第1問
軽く受けましょう。
A 59角 B 67金 C 86歩
第2問
54金もあるのでちょっと忙しいのですが。
A 72歩 B 77桂 C 25歩
第3問
後手陣に隙ができました。
A 53歩成 B 24角 C 36銀
第4問
歩を入手したいです。
A 52同成銀 B 36銀 C 44成銀
第5問
一番厳しい手は?
A 32金 B 77角 C 54歩
20180410今日の一手
1月13日の名南将棋大会から、KさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
香と金の交換で、と金馬VS竜の作り合いですから先手の駒得です。終盤なので重視しませんが、ゆっくり指せるかもしれません。
玉の堅さは少し先手のほうが堅いでしょう。金金銀香VS金銀桂香の違いです。先手は玉が広く、後手は玉が深いという違いがあります。
先手の攻め駒は43馬25桂と持ち駒金銀で4枚。65飛や62と を使うこともできますが今は数えません。
後手の攻め駒は99竜と持ち駒角銀桂で4枚。
互いに攻め駒の数は十分にあります。
総合すれば先手有利です。
☆ 大局観として
直前に後手が24香と打ったのですが、これが甘い手です。桂馬を取って粘ろうということなのでしょうが、32銀と埋めておくべきでした。それだとじり貧なので攻防の感じで香を打ったとは言えるのですが、もう1手かけないと意味がないです。
後手からの攻め筋というのが見えにくく、58歩~59歩成ではかなり遅いのです。69角も金を逃げるか金銀を打ってしまえばよいです。
つまり先手玉は広くて、攻略されにくいわけです。
ということで後手玉の攻略を考えましょう。金銀2枚の穴熊は堅くないです。
× 自然な受けとしては26歩ですが
25香同歩26桂
ちょっと駒損していくというのは嫌です。
△ 実戦は34馬で
25香同馬33桂打ち43馬37歩
34歩を取ってしまったためにここに歩が利いてしまいました。後手は歩で手を稼げたわけです。37同金25桂打26銀
駒損ですが粘りに入ります。37桂成同銀58銀69歩
49銀成同銀97竜38銀打25桂打
手順に97桂を取られて駒損が広がっていく順ではじり貧で、粘りましたが寄せられてしまいました。
しばらく受けるつもりで33桂打に26馬
としてしまえばまだ悪くはありませんでした。
× 69歩は手堅いですが、
32銀53馬(34馬のほうがよいか)25香
となると先手の駒得が薄れています。まだ悪くはないけれど、後手からたいした攻めはなかったのですから、69歩を急ぐ意味もないでしょう。
△ 自然な寄せなら52と でしょう。
25香61飛成51歩42と
後手の51歩を同竜だと84角が嫌味な筋です。42同金同馬31銀打に15馬
15馬では51馬で寄せ合いなのかもしれません。これなら と金が消えても桂金の交換で25香を取れそうですから駒得で悪くはありません。(寄せになっていませんが。)
○ 63飛成は攻め駒を増やす手で
25香(攻め駒が減ったがまだ4枚)に32銀同金同馬31銀打
馬を逃げずに21馬同玉43桂
穴熊から後手玉を出してしまえば寄せやすいはず。42銀打31桂成同銀52と
馬は失いましたが、後手は金銀を持っていないので囲いを強化できません。先手楽勝です。
○ 厳しいのは33銀で
25香には清算しないで32金
と打ち込むのがかなり厳しいのです。詰めろですし、33銀をどちらで取られても31金が必至です。
後手は25香の余裕がなく、33同桂
くらいなのですが、33桂成同銀同馬22銀32銀
33銀31銀成43角
攻防に角を打たれましたが、63飛成53歩32金同角同成銀22金52竜
手順に竜を使って寄り筋です。
○ 33金だと
後手に金を渡す分だけ銀よりも劣ります。33同桂同桂成同銀同馬22銀32銀33銀31銀成22金
金を渡すと後手が粘りやすくなります。でも先手がゆっくり攻めれば(竜 と金を使う)悪いことはないです。
○ もう一つ厳しい寄せは32銀で
32同金同馬31銀打
当然馬は逃げず、21馬同玉33桂打
33同銀同桂成に32銀でも22銀(22銀打でも32銀)
これは後手玉が詰んでいます。33同桂成のところで後手に有効な受けがないのです。
後手が31銀打ではなく25香なら
いろいろありますが、22馬同玉63飛成
穴熊から引きずり出したほうが間違いないでしょう。後手はかなり受けにくいです。
○ 32金と打てば
やはり少し損です。でも32同金同馬31金の時に
(21馬ではだめですが)33銀32金同銀成
とすれば同じことになります。
△ 一路遠く42銀だと
42同金同馬31銀打52と
と金を使うのがスムーズだという主張です。58銀が後手の厳しい手で、58同金39角
18玉42銀同と28角打
これは必至です。
58銀を取らずに48金打
49銀成同金58金に39金
千日手を回避して受ける手があるのでまだ先手有利です。
△ 42金も同じようなことで
先ほどの変化は58銀48金打で金銀が入れ替わっていました。同じような手順で同じ図になります。
△ いきなり21馬はどうか。
かなり乱暴ですが、21同金33桂打31金32銀
というのは後手が受けなしになってしまいます。
後手は33桂打に32銀
と守って、21桂成同銀52と25香42と
というのは先手が悪くありません。
☆ まとめ
攻め駒が十分にあれば、金銀2枚の穴熊は堅くないということが分かったでしょう。
受けるには役に立つ馬ですが、馬を切るとか捨てるとかで穴熊の金銀と刺し違えてしまうのが有力な攻め方です。竜を切ることも多いでしょう。
こういうところはいつもの駒の損得と違うところです。穴熊の場合は大駒よりも金銀の価値が高いことが多いのです。(攻めの飛角より穴熊の金銀という意味です。相手の金銀の持ち駒も関係します。)
細かく言えば銀よりも金の価値が高いです。変化を考えるうえで、金を打ちこむと守りに使われるので、銀を打ちこんでしまうほうがわかりやすいです。
変化の中で何度かありましたが、穴熊の玉を引きずり出すと寄せやすいです。だから22馬とか21馬という手が有効になりました。