8.15日を知らない若者（ばかもの）たち

広島、長崎の若者は8.6,8.9を知らないものが結構いるという調査結果がＴＶで取り上げられていた。
広島の若者ももう原爆投下について関心がないのだろうか。
ナガサキも。
これでは、原爆によって亡くなっていった多くの人々の霊は安らかに眠ることができないだろう。

この20年のひどい社会科教育のせいなのか。
昭和20年から50年ぐらいまでは、まがりなりにも平和教育、戦争体験を風化させない、9条を大切にする教育が行われていたように思う。
それ以降は、反動なのか、自虐的歴史観などといってどうも視点が変わったように思う。
で、最近の安保関連法。そういう地盤があってこその安保関連法なのだろう。

しかし、戦後の平和教育をうけた上の世代はそう簡単ではないのである。
若者はだませても、戦争を身を以て体験している、あるいは、体験者を直に知っていて戦争のひどさ、戦前期の戦時体制に傾いていくときの社会の不安をしっているものは、常にきな臭さには敏感なのである。

文化人もほとんど、まともな知性があれば、ばかな戦争への道に逆戻りするようなものは反対するに決まっている。

それにしても若者たちが知らない、知らされていないというのは問題である。

8.15も知らない若者は大勢いるような日本、これから先どうするのか。
空恐ろしい気がしてくる。

12.8　真珠湾攻撃　太平洋戦争が開戦した日

3.10　東京大空襲

（5.8　ヨーロッパ戦勝記念日、ドイツ降伏）

6.23　沖縄戦終結の日
8.6　　広島原爆
8.9　　長崎原爆
8.15　　終戦

いろいろ覚えておかなければならない日というのはあるだろうが、戦前期の戦争がらみではこのくらいは知っていないと恥ずかしい。
常識なのである。




　

新国立競技場をめぐる文科省等の惨状

毎日新聞などで新国立をめぐる文科省などの問題が取りざたされている。
無責任な体制、どこもかしこも最後までこの仕事をやるという意気込みが感じられない。責任のなすりあい。
オリンピックが決まった、その時から何をやってきたのだろう。
オリンピック委員会や文科省、関連機関の人たちは、なんのビジョンもないので、金儲けしか考えていないそんな金儲け集団、広告代理店やゼネコン、芸能プロダクションに食い散らかされたのだ。文科省と政府はこの責任をどうとるのか。
莫大な金が動き、大儲けする企業、その裏で、子どもの貧困はひどくなっているし、高齢者もわずかの年金でやりくりしているというのにである。

そんな国民の窮状には気にも留めず、安保関連法とオリンピック利権に群がる人々は似ている。

それだけお金があれば、老人ホームのヘルパーの給料を上げてほしいものである。
待機児童をゼロにするくらいはすぐにできるだろうに、それをやらないで、新国立にいくら金を注ごうとするのか！バカ！と書いていてだんだん怒りが込み上げてくる。
オ
リンピック、こういう一大事業は国を挙げて取り組まなければならないところがある。
それに、だれかが粉骨砕身、頑張る人がいなければ成功しない。
お金だけ儲けてあとはドロン、みたいなのがいると困るのである。
挙国一致体制だなんて、ちょっと戦前期みたいでなじまないのである。

高度成長期の東京オリンピックの時代はみなでがんばって戦後のひどい生活から脱出しようとしていた。われわれは焼け跡から回復したのだと、欧米諸国に負けないくらいの経済成長を遂げたのだといいたかった。それで頑張ったのだ。

しかし、今やそういう時代は、まさに昭和の時代の過去の出来事であり、もう、今の日本にそういう雰囲気も活力もない。

世界化した日本に住む我々は、日本とか中国とかイギリスとかそういう枠組みで暮らしていないのであり、国ごとが競い合うオリンピックの在り方そのものが疑問になりつつある。

オリンピックもそろそろ国別の競い合いという雰囲気はやめにしたらどうだろうか。
人類のスポーツの祭典なら、国ごとにメダルの数を競い合うのなど、ナンセンスだと思うのだ。

それにしても、新国立がどうなるのか、迷走し続けている。
エンブレムのロゴもなにもかも、政策決定過程が不透明なのであり、責任の所在がまったくもってみえず、惨憺たる日本である。ちょっと見はお金持ちだが、ものの決め方責任の取り方は、途上国のようであり、戦前期における村社会の悪いところが残っている感じである。

クールジャパン、国民の生活文化、歴史は優れているし、意識も高いと思うが、政府は三流、経済もかつては一流だったが、二流となり、前途多難な日本、残念な日本なのである。