昭和52年11月、米長邦雄先生と第27期王将戦です。
大山先生の中飛車で、米長先生は44歩と止めて持久戦で
左美濃にして、55歩から交換されると
45歩から46歩が狙いでした。これも米長の将棋で読みました。
大山先生は銀で取りに行って
米長先生は86歩で返します。86同歩は88歩同角86飛78金、それではつまらないでしょう。
角で取って桂を跳ねる。大山先生は左桂を使えたけれど、米長先生は玉が堅いので良い勝負です。
66の角を84に引くのがちょっと変わった感じですが、先手の攻めをけん制しているということでしょう。
大山先生は44歩から65歩、いいところに手が伸びます。
銀は呼び込みますが馬を作って少し有利です。
でも63馬は危険。歩を取っても66歩と打たれるだけですし、71馬か97馬か。それから86歩~85歩と指したいところです。
55の銀を追われるところで角を切って
じっと銀を引いておくのが米長先生自慢の手順です。87飛成を受けにくいのです。
大山先生は88飛で受けるのですが、馬を追われて
71角から飛角交換、角を渡したので79角が痛打です。
気持ちよく45桂、66歩と決められて
67銀では69金と引かれて怪しいですね。角を切って
桂を成れば駒を取って寄せになります。大駒はなくても米長先生が優勢です。
大山先生も桂を取って26桂は手筋の攻めですが、しっかり銀を打たれて
47の銀を取られます。45歩は確実な攻めですが
38金を決められ、逃げるところが狭いです。
端を突かれて寄せ合い負け。
投了図。
大山先生が悪くない中盤戦でしたが、馬の使い方を間違えました。玉の堅さに関しては米長先生のほうが感覚が鋭いみたいですね。大山先生は薄い玉でもうまく強化するのですが、逆に薄くても平気で指してしまうことがあります。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山棋聖
後手:米長邦雄8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 6八銀(79)
6 6二銀(71)
7 5八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5二金(61)
13 2八玉(38)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 5四歩(53)
17 5六歩(57)
18 4四歩(43)
19 4六歩(47)
20 3三角(22)
21 3八銀(39)
22 2二玉(32)
23 6七銀(68)
24 3二銀(31)
25 5五歩(56)
26 同 歩(54)
27 同 飛(58)
28 4五歩(44)
29 5八飛(55)
30 4六歩(45)
31 5六銀(67)
32 8五歩(84)
33 7七角(88)
34 5三銀(62)
35 6八金(69)
36 4三金(52)
37 5五銀(56)
38 5四歩打
39 4六銀(55)
40 8六歩(85)
41 同 角(77)
42 6六角(33)
43 7七桂(89)
44 6四銀(53)
45 9六歩(97)
46 3三桂(21)
47 6七金(68)
48 8四角(66)
49 4四歩打
50 同 金(43)
51 6五歩打
52 4五歩打
53 5七銀(46)
54 5五銀(64)
55 5三角成(86)
56 4三金(44)
57 6三馬(53)
58 4六歩(45)
59 5六歩打
60 5七角成(84)
61 同 金(67)
62 4四銀(55)
63 8八飛(58)
64 5三金(43)
65 7一角打
66 6三金(53)
67 8二角成(71)
68 7九角打
69 5八飛(88)
70 4五桂(33)
71 6七金(57)
72 6六歩打
73 6八金(67)
74 4七歩成(46)
75 同 銀(38)
76 6八角成(79)
77 同 飛(58)
78 5七桂成(45)
79 8一馬(82)
80 5三金(63)
81 2六桂打
82 2五銀打
83 7一馬(81)
84 4七成桂(57)
85 4五歩打
86 6七歩成(66)
87 同 飛(68)
88 5八銀打
89 同 金(49)
90 3八金打
91 1八玉(28)
92 5八成桂(47)
93 4四歩(45)
94 1五歩(14)
95 2八銀打
96 4八成桂(58)
97 6九飛(67)
98 2六銀(25)
99 5三馬(71)
100 2八金(38)
101 同 玉(18)
102 2七銀成(26)
103 同 玉(28)
104 3八銀打
105 2六玉(27)
106 1四桂打
107 投了
