名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋研究(111); 四間飛車に棒銀

2016-03-31 | 大山将棋研究
昭和48年9月、石田和雄先生と第23期王将戦です。


大山先生の四間飛車に石田先生は棒銀。石田先生は急戦が多かったと思います。

大山先生は得意のツノ銀から袖飛車。これを指すのは大山先生くらいです。玉が薄いので真似されません。

大山先生としては右から攻める(といっても単純ではないですが)ので左は低く受けます。

角を転回し、ここで石田先生の13角がよかったかどうか。74飛~73桂としたかった気がします。

46角とぶつけて角交換。

左は低く受けて

角、銀と打ちこまれたら危なく見えるのですが

2枚換えで済めば互角のわかれです。

割打ちから馬を作れば2枚換えの損は減ります。

さらにもう一枚。これで大山先生が指しやすくなりました。

馬筋を生かした味の良い手です。ここで石田先生は端を攻めたのですが、どうにかして66の成銀を活用するほうが正しいのでしょう。馬2枚に対して66成銀と持ち駒銀桂が同等以上の働きがなければいけません。

端を攻めれば相当に見えるのですが、大山先生は受ける方針です。

飛車を使い端を受けるのは怖いのですが、馬があるから飛車は渡してもよいという考えです。

一度35歩として(これが怖い手です)24銀に14桂が手順です。これなら14同香しかありません。

35の位を取られても空間に金を打てば少し大山先生がよいようです。でもここで33銀打ならまだ長かったはず。

71飛は疑問手、さらに桂打は勢いですが

あっさり取って銀を払い桂馬を打てば受けがありません。


13角と出て46角から交換になったら大山先生が有利になりやすいのでしょう。2枚換えは2枚持ったほうがいいのですが、馬を作ればそうとも言えません。
まだ20代の石田先生をうまくあしらって攻めさせ、軽く反撃を決めたという将棋です。大山先生の手に無理がありません。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山9段
後手:石田和雄6段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 5四歩(53)
9 4八玉(59)
10 4二玉(51)
11 3八玉(48)
12 3二玉(42)
13 2八玉(38)
14 5二金(61)
15 3八銀(39)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 4二銀(31)
19 6七銀(78)
20 7四歩(73)
21 4六歩(47)
22 8五歩(84)
23 7七角(88)
24 7三銀(62)
25 7八金(69)
26 5三銀(42)
27 3六歩(37)
28 8四銀(73)
29 4七銀(38)
30 7五歩(74)
31 3八飛(68)
32 4四銀(53)
33 5九角(77)
34 7六歩(75)
35 同 銀(67)
36 7二飛(82)
37 6七銀(76)
38 7五銀(84)
39 5六歩(57)
40 4二金(41)
41 9八香(99)
42 6四歩(63)
43 4五歩(46)
44 3三銀(44)
45 3七角(59)
46 1三角(22)
47 4六角(37)
48 同 角(13)
49 同 銀(47)
50 7六銀(75)
51 7七歩打
52 6七銀成(76)
53 同 金(78)
54 4七角打
55 3九飛(38)
56 5八銀打
57 4八金(49)
58 2九角成(47)
59 同 飛(39)
60 6七銀成(58)
61 6一銀打
62 6二飛(72)
63 5二銀成(61)
64 同 金(42)
65 7一角打
66 6一飛(62)
67 2六角成(71)
68 2四歩(23)
69 8三角打
70 3一飛(61)
71 7四角成(83)
72 4二金(52)
73 3九飛(29)
74 2五歩(24)
75 3七馬(26)
76 6六成銀(67)
77 5五歩(56)
78 1五歩(14)
79 同 歩(16)
80 1七歩打
81 同 香(19)
82 2四桂打
83 1九飛(39)
84 1六歩打
85 同 香(17)
86 同 桂(24)
87 同 飛(19)
88 1二香打
89 3五歩(36)
90 2四銀(33)
91 1四桂打
92 同 香(12)
93 同 歩(15)
94 3五歩(34)
95 3四金打
96 7一飛(31)
97 6四馬(74)
98 1五歩打
99 1八飛(16)
100 3六桂打
101 同 馬(37)
102 同 歩(35)
103 2四金(34)
104 5六成銀(66)
105 3四桂打
106 投了
まで105手で先手の勝ち



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20160331今日の一手<その303>; 攻防の手

2016-03-31 | 今日の一手
20160331今日の一手

2月20日の名南将棋大会から、OさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。




一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
銀歩歩と金の交換、後手に持ち歩があるので歩はカウントしないで、と金と成桂を作り合って、ほぼ損得なしです。
玉の堅さは同程度
先手の攻め駒は44角52と 持ち駒金銀で4枚。
後手の攻め駒は23角28飛59銀57成桂で4枚。

総合すれば互角です。

最終盤ですから、何手で詰めろがかかるかみればより正確です。後手玉は62と~71と で(ここでは大体でいいですが実際にも)詰めろ。先手玉は68銀成~67成銀97玉95歩 で詰めろ。互いに2手分かけて詰めろですから3手すきです。手番があるので先手有利ということになります。

大局観として
最終盤ですから大局観は必要ないのですが、寄せ合い勝ちなら攻めるだけです。
攻め合い負けなら受けるか攻防の手を探します。互いに攻め駒が4枚ありますから、どちらからも受けきりは難しいところですが、先手に持ち駒が多いので手段はありそうです。

