Nonsection Radical

撮影と本の空間

飽食時代の食育

2015年03月03日 | Weblog
大阪市立中学校の給食で、「餌」だと言う発言に橋下市長が激怒という記事
まったくコドモは思った事を正直に口に出すから困ったものだ(笑)。
王様に向かって裸だと言ったり、冷たい給食がまずくて「餌やで」とオトナの事情を全然考慮しないんだから。
ネットでのコメントを見ると賛否はあるが、否定的なコメントは橋下市長の発言に沿うものだ。
一言で言うと「贅沢言わずに黙って食え」であろう。
市長は、飽食時代を象徴するもので、国が滅ぶと発言したとあるが、いったい、いつの時代の人ですか?
飽食なんて死語でしょ。
というより、そもそも大阪市が中学校給食を始めたのは、昼食にあまりにも貧しい状況があるので、向上させようという「食育」から始まったのではなかったっけ?
飽食だから質を下げようと始まったわけじゃないでしょ。

もうみんな忘れているかもしれないけど、給食が始まった当初から量が少ない、冷たい、まずいと言われてきたのですよね。
そういう報道があるたびに学校側はうろたえて「善処」するとしたんでしたよね。
それでも、”ふりかけ”騒動なんかもあったわけですよ。
マズいけどせめて”ふりかけ”でもかけて食べるかと生徒側は”歩み寄り”もしたんだけど、それに対しても塩分のとり過ぎがどうのと「食育」の観点から問題になったじゃないですか。
そのあげくが、今回の困ったちゃんの発言ですよ。
散々マズいものを食わされてきたのを、たまたま来たオトナに訴えたわけだね。
それに対して「贅沢は敵だ」と激怒したと。
これが大阪市の「食育」なんですよ。
何らかの目的を持って餌を与えるのは、牛や豚の場合は”食肉”として「育てる」のが目的で、生徒の場合は”食育”として「育てる」のが目的なんでしょう。
個人的リサーチしたところ、それでも「餌」という発言は許せないというおかあさんがいたけど、そもそもセンターで丹誠込めて作った食べ物を美味しく届けられないところに食べ物を大切にしていないシステムの欠陥があるんじゃないのかね。
レストランでも、せっかく作った料理が客席に届く前に冷めてマズくなっていたら、コックはガッカリすれども客に贅沢言わずに黙って食えとは言わないでしょ。
美味しい状態を届けようと給仕と相談するんじゃないですか?

こういう食育環境で育ったコドモが、将来「喰いだおれの街 大阪」を担っていくというのも噴飯ものだと思うんだけど。




平米町通り 2
富山県高岡市本町,大坪町1丁目
撮影 2014年9月6日 土曜日 14時45分
コメント
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