名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集 20181130

2018-11-30 | 大山将棋研究
先手番大山先生の手を考えます。

第1問


65歩をねらわれています。柔軟に考えましょう。
A 68飛 B 75歩 C 37角

第2問


この手が成立しました。
A 46銀 B 89香 C 74飛

第3問


駒得なのでここを乗り切れれば有利です。
A 74飛 B 97角 C 89歩

第4問


味わい深いです。
A 45歩 B 44歩 C 74飛


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大山将棋研究(1085);向い飛車に四枚美濃(高橋道雄)

2018-11-30 | 大山将棋研究
今日の棋譜20181130
平成4年1月、高橋道雄先生と第50期A級順位戦です。

大山先生は珍しく向かい飛車で

昔の常識は64歩を突いてから(86歩の急戦を避けて)42玉としていました。

高橋先生は4段目に歩をずらっと突いてから天守閣美濃です。

それから四枚美濃にするのですが、31角の利きが止まるのが不安です。

大山先生は端桂から1歩取りました。

6筋の歩交換には45歩のねらい。先手の作戦勝ちでしょう。

高橋先生は55歩で避けようとしたら大山先生は45歩。戦いの始まりです。

飛車をさばけば先手有利ですが

そう簡単ではないです。角をさばき合い

66歩は嫌なところです。

6筋は謝らせられましたが、91角成が楽しみで

高橋先生は動かねばならないのですが、86角に大山先生は74飛ではないのですね。

91角成は大きな手で

田楽刺しが生じました。こういう時に74飛よりも76飛の位置のほうが良いということなんですね。86角を取りやすいですし、73歩を打たれません。

高橋先生は角を捨てて香を取ります。

銀を取れたらまあまあ。

大山先生は馬を引き付け

角を打ち

57歩を取り払えば、はっきり有利になりそうです。

あっさり89桂を取らせて、じっと45歩を打っておく、先手陣の形がきれいです。

58歩には飛車をぶつけ

73香を打たせて飛車をぶつけます。これで飛竜の交換になり

先に攻められるのですが

44桂から銀をはがして

82飛から桂を取って、大山先生は角歩3得です。

と金で攻められても44桂を打ち込んで(駒柱になりました)

金をはがして金角をかわしておきます。

金1枚とられましたが、成香を取り返す手があってここまで。

76歩84歩56歩は位取り中飛車か向い飛車になるので(当時の常識では)作戦勝ちが見込めます。ただし有利になるからと言って多用しないのも大山先生の深謀遠慮です。いざというときのためにとっておくもので、順位戦での難敵相手に使いました。大山先生の快勝譜です。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1992/01/28 9:00:00
棋戦:順位戦
戦型:向飛車
持ち時間:6時間
場所:東京「将棋会館」
手合割:平手  
先手:大山康晴
後手:高橋道雄
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 8八飛(28)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 3四歩(33)
11 4八玉(59)
12 6四歩(63)
13 6六歩(67)
14 4二玉(51)
15 3八玉(48)
16 3二玉(42)
17 2八玉(38)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 7四歩(73)
21 5八金(69)
22 5三銀(62)
23 5七銀(68)
24 1四歩(13)
25 1六歩(17)
26 4四歩(43)
27 4六歩(47)
28 2四歩(23)
29 3六歩(37)
30 2三玉(32)
31 9六歩(97)
32 3二銀(31)
33 2六歩(27)
34 4三金(52)
35 4七金(58)
36 3一角(22)
37 5九角(77)
38 4二銀(53)
39 7八飛(88)
40 7二飛(82)
41 9七桂(89)
42 3三銀(42)
43 8五桂(97)
44 8二飛(72)
45 8六歩(87)
46 6二飛(82)
47 3七角(59)
48 5五歩(54)
49 4五歩(46)
50 同 歩(44)
51 7五歩(76)
52 6五歩(64)
53 同 歩(66)
54 7五角(31)
55 5五角(37)
56 4六歩(45)
57 同 角(55)
58 6六歩打
59 7七飛(78)
60 6五飛(62)
61 6八歩打
62 8六角(75)
63 7六飛(77)
64 8五飛(65)
65 9一角成(46)
66 6七歩成(66)
67 同 歩(68)
68 4五桂打
69 8九香打
70 8八歩打
71 同 香(89)
72 7七角成(86)
73 同 飛(76)
74 8八飛成(85)
75 6六銀(57)
76 6五歩打
77 8九歩打
78 6八龍(88)
79 4六馬(91)
80 5七歩打
81 7九角打
82 6九龍(68)
83 5七銀(66)
84 同 桂成(45)
85 同 角(79)
86 8九龍(69)
87 4五歩打
88 5八歩打
89 7九飛(77)
90 8八龍(89)
91 7四飛(79)
92 7三香打
93 8四飛(74)
94 同 龍(88)
95 同 角(57)
96 6九飛打
97 4八角(84)
98 7七香成(73)
99 4四桂打
100 6八成香(77)
101 3二桂成(44)
102 同 玉(23)
103 8二飛打
104 4二銀打
105 8一飛成(82)
106 5九歩成(58)
107 4四桂打
108 同 金(43)
109 同 歩(45)
110 5一桂打
111 3九金(49)
112 5八成香(68)
113 7五角(48)
114 4九と(59)
115 同 金(39)
116 同 成香(58)
117 5八銀打
118 投了
まで117手で先手の勝ち


