4月10日 金曜日 限界

テレビで”やらせ”がまた騒がれている。
なぜこのような事が起きるかというと、テレビは視覚媒体だからだ。
眼で見えるカタチにして見せる。
そうしないとテレビの役割が果たせないと、製作者も視聴者も思っている。
だから”絵”を撮影し、ない場合は用意し、時には”演出”して絵を作る。
そうしないとテレビは成り立たないと不思議にも思っているらしい。
だから質の問題ではなく、絵がないというだけで取り上げない話題も出てくる。
同様にラジオの場合、音がないと成り立たないと思っている。
新聞の場合は、5W1Hか。
そうやってそれぞれの媒体が取捨選択し、”特性を活かした”番組を”公平中立”に流していると思っているのだ。
そこに媒体の限界があるように思える。
絵がなくても口で説明すれば済むとは思わないらしい。
文字にすればいいとも思わないらしい。
そうやって自分たちで勝手に媒体の特性とやらを定義づけしているので、無駄にヘリコプターを飛ばして空撮映像を放映したり、台風のさなかに”現地報告”することで確からしさのイイわけをしている。
そんなわけだから殺害現場の画像ですと言いながら、全面モザイクをかけた”なにか”を放映したりして自己破綻してしまったりする。
それでも自らの媒体の規定を変えない限りは、これからも絵のための映像、音のための音声、5W1Hのための記事が垂れ流されて行くのだろう。
それがおかしいとメディアを受け取る側も思わないと、”やらせ”だ捏造だと表面的な事にだけ気が行って、中身を問題にする事もないのだろう。




中央町・泉町の街並み 2
兵庫県豊岡市元町,中央町,泉町
撮影 2014年8月2日 土曜日 15時45分