本日は第231回名南将棋大会(壱)を開催しました。結果速報です。
A級優勝
青木一さん
B級優勝
瀧本洋満さん
丹羽拓郎さん
C級優勝
荒島栄一さん
奥村栞吉さん
伊藤裕史さん
D級優勝
伊藤孝治さん
E級優勝
寺本浩二さん
優勝された方々、おめでとうございます。
参加された皆様ありがとうございました。
過去12回分の優勝記録です。
半分にして拡大
本日は第231回名南将棋大会(壱)を開催しました。結果速報です。
A級優勝
青木一さん
B級優勝
瀧本洋満さん
丹羽拓郎さん
C級優勝
荒島栄一さん
奥村栞吉さん
伊藤裕史さん
D級優勝
伊藤孝治さん
E級優勝
寺本浩二さん
優勝された方々、おめでとうございます。
参加された皆様ありがとうございました。
過去12回分の優勝記録です。
半分にして拡大
負けましたが、後手番升田先生の手を考えます。
第1問
現代の知識では後手の攻め方は3通りあります。どれが正解、間違いということもないですが、少し読んでみましょう。
A 75歩同歩同角(75歩66銀左74銀) B 65桂66銀左86歩同歩同角 C 65桂66銀左64銀
第2問
攻め続けますが、少しゆっくり。
A 58銀 B 57歩 C 77歩
第3問
ちょっと手が広いですが、これくらいでしょう。
A 47銀成 B 64桂 C 91飛
第4問
升田先生は49金を打って負けたのですが、代わりの手は?いろいろあります。
A 67金打 B 65金 C 46金
今日の棋譜20220731
1943年1月、大山康晴先生と朝日番付戦(棋譜のデータは席上対局ですが)です。大山先生も六段に上がったようです。
大山先生の先手で相掛りです。戦後になると引き飛車は消極的だと言われましたが、常識は時代によって変わります。
64歩66歩で先後同型から離れて
大山先生は雁木に。ここから
金銀の繰り替えが始まります。
大山先生は銀矢倉、升田先生は金矢倉に。互いの飛先の歩を切っているので、普通の相矢倉とは含みが違うのですが。
互いに入城して、大山先生の86銀は端攻めに備えた渋い受けです。でも先手番としてはつまらないでしょう。
71角38飛53角59角というやりとりは理解できないですが、升田先生は85歩を打って
77銀65歩で仕掛けます。正式な相矢倉ではないけれど、角落ちで出てくる63銀73桂型の攻めが登場しました。(相矢倉は総矢倉四手角から千日手模様になることが多かったのです。) 現代的な仕掛けと言えるでしょう。
65同歩95歩同歩75歩同歩同角
66銀左74角。角を引かずに74銀75銀同銀もあったのですが、ここでは63角を打たれるからやりにくかったのでしょう。
48角74銀75歩。大山先生は正面から受け止めます。
65銀に77銀と引いたのが変わっています。76歩を打たせて後手の持ち歩が少ないと。
76同銀右同銀同銀65銀77銀。ここから76銀同銀65銀77銀が繰り返されて
今の規定では同一局面4回で千日手ですが、当時は同一手順3回なので、わずかに逃れています。76銀と取れば千日手のところで55歩。まあ堅い玉で攻めている後手が有利でしょうから、当然の打開です。
55同歩95香97歩
76銀同銀56歩。これは取れないので
67銀打65銀。ちょっとした違いですが、千日手にはならないです。
65銀同桂56銀
58銀66銀。65桂を取られないように攻めていれば後手有利です。
77歩同桂同桂成同銀64桂。銀は逃げられないので
57角47銀成同銀
97香成同香56歩39角57金。俗手でも75角とできれば。
大山先生の56銀同金は仕方ないのか。後手は歩切れなので、なんとか駒得を主張していますが。
65銀67銀
64銀78銀成同玉、までは良いのですが、升田先生の49金は角取りでも逃げられるわけですから、ほとんどの場合悪手で、考えない手のはず。何の錯覚だったのでしょうか。俗手にしても67金打でしょうし、61飛63歩を利かせるか、でもまあ65金を打つのが最善だろうと思います。
17角に53金。こんな手を思いついてしまったということか。53同銀不成に48金同飛75角のような手で勝ちになったという錯覚です。
53同銀不成75角44銀成。急に後手玉が危なくなってしまいました。97角成や48金では勝てません。
44同銀同角33銀同角成。大山先生の寄せが始まります。
33同金25桂83飛
33桂成同飛41銀32桂
45桂43飛52銀打42飛まで進めば、33金から即詰みで投了でした。
これくらいの将棋は升田先生が寄せ切って勝たねばならないのですが、徴兵のブランクでおかしなことになっています。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1943/01/24(日) 00:00:00