寄せのセオリーは
①厳しい手から考える
②小さな駒から使う

でした。


○ 寄せのセオリーから、すぐに王手は無効、71金か72銀を攻めます。小さな駒からですから、62と です。

あとはこれで寄せ合い勝ちかどうか読むだけです。68銀成71と67成銀97玉

これで後手玉は72と同玉61銀から詰みます。(先手玉は95歩は詰めろ、95同歩は85金でほぼ必至です。)ここで85金が(先手玉は詰めろではないですが)攻防です。

72とに同玉は詰み、82玉は82銀が必至で、どちらも先手の勝ち。よって72とには93玉で86銀(または金)とするのも攻防。

後手玉は詰めろ、先手玉は詰みません。86同金同玉(同歩は詰み)74金に71角成

84玉に95金同歩93銀同香同馬、と力づくで詰むので先手の勝ちです。

直線的に行けば先手の勝ち(といってもかなり難しいのですが)なので、紛れは62とに55銀です。

55同角は62金で粘られますし、53角成も88に利きがないので心細い、ですが71と44銀72と同玉と2枚換えにして

23飛成同飛成57金上

としてしまえば長引いても駒得で寄せにも困らないので勝てるでしょう。


△ 62と でよければこれは考えなくてよいのですが、62角成と行くと

62同金同と44角

大きな駒から行くと反動があり、両取りで粘られます。55歩62角23飛成同飛成57金上

これは先手が駒得なのでやや有利です。


○ 何度か出てきた23飛成は同飛成で後手の飛車の利きがそれます。

ここから62と と行くと53歩の受けがあるのですが、

72と同金57金上とおさめても指せますが、71と68銀成62金

これは先手の勝ち。

71とには同玉で57金上とすれば

後手玉が弱体化しているので先手優勢です。

62と に53歩ではなく68成桂71と53金でも62金

と張り付いてしまえば先手の勝ちです。


× 受けるなら57金寄でしょうか。

すぐに飛車の素抜きも見えますが緩手です。68銀不成に23飛成とすれば

23同飛成しかなさそう。68歩29竜

78金59飛79桂43銀

53角成52銀同馬57飛成

これで駒の損得はほとんどないですが、66桂を見て後手が有利です。


× 実戦は39金と粘りの手でした。

でも飛車を逃げてもらえず、68銀成28金67成桂

これから62と と攻め合いでは78成銀97玉95歩

後手の1手勝ちです。


× あとは38歩(あるいは58歩)という手筋ですが

68銀成62と同金同角成61金

金を入手されると粘られます。52金とつなぐのが筋ですが角を取って王手で抜かれてしまうので駄目。17馬67角成28馬78成銀97玉89成銀

こんな感じで後手の攻め合い勝ちになります。

戻って68銀成を同歩と取れば

67成桂同歩38飛成97玉95歩

というのが一例ですが、後手の寄せが速いです。


寄せのセオリーで62と から1手勝ちを読み切れた方は強いです。あまり紛れはなく、詰みを読み切れるかどうかになります。攻防で85金と打たれたら悩みそうですけどね。

62と では詰みがみえずに負けそうだと思ったら、23飛成が攻防の手です。飛車は渡すのですが後手の攻め駒は3枚に減るので寄せが1手遅れることになり、先手玉の3手すきが4手すきになるのです。これなら明らかに寄せ合いは先手の勝ちですから、後手は受けなければいけません。
23同飛成の利きで53歩や金を取ってからの53金が生じるのですが、62と~71と~62金 という順に気が付けば勝ちです。
それに気が付かなくても後手の攻め駒が3枚になったのですからさらに駒を取って受けにまわっても悪くはありません。

実戦の39金では後手の攻め駒は4枚から減らすことができずに寄せ合い負けになってしまいました。

41歩と受けられたところなので、では自分も受けておこうかとするのも自然な気持ちではあるのですが、残念でした。飛車の利きを止められたら働きをよくしよう、角を取ってしまおうというのが正解でした。