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20181130今日の一手(その792);寄せられるまでの手を稼ぐ

2018-11-30 | 今日の一手

20181130今日の一手

7月28日の名南将棋大会から、IさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
金桂香歩歩と角銀の交換で馬竜を作り合っています。終盤なので重視しませんが、先手の駒損です。
(相手の攻め駒を考えなければ)玉の堅さは同程度です。
先手の攻め駒は41飛52馬と持ち駒銀で3枚。26角を数えるかどうか。
後手の攻め駒は19竜97香と持ち駒金桂で4枚。

総合すれば後手有利です。

何手で詰めろかを数えると、後手玉は63馬が詰めろで2手すき。先手玉は詰めろで1手すき。先手番でも1手違いますから後手有利です。

☆ 大局観として
寄せ合いとみると後手のほうが速いです。でも互いに受けはありそうですから、大差ではないでしょう。
銀冠で97に駒を捨てられるというのは鋭い寄せ筋です。こういう囲い崩しの手筋は谷川先生の光速の寄せシリーズを読むと良いです。
さて攻防の手はなさそうなので受けの手を考えねばなりません。(自陣と敵陣に利きのできる手がなく、持ち駒が増えても後手玉は詰まないから。)
なるべく自然な受けから検討します。駒損しない(受けているので駒得のほうが多い)手や、相手の攻め駒の働きを悪くさせる手ですね。


× 放置したり、97同香89金というのは詰まされます。となれば97同玉が一番自然です。

が99竜と取られるのでこのやりとりは駒得にはなりません。98香95歩同歩91香打

これが詰めろで、96銀打95香同銀86歩同銀95香

王手や詰めろの連続で受けがなくなっていきます。


× 実戦は49銀でした。

19竜の利きを止めたのですが、銀は質駒ですね。歩があれば49歩で済む(歩の方が良い)ところなので、不自然な手です。99香成同玉44歩同竜

飛車を1段目からずらされて、後手玉への攻めが遠のきました。これも49銀のせいです。
95歩から攻められるのも厳しいですし、実戦の28竜59角97金68歩57香48角65桂打

77桂成同金48竜同竜88角という攻め筋がうまく受けられません。

では途中99香成を取らずに53角成でどうか。

53同金同馬61香

ここまで決めて(26角をさばいて)99玉97金88金・・・と指すほうが逆転のチャンスがあったのかも。ただし後手有利ではあります。


× 59銀と受けると

飛車の位置をずらされることはないのですが、やはり銀は質駒です。99香成同玉29竜48角57香

香で59銀を取られるのは駒損がさらに広がります。59成香は58成香や68成香と使われますから、形勢が悪化しています。(実戦の49銀に対して57桂~49桂成ならば、あまり厳しくはなかったという違いがあります。)


