名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集 20180831

2018-08-31 | 大山将棋研究
先手番加藤先生の手を考えます。

第1問


ちょっと変わった指し方がありました。
A 54歩 B 47銀 C 79角

第2問


後手の言いなりでは負けます。
A 45同桂 B 24歩 C 34歩

第3問


いろいろありそうですが、ちょっと指しにくい手にしました。
A 55桂 B 45歩 C 53桂

第4問


これで有利になります。
A 55桂 B 86桂 C 88角
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大山将棋研究(994);四間飛車に中央位取り(加藤博二)

2018-08-31 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180831
平成元年8月、加藤博二先生と第55期棋聖戦です。加藤先生は大山先生と同年生まれですが、この期(翌年3月)に引退したみたいです。

大山先生の四間飛車に加藤先生は中央位取りです。

急戦のほうでした。

45歩同歩に45同桂は振り飛車よしです。45同銀に44歩というのは打ちたくない歩で、大山先生は角を引きました。

79角は珍しい手ですが、昔の将棋世界に豊川先生が研究記事を書いていました。2筋は受けきれないので大山先生は桂を跳ねて

35歩。35同角でも26飛でも

銀を出ていきます。

桂をぶつけたところで加藤先生は34歩。ちょっと苦しそうですがうまく抑えきれるでしょうか。

桂を交換した図です。45銀は42歩同飛33歩成があります。ちょっと無理でも55銀同銀49飛成とか31飛とか、いろいろありそうですが

大山先生は54歩同歩62角と使いました。53桂が生じるけれど大丈夫でしょうか。

46飛に45歩36飛、これで53桂がやってきそうです。

46桂で銀と交換できましたが歩切れです。(大山先生は歩切れを気にしないところがあります。)

43飛と耐えて45歩35銀、これはありがたいようですが

49飛で銀当たり。36銀には55桂から と金を作られました。これで先手有利です。

大山先生は銀を打たされ

銀を捨て

飛車交換で先着するのですが

銀を取る間に金をはがされます。

さらにもう一枚。

もう受けはなくて

角を取られて投了です。

加藤先生にとっては引退前の花道になったかもしれませんね。振り飛車の反撃をうまくいなしました。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1989/08/16
手合割:平手  
先手:加藤博二9段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 6八銀(79)
16 7一玉(62)
17 5八金(49)
18 5二金(41)
19 5七銀(68)
20 8二玉(71)
21 5五歩(56)
22 4三銀(32)
23 5六銀(57)
24 6四歩(63)
25 3六歩(37)
26 1四歩(13)
27 2五歩(26)
28 3三角(22)
29 4六歩(47)
30 1二香(11)
31 1六歩(17)
32 7四歩(73)
33 3七桂(29)
34 4一飛(42)
35 4五歩(46)
36 同 歩(44)
37 同 銀(56)
38 5一角(33)
39 7九角(88)
40 3三桂(21)
41 5六銀(45)
42 3五歩(34)
43 2六飛(28)
44 4四銀(43)
45 3五歩(36)
46 4五桂(33)
47 3四歩(35)
48 3七桂成(45)
49 同 銀(48)
50 5四歩(53)
51 同 歩(55)
52 6二角(51)
53 4六飛(26)
54 4五歩打
55 3六飛(46)
56 4六桂打
57 同 銀(37)
58 同 歩(45)
59 同 飛(36)
60 4三飛(41)
61 4五歩打
62 3五銀(44)
63 4九飛(46)
64 3六銀(35)
65 5五桂打
66 4一飛(43)
67 3三歩成(34)
68 3七銀(36)
69 4七飛(49)
70 3六銀打
71 4九飛(47)
72 4五銀(36)
73 同 飛(49)
74 同 飛(41)
75 同 銀(56)
76 4九飛打
77 4三と(33)
78 4五飛成(49)
79 5二と(43)
80 同 金(61)
81 5三銀打
82 同 金(52)
83 同 歩成(54)
84 同 角(62)
85 6三金打
86 5五龍(45)
87 5二飛打
88 6一銀打
89 5三飛成(52)
90 投了
まで89手で先手の勝ち

