名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋研究(475); 四間飛車に棒銀

2017-03-31 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番勝浦先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年6月、第38期名人挑戦者リーグから、加藤一二三先生(王将)との対局です。


大山先生の四間飛車に加藤先生は急戦です。

58金左を待って、棒銀に出ました。これなら袖飛車がないと。

大山先生はかなりおとなしい受け方です。

本筋は65歩なのですが、55歩同角56金22角67銀という変化。なぜかそれを嫌って、加藤先生は77歩です。

この筋は悪くはないのですが、最善ではないという筋です。ほぼ飛角交換になるのですが、振り飛車としては困らないです。

大山先生から催促ですが、少し損だという気がします。

引いた67の銀が浮いているのです。61角から反撃してカバーできるか。

それに対する加藤先生の指し方が不思議です。銀を取らずに84の銀を捨てました。

銀桂交換でも、先手が歩切れだからよしとみているのです。65桂を防げません。

桂を跳ね

角と馬を追って77桂成の筋。

これで駒損は消えます。

大山先生は銀を剥がして(ここで84飛は金を取って68銀もあるのでやりにくい)

馬を作ります。そこで加藤先生は端攻め。でも待ってください、詰められている方の端ですよ。先手が歩切れとはいえ、これでいいのかなあ?

大山先生は全部挨拶するのですが、どこかで手抜いたほうが安全そうです。

16香から19銀を食らったらまずいでしょう。4筋が壁なんです。

竜を切られ

これは寄っています。

投了図。

大山先生の不可解な負け方です。別の指し方はいくらでもありそうですが。
加藤先生の銀桂交換や端攻めをほめておきましょう。でも本当かなあ?

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:加藤一二三王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5二金(61)
13 2八玉(38)
14 5四歩(53)
15 3八銀(39)
16 4二銀(31)
17 6七銀(78)
18 7四歩(73)
19 4六歩(47)
20 5三銀(42)
21 3六歩(37)
22 4二金(41)
23 5八金(69)
24 8五歩(84)
25 7七角(88)
26 7三銀(62)
27 1六歩(17)
28 8四銀(73)
29 7八飛(68)
30 7五歩(74)
31 4七金(58)
32 7二飛(82)
33 8八角(77)
34 6四歩(63)
35 5六歩(57)
36 7六歩(75)
37 同 銀(67)
38 7七歩打
39 同 飛(78)
40 6六角(22)
41 7五歩打
42 4四歩(43)
43 3七桂(29)
44 4三金(52)
45 1五歩(16)
46 3三桂(21)
47 6七銀(76)
48 7七角成(66)
49 同 角(88)
50 6九飛打
51 6一角打
52 7五飛(72)
53 8三角成(61)
54 8九飛成(69)
55 7六歩打
56 7一飛(75)
57 8四馬(83)
58 7三桂(81)
59 6六馬(84)
60 6五桂(73)
61 9五角(77)
62 9四歩(93)
63 8四角(95)
64 7四桂打
65 4八馬(66)
66 7七桂成(65)
67 5八銀(67)
68 6八成桂(77)
69 5七銀(58)
70 6七成桂(68)
71 6二銀打
72 8一飛(71)
73 5三銀成(62)
74 同 金(42)
75 6二角成(84)
76 9九龍(89)
77 7五歩(76)
78 1四歩(13)
79 同 歩(15)
80 1六歩打
81 同 香(19)
82 1五歩打
83 同 香(16)
84 1六香打
85 7四歩(75)
86 1九銀打
87 3九玉(28)
88 1八香成(16)
89 5九馬(48)
90 2八銀成(19)
91 4八玉(39)
92 5九龍(99)
93 同 玉(48)
94 3八成銀(28)
95 同 金(49)
96 5八銀打
97 4八玉(59)
98 4七銀成(58)
99 同 金(38)
100 5八金打
101 3八玉(48)
102 4九角打
103 3九玉(38)
104 2七角成(49)
105 投了
まで104手で後手の勝ち



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大山将棋研究(474); 四間飛車に棒銀

2017-03-30 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番米長先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年6月、勝浦修先生と第18期十段戦です。