○ 79銀も質駒ではあるのですが

今度は桂香で取られることはないですし、守りの金銀の連結が強いです。79銀は守りの駒(囲いの一部)として機能しているといえるでしょう。
99香成同玉97金49香

質駒が香ならば少し安心です。

後手としては62金打

一度自玉に手を入れて、34馬65桂打同桂同桂55桂77香

と攻めるものかもしれませんが、88玉78香成同銀上くらいで形勢不明です。

あるいは先手としては2つ前の図から馬を切って(62同馬)同金上21飛成

かもしれません。香歩歩と銀の交換ですから駒損はかなり解消しています。これはちょっとゆっくり指すつもりです。


△ 89銀ならば

さらに先手玉が堅くなったという気がしますが、99香成同玉97桂

桂で銀を取られるので駒損が広がります。49香89桂成同玉97金

63馬同銀53角成61香88金打

まだ少し駒損で、21飛成など駒を取る手の余裕ができるかどうか。


× 85桂は玉を逃げ出そうということですが

99竜77玉85桂同歩65桂66玉61香21竜

先手玉への詰めろは遠のいたものの銀を渡すと危ないです。後手玉への寄せも見えません。入玉できれば勝ちですが、かなり難しい状況です。


○ 98香というのは考えにくいですが

本にも出てくる受けの手筋なのです。98同香成同玉95歩同歩97歩同玉99竜98香92香打

こう進むと前にやった(97同香の変化)図とほぼ同じ図で先手の負けです。

98香成には同銀しかなくて

84桂63馬同銀53角成96桂87玉61香21飛成

案外に先手玉を寄せにくいので良い勝負です。

後手は84桂ではなくて95歩と攻めて

95同歩96香97香同香成同銀96歩同銀84桂87銀96歩49歩

しつこい攻めですが、少し緩めば49歩を打てるので結構大丈夫かも。


× 98銀打は手堅いようですが

さらに駒損になります。98同香成同香99銀97玉89竜

88金と95歩をみて寄せられそうです。これが後手から見た寄せの手筋です。

ということで98同香成には同銀

しかないでしょう。(98同玉は端攻めが厳しいです。)後手は少し悩ましいのですが、先手の戦力が減ったので、62金上34馬84桂89銀75歩

持ち駒金を温存して、先手玉が少し薄くなったのでゆっくり確実に攻めることができます。

先手は馬を逃げずに切ると

63同金71金62金打21飛成69銀79金65桂打

先手玉の囲いの弱体化、後手の戦力の充実が背景にあり、形勢は良くなりません。


△か○ 79金は

持ち駒を温存していて、99香成の時に手抜いて63馬同銀53角成61香49歩

少し攻めて歩を入手し、49歩を打てれば盛り返した感じです。ただし形勢としてはまだ後手よしかも。

後手としては63馬の時に89金を打ちたくなります。

97玉63銀53角成には61桂

馬取りで49歩を打たせず、63馬79飛成は後手の勝ちでしょう。
しかし71馬同玉62歩同玉42飛成52角82金

これは必至ですね。先手の79金は99香成~89金97玉79竜の3手すき、寄せ合いの1手を稼いでいたということなのでした。

後手は途中62歩の詰めろに82玉と早逃げしてみると

61飛成は81香で粘れそうです。でも61歩成が詰めろ。すなわち79竜に81金

と打てば後手玉が詰んでいます。


☆ まとめ

自然な受けというか常識的には79銀と打つのが手堅いです。後手から一番ねらわれにくい場所に駒を埋めます。
もし小駒があれば、玉から遠い49から打つ方が良いかも。壁を作るならば遠くから(一の丸を)作りましょう。小さな駒のほうが取られた時の被害が少ないです。逆に玉の近くに打つと、ほかの駒を埋めるスペースが無くなってしまうかもしれません。
しばらく受けるしかないのであれば、駒損を避けたいです。相手の戦力が増えると受けにくいですし、守備力も低下してしまいますから。受けに回る時には少し駒得しているほうが良いでしょう。欲張るとつぶれてしまうので、玉の堅さを優先するのではありますが。