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大山将棋問題集 20180830

2018-08-30 | 大山将棋研究
後手番大山先生の手を考えます。

第1問


どれも同じ結果になりそうですが少し違います。
A 45歩 B 62角 C 44銀

第2問


これで指しやすいはずです。
A 26歩 B 45銀 C 45桂

第3問


難所で微妙な手ですが、後手を引いてはだめです。
A 89飛 B 76桂 C 28飛

第4問


後手玉は詰むでしょうか?
A 22飛 B 79飛成 C 96歩

第5問


これで投了です。
A 29飛成 B 97桂 C 79飛成
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大山将棋研究(993);三間飛車に銀冠引き角棒銀(勝浦修)

2018-08-30 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180830
平成元年8月、勝浦修先生と第2期竜王戦です。

大山先生の後手三間飛車ですが、勝浦先生は急戦ではなく天守閣美濃で

引き角棒銀です。これは後手番用の戦法だと思うのですが。

互いに銀冠にして

勝浦先生は右銀を引いてしまいました。45歩を見て46歩から動きだします。

大山先生は手得を生かして銀桂を進めます。

勝浦先生は45歩を打たせて銀を引き

垂れ歩でけん制します。

でも手がなくて困っている感じです。

大山先生は2筋を逆襲します。

これで2筋は破れます。

勝浦先生は飛車を逃げ出して

6筋を攻めました。

桂を打って攻め続けます。

大山先生は清算して65桂で反撃です。

45銀打はちょっと筋が悪く(55歩くらい)

勝浦先生は角を切って6筋を攻めていきます。

飛車を取られて

飛桂交換では大きな駒損ですが、24飛44銀には働きがないので結構難しいです。(これは攻め駒の数を比較するとわかります。)

66金に76桂と捨てられました。(もったいないと思うのですが89飛77玉では足らないのでしょう。)76同銀89飛77玉75歩同銀74歩というのも難しそうですが、勝浦先生は金で取って

端玉には端歩。

65桂に96歩が詰めろで受けにくいです。つまり先の65桂が疑問手で、先に受けておくべきでした。

勝浦先生は後手玉を追いかけますが

ここまで。

適当な受けがありません。(3つ前の図でも78金打に79飛成があるのをうっかりしたのでしょう。)

互いの玉の堅さが同等だと中盤の指し方が難しくなります。先手が手損をしているので苦しくなっていると思いますが、駒損でも難しい終盤になりました。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1989/08/04
手合割:平手  
先手:勝浦修9段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二飛(82)
7 2五歩(26)
8 3三角(22)
9 6八玉(59)
10 4二銀(31)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5六歩(57)
14 7二玉(62)
15 5八金(49)
16 5四歩(53)
17 9六歩(97)
18 9四歩(93)
19 3六歩(37)
20 5二金(41)
21 8六歩(87)
22 8二玉(72)
23 8七玉(78)
24 7二銀(71)
25 7八銀(79)
26 6四歩(63)
27 6六歩(67)
28 7四歩(73)
29 6七金(58)
30 6三金(52)
31 7九角(88)
32 2二飛(32)
33 7七桂(89)
34 4三銀(42)
35 3七銀(48)
36 5一角(33)
37 1六歩(17)
38 1四歩(13)
39 8八玉(87)
40 8四歩(83)
41 6八角(79)
42 8三銀(72)
43 8七銀(78)
44 7二金(61)
45 7八金(69)
46 7三桂(81)
47 4八銀(37)
48 4五歩(44)
49 4六歩(47)
50 同 歩(45)
51 同 角(68)
52 4四銀(43)
53 4七銀(48)
54 6二角(51)
55 6八角(46)
56 3三桂(21)
57 4六銀(47)
58 4五歩打
59 5七銀(46)
60 5五歩(54)
61 4三歩打
62 5三角(62)
63 5五歩(56)
64 同 銀(44)
65 5六歩打
66 4四銀(55)
67 1七香(19)
68 2四歩(23)
69 同 歩(25)
70 2五歩打
71 4八銀(57)
72 4六歩(45)
73 同 角(68)
74 3五歩(34)
75 5七銀(48)
76 2四飛(22)
77 6八飛(28)
78 4五桂(33)
79 6五歩(66)
80 5七桂成(45)
81 同 金(67)
82 5五歩打
83 6四歩(65)
84 同 金(63)
85 6五桂打
86 同 桂(73)
87 同 桂(77)
88 同 金(64)
89 同 飛(68)
90 6四歩打
91 6八飛(65)
92 6五桂打
93 6七金(57)
94 5六歩(55)
95 5四歩打
96 3一角(53)
97 5六金(67)
98 4五銀打
99 6四角(46)
100 同 角(31)
101 6五金(56)
102 4六角(64)
103 6四桂打
104 7三金(72)
105 7五歩(76)
106 6八角成(46)
107 同 金(78)
108 5六角打
109 6六金(65)
110 7六桂打
111 同 金(66)
112 8九飛打
113 9八玉(88)
114 9五歩(94)
115 6五桂打
116 9六歩(95)
117 7三桂成(65)
118 同 玉(82)
119 5一角打
120 6二歩打
121 6五桂打
122 6四玉(73)
123 4二角成(51)
124 5三歩打
125 7八金打
126 7九飛成(89)
127 投了
まで126手で後手の勝ち