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大山将棋研究(110); 向い飛車に棒銀

2016-03-30 | 大山将棋研究
昭和48年9月、加藤一二三先生と第12期十段戦です。


大山先生の先手向い飛車。64歩と突かせるのは得なのですが

加藤先生は棒銀ですから影響はありません。

棒銀を受ける形はいくつかあるのですが88角と受けました。

そのあと加藤先生が仕掛けをためらううちに68金と備えられて仕掛けにくくなりました。
65歩には77金でしょうか。76歩同銀65歩は同銀と取れます。

仕掛けはあきらめて44歩では冴えません。両端を詰められているのは珍しいですね。加藤先生の考えていることはわかりません。

角筋が止まったので大山先生から75歩を取り、端角で74歩を打たせました。

大山先生は4筋の歩を交換し、角の覗きには軽く金をかわします。46歩と打たれてもあとで取り返せます。

ここからは大山先生が快調に攻めます。歩を突き捨てて

銀を立ってぶつければよいです。

銀桂をさばいて好調。あとは飛角のさばきです。

この歩は痛いです。43金右と逃げたのですが、65飛ならまだ難しいと思います。

加藤先生は飛車の取り合いはできないので金をはがされます。

この銀は打たないほうが良いです。

ちょっと不思議な金打です。4筋を手厚くして55金を狙うと、意味を考えれば納得です。

桂馬を取り返して飛車をさばきました。

最後は角をさばいて

投了図。21馬が65竜に当たるので受けがありません。


加藤先生がつまらない指し方をして、大山先生が快勝です。良くなってからの大山先生の駒さばきを学びましょう。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山9段
後手:加藤一二三8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 8八飛(28)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 3四歩(33)
11 4八玉(59)
12 6四歩(63)
13 3八玉(48)
14 4二玉(51)
15 6六歩(67)
16 3二玉(42)
17 2八玉(38)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 7四歩(73)
21 5八金(69)
22 4二銀(31)
23 1六歩(17)
24 7三銀(62)
25 1五歩(16)
26 8四銀(73)
27 6七銀(68)
28 7五歩(74)
29 7八飛(88)
30 7二飛(82)
31 8八角(77)
32 5三銀(42)
33 9六歩(97)
34 4二金(41)
35 6八金(58)
36 3三角(22)
37 9五歩(96)
38 4四歩(43)
39 7五歩(76)
40 同 銀(84)
41 9七角(88)
42 7四歩打
43 5七金(68)
44 4五歩(44)
45 7六歩打
46 8四銀(75)
47 4六歩(47)
48 同 歩(45)
49 同 金(57)
50 2四角(33)
51 4七金(46)
52 3三角(24)
53 7七桂(89)
54 9四歩(93)
55 5五歩(56)
56 同 歩(54)
57 6五歩(66)
58 7五歩(74)
59 6四歩(65)
60 同 銀(53)
61 6六銀(67)
62 9五歩(94)
63 6五銀(66)
64 同 銀(64)
65 同 桂(77)
66 6二飛(72)
67 5三歩打
68 4三金(52)
69 6八飛(78)
70 2四角(33)
71 5一銀打
72 6四飛(62)
73 4二銀成(51)
74 同 金(43)
75 6七飛(68)
76 7八銀打
77 6六飛(67)
78 7三桂(81)
79 4五金打
80 6五桂(73)
81 5五金(45)
82 6一飛(64)
83 6五飛(66)
84 同 飛(61)
85 同 金(55)
86 4六歩打
87 4八金(47)
88 6九飛打
89 8八角(97)
90 6五飛成(69)
91 1一角成(88)
92 3三角(24)
93 4四桂打
94 投了
まで93手で先手の勝ち


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大山将棋研究(109); 三間飛車穴熊に銀冠

2016-03-29 | 大山将棋研究
昭和48年8月、加藤博二先生と第12期十段戦です。


34歩66歩のやりとりが遅くなりましたが、大山先生の三間飛車穴熊です。

加藤先生は銀冠。大山先生の45歩は先手番ゆえに手詰まりを避けたものでしょうか。当時は先手後手関係なく千日手を避けるのが普通でしたが。

72飛の揺さぶり。これに57金と対応したときに75歩と行かないのは同歩同飛65歩を避けたということでしょうか。

角の転回が間に合って大山先生がリード。

この歩を突くのは少し驚きます。前にも見かけましたから大山先生は気にしていないのでしょうか、穴熊は弱体化します。地獄突きって呼ばれていた気もします。(アブドーラザブッチャー、古いですね。)

53歩を打たせて位を奪回すれば言い分が通りました。

3筋に駒を集中します。

54銀や43金を押し込んで35歩と合わせれば大山先生が有利に見えます。加藤先生の8筋突破は遅く見えますし。

銀をぶつけて

加藤先生は8筋突破を間に合わせましたが、ここでは大山先生のほうが少し良いはず。2枚換えでも63銀や81桂は取り残されているのですから。
ここでの最善手がよくわかりません。飛車を引いて33桂を攻めるべきかと思うのですが、自信はありません。

