Nonsection Radical

撮影と本の空間

有視界飛行

2019年05月29日 | Weblog
特に飛ぶことに関係する話ではないけれど、人からは発想が飛んでると言われるままに、個人的には関係のあるつもりの話を。
これまで掛かっていた地域の病院のデータを持って有名私立大学病院へ行くと、30半ばの我が子の年齢の医者が「どうしてコレコレの検査をしてないのかなぁ。」アレもしてないコレもしてないとデータの不備をあげつらって、仕方ないから”ウチ”でやるかぁと不満を漏らす。
心の中で「それは君がね、大きな大学の病院でしか勉強していないからだよ」とつぶやく。
優秀な成績で大学に入学して、一流の教授陣と一流の設備を利用して最新の医学を学ぶ。
当然、これが医療の基準点となるだろう。
診療とは最新の機器を利用して最新の知識で判断するもの。
となると、怖くて大学病院以外に行けないよね。不備すぎて。
機材もない、人員もない、情報もない、これでどうやって診療すればいいのか?ってなるよね。
だから診察する前にまず必要なデータを取り揃え、検査の結果に異常がないか判断し、異常があればさらに検査をして、それから診察に当たる環境から出たくはないだろうね。
大学病院以外ではどこも最低限の必要機器しか揃っていないし、キチンとした医療などできないと思うかもしれない。
でもそれが現実なんだよね、どこも。

ガンの疑いがあると言われて病院に行って、実は聴診器を医者から当てられていないんだよ。
入院中に看護師が肺の雑音を聴くために当てられただけ。
これもすごい事だと思った。
思う一方で、頼りになるのは看護師だなとも考えた。
そして今は、大学病院よりも地域の病院にできれば入院したいなと思っている。
それでいいんだ。
検査結果だけ大学で出してくれれば。
だって息子のような年齢の(息子はいないが)若い医者は機械による検査結果がないと何もできないんだぜ。
経験もなければ知識も少ない(はず)。
それを補ってくれるのがデータなんだろうけど、そのデータのありがたさも当然すぎてわからない。
そんな未熟な人に任せるよりは技量のある人に見てもらいたいと思うんだよ。
そういう人はきっと計器が壊れても有視界飛行で空港にまでたどり着くパイロットと同じと思うし、そう信じたいね。
コメント
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