終了日時:1943/02/19(金) 00:00:00
棋戦:席上対局
戦型:相掛かり
手合割:平手
先手:大山康晴
後手:升田幸三
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2八飛(24)
12 8六歩(85)
13 同 歩(87)
14 同 飛(82)
15 8七歩打
16 8二飛(86)
17 4八銀(39)
18 6二銀(71)
19 6九玉(59)
20 9四歩(93)
21 9六歩(97)
22 4一玉(51)
23 7六歩(77)
24 5四歩(53)
25 5六歩(57)
26 3四歩(33)
27 5七銀(48)
28 5二金(61)
29 1六歩(17)
30 1四歩(13)
31 5八金(49)
32 6四歩(63)
33 6六歩(67)
34 6三銀(62)
35 6八銀(79)
36 7四歩(73)
37 6七銀(68)
38 4二銀(31)
39 4六歩(47)
40 4四歩(43)
41 3六歩(37)
42 7三桂(81)
43 4七金(58)
44 4三金(52)
45 6八銀(57)
46 3三銀(42)
47 7七銀(68)
48 3一角(22)
49 7九角(88)
50 5三角(31)
51 6八角(79)
52 3一玉(41)
53 7九玉(69)
54 2二玉(31)
55 8八玉(79)
56 8一飛(82)
57 8六銀(77)
58 7一角(53)
59 3八飛(28)
60 5三角(71)
61 5九角(68)
62 8五歩打
63 7七銀(86)
64 6五歩(64)
65 同 歩(66)
66 9五歩(94)
67 同 歩(96)
68 7五歩(74)
69 同 歩(76)
70 同 角(53)
71 6六銀(77)
72 8四角(75)
73 4八角(59)
74 7四銀(63)
75 7五歩打
76 6五銀(74)
77 7七銀(66)
78 7六歩打
79 同 銀(67)
80 同 銀(65)
81 同 銀(77)
82 6五銀打
83 7七銀打
84 7六銀(65)
85 同 銀(77)
86 6五銀打
87 7七銀打
88 7六銀(65)
89 同 銀(77)
90 6五銀打
91 7七銀打
92 5五歩(54)
93 同 歩(56)
94 9五香(91)
95 9七歩打
96 7六銀(65)
97 同 銀(77)
98 5六歩打
99 6七銀打
100 6五銀打
101 同 銀(76)
102 同 桂(73)
103 5六銀(67)
104 5八銀打
105 6六銀打
106 7七歩打
107 同 桂(89)
108 同 桂成(65)
109 同 銀(66)
110 6四桂打
111 5七角(48)
112 4七銀成(58)
113 同 銀(56)
114 9七香成(95)
115 同 香(99)
116 5六歩打
117 3九角(57)
118 5七金打
119 5六銀(47)
120 同 金(57)
121 6五銀打
122 6七銀打
123 6四銀(65)
124 7八銀成(67)
125 同 玉(88)
126 4九金打
127 1七角(39)
128 5三金(43)
129 同 銀(64)
130 7五角(84)
131 4四銀成(53)
132 同 銀(33)
133 同 角(17)
134 3三銀打
135 同 角成(44)
136 同 金(32)
137 2五桂打
138 8三飛(81)
139 3三桂成(25)
140 同 飛(83)
141 4一銀打
142 3二桂打
143 4五桂打
144 4三飛(33)
145 5二銀打
146 4二飛(43)
147 3三金打
148 投了
まで147手で先手の勝ち
本日は第230回名南将棋大会(弐)を開催しました。結果速報です。
弐のほうが人数が少なくなってきていて、部屋の大きさをどうするか考慮中です。
F級優勝
森七郎さん
G級優勝
松尾眞司さん、誕生日で優勝おめでとうございます。
H級優勝
原田一さん
加藤了さん
I級優勝
濱口峻大さん
J級優勝
永島孝則さん(写真追加)
優勝された方々、おめでとうございます。
参加された皆様ありがとうございました。
負けましたが先手番升田先生の手を考えます。
第1問
指されてみればなるほど、の駒組です。
A 35歩 B 22角成 C 45歩
第2問
仕掛けはこの手から。
A 55歩 B 35歩 C 15歩
第3問
銀が死んでいますが、読み筋です。