51角に51金打で失敗したか。角を渡しました。

この角が急所です。持ち駒の金を打つと戦力が足りなくなります。

飛車を引いて催促、これにすぐ28角成としないで歩を打てば飛車の位置が違います。

39金と張り付けば加藤先生がよくなりました。大山先生からは角打ちが攻防なのですが

加藤先生の45歩がぴったり。さらに25銀が攻防です。

39金は消去されましたが、39銀として28の金を攻めるのが急所です。

銀で玉を下に落として

金を打てば飛車打ちの1手

大山先生から34桂が詰めろになりますが、加藤先生の25香は詰めろ。

成り捨てて26歩も受けになっていなくて、取られてしまいます。

以下は即詰みです。


大山先生が上手く指していたのですが、26歩というのはやはり危ない手です。楽観からか寄せに行ったのが早すぎました。46角と打たれてからは容易ではありません。逆転の手段はなかったように思います。少し戻って89飛成の時に38飛ではないかと思うのですが、飛車を攻められそうであまり自信はありません。加藤先生の寄せの強さに感心すべきでしょう。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山9段
後手:加藤博二8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 4二玉(51)
7 6八銀(79)
8 6二銀(71)
9 4八玉(59)
10 1四歩(13)
11 3八玉(48)
12 1五歩(14)
13 2八玉(38)
14 3二玉(42)
15 1八香(19)
16 3四歩(33)
17 6六歩(67)
18 5四歩(53)
19 1九玉(28)
20 5二金(61)
21 2八銀(39)
22 3三角(22)
23 5六歩(57)
24 2四歩(23)
25 5七銀(68)
26 2二銀(31)
27 5八金(69)
28 2三銀(22)
29 3九金(49)
30 2二玉(32)
31 4六歩(47)
32 3二金(41)
33 4五歩(46)
34 5三銀(62)
35 4八金(58)
36 7四歩(73)
37 3六歩(37)
38 9四歩(93)
39 4六銀(57)
40 7二飛(82)
41 5七金(48)
42 4四歩(43)
43 同 歩(45)
44 同 銀(53)
45 4五歩打
46 5三銀(44)
47 5九角(77)
48 6四歩(63)
49 3七角(59)
50 8二飛(72)
51 8八飛(78)
52 2五歩(24)
53 5五歩(56)
54 2四角(33)
55 2六歩(27)
56 同 歩(25)
57 5四歩(55)
58 同 銀(53)
59 2六角(37)
60 5三歩打
61 2五歩打
62 1三角(24)
63 4七金(57)
64 3三桂(21)
65 3五歩(36)
66 同 歩(34)
67 3八飛(88)
68 4三金(52)
69 3五銀(46)
70 3四歩打
71 4六銀(35)
72 8六歩(85)
73 3六金(47)
74 8七歩成(86)
75 5五歩打
76 6三銀(54)
77 4四歩(45)
78 4二金(43)
79 3五歩打
80 7八と(87)
81 3四歩(35)
82 同 銀(23)
83 3五銀(46)
84 同 角(13)
85 同 金(36)
86 同 銀(34)
87 同 飛(38)
88 3四歩打
89 同 飛(35)
90 8九飛成(82)
91 2四歩(25)
92 3一桂打
93 5一角打
94 5二金打
95 4二角成(51)
96 同 金(52)
97 4三銀打
98 4六角打
99 3二銀成(43)
100 同 金(42)
101 4三金打
102 4二銀打
103 3二金(43)
104 同 玉(22)
105 2三歩成(24)
106 同 玉(32)
107 3六飛(34)
108 2七歩打
109 4六飛(36)
110 2八歩成(27)
111 同 金(39)
112 2七歩打
113 同 金(28)
114 3九金打
115 5六角打
116 4五歩打
117 3六飛(46)
118 3八歩打
119 2四歩打
120 3二玉(23)
121 2八金打
122 2五銀打
123 3八飛(36)
124 同 金(39)
125 同 角(56)
126 2六銀(25)
127 同 金(27)
128 3九銀打
129 2七金(26)
130 9九龍(89)
131 2一銀打
132 同 玉(32)
133 2三金打
134 2二飛打
135 同 金(23)
136 同 玉(21)
137 4一飛打
138 3二玉(22)
139 8一飛成(41)
140 2五香打
141 8九歩打
142 9七龍(99)
143 2三歩成(24)
144 同 玉(32)
145 2六歩打
146 同 香(25)
147 同 金(27)
148 2八銀成(39)
149 同 玉(19)
150 3九銀打
151 同 玉(28)
152 4八金打
153 投了
まで152手で後手の勝ち







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20160329今日の一手<その302>; 穴熊を過信しない

2016-03-29 | 今日の一手
20160329今日の一手

2月20日の名南将棋大会から、AさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得です。後手に持ち歩がないのでカウントします。
玉の堅さは先手のほうがやや堅いです。
先手の攻め駒は56飛1枚。
後手の攻め駒は34飛44角45桂で3枚。

総合すれば互角です。

大局観として
先手は松尾流穴熊で、かなり堅いのですが、後手の金銀の連結もよく、桂馬の働きに差がありますから形勢を過信してはいけません。攻め駒が少ないですね。角は使えそうですが飛角だけでは足りません。
互いに飛車取りで、取り合っていいかどうかの判断が最初、取り合いがまずければどこに逃げるかを考えますが、どれもありそうです。自然な手から考えましょう。


× 実戦は34歩56歩と飛車の取り合いです。

大駒を交換すれば玉が堅い方が有利という場合が多いですが、後手の駒の連結がよく、飛車を打ち込んでも取れる駒がありません。さらに57歩成を受けなければいけませんからこれはだめです。56同金58飛45金同銀41飛54銀

駒損ですし、攻め駒が足りません。この後は75歩から暴れて、こういう図

後手が強気で応じたので攻め駒は増えました。でも端に手がついているので寄せ合いは後手有利。ここで91竜は勝負手ですが、しっかり受けられて攻めが切れてしまいました。


○ 飛車の取り合いがまずければ、37桂成を防いで36飛が自然な手です。

34の飛は逃げるしかありません。31飛に46歩

桂損になるので35飛とぶつければ同飛同角45歩68角成同金引

これは桂得、攻め駒は3枚ですが穴熊なので十分指せるでしょう。52歩から と金を作れは4枚目の攻め駒になるので先手が勝てそうです。


△ 59飛も普通の応手ですが

35角39飛

37歩46歩62角45歩36飛

桂馬は取れましたが38歩成があるので忙しいです。先手がよいとは言えません。


× 58飛はひねった感じです。

35角に38飛ではだめなので46歩ですが37桂成

桂馬の働きの差が大きくなりました。飛角もさばけていないので後手が有利です。


× 26飛も少しひねった感じです。

後手は飛車を取り合うか逃げるか35歩を取るかの選択肢があります。37桂成34歩26角が最善か。

飛車を取り合ってやや後手が指せそうな感じです。飛車を打ち合えば後手は桂香を拾えます。


△ 16飛はさらにひねった感じですが

35角なら36飛

68角成34飛67馬同金49角

77金57桂成31飛成71金打52歩

強く寄せ合ったとしても後手の攻め駒が少なく、先手が優勢です。

16飛には31飛とすれば37桂成を防いで36飛とするくらい。65歩

最初から36飛とするより1手損で、65歩とされます。46歩66歩同金56歩

56同金88角成同銀47銀

これは後手が優勢。

65歩には同歩と応じるのでしょう。同桂と取られます。

58歩と受けても57歩同歩73金寄

45か65の桂を取りに来られたら2枚換えですが57で清算して後手も戦えます。形勢互角。


穴熊だから堅い、飛車交換で十分、なんて思い込んでいると失敗することがあります。冷静に攻め駒の数を数えなければいけません。3枚は必要です。

飛車交換はまずいと気が付けば、36飛が自然で、自然な手で悪くなければあとは考えなくてもいいです。不自然な手にはたまに好手が隠れているかもしれませんが、読み落としで悪くなることも多いですから。