駒を打つ方が手堅いというのが受けの原則の一つですが、寄せ合いと見れば戦力が低下してしまいます。
銀冠の受け手筋は98香で互角くらい。
79金と節約したら、後手は99香成~89金97玉79竜で詰めろ。1手すきに1手かけて受けたら3手すきになっています。踏み込まれるとさらに受ける余地がないので寄せまでの手が伸びないのですが、寄せ合いの速度が逆転していました。



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大山将棋問題集 20181129

2018-11-29 | 大山将棋研究
後手番大山先生の手を考えます。

第1問


攻め駒を増やします。
A 61飛 B 45歩 C 15歩

第2問


切れないように攻めます。
A 16歩 B 63香 C 49角

第3問


食いつきましょう。
A 67角成 B 38角成 C 58角打

第4問


詰めろの受け方は?
A 22香 B 33銀 C 22金

第5問


これが冷静でした。
A 13歩 B 26金 C 29金
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大山将棋研究(1084);四間飛車に65歩急戦(勝浦修)

2018-11-29 | 大山将棋研究
今日の棋譜20181129
平成4年1月、勝浦修先生と第60期棋聖戦です。2か月でがんの再手術から復帰してしまいました。

大山先生の四間飛車に勝浦先生は右四間飛車か?

大山先生は二枚銀で受けようとしました。これを見て勝浦先生は85歩を突いて

腰掛銀から天守閣美濃に組みます。

桂を跳ねて65歩の急戦です。

大山先生は88飛と受けてから角交換になり

67歩と謝ったら落ち着きそうです。

55歩には43銀ということかと思ったら65銀。

大山先生は銀交換から66銀を打って我慢し、

打っただけでは損なので馬作りをを目指します。

勝浦先生は飛車を逃げずに端を攻めます。

香の交換になり

49角~67角成は受けにくそうです。68飛には59銀。57金には65桂。

大山先生は飛車を取ってから17香~57銀と受けたのですが、後手の攻め駒が4枚になりました。

勝浦先生は65桂から角を切り

28銀や28香をねらいます。

37金に48銀食いつき

馬をはじかれても

馬は切って桂を成れば攻めは続きます。

大山先生は攻めるしかないです。14香~11角で詰めろ。

22香の受けに飛車の王手から

82飛成~53歩と攻めます。勝浦先生はここで手を抜いて16金、退路封鎖ですが詰めろではないですね。後手玉は52歩成の時に詰まないのかなあ?放置すれば22角成から詰むみたいです。52歩成26金同歩の局面でも詰めろ。後手38銀が詰めろ逃れの詰めろ・・・と続いて難しいようです。

大山先生は15歩(詰めろではない)だったので38金18玉39銀不成で詰めろ。

17角の受けに53金

手が戻ります。ここで大山先生に思わしい攻めがなくて、

91竜に13歩

香銀と取られて16香で受け無しです。

終盤勝負で大山先生に勝ち筋があった(93手目15歩で52歩成)のですが、受けても勝ちだと思ったら、98手目53金で手がなかった、というところでしょうか。まあ病み上がりなので、終盤まで互角だったからこの後の順位戦が指せそうだと自信を持った対局になったのでしょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1992/01/20 9:00:00
棋戦:棋聖戦
戦型:四間飛車
持ち時間:3時間
場所:東京「将棋会館」
手合割:平手  
先手:大山康晴
後手:勝浦修
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5二金(61)
13 2八玉(38)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 6四歩(63)
17 6七銀(78)
18 6三銀(62)
19 5六歩(57)
20 7四歩(73)
21 4八銀(39)
22 8五歩(84)
23 7七角(88)
24 5四銀(63)
25 3八金(49)
26 2四歩(23)
27 5八金(69)
28 2三玉(32)
29 4六歩(47)
30 3二銀(31)
31 4七金(58)
32 7三桂(81)
33 3六歩(37)
34 6五歩(64)
35 8八飛(68)
36 6六歩(65)
37 同 角(77)
38 同 角(22)
39 同 銀(67)
40 6二飛(82)
41 6七歩打
42 4四歩(43)
43 5五歩(56)
44 6五銀(54)
45 同 銀(66)
46 同 飛(62)
47 6六銀打
48 6二飛(65)
49 5四歩(55)
50 同 歩(53)
51 7一角打
52 1五歩(14)
53 同 歩(16)
54 1七歩打
55 3七銀(48)
56 1五香(11)
57 2六銀(37)
58 1八歩成(17)
59 同 香(19)
60 同 香成(15)
61 同 玉(28)
62 4九角打
63 6二角成(71)
64 同 金(52)
65 1七香打
66 1四歩打
67 5七銀(66)
68 6五桂(73)
69 6六銀(57)
70 3八角成(49)
71 同 飛(88)
72 4九角打
73 8八飛(38)
74 3八金打
75 3七金(47)
76 4八銀打
77 3八金(37)
78 同 角成(49)
79 2八金打
80 同 馬(38)
81 同 玉(18)
82 5七桂成(65)
83 1四香(17)
84 4七成桂(57)
85 1一角打
86 2二香打
87 8三飛打
88 6三歩打
89 8二飛成(83)
90 5二金(62)
91 5三歩打
92 1六金打
93 1五歩打
94 3八金打
95 1八玉(28)
96 3九銀(48)
97 1七角打
98 5三金(52)
99 9一龍(82)
100 1三歩打
101 4二香打
102 1四歩(13)
103 4一香成(42)
104 2六金(16)
105 同 歩(27)
106 1六香打
107 投了
まで106手で後手の勝ち