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20180830今日の一手(その746);駒得しながらの寄せ

2018-08-30 | 今日の一手

20180830今日の一手

5月5日の名南将棋大会から、SさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
銀銀と角金歩3の交換で、成銀を作られていますが先手の駒得です。終盤なので重視しません。
玉の堅さは69飛を入れれば先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は持ち駒角角金金桂桂で6枚。十分です。
後手の攻め駒は58成銀と持ち駒飛銀銀銀桂桂で7枚。十分です。

総合すれば先手有利か。

何手で詰めろになるか数えてみると、後手玉は42金などで詰めろ、現状2手すきです。
先手玉は69成銀で詰めろ。現状2手すきです。
先手番ですから先手有利です。

☆ 大局観として
先手玉は68飛から追われても詰みはありません。もっと駒を渡すと危なさそうですが、角2枚渡すと詰み筋があるようです。
ある程度駒を渡してもよいので後手玉に詰めろあるいは王手を続けて受けなしにすれば勝ちです。
寄せのセオリーに従えばほぼ間違いがなく、小さい駒で詰めろをかけると思っていれば良いでしょう。


× 受ける手としては飛車を逃げても仕方ない(38飛などがある)ので88玉の早逃げくらいですが、69成銀

角を渡さなければ詰みにくい形ではありますが、攻防の58飛が生じるのは後手の得です。これは形勢逆転しているでしょう。


× 歩を使うのは43歩でも69成銀

後手玉は詰みません。


○か× 実戦は42金で

わかりやすい詰めろです。後手は31銀と受けたのですが、53角

が詰めろになっていませんでした。69成銀ならば負けです。これを見逃してもらって42銀同角成31銀54桂69成銀

31馬同玉に42金が悪手。21玉の時に後手玉が詰まず、69玉

と手を戻したのですが、49飛59歩47角58桂57桂以下先手玉を1段目まで追っての詰みがありました。(68金同玉56桂以下早く詰んでいましたが。)

さて31銀の受けには31同金

しかありません。これが詰めろかどうかですが、69成銀に32金打同金同金同玉54角43桂21角

以下詰将棋のような詰みがありました。(私には到底解けませんが、21同玉43角成32金33桂22玉31銀同金21桂成12玉24桂同歩11成桂22玉21成桂12玉22金22金同金同成桂同玉23香同玉15桂12玉23金11玉33馬21玉22金まで32金打から数えて35手詰めです。)この詰み筋が見えないと負けるところです。



○ 25桂は

33金を狙っています。同時に69成銀には33桂成同玉25桂、42玉には31角

これは金3枚持っているのでわかりやすく詰みます。

43玉には32角

52玉には53歩が利いて、61玉83角

が見えれば、合駒に52金以下詰みが分かるでしょう。

25桂は詰めろだったというわけで、42銀と受けるくらい。

33桂成同銀43金

32銀同金同玉54角43銀41銀

下段に落として43角成で受けなしです。

33桂成を同玉ならば

54角43銀打25桂・・・でも良いですし、25桂43玉41角

21角と52角打の詰めろで受けがありません。



○ 42角はやはり簡単な詰めろで

31銀の受けには33角成同玉25桂

金を取って後手玉を追えます。42玉55桂52銀75角

後手は歩切れなので53歩の受けがないから詰めろ/王手を続けるのは難しくないです。54金としばって45角で取られたら負けそうですが、それだけ避けておけばよいでしょう。