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大山将棋研究(108); 四間飛車に玉頭位取り

2016-03-28 | 大山将棋研究
昭和48年8月、長谷部先生と第23期棋聖戦です。


大山先生が四間飛車、長谷部先生は玉頭位取りに。

この時点ではまだわかっていなかったのでしょうが、ここで25歩から36歩で3筋の交換をするというのが最善です。

袖飛車で揺さぶって

自分だけ穴熊に囲えるというのが大山先生の構想。

75の地点を2枚で守らなくてはならないので、長谷部先生は形を直すのが大変です。

大山先生の作戦勝ち。

石田流になったので72飛が消え、長谷部先生はやっと角の移動ができましたが手損しています。それでも33桂を見て端桂で攻めの糸口ができました。

でも25桂の前に角筋を通しておかなければいけませんでした。2筋を逆襲されて取れません。

手順前後があったので、大山先生の形がよくなりました。

長谷部先生の右銀が47に移動したので、大山先生は玉頭から動きます。

この歩を取り切れないのでは大山先生が有利。

長谷部先生からは86桂が期待の手ですが、この歩を突くのが急所。角の働きが違います。

75の歩を突きだして桂馬を打ちます。ちょっともったいないのですが、金を逃げれば64桂があるので桂馬を取らせれば銀が前線に出られます。

桂馬を打ちあって互角のようですが、角の働きは大山先生のほうがよく、75銀と47銀の位置も違いますね。飛車の働きだけが大山先生が劣っています。と説明すると難しいのですが、敵玉に迫る攻め駒を数えれば、後手は4枚、先手は3枚なので攻撃力が違います。玉の堅さは同じようなものなので、大山先生が有利です。

大山先生としては玉が薄いので手厚く銀を打ちます。

桂馬を取られる間に角をさばいて

銀も取られましたが、77歩のくさびを入れて飛車を取ります。この図で後手の飛車が受けに利いてきました。大山先生が優勢です。

87金から角を取り

守りの金をはがし

馬を引き付けて両取り。

76銀打は最後の抵抗ですが、馬を捨てて

桂馬を打てば詰んでいます。

投了図。


玉頭位取りでは袖飛車に対してまともに受けようとすると形がゆがみます。私が若いころに対策がわからなくて玉頭位取りを採用できませんでした。本譜の長谷部先生は苦心してうまく立て直したのですが、17桂から25桂が早すぎました。48銀とやってからなら互角ではないかと思います。
有利になってからの大山先生の指し方が素晴らしいです。きれいに1手勝ちにもっていくのですが、玉の安全度を意識しているので無理がありません。大山先生の快勝です。これは後手をもって並べてみてください。良い感覚が身につきます。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:長谷部久雄7段
後手:大山9段
先手省略名:長谷部
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4三銀(32)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5八金(49)
14 7二玉(62)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 6八銀(79)
18 8二玉(72)
19 5七銀(48)
20 5二金(41)
21 7五歩(76)
22 7二銀(71)
23 6六歩(67)
24 6四歩(63)
25 7七銀(68)
26 6三金(52)
27 7六銀(77)
28 5四銀(43)
29 6七金(58)
30 8四歩(83)
31 8六歩(87)
32 8三銀(72)
33 8七玉(78)
34 7二飛(42)
35 7八飛(28)
36 7一金(61)
37 9七角(88)
38 9二香(91)
39 8五歩(86)
40 同 歩(84)
41 同 銀(76)
42 8四歩打
43 7六銀(85)
44 4五歩(44)
45 7七桂(89)
46 3五歩(34)
47 3八飛(78)
48 3二飛(72)
49 8六角(97)
50 9一玉(82)
51 8八玉(87)
52 8二金(71)
53 8九玉(88)
54 6二金(63)
55 7八金(69)
56 1四歩(13)
57 1六歩(17)
58 3四飛(32)
59 9七角(86)
60 1三角(22)
61 7九角(97)
62 7二金(62)
63 8七銀(76)
64 3三桂(21)
65 7六銀(87)
66 6三銀(54)
67 1七桂(29)
68 2二角(13)
69 2五桂(17)
70 同 桂(33)
71 同 歩(26)
72 2四歩(23)
73 4八銀(57)
74 4四角(22)
75 4六歩(47)
76 同 歩(45)
77 同 角(79)
78 4五歩打
79 7九角(46)
80 2五歩(24)
81 2八飛(38)
82 3六歩(35)
83 同 歩(37)
84 2六角(44)
85 2七歩打
86 4四角(26)
87 4七銀(48)
88 7四歩(73)
89 同 歩(75)
90 7五歩打
91 8七銀(76)
92 7四銀(63)
93 8六桂打
94 6五歩(64)
95 7四桂(86)
96 同 銀(83)
97 6五桂(77)
98 7六歩(75)
99 同 銀(87)
100 7五桂打
101 同 銀(76)
102 同 銀(74)
103 7四桂打
104 8六桂打
105 9七角(79)
106 8五銀打
107 8二桂成(74)
108 同 玉(91)
109 8七歩打
110 6六銀(75)
111 同 金(67)
112 同 角(44)
113 8六歩(87)
114 7七歩打
115 6七金(78)
116 3九角成(66)
117 8五歩(86)
118 2八馬(39)
119 7九歩打
120 8七金打
121 8八金打
122 7八歩成(77)
123 同 金(88)
124 9七金(87)
125 同 香(99)
126 8六桂打
127 8七銀打
128 7八桂成(86)
129 同 玉(89)
130 6四馬(28)
131 8六桂打
132 6五馬(64)
133 7六銀打
134 6六歩打
135 6五銀(76)
136 6七歩成(66)
137 同 玉(78)
138 7五桂打
139 5八玉(67)
140 5七金打
141 同 玉(58)
142 3九角打
143 投了
まで142手で後手の勝ち