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大山将棋問題集 20181128

2018-11-28 | 大山将棋研究
後手番大山先生の手を考えます。

第1問


抑え込みをねらいます。
A 66歩 B 54桂 C 96歩

第2問


どう受けますか?
A 84銀 B 64銀 C 62銀

第3問


受けにくそうなのですが。
A 31飛 B 33角 C 41桂

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大山将棋研究(1083);四間飛車に中央位取り(小林健二)

2018-11-28 | 大山将棋研究
今日の棋譜20181128
平成3年11月、小林健二先生と第50期A級順位戦です。昨日の将棋の3日後、順位戦は0時を過ぎるのが普通ですからかなり異例のことなのですが、大山先生の再手術で不戦敗になるよりは、残留のために勝っておきたいという大山先生の申し入れです。河口先生は小林先生の気の弱さで受けてしまったと書いています。

小林先生の四間飛車(スーパー四間飛車を自称するのはもう少しあとだと思います)に大山先生は中央位取りです。

大山先生は中央位取りの持久戦のほうは好みません。急戦のほうで

ゆっくり攻めるのが好きです。小林先生は中央の歩を交換し

大山先生は6筋の歩を交換します。

小林先生は2歩持っているからこういう筋を指しやすいと。オーソドックスに構えて攻める振り飛車が後の「スーパー四間飛車」です。

桂銀の交換は小林先生の得ですが、突き捨てた35歩が位になってしまうのが痛し痒しというところ。

95歩同歩37歩というのはおかしな感じの組み合わせですが、37歩を打った時の歩切れを解消するためです。順位戦だと守っておきたくなりますよね。

ところが95香を手抜かれて54桂~66歩。銀を逃げると抑え込まれます。

香銀の取り合いで駒得は消えました。95角から攻めてどうなるか。

格好良く桂を捨てて

飛車を切って角を成りました。これで攻め駒4枚、寄せきれるようにも見えるのですが

31飛の自陣飛車から、52歩に33角。かなり攻めにくそうです。駒損なので収めるわけにもいきません。

上から食いついてみます。

22桂の受けにも金を取ってもう一度。

だけど51角から清算した図では、2,3筋だけで攻めていくのも大変です。さらには二枚の飛車の受けがしっかりしていて、後手玉の右翼への逃亡を防げない形です。

93香も取ってもらえません。75歩は一手パス、ねらいは何でしょうね。

46香が入り、94桂から

攻めてみましたがつながりません。ここまで。

35歩同歩33歩というのはタイミングが良ければ決め手になるのですが、ちょっと早すぎたようです。
河口先生によると、小林先生に早く勝ちたいというか、早く負かして楽にさせてあげようという気持ちがあったとかいうのですが。大山先生はとりあえずA級に残留しやすくなって、手術に入ります。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1991/11/21 9:00:00
棋戦:順位戦
戦型:四間飛車
持ち時間:6時間
場所:東京「将棋会館」
手合割:平手  
先手:小林健二
後手:大山康晴
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 5四歩(53)
9 4八玉(59)
10 4二玉(51)
11 3八玉(48)
12 3二玉(42)
13 2八玉(38)
14 5二金(61)
15 5八金(69)
16 5三銀(62)
17 6七銀(78)
18 1四歩(13)
19 1六歩(17)
20 5五歩(54)
21 3八銀(39)
22 4二銀(31)
23 4六歩(47)
24 5四銀(53)
25 4七金(58)
26 5三銀(42)
27 3六歩(37)
28 8五歩(84)
29 7七角(88)
30 7四歩(73)
31 3七桂(29)
32 6四歩(63)
33 6九飛(68)
34 4二金(41)
