名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

棋聖宗歩問題集20220131

2022-01-31 | 天野宗歩研究

下手の天野先生の手を考えます。

第1問

 

急ぎません。

A 24歩  B 12角  C 17香

 

第2問

 

香落ちなので隙があります。

A 22角  B 12角  C 14歩

 

第3問

 

ここからの寄せがしっかりしているので、手順を確認しておきましょう。

A 41竜  B 55馬  C 95歩

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天野宗歩研究(38);香落ち(伊藤金五郎)

2022-01-31 | 天野宗歩研究

今日の棋譜20220131

1831年6月、伊藤金五郎先生と香落ち下手の2局目です、時系列では昨日の将棋のより早いのでこちらが1局目ですが。

伊藤先生は3筋の位を取ってから三間飛車に。

左銀を後回しで美濃囲いに入ったので、

前局の34銀型の煩わしさはありません。天野先生は18飛とまわります。上手としては12飛が穏やかですが、

45歩を突いたのは指し過ぎな気がします。28飛と戻って

しばらく様子見でしたが、天野先生のほうから角を交換します。これに対して伊藤先生は33同銀とするのが無難なのですが、(香落ちで角を交換していると負担が大きくなると思いますが)

33同飛は36歩同歩44角などのねらいがありました。でも冷静に(24歩同歩同飛ではなく)88銀とされて、負担が残っています。

64角を打っても17香、36歩同歩19角成では効果がないので

53角16飛、これで2筋を守ったようですが、

43銀に12角、やはり香落ちで角交換はまずいようです。32銀には24歩同歩45角成の筋があるから

31飛23角成。駒損では上手不利です。

33桂に22馬としてもらえなくて24馬、ゆっくり指される方が困ります。

46歩は何でもない手でしたが、14歩を突かれて、と金を作られるよりもましなのでしょうが、

14同歩同飛では良いところがありません。とりあえず27歩と垂らしますが、

46馬で守られて25桂、これは12飛成17桂成同桂でも悪いですが、

26歩(26同角に24飛)45歩17桂成

17同桂28歩成35桂。と金は出来ましたが、桂で飛角を止められました。

38と59銀42香12飛成

37と46歩34銀、さてこれで飛角銀香がさばけたら良いのですが。

54馬(53馬同金42竜ねらい)64角22竜、この飛取りは46香では受けにならないのです。

51飛25桂、ここで持ち歩があれば少し違うのですが、

46香33桂成

35銀同歩47と、ほぼ自然に進んで下手の有利が拡大しています。

68金寄62金寄44馬53角66馬48と、細かいやり取りがあって と金を使えましたが、

42成桂を同角同竜しかないのでは、

銀を取っても角と桂香の交換ということになりました。駒損でも攻め駒は増えたから

12飛から寄せ合いで勝負のはずが、端を攻められて困っています。62金寄の形もまずいから粘りが利きにくいのです。

74桂75馬84銀、先手を取って受けるはずが堂々と94歩。下手の45竜も働きそうなので、馬を取る余裕がありません。

92歩と受けても悪いから、95歩と受けたら同香。これは95同銀に93角(取れば詰み)でも93銀でも寄せられます。

71玉93歩成で詰めろ。

93同桂に92歩が基本手筋ですね。92同香94歩。82玉と戻っても危ないので、

81桂を打ったら93歩成同香91角の詰めろに埋める駒がありません。

51金93香成75銀

82成香61玉54桂これが詰めろで

76銀62桂成まで。

 

