名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

SS2-1 三間飛車に45歩急戦(31)

2023-10-31 | 基本定跡の研究

もう1回仕掛け手順を復習します。

37桂を後回しにして45歩から。45同歩に55歩

55同歩37桂56歩

24歩同歩33角成同銀45桂

55角と42飛は先手良しでした。46角は難しい勝負でしたね。もう一つ64角の変化も定跡本に書いてあります。

33桂成同飛24飛23歩29飛

ここまでは自然な手順です。後手のねらいは46桂で、対して先手は44銀でも悪くないですが、22角も良い手です。

58桂成同金53飛に、本には書いていないですが、AIに聞くと44銀が一番良いと。

54飛には55歩ですから、飛は捕獲できています。57歩成同銀同飛成同金56歩同金37角成23飛成

この図の評価値は+885、ほぼ先手優勢です。

本に書いてあるのは

58桂成同金53飛に54歩同飛66桂という順です。

55飛同角成同角41飛72銀

定跡本では45飛成でわずかに先手が良いとされているのですが、44金と打たれると面倒です。正しくは21飛成のほうで、評価値は+824の先手有利。

定跡本では形勢が難しいと書かれているのですが、実際には先手がかなり良いです。

とはいえ

この図の後手の最善手46角を攻略できていないわけですから、先手は別の手段を考える必要があります。

 

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SS2-1 三間飛車に45歩急戦(30)

2023-10-30 | 基本定跡の研究

また仕掛け手順を復習します。

37桂を後回しにして45歩から。45同歩に55歩

55同歩37桂56歩

24歩同歩33角成同銀45桂

55角と42飛を調べましたが、先手良しでした。今日は46角を調べます。

これが後手の最善手のようで、評価値は0近辺の互角です。29飛44銀53歩62金寄43角・・・も互角ですが、定跡本にある33桂成同桂29飛も自然です。

ここで45桂も有力な変化で後述します。42飛47歩

ここで79角成も後述します。55角に66角

66銀はだめだと書いてありますが、それが正解のようです。この66角は疑問手で、66同角同歩45桂24飛と進むのですが

57歩成同銀同桂成同金56歩

この図の評価値は-643のはっきりとした後手有利なのです。手順を追っていくと、58金引57桂68金上69銀

69同金同桂成同玉57金

59銀58金同銀57歩成同銀47飛成48金のところで、46角という難しい手を指して形勢も難しくなっているのですが、

AIに聞くと67金と打てば後手優勢です。竜は取れないので58銀48竜同銀78角

これも取れなくて、59玉89角成で後手優勢です。

戻って66角のところを66銀とした図から

後手の最善手は66同角同歩57銀のようですが、本に載っているのは64角24飛19角成

21飛成72銀に11竜45桂46香(実は54香か55香で先手有利)54桂・・・と進むのですが、AIに聞くと21飛成72銀に46角が正しく

馬を消して先手ペース、評価値は+180です。

ということでさらに戻って

この図での後手の最善手は79角成です。79同玉57銀31角58銀成同金

この図の評価値は0近辺の互角です。45桂(42角成同金44飛57桂成・・・)か65桂か41歩か、どれもあって難しいということです。

また本でも触れているのですが、42飛ではなくて45桂というのも有力な変化です。

65角42飛56角以下後手良しになっていますが、AIに聞くと57歩を打って

59金引ならば37桂成です。68金寄37桂不成39飛55角

37銀99角成88銀98馬46歩53香

後手良しになります。

先手としては

65角ではなくて47金が正しいようです。79角成は無理気味なので、55角56金99角成88銀

88同馬同玉47歩24飛・・・と進んで互角です。評価値で見る限りは、少し先手に分があるようですが。

ということで、

この46角が後手の最善手で形勢は互角、かなり難しいです。

 

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SS2-1 三間飛車に45歩急戦(29)

2023-10-29 | 基本定跡の研究

仕掛け手順を復習します。

37桂を後回しにして45歩から。45同歩に55歩

55同歩37桂56歩

24歩同歩33角成同銀45桂

昨日は本筋とされる55角を調べましたが、先手良しでした。他の応手として42飛を見てみると、33桂成同桂24飛

42飛は先に飛を逃げているという意味もありますね。本に載っているのは45桂21飛成41歩ですが

この図の評価値は+357の先手有利です。最後の41歩は先手の33角に備えた最善手ではあったのですが(それでも33角はあります)。ただし本にあるこの後の手順、53歩62金寄46歩57歩成同銀同桂成同金