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大山将棋研究(107); 三間飛車に引き角

2016-03-27 | 大山将棋研究
昭和48年7月、米長先生と第12期十段戦です。


大山先生の先手三間飛車。米長先生は急戦かと思ったら角筋を止めます。

引き角になりました。あまり良い戦法ではないのですが。

さらに棒銀というか早繰り銀というか、7筋を狙うので振り戻すのは振り飛車らしいです。75歩の前に備えるのが慎重な指し方です。

米長先生は7筋を抑えて銀の繰り替え。これに65歩とやっておくものなんですね。相手が引き角ゆえにできる指し方です。

7筋の位に対して6筋の位をとり、角を転回すれば玉の堅さの分だけ大山先生が指せます。

6筋の歩を交換されれば飛車を回り

飛車を合わせられたら歩を垂らす。大山先生が好調です。

と金を作ったら角をさばく。きれいな手順です。でもその間に米長先生も76歩と伸ばして反撃の筋を見ていますから形勢に大きな差はありません。

大山先生が馬を作ったのも大きいのですが、この角打ちも好点です。

と金を使い飛車を取れるようになりました。

角で香者を取るのは大きな手だと何回か書きましたが、飛車で横から取るとはいえ玉のそばの香車を取るのも大きな手です。左辺は気になりますが、大山先生が有利。

ここからは米長先生が腕力を見せます。玉を中段に逃がして45の拠点を生かして打ち込みます。

先手を取って桂馬を拾い、米長先生が駒得。

ここまでうまく盛り返したのですが、35歩が危険でした。55歩から入玉を見せつつもたれて指すのが正しいと思います。

米長先生が3筋を制圧しようとしたのに対して、大山先生の手裏剣、これが急所です。

57にいた銀を46に捨てます。これが取れないのですから気持ちのいい手で、こういう手が出れば大山先生が優勢に近くなりました。

竜は5段目で使い、桂馬を成り捨てて、後手玉が寄りそうです。

大山先生の玉も大分薄くされましたが、攻めるは守るなり、で目障りな駒を消去していきます。

こんな銀を打たれたら悩みそうですが

飛車を捨てても入玉を阻止できればよいのです。

投了図。


対振り飛車の引き角はあまり良い戦法ではありません。有力なのは鳥刺しと居飛穴の時くらいです。その中間の平美濃、左美濃、矢倉、あるいは本譜のような形では中途半端で作戦負けになりやすいです。位取りの将棋でしっかり囲えば使える時があるかもしれません。また石田流のけん制なら悪くはないと思います。

大山先生の駒運びがうまく、きれいに作戦勝ちになりました。中段玉から粘る米長先生の指し方もさすがで、1局を通して疑問手らしい疑問手がなく、互いに持ち味の出たよい将棋です。米長先生の35歩が強気すぎたというよりも、大山先生の反撃が巧妙だったというべきでしょうか、そこからきれいに寄せてしまいました。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山9段
後手:米長邦雄棋聖
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八飛(28)
6 8五歩(84)
7 7七角(88)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 5四歩(53)
17 2八玉(38)
18 7四歩(73)
19 3八銀(39)
20 5二金(61)
21 5八金(69)
22 4二銀(31)
23 5六歩(57)
24 4四歩(43)
25 4六歩(47)
26 4三銀(42)
27 4七金(58)
28 3一角(22)
29 8八飛(78)
30 3三桂(21)
31 3六歩(37)
32 7三銀(62)
33 6七銀(68)
34 6四銀(73)
35 7八飛(88)
36 7五歩(74)
37 5九角(77)
38 7六歩(75)
39 同 銀(67)
40 7五歩打
41 6七銀(76)
42 7三銀(64)
43 6五歩(66)
44 7四銀(73)
45 6六銀(67)
46 7二飛(82)
47 3七角(59)
48 6四歩(63)
49 同 歩(65)
50 同 角(31)
51 6八飛(78)
52 6二飛(72)
53 7二歩打
54 7三桂(81)
55 7一歩成(72)
56 6五歩打
57 5七銀(66)
58 4二金(41)
59 2六歩(27)
60 7六歩(75)
61 4五歩(46)
62 3七角成(64)
63 同 桂(29)
64 4五歩(44)
65 8一角打
66 6三角打
67 同 角成(81)
68 同 銀(74)
69 8三角打
70 8二飛(62)
71 6一角成(83)
72 4四角打
73 7四歩打
74 同 銀(63)
75 7二と(71)
76 8三飛(82)
77 5五歩(56)
78 同 角(44)
79 6二と(72)
80 5三金(52)
81 1五歩(16)
82 同 歩(14)
83 8三馬(61)
84 同 銀(74)
85 8一飛打
86 9九角成(55)
87 1一飛成(81)
88 4四銀(43)
89 1五香(19)
90 4三玉(32)
91 1三香成(15)
92 4六香打
93 2三成香(13)
94 4七香成(46)
95 同 銀(38)
96 7七歩成(76)
97 6九飛(68)
98 6七と(77)
99 同 飛(69)
100 8九馬(99)
101 6九飛(67)
102 7八馬(89)
103 5九飛(69)
104 7七馬(78)
105 6八歩打
106 1六歩打
107 1八歩打
108 3五歩(34)
109 3八金(49)
110 2七歩打
111 同 玉(28)
112 3六歩(35)
113 同 銀(47)
114 3五歩打
115 3四歩打
116 3六歩(35)
117 3三歩成(34)
118 同 銀(44)
119 3五桂打
120 4四玉(43)
121 3三成香(23)
122 2四桂打
123 4六銀(57)
124 3七歩成(36)
125 同 金(38)
126 5五歩(54)
127 1五龍(11)
128 3三金(42)
129 2三桂成(35)
130 5四玉(44)
131 3三成桂(23)
132 4六歩(45)
133 2四龍(15)
134 4四香打
135 4三金打
136 4七歩成(46)
137 5三金(43)
138 6四玉(54)
139 4四龍(24)
140 7五玉(64)
141 4七金(37)
142 6七銀打
143 7八歩打
144 同 銀(67)
145 7九歩打
146 6八馬(77)
147 7八歩(79)
148 1五桂打
149 3六玉(27)
150 投了
まで149手で先手の勝ち
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将棋の上達法則のまとめ(4)