伊藤先生は自分で動きたがるので強い下手には勝てないようです。天野先生のほうは難しい手を指さずに優勢になり、手早く後手玉を寄せました。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1831/06/04
手合割:香落ち 
下手:天野宗歩
上手:伊藤金五郎
手数----指手--
   1 3四歩(33)  
   2 7六歩(77)  
   3 4四歩(43)  
   4 2六歩(27)  
   5 3五歩(34)  
   6 2五歩(26)  
   7 3三角(22)  
   8 6八玉(59)  
   9 3二飛(82)  
  10 7八玉(68)  
  11 6二玉(51)  
  12 4八銀(39)  
  13 7二玉(62)  
  14 1六歩(17)  
  15 8二玉(72)  
  16 1五歩(16)  
  17 7二銀(71)  
  18 5八金(49)  
  19 4二銀(31)  
  20 1八飛(28)  
  21 4五歩(44)  
  22 2八飛(18)  
  23 5二金(41)  
  24 2六飛(28)  
  25 9四歩(93)  
  26 9六歩(97)  
  27 5四歩(53)  
  28 3三角成(88)
  29 同 飛(32)  
  30 8八銀(79)  
  31 6四角打    
  32 1七香(19)  
  33 5三角(64)  
  34 1六飛(26)  
  35 4三銀(42)  
  36 1二角打    
  37 3一飛(33)  
  38 2三角成(12)
  39 3六歩(35)  
  40 同 歩(37)  
  41 3三桂(21)  
  42 2四馬(23)  
  43 4六歩(45)  
  44 1四歩(15)  
  45 同 歩(13)  
  46 同 飛(16)  
  47 2七歩打    
  48 4六馬(24)  
  49 2五桂(33)  
  50 2六歩打    
  51 4五歩打    
  52 同 馬(46)  
  53 1七桂成(25)
  54 同 桂(29)  
  55 2八歩成(27)
  56 3五桂打    
  57 3八と(28)  
  58 5九銀(48)  
  59 4二香打    
  60 1二飛成(14)
  61 3七と(38)  
  62 4六歩(47)  
  63 3四銀(43)  
  64 5四馬(45)  
  65 6四角(53)  
  66 2二龍(12)  
  67 5一飛(31)  
  68 2五桂(17)  
  69 4六香(42)  
  70 3三桂成(25)
  71 3五銀(34)  
  72 同 歩(36)  
  73 4七と(37)  
  74 6八金(58)  
  75 6二金(52)  
  76 4四馬(54)  
  77 5三角(64)  
  78 6六馬(44)  
  79 4八と(47)  
  80 4二成桂(33)
  81 同 角(53)  
  82 同 龍(22)  
  83 5二飛(51)  
  84 4五龍(42)  
  85 5九と(48)  
  86 同 金(69)  
  87 1二飛(52)  
  88 9五歩(96)  
  89 7四桂打    
  90 7五馬(66)  
  91 8四銀打    
  92 9四歩(95)  
  93 9五歩打    
  94 同 香(99)  
  95 7一玉(82)  
  96 9三歩成(94)
  97 同 桂(81)  
  98 9二歩打    
  99 同 香(91)  
 100 9四歩打    
 101 8一桂打    
 102 9三歩成(94)
 103 同 香(92)  
 104 9一角打    
 105 5一金(61)  
 106 9三香成(95)
 107 7五銀(84)  
 108 8二成香(93)
 109 6一玉(71)  
 110 5四桂打    
 111 7六銀(75)  
 112 6二桂成(54)
 113 投了        
まで112手で下手の勝ち

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棋聖宗歩問題集20220130

2022-01-30 | 天野宗歩研究

下手の天野先生の手を考えます。

第1問

 

焦らない方がいいです。

A 22角成  B 47銀  C 44歩

 

第2問

 

ちょっと嫌なところを突かれました。持ち駒が乏しいので受けにくいですが。

A 66歩  B 33桂成  C 68銀

 

第3問

 

即詰みです。

 

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天野宗歩研究(37);香落ち(伊藤金五郎)

2022-01-30 | 天野宗歩研究

今日の棋譜20220130

1831年6月、伊藤金五郎先生と香落ち下手番です。

上手の伊藤先生は3筋の位を取り

34銀型の四間飛車です。これが下手にとっての難物で、18飛には25銀、14歩同歩同香13歩同香成同桂14歩には25桂という具合で、端攻めが成立しにくくなっているのです。昭和初期に木村義雄先生が無敵だった原動力の一つです。

天野先生は飛を浮いて3筋に歩を交換します。

でもその先の構想が無かったようで、97角32飛が入っても

また88角と戻っています。伊藤先生は千日手でも良さそうですが64歩、最初から三間飛車だったと思えば1手得です。

天野先生は5筋の歩も交換しますが

中央が厚いわけではないので、指しやすくはなりません。52飛に

55歩としましたが、対して伊藤先生の45歩は動き過ぎか。下手がもう少し動いてくるのを待つべきなのでしょう。まあ当時は中央の位を取られてはいけないと考えるのでしょうが。