大山先生は四間飛車ばかり。勝浦先生は棒銀です。

棒銀の対策はほとんど袖飛車です。つまり何度もこういう局面を見るわけですが、小さな違いがあり

勝浦先生は金を上がって手堅く受けました。

金2枚でしっかり受けたので、大山先生は左側に。

勝浦先生の2枚の金が形が悪いので、銀をぶつけてしまいました。勝浦先生は72飛と反撃を見た受けです。

金の位置を直してから45歩。これでさばき合いです。

飛車をまわるのは良い感じですが、この瞬間は金銀がまとまっているので後手玉のほうが堅く

馬取りに35歩で返されてしまいました。馬を取ると2枚換えになりそう。97角も遊んでいるので、大山先生ピンチです。

34歩から43歩を利かせ

25銀打、ごつい返し方です。

でも桂馬を取られては辛そう。

馬の存在が大きすぎます。

角を使い、歩を垂らし、形になってきましたが

結局金を逃げるのでは足りません。48銀が拠点になり

詰めろ。勝浦先生優勢です。

飛車をぶつけるのが決め手で

飛車の利きがそれると詰みがありました。

勝浦先生の快勝譜。大山先生の袖飛車は玉が薄いので他に真似をする人がいないのですが、本局はしっかり囲ったはず、が簡単に崩されてしまいました。さばき合いの方針がまずかったようです。勝浦先生の鋭い攻めが見事に決まりました。カミソリと呼ばれたシャープな攻めです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:勝浦修8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5二金(61)
13 2八玉(38)
14 5四歩(53)
15 6七銀(78)
16 7四歩(73)
17 3八銀(39)
18 4二銀(31)
19 4六歩(47)
20 8五歩(84)
21 7七角(88)
22 7三銀(62)
23 9六歩(97)
24 9四歩(93)
25 3六歩(37)
26 5三銀(42)
27 4七銀(38)
28 1四歩(13)
29 1六歩(17)
30 4二金(41)
31 3八飛(68)
32 4四歩(43)
33 3五歩(36)
34 同 歩(34)
35 同 飛(38)
36 3三金(42)
37 3九飛(35)
38 3四歩打
39 5八金(69)
40 7五歩(74)
41 3六銀(47)
42 4三金(52)
43 3八金(49)
44 7四銀(73)
45 7九飛(39)
46 7六歩(75)
47 同 銀(67)
48 7五歩打
49 6五銀(76)
50 7二飛(82)
51 4七金(58)
52 4二金(43)
53 7四銀(65)
54 同 飛(72)
55 8八角(77)
56 4三金(33)
57 9七角(88)
58 4五歩(44)
59 3七桂(29)
60 4六歩(45)
61 同 金(47)
62 6六角(22)
63 3三歩打
64 同 桂(21)
65 6九飛(79)
66 5七角成(66)
67 4七金(46)
68 3五歩(34)
69 3四歩打
70 同 金(43)
71 4三歩打
72 5二金(42)
73 2五銀打
74 3六歩(35)
75 3四銀(25)
76 3七歩成(36)
77 同 金(38)
78 3六歩打
79 同 金(47)
80 3五歩打
81 8八角(97)
82 4四歩打
83 3三銀成(34)
84 同 玉(32)
85 2五桂打
86 3二玉(33)
87 3四歩打
88 2一桂打
89 4六金(36)
90 4八銀打
91 4七金(46)
92 3九銀打
93 1八玉(28)
94 4七馬(57)
95 同 金(37)
96 2八銀打
97 1七角打
98 6四飛(74)
99 同 飛(69)
100 1七銀成(28)
101 同 玉(18)
102 2八銀(39)
103 投了
まで102手で後手の勝ち

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20170330今日の一手(その485);形勢判断の大切さ

2017-03-30 | 今日の一手
20170330今日の一手

3月5日の名南将棋大会から、SさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆形勢判断をします。
銀と角歩の交換です。後手に持ち歩があるので歩はカウントしませんし、竜を作られているものの、少し先手の駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は77角と88角も数えてよいでしょう。終盤なので敵玉に迫っているものだけ数え、74銀は入れません。持ち駒飛桂と合わせて4枚あります。
後手の攻め駒は78竜と持ち駒銀で2枚。

総合すれば互角か、やや先手もちです。

☆ 大局観として
玉の堅さはかなり劣っているのですが、攻め駒が4枚あるので攻撃力が十分にあります。つまり、駒得で持久戦にもっていくというよりも、後手玉を攻略したい、と考えます。いきなりやるのは早いですが、33角成同桂同角成同玉という筋が含みです。そうなれば玉の堅さは同等、駒損でも攻め駒の数は4枚のままですから、攻めが続けばよいのです。
2手前は88の角が手持ちで後手89飛の形、後手の79飛成での77角取りに88角打78竜としたのが問題図ですが、角を打たされたのではなく、攻め駒を0手で配置できた、と考えます。33角成と行く前に何を指しておくか、という問題です。


○ 81飛は普通の手ですね。

余裕があるのなら大駒は敵陣に打ち込んでおくと後の攻めが楽になります。
後手は79銀では33角成同桂97角

で79銀が空振りです。

86歩同歩87歩

とするくらい。33角成同桂同角成同玉25桂打

25同歩同桂42玉33銀

駒損の攻めですが、攻め駒4枚はキープできています。ですからこの攻めは切れません。74の銀も働きそうですし、先手優勢。

といっても後手はあまり良い手がなくて、57銀と攻めても68歩

で銀を渡すだけです。


△ 61飛は51金引

があるので81飛よりわずかに劣るか。91飛成として悪いことはないのですが。81飛にも61歩同飛成51金引を考えるかもしれないところ(歩切れになるので後が困る)ですから、飛車は離して打ったほうが良さそうです。
71飛でもよいですが、角を渡して93角と打たれるかもしれません。ですから81飛のほうが少しよいのでしょう。
91飛成86歩同歩87歩に33角成同桂同角成同銀

という図は53桂と攻めるのでしょう。後手57銀からの寄せ合いは難しいです。最後の33角成は指し過ぎで、一回66角かもしれません。


○ 35歩は後手玉の小びんを攻める手で

この天守閣美濃の急所です。35同歩には34歩同玉46桂23玉34歩

33銀は動けないのですから、後手に受けがありません。

後手は35歩を手抜くしかないのですが、79銀は

33角成同桂同角成、同銀は21飛

があるので

最後の33角成を同玉と取って34歩

34同玉は46桂が入るので意味がなく(先手は桂馬が余っています)、22玉61飛42金寄33銀

と攻めていけば寄りです。

戻って35歩に57銀はやはり68歩

ですから、適当な手がありません。


△ 46桂と打っておくのは

力をためた手ですが、86歩同歩87歩に33角成同桂同角成同玉35歩

と攻めることになり、3つ前の図なら46桂と打たないで34歩と取り込んで攻められたのですから、1手遅いです。持ち駒の桂歩の数が多いので、先に46桂と据えておく効果が薄いのです。ただし形勢は先手有利。


× 73銀成(あるいは不成)は

桂馬を取る自然な手ですが、すでに持ち駒に桂があり、ここで1手かける意味は小さいです。すでに攻め駒は4枚あるので、5枚にする効果もほとんどないです。
86歩同歩87歩に33角成同桂同角成同玉35歩

とすれば形勢が悪いわけでもないのですが、持ち駒の桂が2枚でも3枚でも影響ないですね。


△ 実戦では58飛と合わせました。

58同竜同金上を期待した受けの手なのですが、67竜でもよくわかりません。
実戦では67銀78飛同銀成

となれば78成銀は遊ぶので、33角成同桂同角成同玉35歩

とすれば78成銀が78竜だったのですから先手の得でしょう。

あるいは角を切らずに35歩

としても、角1枚は残っているので、次の34歩が厳しいのですからこれも先手有利です。

実戦ではHさんは攻めることを考えなかったのでしょう、73銀不成

と桂を取り、88成銀同角78飛

ここで97角ならまだ指せました。79銀76飛成71飛46角

これが両取りです。玉の堅さが縮まらず、駒損を回復されて先手の負けになりました。


☆ まとめ
問題図で先手不利と思ってしまうと、駒得だからなにか受けて長期戦で頑張ろう、と考えることになりそうです。でもそれは2枚角を狙われて、次第に駒損になりやすく、玉の堅さも違うのですから、かなり苦しい展開です。
ちゃんと互いの攻め駒の数を数えましょう。先手の攻め駒は4枚、後手は2枚しかないのです。