この図の評価値は-18、後手苦戦とされていますが互角です。65桂47金56歩で難しいようです。

戻って

最善の手順をAIに聞くと、53歩62金寄43歩同飛52銀

52同金寄同歩成同金61金

変な金ですが、62銀打には32角で先手有利です。57桂成には71金同玉32銀

評価値は+890、ほぼ先手優勢です。

後手としては

この図から単に45桂では足りません。47歩同銀57歩同金45桂

56金37桂成46銀47角

45金48成桂43歩同金21飛成

ここでの受けはいろいろありますが、例えば51歩に75角

難しい手の応酬でしたが、評価値は+246の先手良しです。先手が間違えなければ良くなるのでしょう。

 

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将棋かわらばん 瀬戸将棋まつり

2023-10-28 | 名南将棋大会

今日の名南将棋大会で優勝された廣瀬孝さんから、将棋かわらばん(レポート)を頂きました。了解を得たので公開します。

81歳でこれだけのものが書けること自体がすごいことです。私も80歳で将棋大会に出るのが目標ですが、まだまだ先のことゆえ難しいだろうなあと思います。

 

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第246回名南将棋大会(弐)結果速報

2023-10-28 | 名南将棋大会

本日は第246回名南将棋大会(弐)を開催しました。結果速報です。

少なめの4クラスで、4連勝が4人出ました。

H級優勝

葛西直樹さん(連続優勝)

I級優勝

木田英機さん

J級優勝

石田浩史さん(連続優勝)

K級優勝

廣瀬孝さん

優勝された方々、おめでとうございます。

参加された皆様、ありがとうございました。

 

トーナメント表の画像です。

過去12回分の優勝記録です。

半分にして拡大します。

 

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SS2-1 三間飛車に45歩急戦(28)

2023-10-28 | 基本定跡の研究

新しい定跡があります。といっても20年ほど前の話ですが、私は詳しくは勉強していませんでした。

これまでは37桂と跳ねていたところを(22飛と備えられて難しかったので) 、5歩を先にしてみます。45同歩に37桂では元に戻ってしまうので55歩。

本手順を追いかけていくと、55同歩37桂56歩

24歩同歩33角成同銀45桂

銀が逃げると24飛で成功です。後手は角を打つのですが、まずは55角から。33桂成同飛24飛

23歩25飛99角成88銀98馬

この時点で評価値は+288で先手良しです。定跡本に書いてある手順は(99銀打にも触れられていて、こちらが優るようですが)22角に46桂

68金寄38桂成47銀48成桂56銀58歩

定跡はここで間違っていて、79金59歩成28飛が正しい(先手有利)ですが、58同金寄同成桂同金と清算しています。そこで57歩、35歩には触れているのですが、AIによると43飛だと。

44銀では42飛で困るので、44歩53飛55歩46金

57銀33桂(同角成には57金が利く)29飛56金同銀45銀

左桂を使われて嫌な感じです。先手の最善の受けは66金46歩57金のようですが、

56銀同金上84香

評価値は-301の後手有利です。

もう一度触れますが、途中のこの図で

79金(あるいは28飛)59歩成28飛としておけば

評価値は+315の先手有利です。後手に左桂を使われることはありません。

37桂を先にする従来の定跡よりも、先手としては希望が持てるでしょうか。

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SS2-1 三間飛車に45歩急戦(27)

2023-10-27 | 基本定跡の研究

もう一つ後手の趣向がありまして、

43金と備えて先手の攻めを封じようとするもの。

47銀に53銀とすると、大野流三間飛車で居飛車の急戦に備える形になるから、古い類似局がありそうです。対して定跡書では66歩を突いて、45歩同歩同桂をねらいます。後手の応手も64歩、62銀があるのですが、