56銀に54歩というのが疑問手です。自然に46歩として46同飛に43歩くらいでしたか。

45銀とぶつけられて取れずに43銀

24歩同歩34歩、51角に22歩か54歩か、というところだと思うのですが、

55角24飛22歩、これは下手が良くなりそうです。1本53歩(53同飛には55角同歩22飛成)と思ったら

天野先生は57歩、角交換して56歩から攻められるのを気にしたのですが、これでは下手有利にはなりにくそう。伊藤先生は36歩と突きだして

36同銀46角27飛、思わぬ形になりました。

34銀44歩、これは35歩~43歩成があるので、とりあえず42飛だと思ったら

55歩を突いたので43歩成同銀47金、角が死にました。でも35歩を打てば難しかった(角銀交換にはなる)のですが

57角成同金56歩、瞬間は角損です。

と金は作ったものの、

53歩同飛22角成

58と56歩、下手が妥協した感じがしますが、まだまだ駒損で左の銀桂がさばけていないのでは苦しいです。

69と同玉34銀、これは下手の飛を使われないようにということでしょうが、

45桂51飛43歩、うまく返されます。

2筋を止めてから52飛

桂を取られて65桂

55桂73金78玉75歩、もう一手76歩まで指していても苦しいくらいです。

66歩57桂成33桂成、天野先生のほうは無難な手を指しています。

35歩に42歩成62飛47金、ここは67金88玉を入れて、47成桂か68成桂か36歩くらいのはずですが、

47同成桂同銀65歩、これでは勝負になりません。66歩を取り込んでも63歩を打たれるわけですから、

75歩76歩

68銀64飛

34成桂に同飛というのもおかしいですね。66歩を取り込まねば仕方なかったはずです。下手に馬を使われて伊藤先生に良いところがありません。

67歩79銀68金

1枚はがして64飛、これを取ってくれる下手ではありません。

76馬44飛

45歩84桂

58馬67歩57玉。天野先生はこの玉の位置が安全だと考えたようです。

45飛に74桂から寄せに入ります。

74同金同歩81桂

54角44飛73銀、玉を端に逃げれば詰まないですが、

73同桂からは即詰みです。73同歩成同玉63桂成、では平凡に63金のほうがわかりやすい(63同銀85桂62玉73金以下は読みにくい)ですが、

82玉72成桂同金73銀、格好よく捨てて詰んでいます。ここまで。

 