42角に32飛

飛車を打って抵抗されると難しいですが、41金12玉25桂22銀

33桂不成同銀21角同玉31金打

と追いかけていけば寄せられます。

あるいは31角打

31同飛同角成同玉51飛41桂42金

(58成銀を抜いても勝ちでしょうが)42同玉54桂は詰み、22玉41飛成で受けなしです。こちらのほうがすっきりしています。


○ 53角と打てば

やはり詰めろ。先ほどの32飛31角打以下は同じ寄せ方です。
31銀に33角成とはできないので25桂

これは21金同玉21桂不成以下の詰めろです。42銀打33桂成に同玉は45桂


33同銀には43金42銀打25桂

と攻めれば寄り筋です。


△ 54角もわかりやすい詰めろで

32銀に25桂

で金をはがしていけばよいです。

51飛

が攻防でびっくりしそうですが、21金同飛25桂

金を捨てて寄せるしかないです。32金打33桂成同金25桂32銀33桂成同玉

53金42銀同金同玉75角53桂63角成

後手の歩切れに助けられてどうにか寄せられる感じです。


× 51角

では詰めろになっていないので69成銀で負けます。


☆ まとめ
正確に指せば(詰みが読めれば)先手の勝ちになる手が多いのですが、後手に持ち駒が多いので抵抗されます。
次に31角を狙う手である、42金、42角、53角のほうが受けやすくて
唯一に近い守り駒の33金を狙う25桂(42角もですが)のほうが受けにくいのです。
直接後手玉をねらうほうが厳しいですが、守りの駒をねらうほうが(遅いかもしれませんが)受けにくいというのは寄せの理論(セオリー)です。

次に31角を狙う42金(わかりやすい詰めろ)は31銀同金69成銀

の時に後手玉を詰まさねばなりません。追いかけていけば詰みそうではあるのですが、かなり難しいです。(銀を1枚もらっていますが32金打で1枚捨てることになります。)

単に25桂が詰めろになるというのを考えるほうが易しく感じないでしょうか。

33桂成同玉25桂以下角角金金金ならば詰みそうに見えます。
(桂金を交換しています。)

駒を取りに行く(33金を取りに行く)よりも、取らないで詰めろをかける42金のほうがスマート、というのが常識的です。「長い詰みより短い必至」と言われますね。しかしこの場合は後手の持ち駒が豊富(金が無いですが)ので抵抗されてしまいます。
駒得しながら寄せていけば優勢になりやすいものなのです。自分の攻撃力が上がり、相手の守備力が下がります。

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大山将棋問題集 20180829

2018-08-29 | 大山将棋研究

後手番田中先生の手を考えます。

第1問


好判断でした。
A 84飛 B 75角 C 25銀

第2問


穴熊ですから。
A 47飛成 B 89馬 C 25飛

第3問


ぴったりの手がありました。
A 41金打 B 61歩 C 26桂

第4問


嫌なところに手を付けられました。
A 26桂 B 33銀打 C 33桂打

第5問


こんな手も成立します。
A 57飛 B 58同角成 C 59飛

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大山将棋研究(992);三間飛車に居飛車穴熊(田中寅彦)

2018-08-29 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180829
平成元年7月、田中寅彦先生と第48期A級順位戦です。(大山全集には47期とありますが間違いです)