51角と引くのがメインに書いてあります。対して先手は65歩を突くのですが、AIによると45歩~65歩のほうが良いと。定跡書は33角68金上64歩

64同歩同銀67金右65歩

こんな展開ですが、AIによると67金右ではなくて77桂~97角だと。16歩14歩29飛62飛

ここから24歩同歩25歩同歩同桂51角33桂成同桂飛成・・・桂損では苦しいとあります。まあだめですよね。

この定跡を細かく調べても仕方がなさそうなので、最初からAIに聞いてみます。43金には66歩ではなくて66銀だと。

53銀45歩64銀

後手が左銀を使ってきたら、44歩同金47銀と待ちます。

55歩から攻めてきたら、同銀同銀同金

44歩同角45歩33角44銀

少し駒得になるので先手ペース、評価値は+141です。

途中の変化としてはこの図から

35歩16歩46歩同銀36歩

45桂同金同銀37歩成18飛

47歩(飛の詰めろ)34歩51角65銀

12飛64銀27と

激しい攻防が続きますが、53銀成18と54銀

この図の評価値は+294の先手良し。63銀成や22金があります。

後手がおとなしく受けるのもあって、66銀には64歩

57銀上63銀55歩72金

先手の45歩の攻めを避けています。54歩同銀16歩(桂頭攻めを緩和)53銀56銀

こんなところで評価値は+155の先手ペースです。66の銀は57に引いて、中央の位を取って指す感じです。

後手の趣向は先手にとってありがたいです。メインとなる定跡は互角に近いのですから、後手が避ける必要もないでしょう。

 

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SS2-1 三間飛車に45歩急戦(26)

2023-10-26 | 基本定跡の研究

昨日の話のおまけです。

43銀の趣向には後手が64歩を突けなくなるというのが弱点で、68金上84歩47銀83銀の時に55歩と仕掛けます。

55同歩に同角とする定跡でしたが、AIによると45歩のほうが優るようです。

45同歩には同桂44角66銀

55銀をねらいます。54銀に46銀と足せば後手に受けはなく、42飛

カウンターのさばきをねらうのですが、24歩33桂同桂成同角23歩成

46飛33と と進んで

評価値は+612の先手有利。駒得で美濃囲いが乱れていれば当然ですね。

ということで後手としては45同桂に42角のほうが良いですが、

53歩62金寄46銀左

ここは44歩と33桂の分岐です。44歩55銀45歩54銀

桂を取られても両取りで返して、評価値は+556の先手有利。

戻って

33桂には同桂成同角45桂51角55銀

この図の評価値は+578の先手有利。44歩を同銀と取ります。

後手としてはもっと戻って

45歩は取らないで54銀が最善です。24歩同歩46銀直42飛

55銀同銀同角72銀

決戦に備えます。44歩同角同角同飛45歩

42飛などは、77角~24飛とさばけば先手良しです。74飛65銀55角

74銀(同歩は46角)99角成44角

同馬同歩74歩24飛は先手良し。後手の最善は55歩で65銀とした図は

評価値は+212、まだ難しいとはいえ、先手の駒得が大きいです。

ということで後手の43銀は趣向というよりは疑問手でしょう。

 

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SS2-1 三間飛車に45歩急戦(25)

2023-10-25 | 基本定跡の研究

これは後手の趣向で

64歩を突いて待っていたところを、43銀としたらどうか。先手としては45歩同歩33角成同桂88角44角同角同銀31角21飛86角成

1歩損で馬を作る筋はあります。(途中で88角44角同角同銀を入れるのは、この図で後手に44角を打たれないようにしています。) 評価値は-76、歩損で馬を作っても駒損なのです。とりあえず6金上と待って後手が64歩を突いたら