天野先生の序盤が冴えないのですが、上手の34銀型が難しいのでしょう。現代ならばどう指すのでしょうね。伊藤先生はミスが多く、香落ち上手、振り飛車を指し慣れていないということなのでしょうか。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1831/06/04
手合割:香落ち 
下手:天野宗歩
上手:伊藤金五郎
手数----指手--
   1 3四歩(33)  
   2 7六歩(77)  
   3 4四歩(43)  
   4 2六歩(27)  
   5 3五歩(34)  
   6 2五歩(26)  
   7 3三角(22)  
   8 6八玉(59)  
   9 4二飛(82)  
  10 7八玉(68)  
  11 3二銀(31)  
  12 4八銀(39)  
  13 6二玉(51)  
  14 1六歩(17)  
  15 7二玉(62)  
  16 1五歩(16)  
  17 4三銀(32)  
  18 5八金(49)  
  19 3四銀(43)  
  20 2六飛(28)  
  21 5二金(41)  
  22 5六歩(57)  
  23 9四歩(93)  
  24 9六歩(97)  
  25 8二玉(72)  
  26 5七銀(48)  
  27 7二銀(71)  
  28 3六歩(37)  
  29 同 歩(35)  
  30 同 飛(26)  
  31 3五歩打    
  32 2六飛(36)  
  33 5四歩(53)  
  34 9七角(88)  
  35 3二飛(42)  
  36 8八角(97)  
  37 6四歩(63)  
  38 5五歩(56)  
  39 同 歩(54)  
  40 同 角(88)  
  41 6三金(52)  
  42 8八角(55)  
  43 7四歩(73)  
  44 3七桂(29)  
  45 7三桂(81)  
  46 4六歩(47)  
  47 5二飛(32)  
  48 5五歩打    
  49 4五歩(44)  
  50 5六銀(57)  
  51 5四歩打    
  52 4五銀(56)  
  53 4三銀(34)  
  54 2四歩(25)  
  55 同 歩(23)  
  56 3四歩打    
  57 5五角(33)  
  58 2四飛(26)  
  59 2二歩打    
  60 5七歩打    
  61 3六歩(35)  
  62 同 銀(45)  
  63 4六角(55)  
  64 2七飛(24)  
  65 3四銀(43)  
  66 4四歩打    
  67 5五歩(54)  
  68 4三歩成(44)
  69 同 銀(34)  
  70 4七金(58)  
  71 5七角成(46)
  72 同 金(47)  
  73 5六歩(55)  
  74 4六金(57)  
  75 5七歩成(56)
  76 5三歩打    
  77 同 飛(52)  
  78 2二角成(88)
  79 5八と(57)  
  80 5六歩打    
  81 6九と(58)  
  82 同 玉(78)  
  83 3四銀(43)  
  84 4五桂(37)  
  85 5一飛(53)  
  86 4三歩打    
  87 2六歩打    
  88 同 飛(27)  
  89 2五歩打    
  90 2九飛(26)  
  91 5二飛(51)  
  92 2一馬(22)  
  93 6五桂(73)  
  94 5五桂打    
  95 7三金(63)  
  96 7八玉(69)  
  97 7五歩(74)  
  98 6六歩(67)  
  99 5七桂成(65)
 100 3三桂成(45)
 101 3五歩打    
 102 4二歩成(43)
 103 6二飛(52)  
 104 4七金(46)  
 105 同 成桂(57)
 106 同 銀(36)  
 107 6五歩(64)  
 108 7五歩(76)  
 109 7六歩打    
 110 6八銀(79)  
 111 6四飛(62)  
 112 3四成桂(33)
 113 同 飛(64)  
 114 6五馬(21)  
 115 6七歩打    
 116 7九銀(68)  
 117 6八金打    
 118 同 銀(79)  
 119 同 歩成(67)
 120 同 玉(78)  
 121 6四飛(34)  
 122 7六馬(65)  
 123 4四飛(64)  
 124 4五歩打    
 125 8四桂打    
 126 5八馬(76)  
 127 6七歩打    
 128 5七玉(68)  
 129 4五飛(44)  
 130 7四桂打    
 131 同 金(73)  
 132 同 歩(75)  
 133 8一桂打    
 134 5四角打    
 135 4四飛(45)  
 136 7三銀打    
 137 同 桂(81)  
 138 同 歩成(74)
 139 同 玉(82)  
 140 6三桂成(55)
 141 8二玉(73)  
 142 7二成桂(63)
 143 同 金(61)  
 144 7三銀打    
 145 投了        
まで144手で下手の勝ち

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棋聖宗歩問題集20220129

2022-01-29 | 天野宗歩研究

下手の天野先生の手を考えます。

第1問

 

香落ちで良く出てくる仕掛けです。

A 34歩  B 14歩  C 46歩

 

第2問

 

見かけない手ですが、ねらいがわかりやすいです。

A 15桂  B 45歩  C 16飛

 

第3問

 

嫌なところをねらわれましたが、強く対応します。

A 88銀  B 65角  C 86歩

 

第4問

 

即詰みです。

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天野宗歩研究(36);香落ち(石本検校)

2022-01-29 | 天野宗歩研究

今日の棋譜20220129

時は戻り1830年10月、天野先生は15歳で、石本検校先生に香落ち下手番です。(今日からしばらくは駒落ちの将棋です。)