33角成同桂同角成同玉の形を思い浮かべて、そこで何を指しておきたいか。
81飛が入っていれば、25桂打から攻められます。
35歩が入っていれば、34歩から攻められます。
ですからこの二つが最有力。

61飛は51金引があるので少しややこしく
46桂と置いておくのは、結局35歩なので少し遅いか。(46の地点を埋めておくという効果はある。)
73銀成は1手パスに近く
実戦の58飛(あるいは68飛も同じか)は得かどうか微妙です。

序盤で

後手は天守閣美濃から33銀と固めないですぐに攻めを考えた、というのは実戦例はかなり少ないはず。後手は4枚の金銀で囲ってはいるのですが、34の地点を攻められるともろいのです。理想は33銀~44歩~43金。さらには12玉~23銀~32金と固めるのは、34の地点を強化しているのです。
さらには26歩と突いてあれば25歩同歩24歩と攻める筋もあり、これが藤井システムの一部ですね。天守閣美濃は藤井システムで絶滅しました。とはいっても、みなさん忘れたころならうまくいくかもしれません。
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大山将棋研究(473);四間飛車に玉頭位取り

2017-03-29 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年6月、米長邦雄先生と第20期王位戦です。米長先生は棋王のタイトルをもっています。


大山先生の四間飛車に(四間飛車が続きますね)米長先生は玉頭位取りです。

大山先生は石田流に組み替え。

米長先生は6筋の歩を交換し

5筋の歩も交換。2歩手持ちにすると、将来8筋あたりで使えるので大きいです。大山先生はおとなしい指し方ですね。

早い桂跳ねですが、これが米長先生の工夫。

5筋に歩を垂らして

56飛とまわります。大山先生は飛車のさばきを狙いますが、米長先生はこれを堂々と取れるのです。36飛には45歩のカウンター。ただしそれでも互角だと思います。

大山先生は5筋で銀交換した後で飛車をさばきます。これは意地が通ったので米長先生のポイントです。

少し良いので、俗に金を剥がしていきます。

33の桂が取れました。

桂香を先に取られましたが、大山先生は19竜~17角成ではなく角をさばきます。

米長先生は飛車を逃げません。取ってくださいと馬を引き

大山先生は2枚飛車の攻めです。ここで85歩から

玉頭を攻めるのがかなり厳しい手順でした。83同玉は85銀同銀61角で寄りです。ということは大山先生としては最初の85歩を手抜いて58銀成で勝負でした。

82金を決めて47香で左右挟撃。米長先生優勢です。

44馬と出て、ほとんど詰みです。

でもこれでは詰まないようです。多分歩を打たずに62角成以下の詰み。

でも34角が攻防で

銀を取った時に89飛成を防いでいました。

投了図。

なぜか今回は意地の張り合いが見られず。玉頭位取りの快勝譜でした。大山先生が楽観的に見ていたのだろうと思いますが、位取りの破壊力がわかります。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:米長邦雄棋王
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5八金(49)
12 7二玉(62)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5六歩(57)
16 8二玉(72)
17 6八銀(79)
18 4三銀(32)
19 7五歩(76)
20 3五歩(34)
21 2五歩(26)
22 3三角(22)
23 7七銀(68)
24 3二飛(42)
25 1六歩(17)
26 4二角(33)
27 2六飛(28)
28 3四飛(32)
29 7六銀(77)
30 7二銀(71)
31 6六歩(67)
32 6四歩(63)
33 7七角(88)
34 5二金(41)
35 8八玉(78)
36 5四歩(53)
37 7八金(69)
38 8四歩(83)
39 6七金(58)
40 8三銀(72)
41 5七銀(48)
42 3三桂(21)
43 6五歩(66)
44 同 歩(64)
45 同 銀(76)
46 6四歩打
47 7六銀(65)
48 7二金(61)
49 8六歩(87)
50 6三金(52)
51 6六銀(57)
52 4五歩(44)
53 5五歩(56)
54 同 歩(54)
55 同 銀(66)
56 5四歩打
57 6六銀(55)
58 5三角(42)
59 1七桂(29)
60 4四銀(43)
61 5二歩打
62 6二角(53)
63 5六飛(26)
64 4六歩(45)
65 同 歩(47)
66 3六歩(35)
67 同 歩(37)
68 5五歩(54)
69 同 銀(66)
70 同 銀(44)
71 同 飛(56)
72 3六飛(34)
73 5一歩成(52)
74 5四歩打
75 5七飛(55)
76 5一角(62)
77 5二銀打
78 6二角(51)
79 3七歩打
80 4六飛(36)
81 3三角成(77)
82 4九飛成(46)
83 1一馬(33)
84 3五角(62)
85 6三銀成(52)
86 同 金(72)
87 7七馬(11)
88 6九銀打
89 6八金(78)
90 5七角成(35)
91 同 金(67)
92 5九飛打
93 8五歩(86)
94 同 歩(84)
95 8四歩打
96 同 銀(83)
97 8三歩打
98 7二玉(82)
99 8二金打
100 6二玉(72)
101 4七香打
102 5八銀(69)
103 4四馬(77)
104 5三銀打
105 同 馬(44)
106 同 玉(62)
107 7一角打
108 6二角打
109 4二銀打
110 5二玉(53)
111 5三歩打
112 6一玉(52)
113 6二角成(71)
114 同 玉(61)
115 5二歩成(53)
116 同 玉(62)
117 3四角打
118 6二玉(52)
119 5八金(57)
120 7九飛成(59)
121 9八玉(88)
122 7四歩(73)
123 6一銀打
124 投了
まで123手で先手の勝ち


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大山将棋研究(472);四間飛車に右四間飛車

2017-03-28 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年6月、桐山清澄先生と第18期十段戦です。