2016-03-27 | 将棋上達法則
将棋に必要な能力、残りはスタミナとメンタルです。

スタミナ(体力)

脳が活動するためには酸素とブドウ糖が必要です。足りなくなれば考えられなくなります。酸素や栄養分は血液で運ばれますから、体調が関係します。健康についての状況は人それぞれですが、飲酒(脳の機能を低下させる)や喫煙(血流を悪くする)は対応しやすいでしょう。将棋を楽しむためならやめられますよね(冗談かつ本気です)。

でんぷんを消化していけば糖になり、ショ糖(砂糖)になり、ブドウ糖になります。消化吸収に問題のない方ならでんぷん質のものを食べます。ご飯でも麺類でもパンでもよいです。糖尿病予防のためには消化しにくいものがいいのですが、対局前や昼休みなら消化のいいもののほうがいいですね。昼食後に眠気がある場合は気をつけねばなりません。私のように消化能力に問題がある場合は血糖が急に上がらないように少しずつ砂糖を摂ります。(甘いものがいいからと脂肪分も含むお菓子は勧めません。また果物や代替甘味料ではブドウ糖が含まれません。)4局目になって疲れて集中力が切れると思うようなら、実はたいていの場合はブドウ糖が不足しています。昼食のでんぷんの消化が間に合っていないか、絶対量が足りていないのかもしれません。


メンタル(心理、精神力)

悪い感情のもとは恐怖心です。不安、嫉妬、怒り、などと形を変えて現れます。恐怖心にとらわれていると(技術的な)実力は十分に発揮できません。

対応策は感謝のマジックです。対局が終わったらありがとうございました、と言って終わりますね。対局に負けたとしても、なにがありがたかったですか?どんな小さなことでもいいですから、5個10個と上げてみましょう。
楽しいゲームができた、ありがとう。良い手が指せた、ありがとう。好きな戦法を指せた、ありがとう。新しい構想を試せた、ありがとう。良い手を教えてもらえた、ありがとう。悪い手がわかった、ありがとう。考える訓練になった、ありがとう。強くなった、ありがとう。エキサイティングな終盤だった、ありがとう。知識が広がった、ありがとう。自分の弱点がわかった、ありがとう。
これで負けた後でも良いイメージで次の対局に挑めます。後悔してもうやりたくないと思うこともなくなります。一日終わって楽しさが残れば成功です。

また、結果を目標にしないで、自分のできることだけを目標にして集中するということも大事です。勝敗は相手があることですし、(将棋は完全情報ゲームなので厳密にはありえないのですが)追いついたけれど不運にも勝ち筋がなかったということもあるでしょう。趣味のゲームですから、楽しむことを目標にするのが一番いいです。もっと上達すればもっと楽しくなります。(弱くなっても楽しいです。でもいくつになっても強くなれます。)


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将棋の上達法則のまとめ(3)

2016-03-27 | 将棋上達法則
大分間が空きましたが、形勢判断の続きです。

駒の損得、玉の堅さ、攻め駒の枚数という判断基準で形勢判断ができるのですが、最終盤になるともっと正確な方法があります。何手で詰めろになるかを数えます。


2/10の今日の一手で使った問題図です。

後手玉は52銀不成~61銀不成で詰めろ。現状は3手すきで、52銀不成が2手すき、61銀不成で1手すきという数え方をします。(「すき」 は「透き」だと調べて初めて知りました。「隙」か「空き」だと思い込んでいました。)
一方先手玉は58と~69と で詰めろ。現状は3手すきで、58と が2手すき、69と が1手すきです。

互いに3手すきだったら手番のほうが優勢です。
先手が52銀不成で2手すきにしたときに、後手が逆転するには
①受けて手を延ばす、つまり2手すきを受けて4手すきにすること
②あるいは攻防の手を指して後手玉は3手すきで先手玉を2手すきにすること
が勝利条件です。猶予はもう一手あり、52銀不成58と61銀不成まですすめて、後手玉が1手すき、先手玉が2手すきの状態から
①受けて手を延ばす、つまり1手すきを受けて3手すきにすること
②あるいは攻防の手を指して後手玉は2手すきで先手玉を1手すきにすること
とするのもあります。