石本先生の上手で3筋の位取りから

三間飛車に。

天野先生は1筋の位を取って18飛、当時の新戦法でしょう。

12飛に16飛と浮いて

3筋の歩を交換します。

でも35歩を打つのではつまらなそうですが、飛交換では自信が無いということなのでしょう。

42角に早くも14歩と仕掛けます。

14同歩同香13歩同香成、シンプルに突撃して

桂を取り返せます。

今度は4筋に目を向けて、45歩同歩44歩のねらい。

53角37桂、あとは右桂がさばければ先手が有利です。石本先生は84香と据えて玉頭をねらいます。

77角82玉15桂。22飛には34歩、33飛には45桂なので23桂成は受かりません。84香と打ったのが早すぎて21香と受けられないのです。

45歩を突いて暴れようとしたら同桂。35飛には53桂不成36飛61桂成でも、35同飛同角31飛でも悪いところで、45歩を突いたのが藪蛇だったのでしょう。

44角23桂成。35飛同飛同角31飛でまずいというのは同じです。

77角成同桂31飛33桂成、下手は攻めに困りませんね。上手としてはどうやって活路を開くか。

51飛16飛、飛の働きにも差が出てきました。

55歩13飛成54角。桂を入手したとして、76角~75桂のねらいです。下手としてはちょっと嫌ですが、

天野先生は86歩76角85歩、強く応対します。

桂香を交換して、ついでに84歩

84同歩83歩(取れば43成桂同金65角の筋)72玉まで利かせて、89香は攻防です。もう先手優勢として良いでしょう。

上手の角を追って銀を取り

27角は見えにくい手ですが、33成桂から後手の角を取ることができます。こういう自陣角が好みなのですね。

上手の62金寄は飛を使う意味でしょう。33成桂に

54角、角交換しても良さそうでしたが38角。

36角47角27角成というのが変な手順ですが(今度は角交換を挑んで上手が避けた)、今度は竜を使って84竜ねらい。

44歩同竜54馬

24竜53飛44銀。51飛には42成桂11飛43銀不成と寄せていくのでしょう。

74歩53銀成同馬、天野先生の駒得が拡大し、どうやって寄せるかだけです。74竜73金では難しいか。

とりあえず41飛と打ったら、86桂68玉56歩、ちょっと嫌なところを攻められましたが、

42成桂65銀51成桂、飛を打ちおろしたのですから、成桂とのコンビで迫っていきます。

55桂に56角、これではどちらが上手かわかりませんね。

56同銀同歩64角、74竜を防がれましたが、

61成桂同金86香

86同角に65桂は確実な手です。

75馬76金、76同馬には74竜~61飛成の詰み筋です。

64歩75金同歩、これでも詰み筋があって

61飛成同玉52銀まで。

 

下手に隙が無く、手合い違いという感じです。天野先生はどうやって強くなったのでしょうか。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1830/10/21
手合割:香落ち 
下手:天野宗歩
上手:石本検校
手数----指手--
   1 3四歩(33)  
   2 7六歩(77)  
   3 4四歩(43)  
   4 2六歩(27)  
   5 3五歩(34)  
   6 2五歩(26)  
   7 3三角(22)  
   8 6八玉(59)  
   9 3二飛(82)  
  10 7八玉(68)  
  11 6二玉(51)  
  12 4八銀(39)  
  13 7二玉(62)  
  14 1六歩(17)  
  15 9四歩(93)  
  16 9六歩(97)  
  17 4二銀(31)  
  18 1五歩(16)  
  19 5二金(41)  
  20 5八金(49)  
  21 5四歩(53)  
  22 1八飛(28)  
  23 1二飛(32)  
  24 1六飛(18)  
  25 4三銀(42)  
  26 3六歩(37)  
  27 同 歩(35)  
  28 同 飛(16)  
  29 3二飛(12)  
  30 3五歩打    
  31 4二角(33)  
  32 1四歩(15)  
  33 同 歩(13)  
  34 同 香(19)  
  35 1三歩打    
  36 同 香成(14)
  37 同 桂(21)  
  38 1四歩打    
  39 1二歩打    
  40 1三歩成(14)
  41 同 歩(12)  
  42 4六歩(47)  
  43 5三角(42)  
  44 3七桂(29)  
  45 8四香打    
  46 7七角(88)  
  47 8二玉(72)  
  48 1五桂打    
  49 4五歩(44)  
  50 同 桂(37)  
  51 4四角(53)  
  52 2三桂成(15)
  53 7七角成(44)
  54 同 桂(89)  
  55 3一飛(32)  
  56 3三桂成(45)
  57 5一飛(31)  
  58 1六飛(36)  
  59 5五歩(54)  
  60 1三飛成(16)
  61 5四角打    
  62 8六歩(87)  
  63 7六角(54)  
  64 8五歩(86)  
  65 同 香(84)  
  66 同 桂(77)  
  67 同 角(76)  
  68 8四歩打    
  69 同 歩(83)  
  70 8三歩打    
  71 7二玉(82)  
  72 8九香打    
  73 7六角(85)  
  74 7七歩打    
  75 5四角(76)  
  76 4三成桂(33)
  77 同 角(54)  
  78 2七角打    
  79 6二金(52)  
  80 3三成桂(23)
  81 5四角(43)  
  82 3八角(27)  
  83 3六角(54)  
  84 4七角(38)  
  85 2七角成(36)
  86 1四龍(13)  
  87 4四歩打    
  88 同 龍(14)  
  89 5四馬(27)  
  90 2四龍(44)  
  91 5三飛(51)  
  92 4四銀打    
  93 7四歩(73)  
  94 5三銀成(44)
  95 同 馬(54)  
  96 4一飛打    
  97 8六桂打    
  98 6八玉(78)  
  99 5六歩(55)  
 100 4二成桂(33)
 101 6五銀打    
 102 5一成桂(42)
 103 5五桂打    
 104 5六角(47)  
 105 同 銀(65)  
 106 同 歩(57)  
 107 6四角打    
 108 6一成桂(51)
 109 同 金(62)  
 110 8六香(89)  
 111 同 角(64)  
 112 6五桂打    
 113 7五馬(53)  
 114 7六金打    
 115 6四歩(63)  
 116 7五金(76)  
 117 同 歩(74)  
 118 6一飛成(41)
 119 同 玉(72)  
 120 5二銀打    
 121 投了        
まで120手で下手の勝ち