35 2六歩(27)
36 9四歩(93)
37 9六歩(97)
38 6三金(52)
39 9八香(99)
40 7三桂(81)
41 5六歩(57)
42 同 歩(55)
43 同 銀(67)
44 5五歩打
45 6七銀(56)
46 6五歩(64)
47 同 歩(66)
48 同 銀(54)
49 3五歩(36)
50 同 歩(34)
51 3三歩打
52 同 金(42)
53 4五桂(37)
54 4四金(33)
55 5三桂成(45)
56 同 金(63)
57 9五歩(96)
58 同 歩(94)
59 3七歩打
60 5四桂打
61 9五香(98)
62 6六歩打
63 9一香成(95)
64 6七歩成(66)
65 9五角(77)
66 6四銀打
67 7七桂(89)
68 同 と(67)
69 6五飛(69)
70 同 桂(73)
71 5一角成(95)
72 3一飛打
73 5二歩打
74 3三角(22)
75 4五歩(46)
76 3四金(44)
77 2五銀打
78 2二桂打
79 3四銀(25)
80 同 桂(22)
81 2五銀打
82 5一角(33)
83 同 歩成(52)
84 同 飛(31)
85 3四銀(25)
86 9一飛(51)
87 9三香打
88 9二歩打
89 7五歩(76)
90 4六香打
91 9四桂打
92 6二飛(82)
93 8四角打
94 5二飛(62)
95 投了
まで94手で後手の勝ち


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20181128今日の一手(その791);相手の力を利用する

2018-11-28 | 今日の一手

20181128今日の一手

7月28日の名南将棋大会から、一昨日の問題の終盤です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
問題図は

これなのですが、その前の序盤の知識を書いておきます。
先手としては37桂の前に48飛

としておくのが正しいです。(後手だけ高美濃なのでどこかで手損しています。)
55歩同歩同銀56歩44銀と待たれたら、46歩同歩同銀45歩

先手も1歩交換しただけに見えますが、ここで43歩同飛45銀同銀44歩

という手筋の攻めがあって、先手が有利になるのです。

後手としては48飛には53銀37桂44角

桂を跳ねられたところで角をぶつける順があって、先ほどの筋は怖くないというのが後に発見された手順で、この戦型は先手が打開しにくいとされています。左美濃にするかどうかは居飛車に選択権があるので、指されなくなっています。

さて問題図に戻ります。

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは57銀も守りについているとみれば先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は26角1枚。
後手の攻め駒はありません。

総合すれば互角か先手もちか。

☆ 大局観として
先手としては37桂の前に48飛のほうが無難でした。棒銀の要領で44銀をさばかれるのが見えますね。これをどうしのぐかあるいは利用するかという問題です。
銀の交換になったら玉の堅さは同等、後手の飛角も攻め駒になりそうです。先手は26角は攻め駒だけれど、28飛を攻めに使えない、となれば後手が指しやすくなります。
単純な銀交換を避け、飛車や右桂をさばく(2筋を破る、45桂と跳ねたい)ような展開が理想なのですが。


△ 実戦は自然なというかおとなしく55同歩同銀56歩46歩

とさばかれる順を選びました。46同歩同銀48歩57銀成同金39銀

18飛48銀不成58金37銀不成同角49飛成

後手に飛銀をさばかれましたが、先手も桂をさばいています。48飛とぶつけて同竜同金66角

67銀48角成同角49飛

結局は金桂歩歩と角銀の交換です。歩切れなので損得はないようなもの。玉の堅さは同程度、攻め駒は3枚ずつ。形勢は互角ですね。後手が飛車を先着した分だけ指しやすかどうかというところです。