A 52角 B 75同銀 C 34銀
第4問
残念ながら、ここで後手の大山先生に好手があります。
A 49角 B 66歩 C 57角
今日の棋譜20220730
1943年1月、大山康晴先生と席上対局です。昨日の棋譜から3年のブランクがあります。升田先生は内地でしたが応召されていていたのです。この3年は焦りばかりで将棋が弱くなっていたとか。大山先生は二段から五段へ。振り駒だったのでしょうか、升田先生(まだ六段)は先手番で(角を落としても大山先生が厳しいとされていたのに)、弟弟子に肩を並べられてしまいました。
升田先生の先手で相掛りです。
まだ中央を突き合う旧型です。
後手の53銀が遅くなりましたが、先後同型です。46歩と64歩はおとなしい指し方。
47金63金は現代感覚では疑問手に近いのですが、37桂65歩で先後同型を離れました。
升田先生は手損でも22角成同銀68銀。後手は33銀と上がりにくいから、壁銀で苦労するだろうと。
先手玉のほうが堅く、作戦勝ちでしょう。
31玉に55歩の仕掛け。55同銀には56銀、52歩、72角、52角などが見えますが、72角52角53歩同銀45桂63金同角成同角62金41角53桂成が正解で、先手優勢になります。
55同歩35歩75歩。攻め合いになりました。
75同歩56歩同銀まではいいとして、大山先生の55歩は打たない方が良いかも。
45銀(これで45桂と跳ねさせない効果か)39角、
馬を作っても角を合わされます。先手の48角では34銀から攻めるのも有力でした。
48同馬同金76歩。ここは68銀の一手に見えるのですが。
升田先生は76同銀75歩52角。鋭い攻め筋が浮かびました。72角に85銀同飛54銀でカウンターが決まって優勢だと。
62金85角成で銀が助かって馬もできた、はずなのですが。75銀や75馬と取るわけにはいきません。74馬73金65銀もおかしいから
86馬(76歩に64馬)ですが、86同飛。
86同歩76歩71飛。駒損だけど取り返せそう。
41銀81飛成で悪くないように見えるのですが。この59角の応対に困ります。28飛39角58金28角成59金もぱっとしないので、
38金66歩(好手)29飛。角を殺して優勢だと良いのですが。
67歩成59飛78と92角。両取りがあるのでした。92同竜同香は、後手玉が堅くて飛を渡すので自信なし。
91竜38角成の図は、金金銀と飛桂香の交換です。駒割りを互角と見ても、玉の堅さがずいぶん違います。先手が勝ちにくいでしょう。
69飛74馬
54桂52金71竜
63馬74角。53馬は52角成があるので
74同馬同竜73金。馬を消して先手の駒得と言いたいのですが、やはり玉の堅さが違います。
76竜58角。あ痛たた。飛を渡すとまずいのです。
67飛75歩66竜76金。それでも竜が残っていれば頑張れたのですが。
58飛66金58飛
47飛68飛57金38飛。後手の攻め駒は少なく、まだ頑張ります。
49飛成18飛47竜85角。37桂は見捨てて、攻防に角を打ちます。
37竜69香76歩。ゆっくり攻められて、64銀や73金も使われそう。
61角51金94角成75桂。升田先生の受けは、遠くから飛角で守ったり、桂香を使ったりします。大山先生の金銀使いとは受け方が違いますね。でも受けが難しくなってきていて
76角46竜(攻めの催促)42歩
42同銀同桂成同金上54銀84桂。後手の攻め駒は4枚になっています。2歩手に入れられたので、68歩同香67歩もありますし、85角86竜も88歩77歩同桂76歩もまずいです。
47歩26竜66銀
76桂同馬68歩同香67歩。67歩も57金も75桂も取れないです。
77玉68歩成まで。
升田先生は(最初に)戦争に行って弱くなったとなげくのですが、他の人が浮かばない攻め筋は見えているようです。でもちょっと無理で届かない。無難に収めていたら升田幸三らしくないですから、仕方ないのですが。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1943/01/17(日) 00:00:00
終了日時:1943/01/17(日) 00:00:00
棋戦:席上対局
戦型:相掛かり
手合割:平手
先手:升田幸三
後手:大山康晴
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2八飛(24)
12 8六歩(85)
13 同 歩(87)
14 同 飛(82)
15 8七歩打
16 8二飛(86)
17 1六歩(17)
18 1四歩(13)
19 4八銀(39)
20 6二銀(71)
21 6九玉(59)