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棋聖宗歩問題集20220128

2022-01-28 | 天野宗歩研究

先手番天野先生の手を考えます。

第1問

 

駒得で先手有利です。寄せ合うには?

A 22歩  B 23歩  C 25歩

 

第2問

 

平凡な手ですが、確実に先手の寄せ合い勝ちになります。

A 52金  B 52馬  C 35銀打

 

第3問

 

1枚もらったので即詰みです。

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天野宗歩研究(35);力戦中飛車(伊藤宗印)

2022-01-28 | 天野宗歩研究

今日の棋譜20220128

1856年11月、伊藤宗印先生と御城将棋です。

今度は天野先生が先手ですが、中央を重視していた時代ですから、5筋を突き合うのは当たり前なのでしょう。

後手が先に32金としているので少し違います。相掛りになるのもありますが、

伊藤先生も中飛車に。

69玉に55歩同歩同銀34飛と進んだのが(先後入れ替えての)前局の進行でした。後手が無理をしている感じだったので、伊藤先生は41玉。

天野先生は角を交換してしまいます。68銀と使うためでしょうか。

伊藤先生は55歩同歩同銀と動きます。パッと見えるのは53歩同飛82角の筋で、後手は53歩を取れなくて82飛と戻るところでしょうか。先手が53歩が残っているうちに戦えるかどうか。

53歩ではなくて54歩は、53歩成同飛82角のねらいでした。伊藤先生は74歩、82角に64角同角成同銀82角73角同角成同銀と受けようというわけです。つまりこのままでも54飛とできるということになります。

天野先生は54歩を取られてはつまらないので53角、44角の合わせに86角成54飛というのは1歩取られているのでつまらないか。

44同角成同銀18角。自陣角で頻出する場所ですが、すぐのねらいはないので

右銀と飛を中央にもっていきます。これでも厳しい攻めがあるわけではない(右桂を使えていないから)ようで、

玉を固めてから

銀をぶつけます。交換しても厳しくはなさそうですが。

おとなしい55歩に67銀、この図から

伊藤先生は86歩同歩75歩同歩を入れて銀を取ります。

45同角44銀18角56銀、強引な感じですが

また銀を打って

66歩を取ります。67歩に77歩は手筋で

77同桂75銀とすれば、76歩を打てると。天野先生は68金上と備えておきます。ここからの伊藤先生の指し方が問題で、

76歩65桂64銀53銀、攻めていたはずが受けに回り、桂をさばかせて駒損になるのですから変調です。53での清算に変化がありますが、

角を成れたので駒得の天野先生が有利になったはず。

77銀に24歩同歩25歩、24歩と取り込めば詰めろです。

攻防の33角に55歩の受け。

78銀成同金77金、変な受け方をすると千日手ですが、上から66銀とすれば受けきれそうです。

天野先生は受け巣に45銀でした。34銀と出れば詰めろ(なので2手すき)だと。でも61飛と使われて危なさそうです。

74馬に65桂と足すのでしたか。本譜は25歩を取って

34銀に24角は王手。うまく受けた感じなのですが、

46銀の受けに33金、詰めろへの薄い受け方ですが仕方ないか。

33同銀成同玉35銀打、これは詰めろではないけれど、駒を渡せないのです。

といっても適当な手が無くて87桂同金同金、桂を渡しました。

24銀同玉35銀、のところでは他の詰まし方もあるようですが、

即詰みでした。

 

