3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

原田正純先生も逝く―みんな逝ってしまった

2012-06-12 09:48:30 | 環境問題


日本の公害は産業化、経済成長の過程で起こる負の側面、開発によって、健康破壊、生活破壊が起こるという典型として、世界に発信すべきテーマだ。これは、3.11以後、ますます重要なテーマとなっている。

どの国も産業を興し、経済成長を遂げて、経済的な豊かさを手に入れたい、貧困から脱出したいという願いで経済政策を展開しているのだろう。
しかし、途上でしばしば国益が優先させられ、それは自然を破壊し、水質汚染、土壌汚染によって農民や漁民など地域に根ざして暮らす人々の健康と生活を破壊するのだ。
そのことを日本は世界に発信しなければならない。

宇井純さんや原田正純さんは、それを訴えてきた。
被害者の側に徹底的に立つというというスタンスには頭が下がる。

企業や国という圧倒的な権力に対し、弱々しい被害住民という対立の関係、そのなかで研究者として中立を保つには、被害者側に立つ以外にないというのが原田先生のお考えだった。

熊大の助教授だったが、その後、熊本学園大学に移られ、被害人のヒヤリングをなさっていたとのことである。

最近の環境研究はこういう骨太の研究者は少ない。環境教育?で住民を啓発する?馬鹿いってんじゃないよ、原田先生のように被害民から学ぶという姿勢がなければ環境研究なんかするなと、怒鳴りたくなる。最近の環境研究のちゃらちゃらした40ぐらいの研究者には原田先生の爪のアカを煎じて飲ませたいものだ。

コメント
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