名南将棋大会ブログ 名古屋

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20180921今日の一手(その753);玉の広さを生かす

2018-09-21 | 今日の一手
20180921今日の一手

6月30日の名南将棋大会から、TさんとIさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
金と銀歩の交換で、歩を数えず竜馬を作っています。先手が少し得ですが終盤なので同等と見ておきます。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は71竜63馬43銀と持ち駒銀で4枚。
後手の攻め駒は24桂と持ち駒角金で3枚。

総合すれば互角です。

☆ 大局観として
後手の穴熊は形が残っていますが手がついています。52銀成~42成銀~31成銀で詰めろなので4手すき。先手玉は広いので案外に詰めろがかかりません。手を抜けば69角~47角成で詰めろですが受ければ長いです。どちらの玉が何手すきかというのは読みにくく、攻めるべきか受けるべきか悩みます。

後手の攻め駒は3枚だからと受けを考えると、43銀か55桂は質駒(あるいは攻めた時に渡す駒)なので実質は4枚の攻め駒なので受けきりはできないのです。入玉も遠いですから、ある程度受けてから攻めに転じることになります。
つまりはいつ攻めるかという問題と言えます。先手玉の広さを信用してすぐに攻めるか、少し受けて駒を渡した時にも安心できるようにするか、その判断は難しいですね。
問題図の少し前

36同角成24桂63馬36歩と進んだのが問題図なのですが、後手の24桂を配置されていないこの図で攻めてしまうほうが易しかったと思います。馬を作って手厚く受けたつもりが、後手の攻めが続きそうな雰囲気になって失敗したかなあ、というところです。


△か× やや駒損ですが36同金が普通の受けで

36同桂同馬に35歩

馬を逃げると(25馬)55飛42銀成に36桂が入り、17玉28角26玉24金

というのは先手玉が捕まっています。

35歩には同馬しかないのですが、そこで55飛

が馬あたりになります。(35歩同馬が入っていなければ42銀成で先手の勝ち筋。)55同歩43金81飛32金打

良い勝負のようですが後手の穴熊が堅すぎて、先手の勝てる形にならないのです。良い手が見つかりません。


× 実戦は25桂で

駒損を避けるほうが自然にも思えますが、いつでも37に駒を打ち込まれます。55飛同歩(42銀成には35飛がぴったりで先手がやや悪い)35桂48金43金

二枚換えで後手の攻め駒がさらに増えました。これでは勝てません。ただし途中の35桂に48金と逃げたのが弱気で

36歩を取ってしまえば35桂を外せるので先手もちだったかも。後手は35桂が余計でした。


○ 38歩は弱気な受けですが

37歩成同歩35桂48金には案外に手がなくて51歩くらい。(55飛には42銀成が利きます。)

42銀成同金38金打

さらに金を埋めておけば、後手は歩切れですから駒損でもないです。43銀の攻めが残っていますから先手有望かも。


× 48銀と受けると

37歩成同金(37同銀は35桂から攻められる)36歩38金25桂

26銀37金同銀上同歩成同銀16桂

金銀をはがされて負けになります(16同香に17銀39玉37桂成同金28銀打の筋)。


× 48銀打のほうが一般則では手堅いのですが

37歩成同銀には69角

(35桂48金47金のほうは受けやすくなっているのですが)どう受けても36歩以下の攻めを切らせません。

37歩成を金で取って36歩38金25桂

の図になると37の地点を受ける駒がありません。37で清算するほかに16桂からの詰み筋があります。49銀が壁になってしまうのも痛いのです。


△ 25銀は「桂頭の銀」の受けの形で

36の地点のほうを受けています。37歩成同金36歩同銀同桂同馬

これなら先手陣がかなりしっかりしています。

後手は55飛と切って

55同歩43金では損ですから、42銀成35飛36銀

36同飛同金42金

これは難しいわかれだと思います。


△ すぐに攻めるほうを見てみます。52銀成が自然な感じで(52銀不成では金当たりではありません)

37歩成には同玉36歩48玉

玉を左に逃げ出して受けようとするのがテクニックです。52金同馬37金

37同金同歩成同玉36銀48玉68角38銀打

後手の攻め駒が多いので受けきりは難しいのですが、後手は歩切れなので案外に耐えられます。81飛~32金などを間に合わせられれば勝ちになります。


○ 52馬だと

角を渡す(馬の利きが消える)のが怖いのですが、37歩成同玉36歩48玉52金に32歩

金を取らずに厳しく攻めることができます。2手すきをかけて先手玉に有効な詰めろがかからないとなれば先手の勝ち筋です。


○ 単に32歩も有効で

応じるとすれば41金寄に52馬

が厳しくなっています。

後手は37歩成から攻めて(37同玉36歩48玉37金同金同歩成同玉)55飛

が怖い手段ですが、落ち着いて55同歩と応じれば32金寄同銀成同金

やはり先手玉が広いのです。馬の利きもあるので詰めろがかかりません。33歩同銀34歩22銀33銀31金打81飛

後手は千日手も難しくて先手優勢です。


☆ まとめ
一度受けておくならば駒を渡さない(実戦の)25桂から考えますが、55飛同歩43金を食らうと厄介です。55飛には42銀成とできる形で受けておかねばなりません。この場合は42銀成に35飛で困っています。
37と36の地点の両方を守るのが一番良くて、この場合は38歩が有力です。
25銀はまあまあ。片方ならば36を守るほうが良かったです。

攻めるならば52馬同金32歩、あるいは単に32歩から攻めるのが厳しいです、
先手玉が広いので詰めろがかかりにくい形でした。玉で取って逃げていくテクニックを覚えてください。大山先生の将棋を並べると玉を逃げ出すテクニックが頻出します。




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