられるかどうかなのですが、それも怪しいところで後手の勝ち筋のようです。
× 実戦は42歩で
これも小さな駒から使っているのですが、金を取るために42歩~41歩成~51と で3手かかります。先ほどの43と は次に52と と取れましたから2手ですみます。後手玉に迫る(詰めろをかける)という意味では、次の52と が厳しいのですが4手先ですから寄せ合い負けでしょう。
さて42歩に77桂打以下、43と の時と同じように進んだらこの図です。
次に金を取ることができませんし、受けきりも難しいので43と よりも劣っていると思われます。41歩成~51と~52と が間に合わないでしょう。
実戦では後手Mさんが77銀
と打ち込みました。44角の利きをうっかりしたのでしょう。77同桂同桂成同角65桂55角64桂44桂57桂打
後手が手駒を使い切ったので59金寄で優勢なのですが、59銀と使ってしまい、69桂成同玉57金
これで受け無しになってしまいました。
○ もっと急がねばなりません。52馬
が一番速そうです。52同金41竜61銀打
までは必然でしょう。ここでつい53角成同金49竜とやってしまうと57桂打
後手玉に手がついていないので、角を捨てて竜を抜いても勝てません。
ここでは59金打
がっちり埋めておくものでしょう。19竜に42と(43と同金同竜では甘い)62金51銀
と寄せていって先手優勢です。ただし後手玉の上部脱出が予想されるので逆転されないように気をつけねばなりませんが。
○ 一度受けるなら駒を打つ方が良く(先ほどの59金打もそういう手です)66銀
あるいは68銀と打っておきます。57桂打ち同銀同桂不成同金65桂58金引57銀59金引38竜58桂
後手の攻め駒が多いので受けきりにはならないのですが、58銀成同金左57桂成49銀
竜取りを交えつつ受けていきます。この図になるなら58成桂38銀59成桂43と
竜を取ると後手の攻め駒が多くても小駒だけなので速度が鈍ります。44角の利きもあるから寄せ合いに出て先手有利ではないかというところです。
後手からの変化も多いでしょうからはっきりした結論ではないのですが、一度銀を打って受けてから遅い攻めでも間に合わせる、という流れです。
○ 35馬も受けの手で
77桂打59金引38竜68金直89桂成同玉77銀79銀86桂
という何度か出た手順で攻められた時に、68金に馬の利きがあります。86同歩87桂88銀
と銀をかわすことができるので受けきれるかどうか、というところです。
これも後手からの変化が多いでしょうが、馬が守りに利いているという効果はあるはずです。
△ 59金寄だと竜取りですが薄い受けです。
19竜の時に寄せ合いに出て、52馬同金41飛成61銀打42と62金51銀57香
というのは、最初に52馬から入って、59金打ではなく59金寄としたら同じ図です。ここからしばらく受けに回ることになり、かなり苦労しそうです。
△ 59金引も竜取りで
38竜48歩57桂打79金39竜68金右
これは先に受けている効果がありそうです。後手の攻めが途切れたら43と を狙います。
☆ まとめ
寄せ合いにするなら、後手の攻め駒が多い=攻撃力が高いので急がねばなりません。小さな駒でゆっくり攻めるのでは間に合わないのです。角を渡すことになりますが、おそらく52馬同金41竜には61銀打なので銀を使ってもらえます。どうせ後手の攻め駒が豊富なのですから、銀が角に替わってもあまり違わないでしょう。
と金で2手かけて金を取るよりも、馬で1手で金を取るほうが速いのでした。(反動はあるでしょうが。)
受けきりにはできないですが、受けるならば先に受けるほうが手堅い、駒を打つ方が手堅い、という原則があります。
銀を打っておくのが最有力ですが、馬を受けに使うのもあるでしょう。竜取りで先手を取って受けるというのは受けのテクニックですが、そのあとの形が思わしくありません。52馬から金を手に入れて59金打、というのが間に合いました。
20180428今日の一手
2月18日の名南将棋大会から、MさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
飛と角銀の交換で先手の駒得です。
玉の堅さは38金28銀が壁なので、後手玉のほうが堅いでしょう。
先手の攻め駒は65桂と持ち駒角角で3枚。
後手の攻め駒は88飛と持ち駒飛で2枚。
総合すれば先手有利です。
先手有利ではありますが、あまり有利に見えないのは31銀28銀に働きがないからです。駒の働きを考えるのは混乱の元なのですが、攻め駒にも守りの駒にもなっていないということです。実質銀得なのに2枚の銀が遊んでいると、瞬間は駒得ではありません。つまりは形勢にあまり差がないということです。
先手としては駒得を生かすように長期戦にするか、攻め駒が多いので寄せ合いで勝つか、のどちらかです。