さて後手としてはチャンスを逃したところがあります。
49飛成の前に57歩

を打っておく方が良かったのです。57同金には45桂、48金には46歩、68金右に48飛成48飛39竜、どれも指せそうです。

もう一つは48飛に69竜

逃げておいて、68金右ならば39竜で先手の飛角を負担にしておけました。

先手としては46歩の時に銀を取り

47歩成46と45銀打

銀を取られても交換しただけの結果です。後手の飛車をさばかせなければ形勢互角のはず。

もう一つは56歩ではなく56銀

とぶつけてしまうほうが後手も難しいです。66銀は45桂なので44銀68金引35歩同歩36歩34歩22角

27飛と我慢して桂と歩歩の交換だというのもありますし、24歩同歩44角同角24飛37歩成21飛成22飛同竜同角55桂62金引21飛

というさばき合いを目指すのもありそうです。

また56銀に同銀同金55銀

という順もありそう。これは先手玉が薄くなるので、後手のほうが良くなっている可能性もあります。


○ 先に68金引とすると先ほど最後の変化を回避できて

56歩同銀35歩

の変化に限定できるだけ先手の得ではないかと思います。形勢は互角ではありますが。


△ 68銀だと

56歩同金35歩

同じようでも先手玉がやや薄く感じるので、少し損ではないかと思います。同じ手順で

こう進むでしょう。形勢は互角です。


○ 何もしないでならば85歩

が一番有効な手待ちです。56歩同銀55歩の時に44角

44同飛45銀42飛54歩

角と銀歩の交換だという主張です。先手が悪くはありません。


× すぐに44角だと

44同角24歩26角打

27飛24歩55歩33桂56銀58歩

後手の26角がおかしな形ではありますが、駒損の先手は焦らされる展開です。後手有利でしょう。


× 58飛は

振り飛車感覚で攻められた筋に飛車をまわったわけですが、56歩同銀55歩

やはり銀が死んでいますから、44角同飛45銀と助けるしかなく26角

飛車が横に移動しているとまずいです。桂取りを受けても37角成~45飛で桂損になります。


△か× 24歩から

24同歩に別の変化に持ち込むこともできそうですが(それならば互角)、55歩同銀35歩

というのは26角のかたちでなければよく見る反撃手段です。35同歩同角(34歩44角は面白くない)36歩34歩

22角24角52飛45桂37歩成

桂をさばいたけれど と金を作られたというのは面白くないです。まだ形勢は難しそうではあるのですが。


☆ まとめ
互いに玉が堅いと起こりやすいのだろうと思いますが、自分だけで攻め手もうまくいかなくて、相手が攻めてきたのを利用するとうまくいくということがあります。ボクシングのクロスカウンターですね。

55同歩同銀56銀では力み過ぎという気もします(56同銀同金55銀が嫌味)が、
68金引56歩同銀は55銀を誘っています。
85歩と待って、56歩同銀55歩に44角と切るのがクロスカウンター。
(もし26角の位置ではなければ、55同歩同銀35歩同歩34歩というよくある手順もクロスカウンターという感じです。)

なんだか感覚的な解説になりましたが、相手が動いてきたところで、うまい返し方を考えてみたいです。




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大山将棋問題集 20181127

2018-11-27 | 大山将棋研究
後手番有吉先生の手を考えます。

第1問


手厚く守られたようですが。
A 64歩 B 24角 C 55歩

第2問


平凡な手ですがこれで十分です。
A 67銀 B 54歩 C 45歩

第3問


角を呼んだ意味は?
A 52飛 B 64歩 C 54歩

第4問


と金を作りたいのです。
A 65桂 B 79角 C 68歩
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大山将棋研究(1082);中飛車に居飛車穴熊(有吉道夫)