22 4一玉(51)
23 7六歩(77)
24 3四歩(33)
25 3六歩(37)
26 5四歩(53)
27 5六歩(57)
28 5二金(61)
29 9六歩(97)
30 9四歩(93)
31 5八金(49)
32 6四歩(63)
33 5七銀(48)
34 7四歩(73)
35 4六歩(47)
36 5三銀(62)
37 4七金(58)
38 6三金(52)
39 3七桂(29)
40 6五歩(64)
41 2二角成(88)
42 同 銀(31)
43 6八銀(79)
44 8四飛(82)
45 7九玉(69)
46 6四銀(53)
47 7七銀(68)
48 3一玉(41)
49 5五歩(56)
50 同 歩(54)
51 3五歩(36)
52 7五歩(74)
53 同 歩(76)
54 5六歩(55)
55 同 銀(57)
56 5五歩打
57 4五銀(56)
58 3九角打
59 2六飛(28)
60 7五角成(39)
61 4八角打
62 同 馬(75)
63 同 金(47)
64 7六歩打
65 同 銀(77)
66 7五歩打
67 5二角打
68 6二金(63)
69 8五角成(52)
70 8二飛(84)
71 8六馬(85)
72 同 飛(82)
73 同 歩(87)
74 7六歩(75)
75 7一飛打
76 4一銀打
77 8一飛成(71)
78 5九角打
79 3八金(48)
80 6六歩(65)
81 2九飛(26)
82 6七歩成(66)
83 5九飛(29)
84 7八と(67)
85 同 玉(79)
86 9二角打
87 9一龍(81)
88 3八角成(92)
89 6九飛(59)
90 7四馬(38)
91 5四桂打
92 5二金(62)
93 7一龍(91)
94 6三馬(74)
95 7四角打
96 同 馬(63)
97 同 龍(71)
98 7三金打
99 7六龍(74)
100 5八角打
101 6七飛(69)
102 7五歩打
103 6六龍(76)
104 7六金打
105 5七飛(67)
106 6六金(76)
107 5八飛(57)
108 4七飛打
109 6八飛(58)
110 5七金(66)
111 3八飛(68)
112 4九飛成(47)
113 1八飛(38)
114 4七龍(49)
115 8五角打
116 3七龍(47)
117 6九香打
118 7六歩(75)
119 6一角打
120 5一金(52)
121 9四角成(61)
122 7五桂打
123 7六角(85)
124 4六龍(37)
125 4二歩打
126 同 銀(41)
127 同 桂成(54)
128 同 金(51)
129 5四銀(45)
130 8四桂打
131 4七歩打
132 2六龍(46)
133 6六銀打
134 7六桂(84)
135 同 馬(94)
136 6八歩打
137 同 香(69)
138 6七歩打
139 7七玉(78)
140 6八歩成(67)
141 投了
まで140手で後手の勝ち
下手の升田先生の手を考えます。
第1問
角の使い方は?
A 57銀 B 46歩 C 15歩
第2問
位が4つ、抑え込みの体制です。
A 54歩 B 14飛 C 24歩
第3問
かなり難しくなっているようですが、升田先生は寄せを考えて誘導しています。
A 86香 B 44桂 C 84角
第4問
乱暴をやっても勝てそうですが、すっきり決めましょう。
A 73同角成 B 85桂 C 93銀
第5問
ここから即詰みです。
今日の棋譜20220728
1939年11月、木村義雄先生と席上対局(清交社にて)です。木村先生は前年名人になったばかり。相手には升田先生が指名されました。
木村先生の香落ち上手で四間飛車です。升田先生の36歩が早く、76歩を突いていません。
鳥刺しも考えられましたが、76歩を突きます。
55角とは珍しい。
角は右に引いて、矢倉に囲うつもり
ではなくて端攻めでした。15歩同歩同香、ではなくて15同角のほうが攻めやすそうでしたが、12飛16歩32銀はまだ難しいということでしょうか。13歩同香成同桂14歩12飛18飛は下手有利なので、端は破れます。
45歩18飛44角16飛。慎重に攻めていますね。
香は成り込んだものの、21成香同飛12飛成とは指したくありません。24歩同歩22歩が普通でしょうか。
その前に片総矢倉に囲っておきます。若いころの升田先生は慎重な受け将棋でもあるのです。
木村先生が動きます。35歩同歩31飛。
46歩35歩26角46歩
46同銀65歩同歩同桂66銀
64歩55歩。動いては見たけれど、大きなポイントはありません。