大山先生の先手三間飛車に田中先生は当然の居飛車穴熊です。

大山先生は右桂を跳ねるのですが、跳ねないほうが良いです。

4筋6筋に位をとります。

右桂を跳ねているのでもう一段25へ。積極的な指し方です(が先手玉が薄くなります)。

薄くなった分は右銀を引き付けてカバーしました。

戦いが始まります。

田中先生の飛車の働きが良く、後手が指しやすいのではないでしょうか。

桂を食いちぎり

33角。これが好判断で、大山先生の飛角は動きにくくなりました。

大山先生は苦心して受けますが

33角のにらみは止まりません。

飛車をさばいても99角成が大きな手です。

56銀を打っても飛車を切られ

角を失い

26桂も痛くて

二枚飛車の反撃も61歩がぴったりです。

大山先生は駒損でも自陣竜で守るのですが、15桂を消すためとはいえここで16歩というのもつらいところでしょう。

田中先生は優勢を意識して、自陣に金を埋めます。

継ぎ歩に垂れ歩で2筋を攻められたら銀を埋めて

部分的に駒損でもしっかり守ります。

あとは攻めるだけです。と金を捨てて

馬と竜を交換して37歩。攻め駒が豊富なので切れることはないでしょう。

香を捨てましたが両取りに角を打ち

防がれたら59飛の強打。

先手は金が無いので45馬を追えません。

右桂が使えて、また攻め駒4枚に戻ります。

強引に攻めているので攻め駒は3枚に戻っても

入玉されなければ逆転はないです。

ここまで。

大山先生の序盤作戦がまずかったのでしょう、田中先生の快勝譜です。しっかり受けて少し強引ですが寄せ切りました。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1989/07/27
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:田中寅彦8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 3三角(22)
15 5六歩(57)
16 5四歩(53)
17 5七銀(68)
18 5三銀(62)
19 5八金(69)
20 2二玉(32)
21 2八玉(38)
22 1二香(11)
23 3八銀(39)
24 1一玉(22)
25 4六歩(47)
26 2二銀(31)
27 3六歩(37)
28 4四銀(53)
29 4七金(58)
30 4二角(33)
31 6五歩(66)
32 7四歩(73)
33 3七桂(29)
34 7三桂(81)
35 4五歩(46)
36 3三銀(44)
37 6八飛(78)
38 5一金(61)
39 4六銀(57)
40 3一金(41)
41 2五桂(37)
42 2四銀(33)
43 2六歩(27)
44 8六歩(85)
45 同 歩(87)
46 4一金(51)
47 3七銀(46)
48 3二金(41)
49 5五歩(56)
50 7五歩(74)
51 6六飛(68)
52 8四飛(82)
53 5四歩(55)
54 同 飛(84)
55 7五歩(76)
56 7六歩打
57 8八角(77)
58 2五銀(24)
59 同 歩(26)
60 3三角(42)
61 6四歩(65)
62 同 歩(63)
63 4四歩(45)
64 同 飛(54)
65 4六歩打
66 8七歩打
67 7九角(88)
68 5四飛(44)
69 5五歩打
70 同 飛(54)
71 4五歩(46)
72 同 飛(55)
73 6四飛(66)
74 9九角成(33)
75 5六銀打
76 4七飛成(45)
77 同 銀(56)
78 8九馬(99)
79 4六角(79)
80 4五香打
81 6二飛成(64)
82 4六香(45)
83 同 銀(37)
84 2六桂打
85 5二飛打
86 3八桂成(26)
87 同 金(49)
88 6一歩打
89 6九龍(62)
90 8八歩成(87)
91 1六歩(17)
92 7九馬(89)
93 4九龍(69)
94 4一金打
95 5三飛成(52)
96 7七歩成(76)
97 2七香打
98 6七と(77)
99 2四歩(25)
100 同 歩(23)
101 2五歩打
102 同 歩(24)
103 2四歩打
104 3三銀打
105 2五香(27)
106 2四銀(33)
107 同 香(25)
108 2三歩打
109 3五歩(36)
110 2四歩(23)
111 3四歩(35)
112 5七と(67)
113 同 龍(53)
114 同 馬(79)
115 同 銀(46)
116 3七歩打
117 同 金(38)
118 4五桂打
119 4六銀(57)
120 3七桂成(45)
121 同 玉(28)
122 4四香打
123 4五歩打
124 同 香(44)
125 同 銀(46)
126 6七角打
127 5八銀(47)
128 5九飛打
129 同 龍(49)
130 4五角成(67)
131 4八玉(37)
132 5七歩打
133 同 銀(58)
134 6五桂(73)
135 5六銀打
136 5七桂成(65)
137 同 龍(59)
138 4六銀打
139 4五銀(56)
140 5七銀成(46)
141 同 玉(48)
142 5五金打
143 8一角打
144 5六歩打
145 6七玉(57)
146 6六飛打
147 投了
まで146手で後手の勝ち


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大山将棋問題集 20180828

2018-08-28 | 大山将棋研究
先手番大島先生の手を考えます。

第1問


当然の一手ではありませんでした。
A 32と B 34飛 C 26飛

第2問


地味な手ですが。
A 51と B 21歩成 C 24角

第3問


平凡な攻めですが。
A 62金 B 53金 C 53竜
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大山将棋研究(991);四間飛車に居飛車穴熊(大島映二)