後手からは89飛打が厳しいので、その対応策を考えておきましょう。
× 実戦は32角と攻めました。
さらに駒得を狙った、とみると良い手ではありません。駒得は味が悪いものなのです。攻めとしては43角成~61馬同玉52金71玉61角で詰めろなので3手すきをかけたことになります。
後手Oさんは53金と歩を払ったので21角成89飛打
駒得が広がったのですが、この飛車打ちが厳しいのです。53桂成69飛成62成桂同金
先手玉は詰めろ、後手玉はほぼゼット(もう一枚桂馬があれば詰み筋があるが)で、攻防に35角と打ちましたが68飛成から即詰みです。
89飛打に79桂と打つと
68飛成同金79飛成
56桂や46桂があるのでうまい受け方がありません。
89飛打には59金
が最善で、まだ難しかったということになります。
後手としては32角の時に89飛打
として、59金に58歩同玉99飛成
で54香狙い(先手が桂馬を手に入れていないし、52歩成同金では32角が空振り)が嫌です。
58歩を同金と取ると、33金21角成29飛成
56桂や46桂を狙って、これも受けにくいです。
△ 攻めるならば52角
のほうが厳しくて、同じ3手すきですが飛車をもらえば詰み筋が生じます。53金には61角成同玉53桂不成同銀54歩
やはり2手すきが続いて、でも桂を渡したので56桂(39玉89飛打79金打68飛成同金左同桂成・・)があるのでどうなっているか、難しい勝負です。(後手玉が詰みにくいので後手勝ちか。)
桂馬を渡さないで82金
と退路封鎖をしておくのもあります。89飛打には53桂不成で金が手に入るから金を打って受けられます。
桂を渡してしまったので56桂以下迫られても、今度は飛角を持っているので43角から後手玉が詰みます。
後手は89飛打ではなく43金と逃げて
44歩を誘い、46飛47金同飛成同玉87飛成
というのが難しいです。(多分67角と打つのですが。)
○ 一度は守っておくのが良さそうで、79金とすれば
87飛成に52角53金61角成同玉96角
53桂不成~63角成を見て先手の勝ち筋です。
後手からは79金に57歩
というのが怪しい手で、52角58飛39玉68飛右成同金同飛成
この時に61角成から詰みがあるので先手の勝ち。
では52角に53金だということになりますが、
61角成同玉88金
これも後手玉が詰めろになっているようです。58飛39玉68飛成に53桂不成同銀34角52桂41飛51銀52角成
△ 39玉は早逃げですが
右が壁で16歩~17銀と二手かけないと逃げ道ができません。だけどこの位置で頑張ろうということなのです。玉の位置が変わったので、89飛打には79銀です。
89飛成79金99竜に52角
で寄せ合いです。これは後手玉が43角成から61馬と行ってもわずかに詰まないので現状は3手すき、先手玉は67香~68香成が詰めろで現状2手すき、先手番でも後手の寄せのほうが早く、攻防の手段が見えませんから、後手の勝ち筋です。
ならば52角ではなくて49歩と受けてこれから、ということでしょうか。
△ 角を打てばもう少し安全に勝てそうなのですが、78角は
78同飛成同金69角67角
46歩には59飛が攻防で、先手の勝ち筋に見えるのですが
47角成同金同歩成同玉46歩同玉48飛
これが難解なのです。
○ 受けるなら67角
のほうが飛車を切られないので安全です。長くなれば駒得が生きることになるか。
△ 79角ならば先手が取れますが
87飛成に88歩を打たないと危なさそう、76竜
歩切れになって、竜で66歩65桂を取られるのでは不満があります。
☆ まとめ
53歩が生きる(攻め駒のように働く、と金ができる変化がある)ので、両取りでもある52角はかなり有力です。ただそれで勝ち切れるかというと、先手玉が薄いというか逃げるところが少ないので難しい寄せ合いになります。
一度は受けに回るなら持ち駒を打つ方が手堅いのが原則で、角を打ちます。でも角を使うと攻撃力が落ちるので長期戦覚悟。先手の駒得が生きるまでは我慢です。飛車を切られそうな78角が危なくて、ふわっとした67角は89飛打を防ぐだけですが87飛成の時にも利いているので一番良いのでした。79角では角の働きが悪いです。
角を打たない守り方としては79金と39玉。手駒を使わずに先手玉が少しでも堅くなればというところです。
79金87飛成に96角の筋が見えれば攻防になりそうです。逃げないで57歩は難解ですが、何とか勝ち。
39玉は良い手になりやすい早逃げですが、その先が詰まっているのでここでは難しいです。1手かける価値があるかどうか。さらに49歩も必要のようで、2手かけてもあまり堅くなっていないというのが不安です。
つまり、寄せに行くならば52角が有力で、その前に79金87飛成が入るかどうか、入ったら得かどうかを考えるということでした。