大山先生の四間飛車に桐山先生は46歩と突いて

右四間飛車です。大山先生はここでも32金で受けるんですね。

桐山先生は37桂から攻めてもうまくいかないだろうと、左銀を繰り出して55銀左を狙います。

大山先生は左金で守っているので、銀は引いて使いました。歩越し銀には歩で対抗、の形です。

桐山先生は無理でも攻めないといけません。

角を換えて31角から。52飛には42歩ですね。

だけどこの馬は死ぬのです。

53同銀成ならばまだしも、44角や64角を避けて不成では失敗した感じ。

71角の受けがあり少し困っています。44歩同金を入れて

62金は非常手段。

2枚換えで飛車を打ち

桂を取り返しても駒損です。大山先生は駒得なので手堅く自陣を強化します。

もう一枚の角も打って

竜を追い返し

飛車を抑えます。

桐山先生は銀を金と交換して

金を打って飛車をさばきます。

でも金を消され

桂取り。65同飛は55銀から飛車を取られるのでしょう。

11の香は取っても、桂を取られ

また6筋を攻められます。

駒損で後手を引いてしまうようでは回復しません。

飛車で金銀と2枚換えになりましたが相変わらず駒損で

45馬に56桂はポカみたいな手ですが、戦力不足でだめでしょう。投了です。

大山先生は少し駒得になったら、じっとしています。悪い方が小さくてもミスをしやすいものだと知っているのです。優勢を狙わずに、少し有利というくらいで、手堅く進めています。こういう指し方は私にはできないので、勉強になります。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:桐山清澄8段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5八金(49)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 4六歩(47)
16 4三銀(32)
17 4七銀(48)
18 5四銀(43)
19 5六銀(47)
20 3三角(22)
21 3六歩(37)
22 3二金(41)
23 4八飛(28)
24 8二玉(72)
25 1六歩(17)
26 7二銀(71)
27 6八銀(79)
28 1四歩(13)
29 7七銀(68)
30 6四歩(63)
31 6六銀(77)
32 6三銀(54)
33 4五歩(46)
34 5四歩(53)
35 3五歩(36)
36 4三金(32)
37 7五銀(66)
38 4五歩(44)
39 3三角成(88)
40 同 桂(21)
41 3四歩(35)
42 同 金(43)
43 3一角打
44 3二飛(42)
45 5三角成(31)
46 5二金(61)
47 6四銀(75)
48 5三金(52)
49 同 銀(64)
50 7一角打
51 4四歩打
52 同 金(34)
53 6二金打
54 同 飛(32)
55 同 銀(53)
56 同 角(71)
57 3二飛打
58 5二銀打
59 3三飛成(32)
60 4三金(44)
61 3二龍(33)
62 3一歩打
63 同 龍(32)
64 4四角(62)
65 6六桂打
66 6四角打
67 4二歩打
68 同 角(64)
69 3二龍(31)
70 3一歩打
71 3九龍(32)
72 6四角(42)
73 1七香(19)
74 4六歩(45)
75 4五銀(56)
76 6二角(44)
77 4四歩打
78 同 金(43)
79 同 銀(45)
80 同 角(62)
81 3四龍(39)
82 7一角(44)
83 6五金打
84 5三角(64)
85 2三龍(34)
86 9五歩(94)
87 4六飛(48)
88 9六歩(95)
89 9八歩打
90 6四金打
91 同 金(65)
92 同 角(53)
93 4五飛(46)
94 1九角成(64)
95 2二龍(23)
96 6五歩打
97 4四歩打
98 3二金打
99 1一龍(22)
100 6六歩(65)
101 同 歩(67)
102 1八馬(19)
103 4九香打
104 7四桂打
105 7七金打
106 6五歩打
107 4三歩成(44)
108 6六桂(74)
109 同 金(77)
110 同 歩(65)
111 6八歩打
112 4三銀(52)
113 同 飛成(45)
114 同 金(32)
115 同 香成(49)
116 4五馬(18)
117 5六桂打
118 5五馬(45)
119 投了
まで118手で後手の勝ち


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20170328今日の一手(その484);少し悪い時には自分から動かないこと

2017-03-28 | 今日の一手
20170328今日の一手

3月5日の名南将棋大会から、HさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は46角1枚。
後手の攻め駒は55桂1枚。

総合すればやや先手が指しやすい局面です。

☆ 大局観として
後手(実際は先後逆ですが)が右玉にかまえた後に1筋から攻めを見せ、私が84角86歩の形で85歩93角を決めた局面です。位を取るのが好きなので、65歩と85歩の2つは大きな拠点です。駒をもらえば64や84に打ち込めますね。ですから玉の堅さにはかなり差があるのです。ただし後手玉は広いので、7筋から中央~3筋方面まで逃げやすいということはあります。
後手も66歩が拠点です。これは清算してもらったり、66銀と取れるようになれば、すっきりしてさらに指しやすくなりそうです。
後手の1筋の攻めがどれだけ怖いか。15歩同歩同香に13歩では18歩で香を取られて悪くなります。15歩の時に手を抜くか、どこかで歩を手に入れて12歩同飛13歩をみせるか、というのが対応策です。つまりあまり怖い攻め筋ではありません。
少し悪い時には自分から動かないことというのは重要なテクニックです。どうも私はこれにはまってしまったようで、悪くしてしまいました。


× 実戦では26歩として

25桂の準備です。15歩に25桂同桂55銀同歩同角

と派手な手順に飛び込んでしまいました。でもこの局面自体は銀損ですね。21飛に84桂62玉25歩54歩66角73桂

桂馬は取り返して、66の歩も払って、うまくやったようにも思えるのですが、73桂と打つのがとても味が良いのです。ここでまだ86銀と我慢しておくべきでしたが、64桂65桂72桂左成同銀93角成