まで106手で後手の勝ち
大山先生の中飛車で、米長先生は44歩と止めて持久戦で
左美濃にして、55歩から交換されると
45歩から46歩が狙いでした。これも米長の将棋で読みました。
大山先生は銀で取りに行って
米長先生は86歩で返します。86同歩は88歩同角86飛78金、それではつまらないでしょう。
角で取って桂を跳ねる。大山先生は左桂を使えたけれど、米長先生は玉が堅いので良い勝負です。
66の角を84に引くのがちょっと変わった感じですが、先手の攻めをけん制しているということでしょう。
大山先生は44歩から65歩、いいところに手が伸びます。
銀は呼び込みますが馬を作って少し有利です。
でも63馬は危険。歩を取っても66歩と打たれるだけですし、71馬か97馬か。それから86歩~85歩と指したいところです。
55の銀を追われるところで角を切って
じっと銀を引いておくのが米長先生自慢の手順です。87飛成を受けにくいのです。
大山先生は88飛で受けるのですが、馬を追われて
71角から飛角交換、角を渡したので79角が痛打です。
気持ちよく45桂、66歩と決められて
67銀では69金と引かれて怪しいですね。角を切って
桂を成れば駒を取って寄せになります。大駒はなくても米長先生が優勢です。
大山先生も桂を取って26桂は手筋の攻めですが、しっかり銀を打たれて
47の銀を取られます。45歩は確実な攻めですが
38金を決められ、逃げるところが狭いです。
端を突かれて寄せ合い負け。
投了図。
大山先生が悪くない中盤戦でしたが、馬の使い方を間違えました。玉の堅さに関しては米長先生のほうが感覚が鋭いみたいですね。大山先生は薄い玉でもうまく強化するのですが、逆に薄くても平気で指してしまうことがあります。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山棋聖
後手:米長邦雄8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 6八銀(79)
6 6二銀(71)
7 5八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5二金(61)
13 2八玉(38)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 5四歩(53)
17 5六歩(57)
18 4四歩(43)
19 4六歩(47)
20 3三角(22)
21 3八銀(39)
22 2二玉(32)
23 6七銀(68)
24 3二銀(31)
25 5五歩(56)
26 同 歩(54)
27 同 飛(58)
28 4五歩(44)
29 5八飛(55)
30 4六歩(45)
31 5六銀(67)
32 8五歩(84)
33 7七角(88)
34 5三銀(62)
35 6八金(69)
36 4三金(52)
37 5五銀(56)
38 5四歩打
39 4六銀(55)
40 8六歩(85)
41 同 角(77)
42 6六角(33)
43 7七桂(89)
44 6四銀(53)
45 9六歩(97)
46 3三桂(21)
47 6七金(68)
48 8四角(66)
49 4四歩打
50 同 金(43)
51 6五歩打
52 4五歩打
53 5七銀(46)
54 5五銀(64)
55 5三角成(86)
56 4三金(44)
57 6三馬(53)
58 4六歩(45)
59 5六歩打
60 5七角成(84)
61 同 金(67)
62 4四銀(55)
63 8八飛(58)
64 5三金(43)
65 7一角打
66 6三金(53)
67 8二角成(71)
68 7九角打
69 5八飛(88)
70 4五桂(33)
71 6七金(57)
72 6六歩打
73 6八金(67)
74 4七歩成(46)
75 同 銀(38)
76 6八角成(79)
77 同 飛(58)
78 5七桂成(45)
79 8一馬(82)
80 5三金(63)
81 2六桂打
82 2五銀打
83 7一馬(81)
84 4七成桂(57)
85 4五歩打
86 6七歩成(66)
87 同 飛(68)
88 5八銀打
89 同 金(49)
90 3八金打
91 1八玉(28)
92 5八成桂(47)
93 4四歩(45)
94 1五歩(14)
95 2八銀打
96 4八成桂(58)
97 6九飛(67)
98 2六銀(25)
99 5三馬(71)
100 2八金(38)
101 同 玉(18)
102 2七銀成(26)
103 同 玉(28)
104 3八銀打
105 2六玉(27)
106 1四桂打
107 投了
まで106手で後手の勝ち