天野先生らしい自陣角でしたが、この場合は名手ともいえず、難しい形勢です。終盤まで難しく、伊藤先生は惜しい将棋を落としました。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1856/11/17
手合割:平手  
先手:天野宗歩
後手:伊藤宗印
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 3四歩(33)  
   3 2六歩(27)  
   4 5四歩(53)  
   5 5六歩(57)  
   6 6二銀(71)  
   7 4八銀(39)  
   8 3二金(41)  
   9 7八金(69)  
  10 5三銀(62)  
  11 2五歩(26)  
  12 6四銀(53)  
  13 2四歩(25)  
  14 同 歩(23)  
  15 同 飛(28)  
  16 5二飛(82)  
  17 6九玉(59)  
  18 4一玉(51)  
  19 2八飛(24)  
  20 2三歩打    
  21 2二角成(88)
  22 同 銀(31)  
  23 6八銀(79)  
  24 5五歩(54)  
  25 同 歩(56)  
  26 同 銀(64)  
  27 5四歩打    
  28 7四歩(73)  
  29 5三角打    
  30 4四角打    
  31 同 角成(53)
  32 同 銀(55)  
  33 1八角打    
  34 4二金(32)  
  35 5七銀(48)  
  36 3二玉(41)  
  37 5六銀(57)  
  38 6二金(61)  
  39 5八飛(28)  
  40 3三銀(22)  
  41 6六歩(67)  
  42 1四歩(13)  
  43 7九玉(69)  
  44 8四歩(83)  
  45 5九金(49)  
  46 8五歩(84)  
  47 2七角(18)  
  48 5一飛(52)  
  49 4五銀(56)  
  50 5五歩打    
  51 6七銀(68)  
  52 8六歩(85)  
  53 同 歩(87)  
  54 7五歩(74)  
  55 同 歩(76)  
  56 4五銀(44)  
  57 同 角(27)  
  58 4四銀(33)  
  59 1八角(45)  
  60 5六銀打    
  61 同 銀(67)  
  62 同 歩(55)  
  63 同 飛(58)  
  64 5五銀打    
  65 5八飛(56)  
  66 6六銀(55)  
  67 6七歩打    
  68 7七歩打    
  69 同 桂(89)  
  70 7五銀(66)  
  71 6八金(59)  
  72 7六歩打    
  73 6五桂(77)  
  74 6四銀(75)  
  75 5三銀打    
  76 同 金(62)  
  77 同 歩成(54)
  78 同 銀(44)  
  79 同 桂成(65)
  80 同 銀(64)  
  81 6三角成(18)
  82 7七銀打    
  83 2四歩打    
  84 同 歩(23)  
  85 2五歩打    
  86 3三角打    
  87 5五歩打    
  88 7八銀成(77)
  89 同 金(68)  
  90 7七金打    
  91 4五銀打    
  92 6一飛(51)  
  93 7四馬(63)  
  94 2五歩(24)  
  95 3四銀(45)  
  96 2四角(33)  
  97 4六銀打    
  98 3三金(42)  
  99 同 銀成(34)
 100 同 玉(32)  
 101 3五銀打    
 102 8七桂打    
 103 同 金(78)  
 104 同 金(77)  
 105 2四銀(35)  
 106 同 玉(33)  
 107 3五銀(46)  
 108 同 玉(24)  
 109 4六角打    
 110 4四玉(35)  
 111 3四金打    
 112 投了        
まで111手で先手の勝ち

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棋聖宗歩問題集20220127

2022-01-27 | 天野宗歩研究

先手番伊藤先生の手を考えます。

第1問

 

駒損になりそうなので、反撃の手順を考えます。

A 56歩  B 53歩  C 24飛

 

第2問

 

24桂の攻め筋は防がれました。

A 53銀  B 53桂  C 24歩

 

第3問

 

金を捨てたので、切れ筋にならないように攻めます。

A 52同角成  B 23桂不成  C 63銀

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天野宗歩研究(34);力戦中飛車(伊藤宗印)

2022-01-27 | 天野宗歩研究

今日の棋譜20220127

1856年4月、伊藤宗印先生(八代目)と平手です。天野先生の弟弟子で、後に十一世名人(最後の家元名人)となる人です。

ゴキゲン中飛車のようなスタートで5筋の歩を突き合います。

天野先生は2筋を受けずに銀を使います。

先手の78金が早いと見たのか、中飛車に。

居玉のまま5筋の歩を交換するのですが、危ない指し方です。

2筋の歩を交換されても32金で受かります。

34飛に28歩、これで後手が駒得になっていくので、伊藤先生は攻めるしかありません。

24飛29歩成

53歩同飛54歩、中央を押さえて

飛切りもありそうでしたが角のほうを切ります。

55同角21飛成、角銀交換で先手の駒損ですが、(後手玉が薄いから)24桂と53銀など攻めがあるので悪くはないでしょうか。直線的に進めるならば99角成24桂22馬32桂成21馬41金62玉21成桂くらい。99角成に53銀22馬というのもありそうで、難しいところです。