勢いのまま進めてしまいました。ここで77桂成と剥がされるのが痛く、少し進んで

桂馬のお代わりがあり、敗勢です。


△ 目につくのは95歩として

95同歩35歩同歩95香94歩34歩

と桂を取りに行く順です。玉の近くの香を捨てるので効率が悪いのですが、95歩33歩成同金55銀同歩同角

今度は金と飛を射程に入れていますから、このほうが実戦の順よりも厳しいのです。31飛に92歩(同香には84桂)82角64桂

これは91香を取って2枚換えになりそう。先手有利です。


○ 35歩同歩同角

とする手。ここで後手の36歩よりも先手の34歩のほうが厳しいですね。34歩に53角成と暴発しないで46角と引いておきます。15歩同歩同香には12歩同飛13歩

ですから、後手は端を攻められず、指し手が難しいです。

戻ってこの図

後手から動く手が見えません。24歩は同角だと21飛ですが、取らなければよいです。
手待ちをしていたら86銀~95歩同歩94歩

と攻めることができます。


△ 55銀と桂を取ってしまい

55同歩に84桂62玉66銀

と拠点の歩を払ってしまうのも良さそうです。少し駒損ではあるのですが、67金右~95歩同歩92歩というのが狙い。あるいは55銀とするのも良さそうです。

後手は84桂を同金

と取るほうが良く、84同歩同角には55角くらい。54歩で

66角とはやりにくいですね(86桂が残る)。困ったようですが、82金62玉33角成同金83金

で角を取り返せば22角があります。だからこの変化は難しいのですがやや先手よしなのでしょう。


△ 75歩も見える手で

75同歩には66銀の味が良いです。対局中は75同角で何もないと思っていたのですが、87桂93角95歩

というのがありますね。95同歩同桂73金83桂成

83同金93香成同香66銀

桂香と角の二枚換えですが、66の歩を払うのも大きいのでまあまあ。

後手はどこかで67歩成

として、67同銀同桂成同金右93香

かもしれませんが、84歩同金64歩同銀直76桂

と返せます。こっちのほうがありがたいです。



☆ まとめ

少し悪い時には自分から動かないこと
少し悪い時には相手に動いてもらうこと
少し良い時には相手に動いてもらうこと
少し良くても自分から動くのは難しい

どれも同じことを言っているのですが、どれがしっくりくるでしょうか。よほどの作戦勝ちなら攻めてつぶすだけ、ということもあるのですが、レアケースでしょう。作戦勝ちになったら、攻めつぶしますよ、動いてきなさい、と圧力をかけて、相手が動いてくるところをカウンターで決める、というのが一番きれいな勝ち方なのです。


実戦の26歩は15歩の時にきれいな反撃があればよかったのですが、動きすぎて逆転です。自分から転んだという感じでしょうか。私は感覚で指すタイプだったのに、変に読めるようになると(経験で読む力が少しついてしまった)筋の悪い手順(これが案外に手が続いているように見えるもの)に飛び込んでしまいました。

じっと35歩同歩同角とするのが本筋。1歩持って相手から動いてもらうのです。まだ攻め駒が足りない状況ですから、自分から動くのは骨が折れます。(二重の意味でうまいこと言いましたか。)

95歩から1歩持って35歩同歩34歩というのは読める手でしょう。桂馬を持てば84桂とか64桂があるので、この場合は成立しています。

同じような意味で、シンプルに55銀同歩84桂と後手の角を封じてしまうのもあります。84桂はなかなか死なないので攻め駒として働くでしょう。後手は銀よりも桂が欲しい局面だということかもしれません。だから案外に有力です。
後手としても84桂は同金と取り返してなかなか難しい図。桂馬のほうが欲しいのです。一応は先手が指せそうです。

75歩は筋。同角のときに手がなさそうに思えたのですが、87桂と跳ねて使えます。これは端攻めもあって、桂香と角の二枚換えになりそう。守りの桂香を失うので判断は難しいです。


変化を考えてみて、自分から動くのは難しいのだとわかってもらえたでしょうか。だからじっと3筋の歩を交換して待つ、というのが一番良いのだと思います。


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大山将棋研究(471); 四間飛車に中央位取り

2017-03-27 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年6月、青野照市先生と第6回名将戦です。