2018-08-28 | 大山将棋研究
今日の棋譜20180828
平成元年7月、大島映二先生と第6回全日本プロトーナメントです。

大山先生の四間飛車に大島先生は居飛車穴熊です。

端を受ける穴熊を得意にしていたのでしょうか、前回の対局と同じ戦型です。

穴熊での右46銀戦法で

大山先生はここでも32銀ですが、37桂には41飛でした。

3筋は放置して角を転回します。

大島先生は馬を作られても2筋を攻め

これで銀飛の取り合いかと思ったら

一度飛車を逃げます。これが大山先生の意表を突いたのか、43銀打しかなくて

飛と銀飛の取り合いです。大山先生は銀を使っての飛交換なので損をしています。

それでも銀を54にもってきて、まだまだなのですが

大島先生は銀を掛けてから と金で

11香を取りきりました。駒損が回復していきます。ここで大山先生の23馬はミスでしょう。

両取りから

13桂も取られてしまいます。こういう駒損で戦力差が開いていくのです。

攻めは続かないので銀を引いて守りますが

大島先生は攻め駒が5枚あるのでわかりやすいです。

と金を引いて

清算して金を打っておけば、大山先生には受ける駒がありません。

あっさりと投了になりました。


大山先生の受け方が悪かったとしか言えないのですが、馬を作っても2筋を破られるだけで攻めが切れませんでした。59手目34飛を見落としたというか軽視したというか、ちょっと差がついてしまうとその差が詰まりませんでした。こうなると端を受けた穴熊に嫌味がありません。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1989/07/17
手合割:平手  
先手:大島映二5段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 5七銀(48)
14 7一玉(62)
15 7七角(88)
16 4三銀(32)
17 8八玉(78)
18 5二金(41)
19 2五歩(26)
20 3三角(22)
21 9八香(99)
22 8二玉(71)
23 9九玉(88)
24 6四歩(63)
25 5八金(49)
26 7四歩(73)
27 8八銀(79)
28 9四歩(93)
29 9六歩(97)
30 8四歩(83)
31 7九金(69)
32 8三銀(72)
33 3六歩(37)
34 7二金(61)
35 6八金(58)
36 6三金(52)
37 7八金(68)
38 8五歩(84)
39 1六歩(17)
40 1四歩(13)
41 4六銀(57)
42 3二銀(43)
43 3七桂(29)
44 4一飛(42)
45 2六飛(28)
46 5一角(33)
47 3五歩(36)
48 8四角(51)
49 3四歩(35)
50 4八角成(84)
51 2四歩(25)
52 同 歩(23)
53 2二歩打
54 1三桂(21)
55 2四飛(26)
56 4七馬(48)
57 3三歩成(34)
58 4六馬(47)
59 3四飛(24)
60 4三銀打
61 3二と(33)
62 3四銀(43)
63 4一と(32)
64 3九飛打
65 3二飛打
66 4三銀(34)
67 4二飛成(32)
68 5四銀(43)
69 6一銀打
70 3七飛成(39)
71 6八角(77)
72 5六馬(46)
73 2一歩成(22)
74 6二金(63)
75 7二銀成(61)
76 同 金(62)
77 1一と(21)
78 2三馬(56)
79 5三龍(42)
80 4五馬(23)
81 2四角(68)
82 6二銀打
83 1三龍(53)
84 5五桂打
85 6八香打
86 5七歩打
87 5九歩打
88 6三銀(54)
89 5一と(41)
90 7三銀(62)
91 6一と(51)
92 6五歩(64)
93 5一角成(24)
94 3一龍(37)
95 4六歩打
96 同 馬(45)
97 5三龍(13)
98 5八歩成(57)
99 6二と(61)
100 5二歩打
101 7二と(62)
102 同 銀(83)
103 7三馬(51)
104 同 桂(81)
105 6三龍(53)
106 同 銀(72)
107 6二金打
108 6八と(58)
109 6三金(62)
110 7九と(68)
111 8三銀打
112 投了
まで111手で先手の勝ち


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20180828今日の一手(その745);飛車をさばく

2018-08-28 | 今日の一手

20180828今日の一手

5月5日の名南将棋大会から、EさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得で、後手に持ち歩がないので先手の駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は25桂77角と持ち駒銀で3枚。
後手の攻め駒は73角1枚。

総合すれば先手が少し指しやすいです。

☆ 大局観として
後手が44に銀を打ったところなのですが、駒損なのに我慢した手で、これならば先手が指しやすいだろうという気がします。後手は穴熊が堅いというのが主張ですが、先手は端攻めできるのですから、鉄壁ではありません。