天野先生は23歩を打って24桂の筋を受けたのですが、弱い手なので形勢は先手が良くなりそうです。この53桂の打ち込みは、金取りで41銀をねらっています。

27角61桂成同玉53金

92飛58金41桂、懸命に受けているのですが、後手玉は薄すぎます。

24歩(24同歩に23銀か)45馬。23歩成から

竜馬を交換されて56角。これは23角成よりも83角成のほうが厳しいので

57歩59金74歩。伊藤先生は23角成でも十分すぎますが、

63金を選んで28飛

63角(52金71玉83角成ねらい)51玉

53歩成同桂同金。これで攻め駒は4枚になりました。先手勝勢です。詰めろなので

58歩成同金52歩

43金42銀

35桂31桂。金の質駒もできました。

52金同飛63銀、金を捨てるのはもったいないですが、詰めろです。

53飛23桂成で詰めろ。62金の受けに

62同銀成同玉52金、また金を捨てますが、52同飛63金から

飛を取れます。後手玉は詰めろではないものの、勝勢は継続しています。

57歩同銀37角成、これは詰めろなので

68金左73馬、ここで指しかけになっています。41飛82玉42飛成74馬62金で先手優勢ですが、角を逃げたくなるかもしれませんし、まだ指せば長いかというところです。

 

後手番なので動き過ぎているのでしょう、当時の新戦法は天野先生でもうまくいきませんでした。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1856/04/11
手合割:平手  
先手:伊藤宗印
後手:天野宗歩
手数----指手--
   1 7六歩(77)  
   2 3四歩(33)  
   3 2六歩(27)  
   4 5四歩(53)  
   5 5六歩(57)  
   6 6二銀(71)  
   7 2五歩(26)  
   8 5三銀(62)  
   9 4八銀(39)  
  10 6四銀(53)  
  11 7八金(69)  
  12 5二飛(82)  
  13 6九玉(59)  
  14 5五歩(54)  
  15 同 歩(56)  
  16 同 銀(64)  
  17 2四歩(25)  
  18 同 歩(23)  
  19 同 飛(28)  
  20 3二金(41)  
  21 3四飛(24)  
  22 2八歩打    
  23 2四飛(34)  
  24 2九歩成(28)
  25 5三歩打    
  26 同 飛(52)  
  27 5四歩打    
  28 5二飛(53)  
  29 5五角(88)  
  30 同 角(22)  
  31 2一飛成(24)
  32 2三歩打    
  33 5三桂打    
  34 2七角打    
  35 6一桂成(53)
  36 同 玉(51)  
  37 5三金打    
  38 9二飛(52)  
  39 5八金(49)  
  40 4一桂打    
  41 2四歩打    
  42 4五角成(27)
  43 2三歩成(24)
  44 同 馬(45)  
  45 同 龍(21)  
  46 同 金(32)  
  47 5六角打    
  48 5七歩打    
  49 5九金(58)  
  50 7四歩(73)  
  51 6三金(53)  
  52 2八飛打    
  53 7四角(56)  
  54 5一玉(61)  
  55 5三歩成(54)
  56 同 桂(41)  
  57 同 金(63)  
  58 5八歩成(57)
  59 同 金(59)  
  60 5二歩打    
  61 4三金(53)  
  62 4二銀(31)  
  63 3五桂打    
  64 3一桂打    
  65 5二金(43)  
  66 同 飛(92)  
  67 6三銀打    
  68 5三飛(52)  
  69 2三桂成(35)
  70 6二金打    
  71 同 銀成(63)
  72 同 玉(51)  
  73 5二金打    
  74 同 飛(53)  
  75 6三金打    
  76 7一玉(62)  
  77 5二金(63)  
  78 5七歩打    
  79 同 銀(48)  
  80 3七角成(55)
  81 6八金(78)  
  82 7三馬(37)  
  83 中断        
まで82手で中断

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