大山先生の四間飛車に青野先生は中央位取りです。急戦派ですから珍しいですね。

6筋の歩を交換する持久戦タイプ。大山先生は、この間62飛から迎撃して作戦勝ちにしてしまったのですが

今回はあっさり。これでも悪くないから、秘策は大一番でまた使えたらいいか、というところなのでしょう。

青野先生は7筋の歩も交換して

大山先生は向い飛車から2筋の歩を切ります。

青野先生は銀の位置を変えて、66角~86歩~77桂~85歩というのをみています。

大山先生から動かないといけないわけで、45歩。同銀には54歩か13桂か。青野先生は取ると危なさそうなので36歩。

54歩には35歩と突き捨てをいれようとし

55歩だったので取り込んで55銀。銀の位置が違うので居飛車のペース。

46歩同歩52飛。普通は54歩ですが

53歩同飛56歩はひねりました。少し指しやすそうなので、自然な手のほうが良いものなのですが。35銀と立たたれて44銀が消えると失敗です。

6筋は押し込んだものの

銀を引くしかなくて飛車のさばきを抑えにくくなりました。

36歩同銀26飛から24歩と最善を尽くします。

大山先生は28歩から角をかわし

と金を使われましたが飛車を封じます。

結局47で飛車交換に。

角をさばき合って、11角成が大きいのでやや居飛車もちです。ところが

32飛は悪手。33歩の手筋を食らって、馬がぼけました。

結局42飛成と戻すなら、最初から42飛のほうが良いのです。

大山先生が8段目に飛車を打って攻めるのが厳しく

これを青野先生は入玉含みで耐えます。

これは良い勝負。

大山先生は41歩から51歩と怪しく手を稼ぎ

金を打ち

76の銀を剥がしますが、あとは入玉できるかどうか。

金を寄って、青野先生としては34玉とやりにくいのが問題。

馬を取られて42歩。ここで間違えました。35銀43歩34玉、あるいはすぐに34玉36竜23玉でも入れると思うのですが

42同とには33香が痛いです。

36竜から寄せがあり

下に落とされて投了図。

青野先生の持久戦は珍しいと思うのですが、少し慣れていない感じがします。手堅く73手目56歩と打ったのが失敗でしょう。急戦ならたまに出てくる手筋ですが、持久戦では疑問手になることが多いです。
名将戦だと持ち時間が短めなはずなので、少しミスがあるようですが、入玉を見せて粘る居飛車の指し方は学べると思います。
振り飛車からは、中盤のさばき方、終盤の粘り方を見ておくべきでしょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:青野照市6段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5八金(49)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5六歩(57)
14 8二玉(72)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 5五歩(56)
18 7二銀(71)
19 5七銀(48)
20 5二金(41)
21 6八銀(79)
22 4三銀(32)
23 5六銀(57)
24 6四歩(63)
25 6六歩(67)
26 6三金(52)
27 2五歩(26)
28 3三角(22)
29 5七銀(68)
30 7四歩(73)
31 6五歩(66)
32 同 歩(64)
33 同 銀(56)
34 6四歩打
35 5六銀(65)
36 8四歩(83)
37 6八金(69)
38 8三銀(72)
39 6七金(58)
40 7二金(61)
41 6六銀(57)
42 1四歩(13)
43 7五歩(76)
44 同 歩(74)
45 同 銀(66)
46 7四歩打
47 6六銀(75)
48 2二飛(42)
49 1六歩(17)
50 2四歩(23)
51 同 歩(25)
52 同 角(33)
53 2五歩打
54 3三角(24)
55 6五歩打
56 同 歩(64)
57 同 銀(66)
58 6四歩打
59 7六銀(65)
60 4五歩(44)
61 3六歩(37)
62 5四歩(53)
63 3五歩(36)
64 5五歩(54)
65 3四歩(35)
66 同 銀(43)
67 5五銀(56)
68 4六歩(45)
69 同 歩(47)
70 5二飛(22)
71 5三歩打
72 同 飛(52)
73 5六歩打
74 3五銀(34)
75 6五歩打
76 5四歩打
77 6四歩(65)
78 7三金(63)
79 6六銀(55)
80 4三飛(53)
81 3六歩打
82 同 銀(35)
83 2六飛(28)
84 4七銀成(36)
85 2四歩(25)
86 2八歩打
87 2三歩成(24)
88 4四角(33)
89 2八飛(26)
90 2六歩打
91 2四と(23)
92 7一角(44)
93 3五歩打
94 4六飛(43)
95 4八歩打
96 2七歩成(26)
97 同 飛(28)
98 4八成銀(47)
99 5七銀(66)
100 4七飛成(46)
101 同 飛(27)
102 同 成銀(48)
103 1一角成(88)
104 3五角(71)
105 3二飛打
106 3三歩打
107 6六香打
108 6二歩打
109 4六歩打
110 2八飛打
111 6三歩成(64)
112 同 歩(62)
113 4二飛成(32)
114 5七成銀(47)
115 同 金(67)
116 5九銀打
117 5八金(68)
118 5五歩(54)
119 6七玉(78)
120 4八銀(59)
121 5五歩(56)
122 5七銀成(48)
123 同 金(58)
124 2九飛成(28)
125 2一馬(11)
126 6四桂打
127 同 香(66)
128 同 歩(63)
129 6一銀打
130 4一歩打
131 同 龍(42)
132 5一歩打
133 5四馬(21)
134 8九龍(29)
135 5一龍(41)
136 6三金打
137 7二銀成(61)
138 同 銀(83)
139 4三馬(54)
140 6五桂打
141 同 銀(76)
142 同 歩(64)
143 5六玉(67)
144 6二銀打
145 2一龍(51)
146 5九龍(89)
147 5八金打
148 1九龍(59)
149 3三と(24)
150 1七角成(35)
151 4五玉(56)
152 3九龍(19)
153 3六歩打
154 5三金(63)
155 3五桂打
156 4三金(53)
157 同 桂成(35)
158 4二歩打
159 同 と(33)
160 3三香打
161 3五銀打
162 3六龍(39)
163 同 玉(45)
164 3五馬(17)
165 4七玉(36)
166 3六銀打
167 4八玉(47)
168 2六角打
169 4九玉(48)
170 5六歩打
171 投了
まで170手で後手の勝ち
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大山将棋研究(470);四間飛車に居飛車穴熊

2017-03-26 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番加藤先生の次の手は?