さて先手としては飛車をさばいて攻め駒4枚にするというのが理想です。それならば後手玉を攻略するのも難しくないでしょう。飛車を使わないで端攻めだけでは寄せきるまでには至りません。
その前に先手玉を固めておくかどうか。後手は歩切れでも35歩同歩同銀~46銀という攻め筋はありますから、それに対応していなければなりません。


△ 実戦は37銀で

35歩同歩同銀に36歩で銀を追いかえせるようにしたのだと思います。あるいは18飛の構想もあり得ます。
後手は24歩で催促して、13桂成同銀14歩

銀を引くのも難しそうですが、14同銀同香同香45銀

少し駒損なので攻め続けるしかないです。55歩34銀22香13歩同桂15歩同香14歩

駒損は回復したものの難しい戦いが続きました。


○ 28玉と入城したらどうか。

35歩同歩同銀に14歩同歩13歩同桂33歩

うまく反撃しているようですが、25桂32歩成同飛

これは大失敗です。先手玉がもちません。

途中35歩同歩同銀に57銀

と受けて、36歩37歩同歩成同銀

しっかり受けに回れば悪くはありません。

それよりは35歩を取らないで84歩

84同歩64歩同歩63銀53飛74銀成36歩

角を取ると37銀が生じるので難しくなりますが、33歩同桂同桂成同金45桂

桂を渡すだけにして、銀を手に入れて(将来受けに使い)後手の攻めをけん制する指し方ならば先手よしです。

後手としては64歩には同角

のほうが攻撃的です。84飛82歩74飛73歩64飛同歩63角

飛車をさばいて後手の飛車をいじめる(あるいは81角成)展開ならば十分でしょう。

84飛には73桂

のほうが穴熊らしいですね。81飛成65桂66角45銀

55銀同飛同角同角同歩36銀33歩

寄せ合いになりますが、二枚飛車で攻められる先手のほうが勝ちやすいです。


△か○ 29玉だと

73角の筋に入らないというメリットがあります。だけど35歩84歩同歩64歩同角84飛73桂81飛成65桂66角82飛

同じように進んで飛車をぶつけられた時に29玉の位置が不安定です。

この場合は83飛成として

65桂ならば44角同歩63竜で有利です。後手は桂を跳ねられず、先手は74竜~63竜を狙う感じです。


○ すぐに84歩だと

84同角が王手になるので、28玉55歩

1歩渡して攻められそうです。これがまずそうに見えるのですが、64歩同歩84飛同歩63角

飛車を切って(さばいて)角を打ち込んでみれば先手よしです。


○ 64歩から入って

64同角84歩だと手を抜いて55歩

でしょう。(取れば前の変化と合流します。)65歩42角55歩73桂14歩同歩54銀

後手の角を42に追ったのでなんとか抑え込んでしまいます。83歩成が実現できれば先手よし、なのですが65桂同銀55飛でさばかれますね。

下から銀を打って(56銀)65桂66角

このほうが暴れられません。先手が指しやすいです。


△ 75歩は

75同歩に74銀51角63銀成

後手の角のラインがずれるので、後手の攻めは怖くなくなります。はっきりしていませんが先手がまあまあ指せます。


△か○ 14歩と攻めると

14同歩でほかの変化に合流することもできます。13歩同桂同桂成同香25桂

攻め続けると55歩13桂成同銀64歩同歩(64同角は69香~63香成)18香打22桂

くらいの進行です。後手の角筋を止めたので14香同桂15歩くらいでまあまあです。


× 他には55銀とすると

後手の中途半端な44銀を相手にしてしまいます。55同銀同歩同角同角同飛

後手の66角を良い形で受けにくいです。


☆ まとめ
形勢判断してみると、先手の攻め駒が3枚だとわかります。端を攻めると19香も攻め駒になるわけですが、先手の守りの駒でもあるわけで、難しい判断です。

それよりは88飛を使う方が良いです。64歩か84歩か、その前に28玉か29玉か、というのは迷うのですが、飛車をさばいてみたいのです。
先手玉がしっかりしていれば(28玉と入っていれば)角と交換して打ち込むくらいでも十分です。
先手玉が薄ければ交換せずに竜を作ってけん制します。

その時の含みに持ち駒の銀を打ってけん制する、64歩同歩63銀という筋が関係しています。後手がこれを嫌うなら64歩には同角、ならば84歩同歩同飛が実現する(その手順が悩ましいですが)という仕組みでした。
先手だけ持ち駒の銀という利点を生かせました。

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