41飛45歩33角14飛。升田先生は慎重で、34歩からの抑え込みを見ています。
24歩同歩55角。木村先生の勝負手。銀をもらって25銀を見ています。
升田先生の55銀左が変わった手でしたが、55同歩53歩62金左21成香。25銀を打って来いと。
21同飛66歩。今度は25銀に12飛成と返せます。左銀で角を取ったのは、66歩を打って桂を取るためでしたか。駒得は拡大していきます。
54銀左52歩成同金65歩。65同歩は64歩同銀12飛成から攻めるので、
65同銀53歩(取れば13飛成)62金左48角。角を移動するのは12飛成の準備で、受けにも利いているのだと思いましたが。
56銀打の時に77金寄とかわしにくくなっていて、12飛成67銀成
67同金24飛26歩66香。食いつかれています。升田先生の受けは失敗した
というのではなく、51角が両取りで寄せ合い勝ちだと。67香成同玉42歩。両取りを防がれて、下手玉は裸です。形勢を損ねたようですが。
42同角成11歩同竜54飛。まだ下手が良いのだけど、上手から56金などの攻めがあり、受けきりにはできません。
84角73金上85桂。升田先生はこの寄せをねらっていました。詰めろですし、84金73銀同金同桂成同玉71竜72金51馬・・・も詰みます。73金上では73金打が正しかったのでしょうが、上手の攻めも細くなるから仕方なかったのか。
76銀同玉75歩67玉76金。もちろん下手玉は詰まないのですが、木村先生は上手玉の脱出ルートを作りました。
84金73銀。今度は銀を1枚渡していますから、
73同金と取れば即詰みです。73同桂成同玉71竜まで。72金51馬74玉73金65玉77桂打・・・はぴったり詰みます。
升田先生の完勝です。香落ちを生かして端を破り、ゆっくり指して上手に攻めさせます。下手玉が薄くなってもきれいな寄せがありました。
もう少し後の話ですが、当時の八段は木村名人に香落ちで勝てず、名人挑戦資格者なしで名人防衛、という年がありました。升田六段が香落ちで名人に勝ったというのはすごいことだったのです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1939/11/23(木) 00:00:00
棋戦:席上対局
手合割:香落ち
下手:升田幸三
上手:木村義雄
手数----指手--
1 3四歩(33)
2 2六歩(27)
3 3二銀(31)
4 2五歩(26)
5 3三角(22)
6 4八銀(39)
7 4四歩(43)
8 3六歩(37)
9 4二飛(82)
10 1六歩(17)
11 1四歩(13)
12 5六歩(57)
13 6二玉(51)
14 6八玉(59)
15 7二玉(62)
16 7八玉(68)
17 8二玉(72)
18 9六歩(97)
19 9四歩(93)
20 6八銀(79)
21 7二銀(71)
22 7六歩(77)
23 4三銀(32)
24 5八金(49)
25 6四歩(63)
26 5五角(88)
27 6三銀(72)
28 3七角(55)
29 7二金(61)
30 7七銀(68)
31 5二金(41)
32 1五歩(16)
33 同 歩(14)
34 同 香(19)
35 4五歩(44)
36 1八飛(28)
37 4四角(33)
38 1六飛(18)
39 5四歩(53)
40 1二香成(15)
41 4一飛(42)
42 6六歩(67)
43 7四歩(73)
44 6七金(58)
45 7三桂(81)
46 6八金(69)
47 8四歩(83)
48 5七銀(48)
49 3五歩(34)
50 同 歩(36)
51 3一飛(41)
52 4六歩(47)
53 3六歩打
54 2六角(37)
55 4六歩(45)
56 同 銀(57)
57 6五歩(64)
58 同 歩(66)
59 同 桂(73)
60 6六銀(77)
61 6四歩打
62 5五歩(56)
63 4一飛(31)
64 4五歩打
65 3三角(44)
66 1四飛(16)
67 2四歩(23)
68 同 歩(25)
69 5五角(33)
70 同 銀(66)
71 同 歩(54)
72 5三歩打
73 6二金(52)
74 2一成香(12)
75 同 飛(41)
76 6六歩打
77 5四銀(43)
78 5二歩成(53)
79 同 金(62)
80 6五歩(66)
81 同 銀(54)
82 5三歩打
83 6二金(52)
84 4八角(26)
85 5六銀打
86 1二飛成(14)
87 6七銀成(56)
88 同 金(68)
89 2四飛(21)
90 2六歩打
91 6六香打