☆ 昨日の復習
昭和54年6月、田中寅彦先生と第27回王座戦です。田中寅彦先生は初登場。プロ入りして猛烈に勝っていたころです。勝率1位が何度もありました。


対振り飛車に居飛車穴熊はかなり前からあったのですが、この年あたりから急激に増えているのは田中先生の影響です。

すでに指し慣れている感じがします。75歩から角で歩を交換するのでは軽すぎ。飛車で交換するほうが良いです。

飛車をぶつけるわけにはいかないので振り飛車が謝ることになり

65歩を待って73桂と使うのが調子です。

大山先生は66銀から75歩で左辺を抑え

37角から

55歩同歩45歩と角をさばきます。

田中先生は3筋を突き捨てて78歩。

55角54飛78飛に65桂ですが、これが失敗した手。55飛同銀67角で十分でしょう。

大山先生に37角から我慢されて攻めあぐねました。

84飛にも77桂がぴったり。

歩切れなので角をぶつけます。大山先生は55歩で完封できると思うのですが

76桂はもったいない。角も飛も逃げられてしまいます。

55角に田中先生は64歩同角63飛。こういうのが居飛穴らしいですね。

49角から飛車を切って

55桂は勢い。79銀が遊んでいる間に寄せの体制を作れるか。

この角打ちは微妙。36飛に48角成同金47金は46飛同金55竜でまずそうです。どう指したものか。

68歩なら48角成同金47金で受けにくそうに見えたのですが。99馬ではぬるそうです。

大山先生は窮地を脱して、56飛から36歩で角を追います。

角を封じて寄せに行きます。

89馬には76か59に飛車を逃げそうなものですが

銀を捨てて46飛から42歩。

42同銀には56歩が心憎い手です。馬筋を止めて、79馬としてきなさい、というのです。

田中先生は45香で勝負。

桂を剥がし、角を攻防に使います。

大山先生は手筋の寄せ。

で、あっさり寄せるのかと思ったら78香で惑わせます。でも48角成から79馬で失敗なのですが

44歩だったので喜んで角飛の取り合い。

あっさり31竜から寄せてしまいました。

まだ互いに居飛穴の戦いになれていないのかなあ、という棋譜でしたが、面白い攻防が含まれています。でも大山先生は居飛穴は苦にしていませんね。普通に組んで勝ってしまいます。寄せかたもうまいです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:田中寅彦4段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 2八玉(38)
14 5三銀(62)
15 5八金(69)
16 3三角(22)
17 3八銀(39)
18 2二玉(32)
19 6七銀(78)
20 1二香(11)
21 4六歩(47)
22 1一玉(22)
23 3六歩(37)
24 2二銀(31)
25 1六歩(17)
26 3一金(41)
27 1五歩(16)
28 5一金(61)
29 4七金(58)
30 8五歩(84)
31 7七角(88)
32 4四銀(53)
33 2六歩(27)
34 4二角(33)
35 8八飛(68)
36 4一金(51)
37 2七銀(38)
38 9四歩(93)
39 9六歩(97)
40 7四歩(73)
41 3八金(49)
42 7二飛(82)
43 5九角(77)
44 7五歩(74)
45 同 歩(76)
46 同 飛(72)
47 7六歩打
48 7四飛(75)
49 2五歩(26)
50 8四飛(74)
51 5六歩(57)
52 3二金(41)
53 6五歩(66)
54 7三桂(81)
55 6六銀(67)
56 7四飛(84)
57 7五歩(76)
58 8四飛(74)
59 3七角(59)
60 3三銀(44)
61 5五歩(56)
62 同 歩(54)
63 4五歩(46)
64 3五歩(34)
65 同 歩(36)
66 7八歩打
67 5五角(37)
68 5四飛(84)
69 7八飛(88)
70 6五桂(73)
71 3七角(55)
72 8六歩(85)
73 同 歩(87)
74 7七歩打
75 8八飛(78)
76 8七歩打
77 6八飛(88)
78 8四飛(54)
79 7七桂(89)
80 同 桂成(65)
81 同 銀(66)
82 6四角(42)
83 7六桂打
84 3七角成(64)
85 同 桂(29)
86 8三飛(84)
87 5五角打
88 8八歩成(87)
89 同 飛(68)
90 6四歩(63)
91 同 角(55)
92 6三飛(83)
93 5八飛(88)
94 4九角打
95 5二飛成(58)
96 6四飛(63)
97 同 桂(76)
98 6七角成(49)
99 8八銀(77)
100 6六馬(67)
101 7九銀(88)
102 5五桂打
103 4八金(47)
104 4六角打
105 6八歩打
106 9九馬(66)
107 5六飛打
108 3五角(46)
109 3六歩打
110 7一角(35)
111 7二龍(52)
112 9三角(71)
113 5二桂成(64)
114 5四歩打
115 4四歩(45)
116 8九馬(99)
117 4六飛(56)
118 4四歩(43)
119 4二歩打
120 同 銀(33)
121 5六歩打
122 7一歩打
123 6一龍(72)
124 4五香打
125 同 桂(37)
126 同 歩(44)
127 4二成桂(52)
128 同 金(32)
129 4五飛(46)
130 7五角(93)
131 1四歩(15)
132 同 歩(13)
133 1三歩打
134 同 香(12)
135 2四歩(25)
136 3二金(42)
137 2三歩成(24)
138 同 銀(22)
139 2四歩打
140 同 銀(23)
141 7八香打
142 4四歩打
143 7五香(78)
144 4五歩(44)
145 3一龍(61)
146 同 金(32)
147 2三銀打
148 2二金(31)
149 3四角打
150 投了
まで149手で先手の勝ち




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20170326今日の一手(その483);俗手の好手

2017-03-26 | 今日の一手
20170326今日の一手

2014年10月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答
仕掛けはこういう形で

実際には私が後手番です。33桂(77桂)の形の角換わり。30年くらい愛用しています。後手番ということもあり、通常は受け身になるのですが、欲張って6筋から攻める形を作ってしまいました。ここでは作戦勝ちのはず。
24角同角同銀65歩同歩同桂同桂同銀64歩と進んで問題図。

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度。どちらもかなり薄いです。
先手の攻め駒は65銀と持ち駒角桂で3枚。68飛も加えてよさそうで、ほぼ4枚です。
後手の攻め駒は持ち駒角桂で2枚。

総合すれば先手ややよしです。

☆ 大局観として
攻め駒が4枚ありますから攻めて戦果を得たいところです。とりあえず銀取りですから、出るか引くか取らせるか、という選択です。


× 取れるのですから、64同銀が自然です。

でも64同銀同飛46角

が攻防です。57角成が王手になるのが痛いですね。71銀64角82銀不成

と飛車の取り合いで57角成を防げますが、銀を取られていても、47飛と打ち込まれても自信がありません。

67飛には55桂

ですし、自然に64同銀とはできないようです。(だから後手が64歩と打ったわけです。)


× 56銀と引けば81飛くらいか。

55角33角64角と強攻しても66桂

でだめです。

持久戦にするとこういう図

右辺だけみると十分なのですが、桂馬を交換しているので先手玉が薄いので損でしょう。作戦負けです。


○ 銀を動かせないので、実戦では55角と打ちました。

46から打つと35角と合わせられて同角同銀は損をしていると思います。なので55から打ちます。
33角に64銀

というのが予定で、55角同銀や64同銀同角は先手が得をしていると思います。

55角に72桂と受けられました。

これで難しいのです。11角成は65歩21馬81飛

12馬に11銀で馬が死にます。同馬同飛

という図は、角と桂香の2枚換えは少し駒損。とはいえ攻め駒が5枚あるので何とかなりそうなのですが、うまい手段が見つかりません。ここでは形勢互角ですが、先の見通しが悪いです。

戻って72桂に56桂でも54歩

と催促されて、64桂と取るのが何でもないので困っています。

冷静に56銀と引くのが正しく

今度は11角成が有効です。33銀には同角成同桂71銀

があります。

よって33桂と防いで65歩

とするのが本筋。86歩同歩同飛には64歩54銀63歩成

が決まります。55銀には同銀、63同銀には91角成で先手十分。

86歩は危険で、81飛64歩54銀

というのは先手が良さそうなのですが、46桂55銀同銀は64桂

と拠点の歩を払うのが好手。2枚換えでやや先手よしですが、まだ難しいです。

46角と引いて

35銀同角同歩63銀にも64桂

が好手になり、54銀成(62銀不成より優る)同歩64飛53銀

というのもやや先手よしですが、これからです。

ということで56銀と引けばまあまあだったのですが、実戦は64銀と強攻してしまいました。

でも64同桂同角同銀同飛にはやはり46角があり、67飛に56銀

は後手優勢です。

途中で気が付いて、64銀同桂に77銀と自重したら33角

と打たれ、64角同銀同飛55角打

で67飛に77角成以下つぶされました。

でも33角に同角成として

33同桂71角72飛62角成同飛73金61飛62歩

で銀を取ればまだ指しようはありました。

なお、55角には(72桂ではなくて)73角

と受けるのも有力で、強攻はできず、56銀から持久戦ねらい。角が46で安定すればやや先手が指しやすいです。
また、72桂ではなく52桂と受けるほうが後手としてはわずかに得なのだろうと思います。


○ 先ほどの変化、最後にも出てきましたが、71角と打つのが有力です。

こういうのはいかにも俗筋。持ち駒を使って駒損するのですからかなり指しにくいのです。(対局中は全く思いつきませんでした。)72飛62角成同飛に73金がさらに俗筋。61飛63金同飛64銀

