闘う社長の再起編

大きな夢を持って、日々、いろいろな事と格闘しています。
このブログは、そんな私の毎日の成長記録です。

ベストの技術を駆使した製品は素晴らしい製品ではない

2006年07月21日 00時02分11秒 | Weblog
現在参加しているプロジェクトで開発した製品のα版を昨日リリースしたが
思いの外好評だったと納品に行った人に聞いた。
駆け込みの力技でやっつけたから、バグ発生の心配があり冷や冷やしていたが
好評だったと聞いてホッと一安心。

好評だった事は良いのであるが、そうなるとお客さんは次期バージョンに
更に大きな期待をかける。
そうすると通常では、少々使い辛いけど、まぁまぁ許容範囲という所でも
期待が大きいだけにクレームとしてあがってくる。

製品としてはいつもベストのものを提供するのが常識だが
戦略としてはちょっと難がある。
最初に悪いモノを出すと、次が普通のレベルでも素晴らしいものに見える。

この手は不動産業では当たり前で、最初に客の予算内の悪い物件を見せて
次に予算を少しオーバーした本命の物件を見せるのだそうだ。
客は予算をちょっとオーバーしていても、後の物件がずっと良いものに
見えてしまうので、ご契約となるわけだ。

うちの会社のコンセプトは「お客様に感動していただく」であるが
いつも素の状態で対処しない、何段階かステップを経て感動して頂けるよう
戦略をもって製品を提供する。
こちらが成長する姿も見て頂きたいという気持ちもあるからだ。

それに技術者の考える素晴らしい製品と経営者が考える素晴らしい製品は違う、
技術者にとって素晴らしい製品とは技術的にベストであり
技術者の作品として素晴らしいものが素晴らしい製品である。

経営者にとってはそれは素晴らしい製品ではない。
素晴らしい製品とは、お客様に感動して頂き、会社のファンになって頂いた上で
キャッシュフローに寄与できる製品が素晴らしい製品である。

現在、ブローバルスタンダードになっている製品も
黎明期には技術的に最も素晴らしい製品ではなかったものが多い。
Windowsの前身のMS-DOSなどいい例だ。
OSとしては、CP/MやコンカレントDOSの方がはるかに優れていた。

Windowsにしても初期の頃では、技術的にはMac-OSの方が素晴らしかった。
しかし、ビルゲイツさんの取り巻き達の営業戦略は素晴らしく
Windowsをグローバルスタンダードに押し上げた。
その結果、マイクロソフトは世界的企業になったのだ。

日本のSORDという企業はコンピュータのハードメーカだが
現在世界的企業になった某企業からコンピュータを買いに来た庫とがあった。
しかし、SORD社は自社の技術を守るためにコラボしなかった。
現在では、その海外企業は世界的企業になったが
SORD社の知名度は日本国内でもあまり高くない。戦略の失敗である。

日本人の場合はどうも戦略を立てるのが下手であるように思える。
私自身もマッキンゼーの手法などを学んだが実践できていないのが
自分自身歯がゆいところだ。


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 ・ワイヤレスジャパン 携帯電話の新時代実感 都内で始まる
  実際どの位実用に耐えられるのか見てみたいですね

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