92 5一角打
93 6七香成(66)
94 同 玉(78)
95 4二歩打
96 同 角成(51)
97 1一歩打
98 同 龍(12)
99 5四飛(24)
100 8四角(48)
101 7三金(62)
102 8五桂打
103 7六銀(65)
104 同 玉(67)
105 7五歩(74)
106 6七玉(76)
107 7六金打
108 5八玉(67)
109 8四金(73)
110 7三銀打
111 同 金(72)
112 同 桂成(85)
113 同 玉(82)
114 7一龍(11)
115 投了
まで114手で下手の勝ち
概要や表彰既定などまとめておきます。(再褐、加筆しました。)
日本アマチュア将棋連盟(アマ連)
登録のレーティング大会です。ランキングを点数で表し、対局の勝敗で以下の表のように点数が増減します。
注)最近はこの計算方法が変わったようで、計算通りに反映されていません。いまのところ計算方法がブラックボックスです。
再注)計算方法が公開されています。この記事をご覧ください。
ランキングはアマ連HPから確認できます。この点数の変動に一喜一憂して楽しむわけですね。全国組織ですが東海地区ではとくに盛んで、毎週末のように大会があります。
アマ連の年会費は3000円、毎月初めに会報が届きます。このとき将棋世界をプラス7000円で購読することができます(合計10000円)。将棋世界は800円で12冊なら9600円ですからかなりお得です。
名南将棋大会ではレートによって6人から10人ごとになるべく細かく(できれば6人ごとに)クラスを分けます。各組でスイス式トーナメント形式(対局成績とレートを考慮して組み合わせ)にて全員が4回戦対戦します。持ち時間30分切れたら30秒読みです。毎月1回開催ですが、現在は2日に分けていますので注意してください。
注)参加人数が増えたので、2つに分割開催しています。レーティング(R)1400点以上1800点以上を日程(壱)、1400点以下1800点以下を日程(弐)にしました。R1400点1800点に近い方(±100くらい)はどちらに参加されても構いません。両方でも歓迎します
参加人数奇数の場合は原則一番下のクラスを5人~9人にします。空き番はありますが4回対局です。現在は参加者が奇数の場合には私が入って2,3回戦だけ参加しますので、空き番が2回発生し、5回戦で空き番同士の対局があります。
参加費はアマ連会員1200円非会員1500円(ただし非会員中学生以下の場合は1300円)、女性または学生に割引があります。
また、前月参加された方は100円割引があります。毎月参加されるとお得です。
昼食は提供できませんのでなるべく事前にご用意ください。
注)女性または学生の割引は選択制で、参加費500円割引ただし優勝賞金が2000円減額です。期待値ではお得ですが、優勝する自信があれば割引を適用しなくても構いません。
各クラス、最多勝を優勝としています。(3勝1敗が複数の場合は賞金山わけです。ソルコフなどの順位決定は行いません。)賞金は以下の表のとおり。
優勝ではない3勝1敗の方は1000円分割引券、2勝2敗の方は500円分割引券、1勝3敗と0勝4敗の方は100円分割引券です。
注)この参加割引券には(名南将棋大会が続く限り)期限がなく、割引は複数適用でき、超過すれば現金で還元します。
会場は名古屋市南生涯学習センター(電話052-613-1310、JR笠寺駅下車徒歩8分、ガイシホールの北隣)です。笠寺駅西口を出ると通路の先にガイシホールの丸い建物が見えます。その右の道路を挟んだとなりです。駐車場は21台ですが、隣の南保健所の駐車場も使用できます。チェーンを外して駐車したら生涯学習センターの受付に申し出てください。料金は1日300円ですが、チケットをまとめ買いしていますので1枚200円にてお頒けできます。
特徴
1 参加費が安くかつ還元率が高い。(アマ連会員1200円いただいて平均1100円近く還元します。)
2 全員に賞がある。(5回に1回くらい賞金がもらえて、ダメでも割引が必ずある)
3 成績によらず最後まで楽しめる。(将棋を通じたコミュニケーションも楽しむ大会です)
上手の升田先生の手を考えます。
第1問
当然の手で上手よしになります(がそのあとの進行が違いました)。
A 84桂 B 75歩 C 77歩
第2問
さばいて攻め合う将棋ではありません。
A 46歩 B 55桂 C 65銀
第3問
金取りの処置です。
A 67金 B 75金引 C 77歩
第4問
34銀を取る34金は下手の敗着でした。
A 57桂成 B 55桂 C 56角成