第184回は
壱4月28日(土) R1600以上
弐4月7日(土) R1600以下
第185回は
壱5月20日(日) R1600点以上
弐5月5日(土) R1600点以下
第186回は
壱6月30日(土) R1600点以上
弐6月16日(土) R1600点以下
アマ竜王戦愛知県大会は4月29日になったようです。安心しました。前日は(壱)ですから肩慣らしにどうぞ。
ご参加お待ちしております。
20180404今日の一手
1月13日の名南将棋大会から、KさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒はないですが、66角はすぐに使えそうです。
後手の攻め駒は73桂を数えるかどうか。
総合すれば後手もちです。
☆ 大局観として
後手の天守閣美濃は結構堅いです。55歩と突かれて守りの金を前に出て行ったところなのですが、金は攻撃に使うことができます。
中央で駒がぶつかってきました。とりあえずは角の働きに差があります(先手の角の方が働いている)から、うまく動きたいところです。78金の働きが悪いのですが、生かすことができるでしょうか。
△ 実戦では54歩と取り込みました。
54同金に56銀64歩同歩同角65歩31角
となれば互角の展開ではあったのですが(78金を右に寄せていく感じ)
54歩同金に75歩
と動きました。75同歩に74歩~73歩成という狙いです。だけど54金と出させてしまっているので65桂。86飛77桂成83歩成
77成桂を取り返しておけば少し悪いくらいだったのですが、67成桂33角成(指しすぎ)同桂82と78成桂92と75角
角金桂と飛香の交換で大損で、この75角が好位置ですから明らかに劣勢です。
△ 手順前後で56銀から
64歩54歩同金64歩同角65歩
としても同じこと、形勢は互角(玉の堅さが違うので後手もち)です。
△ 実戦の54歩同金75歩という攻めをやりたいのならば、先に75歩のほうが良いです。
ここでは後手から65桂がないですから、84飛に54歩同金85歩
81飛74歩65桂73歩成
と金はできました。77桂成同金65金39角85飛
73と の働きが悪くて後手の飛車を封じ込めません。75桂などがあるので後手の指しやすい局面です。
工夫は74歩の取り込みではなく86飛です。
65桂84歩77桂成同金65金39角75金
8筋突破はできなくてこれも後手が指しやすそう。
もっと戻って84飛には85歩ではなくて74歩として
74同飛86飛85歩同桂65桂
桂の跳ね違いでかわされますが、93桂成(73桂成もある)同香83飛成64金93角成
後手から76歩か77桂成か、ひねって84歩とかで7筋を攻められて、後手の飛車を外しに行って、という攻防になります。竜馬を作っていて、後手の角が働いていないのですから先手が良くなりそうな図ではあります。
○ 86飛が自然な手に見えます。
こうなると先手の飛角の働きが良く見えるのです。でも後手から44金89飛55金
というのが嫌なのですが、83歩成66金同銀81飛に82歩51飛73と
角と金桂の二枚換えで と金もあります。飛車を成り込むのが遅くなるのですが、後手からたいした手がないので駒得ならゆっくりでかまいません。
○ 39角(あるいは48角や57角)
とかわしておいて86飛を狙えば、55歩86飛54金
75歩65桂83歩成81飛82と51飛83飛成
というのもありそうです。75角には交換しないで66銀か66歩か。
○ 待機するなら58銀
という待ち方が一番働いているでしょう。(他には89飛とか36歩とか68金とか。)
55歩同角64歩に86飛
85歩89飛54金46角84飛
これは互いにまあまあです。先手玉も堅くなっています。
途中54金に64角
というのが先手玉が堅くなったのを生かす手です。駒損で乱暴なのですが、64同金同歩同角69飛
とまわる味が良く、63歩には54金、65歩には63金から73桂を取りに行く感じです。
☆ まとめ
問題図では先手玉のほうが薄いのですが、まだ形勢は互角に近いです。
角の働きは優っているけれど78金が中途半端で58にあればというところ。良くなるとすれば78金が生かせるかどうかにかかっています。
形勢が悪くなければ自然な手を考えたいのです。86飛とすれば飛車の働きにも差が出ます。ただ31角の射程に入るのでちょっと不自然な順が必要で、角金交換を許し、飛車先を突破して桂馬を取る図
まで考えた時に78角~45角成がないから78金が生きたと言えます。(後手から56角も怖いですが今は大丈夫。)
39角とかわしておく手からも
桂馬がぶつかったままで放置できる、後手から77桂成同金とさせることができる、というメリットがあります。
58銀と引けるというのは68金~58金の代わりです。
角を切った時に先手陣に打ち込まれにくいです。
これら78金を生かすのが先手が良くなるための条件です。
54歩同金56銀や56銀からこういう図になると
78金よりは58金のほうが良いわけで、せいぜい互角なのです。