現実には
③受けて2手すきを3手すきにすることを繰り返す。そして①か②を実現する。
ということが多いかもしれません。

ほとんどの場合は早く気が付いたほうが対処しやすい、つまり52銀不成とされたところで考えるほうがよく、さらには問題図の57歩成の前に考えるほうがよいです。

つまり、互いに攻め駒が4枚になり寄せ合いになったら何手で自玉が詰めろになるか、何手で相手玉が詰めろになるかという計算をするのです。早く正確にできるほど終盤が強いということですね。
自分の棋譜やプロの棋譜(あるいはTVとかWebの中継とか)を並べてみて(あるいはじっくり考えながら見て)、互いの玉が何手で詰めろになるのか検討してみましょう。それが終盤力を向上させるもっとも有効な方法です。詰将棋だけでは強くなりません。
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20160327今日の一手<その301>; 弱点を見つける

2016-03-27 | 今日の一手
20160327今日の一手

2月20日の名南将棋大会から、SさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは38飛を守備に入れて同程度。先手玉のほうが薄いと思っているほうがいいでしょう。
先手の攻め駒は65金1枚。59角は15歩にしか利きがなく、穴熊ではここから攻めるわけにもいかないので除外しておきます。
後手の攻め駒は55銀72飛で2枚。

総合すれば互角かやや後手有利です。

大局観として
55銀とぶつけられて一度56の金をかわして74の飛車取り、飛車を逃げた、という局面です。65の金は攻め駒ではあるのですが、囲いが薄くなっています。単純な金銀交換では不満です。どこかでポイントを上げておかねばなりません。理想は67銀をさばくことですが、後手の飛角を抑えているわけですからすぐに移動もできません。まずは飛角の働きをよくすることを考えます。
後手陣を見ると、31金が特徴的ですね。金銀の連結がよくなっているので後手玉がやや堅くなっています。では弱点はどこでしょうか?


× 実戦は55金でした。

放置すれば46銀が気になるので、これは自然な手なのですが、後手の攻め駒と元は先手の守り駒の交換ですから少し損です。55同角35歩に47金

35歩を取ってもらえば十分ですが、飛車を追われてしまいます。離れ駒が多く飛車は渡せません。36飛46金26飛44金

これは後手が優勢です。先手が主張できるところがありません。粘る方法もなく先手が負けました。


× 55金と取る前に35歩のほうがいいのですが

これも取ってもらえず、46銀34歩44金54歩47銀成

34歩まで進めても次の手段がありません。35歩は飛車を回る前に(もとは78に居た)突き捨てるべきでした。


△ 46銀を防いで68角としておきます。

54歩なら35歩同歩同飛

41玉55金同歩34飛44金37飛

こんなところでしょうか。これからです。

68角に44銀なら

54歩52金45歩同銀35歩

これは先手が指せそうです。

68角に44金は

35歩同金54歩

これは互角ですが先手も十分指せます。

途中35歩に同歩は55金同金35飛

これもまあまあ。

68角としておけば35歩が間に合いそうで、互角で戦えます。


○ 35歩の筋をあきらめるのなら、54歩と打ちたいです。

拠点にもなりますし、後手の金銀の連結が弱まります。44金なら86角が絶好で、85歩にも53角成

これは先手優勢に近いです。

54歩に64金なら

64同金同銀35歩

47金36飛13角45金

55にいた銀が64に下がったので35歩の筋が厳しくなります。これは先手十分。

54歩に52金なら68角と備えておきます。

64歩なら55金同角58飛

44金くらいに61銀から攻めて、まだいっぺんに決まるわけではありませんが、先手十分です。


△ 58飛も自然な手です。

56歩には26角52飛55金同角56飛

54歩77桂64歩61銀

質駒がありますし、これは先手が攻めて勝てそうです。

58飛に56歩は取られるだけなので54歩のほうがしっかりしています。26角と出て

うまい受けがありません。44角同角同銀54金

83角から馬を作って少しゆっくり攻める感じです。これも先手十分。

結局58飛には5筋を受けきれないので46銀でどうか。

54歩52金56飛に73桂

75金でこれから。77桂は少し損で、46飛は65桂の後がわかりません。


△ 26角と出れば

46銀に58飛

前の58飛46銀に26角でもこの図に合流します。(そのほうがいいのかも。)57歩48飛13角54歩

44金には56銀58歩成同飛57銀成45歩

飛車を取られてもこれなら先手が十分です。

54歩に52金なら35歩としておきます。

35同銀37角92飛55金33桂77桂

こんな調子で65桂を狙えばいいでしょう。(前の変化のように56飛と浮かないで)57歩を打たせてしまうのも有力です。


問題図では攻め駒が少ないですから飛角の働きをよくするべきで、まずは55金同角35歩同歩同飛という筋が目につくのですが、実現は難しいです。その筋をやるなら38飛とする前に突き捨てねばなりません。

68角と46歩を守っておくのは落ち着いた手で、互角に指せます。

58飛あるいは26角の組み合わせは有力で、後手陣は5筋が薄いので弱点を突いています。読んでみれば直接は受けにくく、後手は46銀からどうにか受けるのですが、56飛と浮いて57歩を防ぐのは73桂で互角。57歩と打たせて48飛とまわるのも逆用している感じで感触がいいです。

54歩と打ってしまえば、44金、64金、52金どれも先手が十分指せるようです。上に出れば53の地点の守りが薄く、引けば銀を取って割打ちです。ぴったりした手がありました。

後手の31金の弱点は5筋が薄くなるということです。逆に35歩同歩同飛という手順が実現したとしても41玉とかわせるのです。小さな差ですが、5筋を攻めたほうがよい、という感覚がわかれば正解に近づきます。








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