名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

第184回名南将棋大会(壱)速報

2018-04-28 | 名南将棋大会
今日は第184回名南将棋大会(壱)を行いました。結果速報です。


今日もは33人(+私)の参加で5クラスになりました。ありがとうございます。これで(壱)(弐)合わせて初めて10クラスになりました。


A級優勝
青木一さん


B級優勝
花井進さん


C級優勝
山口仁子梨さん

荒島栄一さん

櫻井秀哉さん


D1級優勝
山口稀良莉さん


D2級優勝
高松正明さん



優勝おめでとうございます。
参加いただいた皆様ありがとうございました。


過去12か月分の優勝者のまとめです。(便宜上クラスの名称を順に繰り下げています。)


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大山将棋問題集 20180428

2018-04-28 | 大山将棋研究
先手番大山先生の手を考えます。

第1問


良くも悪くもこれがこの将棋の方針です。
A 63歩 B 78銀 C 74と

第2問


反撃を見た受け方は?
A 65歩 B 66同香 C 69飛

第3問


攻める番がやってきました。
A 73歩成 B 65桂 C 53銀

第4問


ゆっくりですが切れないように攻めていきます。
A 54歩 B 65歩 C 43と
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大山将棋研究(868);向い飛車に棒銀(勝浦修)

2018-04-28 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180428
昭和61年8月、勝浦修先生と第13期棋王戦です。

大山先生の向い飛車というのは珍しいですね。向い飛車自体が少ないのではありますが、気分転換でしょうか。今の将棋ならここで42玉なのですが

昔は62銀~64歩が必要で、王手飛車の筋を避けてから玉を囲うというのが常識でした。

勝浦先生は64歩を生かすべく棒銀に出ます。後手番で94歩を突いているので手が遅れているのですが

53銀~41金上を省略して攻めました。私はこれでうまくいったという例を知らないです。大山先生は手が進んでいるから堂々と75同歩。これは一般には損な手だとされていますが

角交換でさばこうというのは一番強い反撃策です。

64歩に後手が53銀の形ならば同銀上なのですが。

角を打ちこんで

金と角香の交換でずいぶん損をしています。

でも73歩には同桂くらいなので桂馬を取り返し

銀を取れば駒得になります。

へこまされても銀取りを楽しみにして、金も受けに使ってしまいました。

85飛と我慢されたところで64歩はちょっと危険でした。攻めてきなさいという手なのですが

67香には68歩を打てなくて桂合いで

桂を打ちこまれたら清算しかないです。

いろいろ清算して、角と金香の二枚換え、馬を作られています。ほぼ損得なしで形勢互角です。

勝浦先生の93角は歩を打たせて79飛をさばかせないようにという手で

馬を引き付けて持久戦の構えです。だけどこれがどうだったか。93角は打たずに寄せ合いでは自信なしなのでしょうか?

