Nonsection Radical

撮影と本の空間

才能のある人

2016年05月14日 | Weblog
申し込んだマイナンバーカードが数ヶ月たっても届かない。
事前にシステムの不調で発行が遅れているとは知っていた。
知っていてわざとどれくらい時間がかかるのかと思って申し込んでみたのだ。
システムの不調というのは、複数の会社にシステムを分割して発注した結果、統合が取れないでトラブルが発生していると記事で読んだ。
これまでにも銀行の合併とかで、銀行同士のシステムの違いで統合にかなりの困難を抱えたという話はあったが、銀行内のシステム部署がいかに冷遇されてきた結果かと思ったのは、システム自体の全体像をつかんでいる担当者がほとんどいなかったという話からだ。
システムを構築したプログラム言語自体が時代とともにすたれて、理解して変更をかける人材がいないなどと報じられたりした。
こういう話と、マイナンバーカードシステムとの”共通点”は、こういうシステムを統括する人がいないか、あるいは役立たずであるという点だ。
普通こういうことは想像できるでしょ、ということでトラブっているのだから、問題点は自然と想像できる人がいなかったということであろうと思われる。
オリンピックの問題にしても名のある人が表舞台で晴れがましく動いているだけで、その実なにもシステムとしての知識や力を持っているわけでもなく、裏方任せであったのに裏方にも統括できる人材がいなかったということで、聖火台を付け忘れていたとかシロートじみたコンペをして失敗したりしたわけだ。
当然これらにはオトナの事情が絡んでいるわけだが、その事情が計画全体を失敗に追い込むほどの害を及ぼしても気にしない連中がいるということだ。
一方で、当然予想される困難に対処する人材がいないということが、オトナの事情連中がハシゴを外された原因とも言える。
こういう統括力というのは学歴や試験の成績とは関係なく、ある種の才能なんだろうから、そういう才能が育っていないというのが”我が国”の問題なんじゃないのかと大げさに考えてもみる。
単なるプログラマーやシステムエンジニアではなく、全体を見渡せてシステムを構築する才能のある人がいないというのは、そもそもシステム自体が”舶来品(死語)”で、自分たちが作り上げたものではなく、また作ることができなかったものだからではないのか。
現在のコンピュータサービスをみても、多くが外国から入ってきたものを翻訳化したものか流用したものと言えないか。
顔本や遊中部、ささやきサイト、部路具、線なんか日本で作られたものではないし、そもそもOSだってそうだ。
発想からシステム構築、サービス運用まですべて輸入されたものを使っているに過ぎない。
こういう構想を練って作り上げるという力がないのか、失われたのかはわからないが、そういうわけで何かを作り上げていこうとしたら、とんでもない失敗をして、こういう結果を生むことになるのだろう。
だから特にお役人様たちは、何か新しいことをしようとする場合には、はたして自分たちにそういう力があるのかと自問してもらいたいと願わざるを得ない。
なぜなら決して責任をとったりはしないのだから。



由比の街並み 8
静岡県静岡市清水区由比町屋原
撮影 2016年1月1日 金曜日 15時10分
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