と進むのは普通は駄目なのです。角と銀歩の交換ですが、飛車をどこに逃げたものか。61飛には53銀成

で飛車を取れます。

83飛と逃げたら73銀成

で取れば62飛成で王手飛車ですね。

62飛には63銀成82飛(92飛には83銀)73成銀

で飛車を成れば十分です。


× 他には55桂ですが

65歩63桂成同金に55角が狙い。でも64桂

がぴったりで、11角成よりも76桂のほうが痛いです。

途中65歩に71角としても

72飛62角成同飛73金61飛63桂成

は角金交換で成桂があるので駒損でもないですが、攻めが重いです。66桂から反撃されて後手のほうが良いでしょう。


☆ まとめ

自然な手は64同銀ですが、後手から反撃があるのでだめでした。

56銀と退却すると作戦負け。桂馬の交換が損になってしまいます。

よって55角が本筋。攻め駒を足して攻撃続行です。そこで72桂と我慢されたら56銀から65歩とするのが正しい手順でした。

俗手がうまくいくこともあり、71角から駒を剥がして64銀と突撃、というのがかなりの俗手の組み合わせですが、この場合はうまくいきます。こういうのは俗手の好手というのですが、読みの裏付けが必要です。

55桂も俗手ですが、これはうまくいきません。


また本手と俗手という話になりましたが、定義としては
盤上の駒を使うのが本手
持ち駒を使って相手の守備駒を剥がしていくのが俗手
としてよいでしょう。本手のほうは広い意味で使っていると思います。「正しい手」という意味が含まれているのでしょう。
(日本語としては俗の対義語は聖ですが、聖手とは言いませんね。本手の対義語で嘘手ということもありますが、これは正しくない手と言う意味でしょう。)

本手としては64同銀と盤上の駒を使います。でも飛車が動くと反撃を食らってしまうのです。
よって55角として、33角に64銀とするのが本手でした。
55角に72桂と我慢された時に、力をためられなかったのが敗因でした。





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大山将棋研究(469);四間飛車に引き角棒銀

2017-03-25 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年6月、加藤一二三先生と第34期棋聖戦です。この前は棋王でしたが、今度は王将のタイトルをもっています。充実期ですね。


大山先生の四間飛車に加藤先生はもちろん急戦。

なんですが、引き角です。少し流行おくれではありますが、実は大山先生はこれを苦手にしているのです。

加藤先生はもちろん棒銀。矢倉よりは銀冠のほうが横には堅いだろうと思ってしまうのですが、加藤先生の好みは矢倉の方なんです。

大山先生はまだうまい対策を出せていないです。73角46歩の交換は振り飛車の得。

54銀で35歩を誘い

飛車をさばいて十分、と言いたいのですが、加藤先生は気にせず銀の立て直しを図ります。

45歩にも銀を出て

飛車先を抑えます。

さらに44歩と抑えてしまえば、大山先生は角銀だけで何とかしないといけません。

37歩から65歩

36銀から47銀成。調子の良さそうな攻めで

角交換から馬を作りに行きます。

加藤先生も反撃。ここでは普通に51飛のほうが良かったのかも。

51金だったので、加藤先生は と金で攻めていく準備です。大山先生は右桂を攻めに使うのですが、64歩の支えや

37歩まで必要なので、かなり足が遅いです。と金の攻めが速くて

金銀で迫っていくのは重いです。

さて、ここで先手玉は詰まないので(渡す駒を考えて)後手玉に詰めろ以上で迫れば勝ち。

質駒を取った、ということは詰み筋ありです。読めますか?

投了図。

大山先生は引き角棒銀を苦手にしていますね。久しぶりに負けました。
54銀~45銀~36銀~47銀成と使っていったのですが、角銀だけでは攻め駒が足りません。飛は角と交換になったとはいえ、左桂がさばけないというのが力を出しにくいのです。この戦型はさばき合いを目指さずに、じっくり手を封じる、無理に動いてもらう、という指し方しかなさそうです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:加藤一二三王将
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 2五歩(26)
6 3三角(22)
7 4八銀(39)
8 3二銀(31)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5六歩(57)
14 7二玉(62)
15 5八金(49)
16 8二玉(72)
17 3六歩(37)
18 7二銀(71)
19 6八銀(79)
20 4三銀(32)
21 7七銀(68)
22 6四歩(63)
23 7九角(88)
24 2二飛(42)
25 3七銀(48)
26 5一角(33)
27 6六歩(67)
28 5二金(41)
29 8八玉(78)
30 6三金(52)
31 7八金(69)
32 7四歩(73)
33 6七金(58)
34 9四歩(93)
35 9六歩(97)
36 8四歩(83)
37 2六銀(37)
38 7三角(51)
39 4六歩(47)
40 1四歩(13)
41 1六歩(17)
42 5四銀(43)
43 3五歩(36)
44 3二飛(22)
45 3七銀(26)
46 5一角(73)
47 3四歩(35)
48 同 飛(32)
49 3八飛(28)
50 4五歩(44)
51 3六銀(37)
52 4六歩(45)
53 同 角(79)
54 7三角(51)
55 3五銀(36)
56 3一飛(34)
57 3四歩打
58 4一飛(31)
59 4四歩打
60 4五銀(54)
61 2八角(46)
62 3七歩打
63 同 飛(38)
64 6五歩(64)
65 同 歩(66)
66 3六銀(45)
67 3八飛(37)
68 4七銀成(36)
69 7三角成(28)
70 同 桂(81)
71 2八飛(38)
72 3九角打
73 2七飛(28)
74 4八角成(39)
75 3二角打
76 5一金(61)
77 4三歩成(44)
78 6五桂(73)
79 6六銀(77)
80 6四歩打
81 4四銀(35)
82 3七歩打
83 4一角成(32)
84 同 金(51)
85 5三と(43)
86 7三金(63)
87 6三歩打
88 5七桂成(65)
89 同 銀(66)
90 同 成銀(47)
91 7七金(67)
92 6八銀打
93 6二歩成(63)
94 7七銀成(68)
95 同 桂(89)
96 6七金打
97 7一銀打
98 9三玉(82)
99 7二と(62)
100 同 金(73)
101 6七金(78)
102 同 成銀(57)
103 8二銀打
104 同 金(72)
105 同 銀(71)
106 同 玉(93)
107 7三金打
108 投了
まで107手で先手の勝ち
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