馬ができているとはいえ、二枚換えが長引くと2枚持っている方が指しやすくなるものなのです。大山先生は6筋から反撃です。

勝浦先生は少し悪いので怪しい手を考えました。銀を打ちこんで

成銀を作ってもあまり得ではないのですが、ここで逃げずに

竜 と金を作って攻めようというのが勝負手です。

大山先生も と金を作って、どうやらはっきりしてきました。

金を1枚とられるのですが

しっかり守っておいて

桂 と金で寄せていきます。

と金は速くて

成桂と香を取られましたが

べたべた打って

もう一枚 と金を作り

寄せてしまいました。

対棒銀で75同歩というのは考えない方が良いのですが、形によっては成立します。二枚換えの場合は飛=金+桂、角=銀+桂 と教えられたのですが、実際は飛飛VS金金桂桂、角角VS銀銀桂桂となっているわけで、長引けば四枚が働いてきます。二枚換えは二枚持っている方が駒得と思う方が良いでしょう。もちろんそのあとの戦い方次第ですが、長期戦で有利になるのが駒得と言うものです。
大山先生は駒得を生かし、飛車もろくに活用せずに金銀桂香 と金だけで勝ってしまったという将棋です。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:勝浦修9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 8八飛(28)
8 3四歩(33)
9 6八銀(79)
10 6二銀(71)
11 4八玉(59)
12 6四歩(63)
13 3八玉(48)
14 4二玉(51)
15 6六歩(67)
16 3二玉(42)
17 2八玉(38)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 7四歩(73)
21 5八金(69)
22 4二銀(31)
23 4六歩(47)
24 9四歩(93)
25 3六歩(37)
26 7三銀(62)
27 6七銀(68)
28 8四銀(73)
29 7八飛(88)
30 7五歩(74)
31 同 歩(76)
32 8六歩(85)
33 同 歩(87)
34 7五銀(84)
35 6五歩(66)
36 7七角成(22)
37 同 飛(78)
38 7四歩打
39 6四歩(65)
40 8八角打
41 6三角打
42 同 金(52)
43 同 歩成(64)
44 9九角成(88)
45 7三歩打
46 同 桂(81)
47 同 と(63)
48 8六飛(82)
49 8七歩打
50 8一飛(86)
51 7四と(73)
52 7六歩打
53 7九飛(77)
54 6六歩打
55 7八銀(67)
56 8八馬(99)
57 6九金打
58 8五飛(81)
59 6四歩打
60 6七香打
61 6八桂打
62 同 香成(67)
63 同 金(58)
64 6七桂打
65 7五と(74)
66 同 飛(85)
67 6七銀(78)
68 同 歩成(66)
69 同 金(68)
70 6五飛(75)
71 6八香打
72 9三角打
73 7五歩打
74 6四飛(65)
75 7八金(69)
76 3三馬(88)
77 7六金(67)
78 6六歩打
79 6九飛(79)
80 8二角(93)
81 6六香(68)
82 8四飛(64)
83 6四歩打
84 5七銀打
85 6七金(78)
86 4六銀成(57)
87 5八桂打
88 4五成銀(46)
89 4六歩打
90 8七飛成(84)
91 4五歩(46)
92 8八歩打
93 7七桂(89)
94 8九歩成(88)
95 8三歩打
96 7三角(82)
97 7四歩(75)
98 8四角(73)
99 6三歩成(64)
100 8八と(89)
101 4六桂(58)
102 7八と(88)
103 5九飛(69)
104 6八と(78)
105 同 金(67)
106 7六龍(87)
107 6七歩打
108 2四馬(33)
109 3七銀打
110 8七龍(76)
111 5五歩(56)
112 9八龍(87)
113 5八飛(59)
114 5五歩(54)
115 5七金(68)
116 8九龍(98)
117 6五桂(77)
118 2二玉(32)
119 5三桂成(65)
120 6五歩打
121 5二と(63)
122 5三銀(42)
123 4一と(52)
124 6六歩(65)
125 3一銀打
126 3二玉(22)
127 5二金打
128 6四銀(53)
129 6六歩(67)
130 1四歩(13)
131 4二と(41)
132 3三玉(32)
133 5四歩打
134 1五歩(14)
135 5三歩成(54)
136 1四馬(24)
137 4三と(53)
138 2四玉(33)
139 2二銀(31)
140 3五歩(34)
141 4四と(43)
142 3三香打
143 同 と(44)
144 同 桂(21)
145 2六香打
146 2五桂打
147 4三と(42)
148 4五桂(33)
149 4四と(43)
150 投了
まで149手で先手の勝ち




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20180428今日の一手(その684);寄せの前の利かし

2018-04-28 | 今日の一手

20180428今日の一手

2月18日の名南将棋大会から、MさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

飛と角銀の交換で先手の駒得です。
玉の堅さは38金28銀が壁なので、後手玉のほうが堅いでしょう。
先手の攻め駒は65桂と持ち駒角角で3枚。
後手の攻め駒は88飛と持ち駒飛で2枚。

総合すれば先手有利です。

先手有利ではありますが、あまり有利に見えないのは31銀28銀に働きがないからです。駒の働きを考えるのは混乱の元なのですが、攻め駒にも守りの駒にもなっていないということです。実質銀得なのに2枚の銀が遊んでいると、瞬間は駒得ではありません。つまりは形勢にあまり差がないということです。

先手としては駒得を生かすように長期戦にするか、攻め駒が多いので寄せ合いで勝つか、のどちらかです。
後手からは89飛打が厳しいので、その対応策を考えておきましょう。


× 実戦は32角と攻めました。

さらに駒得を狙った、とみると良い手ではありません。駒得は味が悪いものなのです。攻めとしては43角成~61馬同玉52金71玉61角で詰めろなので3手すきをかけたことになります。
後手Oさんは53金と歩を払ったので21角成89飛打