45歩同歩33角成同桂88角44角同角同銀31角21飛64角成

歩損せずに馬ができると指しやすくなります。評価値は+117です。後手としては63銀86馬64歩と駒組をしている方がましなのですが、53銀86馬44角

角を打って反撃する手順が定跡ではあります。66歩24歩に46歩が肝心な手で

46同歩24歩27歩同飛26歩29飛24飛45歩

これは駒得の先手有利になります。評価値は+758

もっと後手が64歩を突いてくれるまで待ってみましょう。

68金上に84歩47銀83銀

後手が警戒しているとこんな図になって、先手の仕掛けのチャンスが来ます。定跡本にあるのは55歩同歩同角

72金56銀右35歩

これはちょっと厄介なので、先に16歩を突いておくのもあるところでした。47金36歩同金32飛

35歩34歩24歩

ここで分岐ですが、24同歩34歩(同銀には35歩43銀45歩)42角45歩は

先手不満なしとされています。評価値は+342の先手有利、うまく攻められそうです。

戻って

24同角のほうが正着で、定跡本には25金に35角36歩以下先手有利になると書いてあるのですが、42角が難しいです。

26飛35歩34歩

24歩同金36歩

この歩は取れないので、33歩成同桂34歩

37歩成33歩成同角同金同飛22飛成35飛

この図の評価値は+45の互角です。

途中で触れましたが、56銀右の前に16歩を突いておくと

定跡本では54銀88角43金56銀右64歩55歩

65銀とぶつけるのは無理だから、63銀45歩同歩同銀44歩56銀

先手も45同銀で同桂とか、この56銀のところで54銀の斬り込みも無理だから、結局じっくりした展開になって、後手は不満なしだというのですが。

AIによると先手が55歩を打つところで66銀

74歩に45歩

45同歩でも42飛でも55銀左とぶつけて先手が指しやすい。この図の評価値は+205だということです。

後手としては54銀と出ずに収めるほうが良いのですが、54歩を打ってみましょう。

77角74歩(64歩と突くと45歩同歩33角成から31角の筋ができる)86角

この辺りの評価値は0付近なのですが。受けとしては32飛が普通です。24歩同歩25歩

対抗型では珍しい継ぎ歩の手筋が出てきて、25同歩同桂22飛31角成

24飛に33桂成28飛成43成桂

激しい駒の取り合いで、先手ペースのようです。進行例は19竜59歩43金61角71飛

72角成同玉32馬53金42馬62角

53馬同角52金31角打43金

51香と受けてまだ難しいとはいえ、評価値は+253の先手良しです。

 

最初の43銀というのは後手の趣向ですが、

先手としてはありがたい類のようです。

 

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SS2-1 三間飛車に45歩急戦(24)

2023-10-24 | 基本定跡の研究

一番指されていた定跡の検討が終わりましたから、マイナーなものを調べてみます。最初のほうに戻って

55歩同歩に45歩と攻めていたところを、55同角はどうでしょうか。これはかなり昔からある指し方で、対振り飛車には45歩急戦か、中央位取りかという、まだ定跡が整備されていない時代(昭和40年代以前)に、中央の位が取れなければ角で5筋の歩を交換して56銀と出ればよいではないか、と考えられていました。さて63金が自然(最善)ですが、定跡本ではそこで35歩と突きなさいとあります。

桂頭だけど後手の角頭でもあります。43銀に45歩と攻めるのですが、35歩を取られます。

44歩と取り込んで44同銀か同角かという解説があるのですが、AIによると36歩だと。

銀は取れませんね。45桂44角同角同銀

この図の評価値は-510ではっきり後手有利。桂取りと55角と32飛、すべてを受けられません。

定跡書の変化では35歩ではなくて56銀も書いてあります。

43銀に47銀上(57銀ではない)

桂頭に備えたものですが、昔の見覚えのある形になりました。あとは角を引いて55歩を打ってゆっくりという指し方なのですが、AIによると52飛88角35歩

備えていたのに桂頭攻めがあると。取れば36歩で終わります。55歩に15角

飛か金で受けるしかないですが、まあ48金36歩同銀35歩27銀

47銀右だと32飛に対して受けが無くなるから銀は27に引いたのですが、かなりひどい形です。評価値は-211で後手の作戦勝ちです。

AIに正しい手順を聞くと、

47銀上としないで88角と引くのだと。

52飛55歩35歩26飛

37桂にひもが付いたままので、15角の筋は受けやすくなっています。34銀45歩同歩24歩

ここはどちらもあるのですが、24同歩ならば45桂

44角には24飛、51角には54歩で先手良し。45同銀同銀55飛56銀打

45飛同銀88角成同玉47歩同金55角66角

66同角同歩67角56角

角を合わせるのは、89角成同玉77桂の筋を回避するため。76角成77歩32馬

この図の評価値は0付近の互角です。馬を作られていても桂飛の交換で先手の駒得が大きいのですが、陣形の乱れや攻撃力が関係しているのでしょう。

途中の変化では24同角があって

35歩同銀24飛同銀43角

33桂52角成同金22飛51歩

この図の評価値は-75の互角です。

ということで、手順を尽くせば55歩同歩同角という古い指し方でも戦えます。でもなかなか先手有利にはならないので選びにくいところでしょうか。

 

 

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