2018-11-27 | 大山将棋研究
今日の棋譜20181127
平成3年11月、有吉道夫先生と第50期A級順位戦です。

大山先生の中飛車に有吉先生は居飛車穴熊です。

5筋の歩を交換して56銀左と構えれば、中飛車としてはまずまずの展開です。

有吉先生は7筋の歩を交換します。

大山先生は左金を前に出して受けました。

だけど55歩を突き出されてはまずいでしょう。うっかりか。金でも銀でも取れず、引くわけにもいかず、

54歩から銀をぶつけるしかないです。こういうのは穴熊のペースで

金交換は65桂から飛車をさばかれて負けます。

金を引いても銀を打たれて嫌な感じです。55同銀同歩74銀くらいが粘りの手だと思いますが

大山先生は端に手を付けました。

桂角交換で駒得ではありますが、歩切れで端の嫌味があります。ここでは後手もち。64歩は同歩63角ということでしょうが

角を質駒にされては不利です。

飛車を切られて後手の攻め駒は3枚。この歩を取って65桂と使われたら勝てません。

飛車を逃げたら56桂からの と金つくり。仕方ないので56金58歩成に攻防の75角で勝負してどうか。

57金59角47金と受けたのですが、金を打ちこまれて受けきれません。

37玉に39金は逆モーションですが困っているのです。

48銀合いを同桂成。同金57銀は受けがなく

45歩も金を引かれて詰んでいそうです。詰まなくても上に逃げきれないので負けですが。

大山先生のうっかりからずっと穴熊のペースです。端攻めをしないで受けに回るほうが難しいと思います。駒得よりも後手の攻め駒の数を数えて並べてみましょう。
A級順位戦ですから河口先生の大山康晴の晩節でも取り上げられているはず。本をさらっと読んだだけで私の記憶も薄いのですが、そろそろガン再発で危なくなるころです。最強の師弟対決もこれが最後になりました。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1991/11/18 9:00:00
棋戦:順位戦
戦型:中飛車
持ち時間:6時間
場所:東京「将棋会館」
手合割:平手  
先手:大山康晴
後手:有吉道夫
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 6八銀(79)
8 3四歩(33)
9 6六歩(67)
10 6二銀(71)
11 5八飛(28)
12 4二玉(51)
13 4八玉(59)
14 3二玉(42)
15 3八玉(48)
16 5三銀(62)
17 6七銀(68)
18 1四歩(13)
19 4八銀(39)
20 5二金(61)
21 1六歩(17)
22 4四歩(43)
23 4六歩(47)
24 4三金(52)
25 3六歩(37)
26 3三角(22)
27 4七銀(48)
28 2二玉(32)
29 4八金(49)
30 1二香(11)
31 3七桂(29)
32 1一玉(22)
33 5五歩(56)
34 同 歩(54)
35 同 飛(58)
36 2二銀(31)
37 5九飛(55)
38 3一金(41)
39 7八金(69)
40 5四歩打
41 5六銀(67)
42 7四歩(73)
43 9六歩(97)
44 7五歩(74)
45 同 歩(76)
46 7二飛(82)
47 6五歩(66)
48 7五飛(72)
49 6七金(78)
50 7二飛(75)
51 7六歩打
52 7三桂(81)
53 6六金(67)
54 5五歩(54)
55 5四歩打
56 同 銀(53)
57 5五銀(56)
58 同 銀(54)
59 同 金(66)
60 5四歩打
61 5六金(55)
62 5五銀打
63 1五歩(16)
64 同 歩(14)
65 1三歩打
66 同 香(12)
67 2五桂(37)
68 1六歩(15)
69 3三桂成(25)
70 同 金(43)
71 6四歩(65)
72 5六銀(55)
73 同 銀(47)
74 5五歩(54)
75 同 角(77)
76 5二飛(72)
77 6三歩成(64)
78 5五飛(52)
79 同 銀(56)
80 5八歩打
81 同 飛(59)
82 5七歩打
83 8八飛(58)
84 5六桂打
85 4七金(48)
86 6八歩打
87 5七金(47)
88 5九角打
89 4七金(57)
90 4八金打
91 3七玉(38)
92 3九金(48)
93 4八銀打
94 同 桂成(56)
95 4五歩(46)
96 3八金(39)
97 投了
まで96手で後手の勝ち
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