駒得が広がったのですが、この飛車打ちが厳しいのです。53桂成69飛成62成桂同金

先手玉は詰めろ、後手玉はほぼゼット(もう一枚桂馬があれば詰み筋があるが)で、攻防に35角と打ちましたが68飛成から即詰みです。

89飛打に79桂と打つと

68飛成同金79飛成

56桂や46桂があるのでうまい受け方がありません。

89飛打には59金

が最善で、まだ難しかったということになります。

後手としては32角の時に89飛打

として、59金に58歩同玉99飛成

で54香狙い(先手が桂馬を手に入れていないし、52歩成同金では32角が空振り)が嫌です。

58歩を同金と取ると、33金21角成29飛成

56桂や46桂を狙って、これも受けにくいです。


△ 攻めるならば52角

のほうが厳しくて、同じ3手すきですが飛車をもらえば詰み筋が生じます。53金には61角成同玉53桂不成同銀54歩

やはり2手すきが続いて、でも桂を渡したので56桂(39玉89飛打79金打68飛成同金左同桂成・・)があるのでどうなっているか、難しい勝負です。(後手玉が詰みにくいので後手勝ちか。)

桂馬を渡さないで82金

と退路封鎖をしておくのもあります。89飛打には53桂不成で金が手に入るから金を打って受けられます。

桂を渡してしまったので56桂以下迫られても、今度は飛角を持っているので43角から後手玉が詰みます。

後手は89飛打ではなく43金と逃げて

44歩を誘い、46飛47金同飛成同玉87飛成

というのが難しいです。(多分67角と打つのですが。)


○ 一度は守っておくのが良さそうで、79金とすれば

87飛成に52角53金61角成同玉96角

53桂不成~63角成を見て先手の勝ち筋です。

後手からは79金に57歩

というのが怪しい手で、52角58飛39玉68飛右成同金同飛成

この時に61角成から詰みがあるので先手の勝ち。

では52角に53金だということになりますが、

61角成同玉88金

これも後手玉が詰めろになっているようです。58飛39玉68飛成に53桂不成同銀34角52桂41飛51銀52角成



△ 39玉は早逃げですが

右が壁で16歩~17銀と二手かけないと逃げ道ができません。だけどこの位置で頑張ろうということなのです。玉の位置が変わったので、89飛打には79銀です。
89飛成79金99竜に52角

で寄せ合いです。これは後手玉が43角成から61馬と行ってもわずかに詰まないので現状は3手すき、先手玉は67香~68香成が詰めろで現状2手すき、先手番でも後手の寄せのほうが早く、攻防の手段が見えませんから、後手の勝ち筋です。

ならば52角ではなくて49歩と受けてこれから、ということでしょうか。


△ 角を打てばもう少し安全に勝てそうなのですが、78角は

78同飛成同金69角67角

46歩には59飛が攻防で、先手の勝ち筋に見えるのですが

47角成同金同歩成同玉46歩同玉48飛

これが難解なのです。


○ 受けるなら67角

のほうが飛車を切られないので安全です。長くなれば駒得が生きることになるか。


△ 79角ならば先手が取れますが

87飛成に88歩を打たないと危なさそう、76竜

歩切れになって、竜で66歩65桂を取られるのでは不満があります。


☆ まとめ

53歩が生きる(攻め駒のように働く、と金ができる変化がある)ので、両取りでもある52角はかなり有力です。ただそれで勝ち切れるかというと、先手玉が薄いというか逃げるところが少ないので難しい寄せ合いになります。

一度は受けに回るなら持ち駒を打つ方が手堅いのが原則で、角を打ちます。でも角を使うと攻撃力が落ちるので長期戦覚悟。先手の駒得が生きるまでは我慢です。飛車を切られそうな78角が危なくて、ふわっとした67角は89飛打を防ぐだけですが87飛成の時にも利いているので一番良いのでした。79角では角の働きが悪いです。

角を打たない守り方としては79金と39玉。手駒を使わずに先手玉が少しでも堅くなればというところです。
79金87飛成に96角の筋が見えれば攻防になりそうです。逃げないで57歩は難解ですが、何とか勝ち。
39玉は良い手になりやすい早逃げですが、その先が詰まっているのでここでは難しいです。1手かける価値があるかどうか。さらに49歩も必要のようで、2手かけてもあまり堅くなっていないというのが不安です。

つまり、寄せに行くならば52角が有力で、その前に79金87飛成が入るかどうか、入ったら得かどうかを考えるということでした。

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