サ カ タ の ブ ロ グ 

やぁ、みんな。サカタだよ。

東京

2019年10月30日 | サカタだよ

東京ってこんなところだっけ? と思うこと、増えましたよね。平日の昼間なんか取材のために商店街を

通りかかると歩いてるのはお年寄りばかり。若い人がみんな引きこもってしまい、出歩く元気があるのは

高齢者だけなのかと思ったらそうではなく、東京にはもうお年寄りしかいないようです。

夜になると若い女の子もこのように人前で踊ったりしますが、ふと気づけば見てるのはお年寄りばかり。

自分もどちらかといえばお年寄りサイドの人間になりましたし、これから高齢者のはしくれとして世の中に

迷惑をかけず、けちりも威張りもせず、ピュアな心のまま余生を送るには一体どうすればよいのだろうと

ついお年寄りの言動が気になります。

いつか朝まで飲んで酔った勢いで六本木つるとんたんに転がり込み、うどんを注文したときのことです。

肉うどんだったと記憶しています。高齢者がアフリカ系女性とアジア系女性を率いて、隣のボックス席に

なだれ込んできました。明らかにカツラです。黒髪ふさふさ、顔面しわしわ。ボックス席にあぐらをかいて

片脚をこっちに投げ出して、とても態度よくない。

「ナオミ!」「ナオミ!」とアフリカ系女性のこと、やたら呼び捨てにします。やっぱりナオミなんだ……

もう1人のアジア系女性のほうは名前なんていうんだろ。「ナオミ!刺身!ナオミ!天婦羅うどん!」

ナオミばかり呼んでもう1人の名前を呼ばない(……知らないのかもしれない)ので、いまから彼女を

キャンベルと呼ぼう。ナオミとキャンベルは2人で1人。

態度の悪い高齢者はつるとんたんで朝方ナオミとキャンベルはべらせて、「ようよう!」と店員さんを

呼びつけます。ラッパーやギャングスタのノリで「YOYO!」と声かけるのではなく、昭和のヤー公の

からみ方で「ようよう!兄ちゃんよう!オレが座ったらビール持って来いよ!黙ってよう!ああん?」

常連風を吹かせつつ、態度の悪さ全開です。うるさいなあ、静かにしてくれないかなあ。

静かになるはずもありません。聞かれてもいないのに、「ようよう!俺はよう!六本木40年は通ってる

だよ! (ということは70代や80代じゃなくて意外と若い還暦ぐらいか?)  ドラゴンアッシュはみんな

マブダチなんだよ! (うそつけ……ナオミもキャンベルもドラゴンアッシュなんか知らないって顔してる)

ようよう!ようよう!うどん遅いじゃねえかよう!何やってんだ!ようよう!」

そのとき、ぼくと一緒にいた腕っぷし強い男が「うるさいなあ、静かにしてくれる?」と至極まっとうな

代弁をしてくれました。かっこいい!ナオミとキャンベルは最初、I'm sorry, but…と低姿勢でしたが

高齢者が相変わらず「ようよう!」と態度悪いので「あんたら、やめさせなよ」と注意したら、彼女たち

No problem, we are ladies! と最低のいいわけを口にしました。

 

カツラの高齢者とナオミとキャンベルが入店以来ずっとギャーギャー騒いでるのを見かねて、

つるとんたんの店員さんが「お客様がた個室のほうへご移動ください」と高齢者たちに告げて、

一般客から隔離しようとします。高齢者がジタバタ抵抗し、「俺のこと知ってるだろう?」などと

偉そうに振舞うのを酔眼で眺め、あんなふうになったらおしまいだと思いましたとさ。

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ハーフですよね

2019年10月25日 | サカタだよ

半月のうちに世相は変わった。始まるまで「ラグビーって何? それ誰が見るの?」という顔してた人たちが

あれよあれよとファンになり、日本チームが勝つと感動のあまり感謝の気持ちまで口にする豹変ぶり。一国の

総理まで、被災地そっちのけで観戦にはしゃぐ。そんなラグビーのワールドカップも日本が負けるとまた急に

注目されなくなり、これから準決勝も決勝もあるのに終わったことになっている。半月のうちに世相が2度も

急転回するとは、熱しやすく冷めやすいにもほどがある。そんなふうに見つめていたら思い出したことがある。

2007年だから12年前のこと、紳士のスポーツと呼ばれるラグビーの世界で選りすぐりの紳士だけが務められる

フルタイムラグビーレフリーなる公式審判員にアジア人として初めて日本から平林泰三という人が選ばれた。

当時ラグビーといえば国内では集団婦女暴行のイメージしかなかった時代だから、これは画期的な出来事だと

思って一流スポーツ選手にインタビューするページで例外的に平林レフリーを取材した。

 

ラグビーのことは何もわからないが、ライターさんが元ラグビー部だというので大船に乗ったつもりで聖地、

花園へ。なんかスクールウォーズで見たことある。その程度の認識で、しかしアジア人で初のレフリーという

記事のポイントだけは押さえるべしと意気込んで出かけた。半月で世相が変わるぐらいだから12年もあれば

激変する。いまや日本人だとかアジア人だとか表面上は問題にならないのに、あのころはニュースバリューが

そこにあったもんだから、取材中にライターさんが平林レフリーに

「ハーフですよね」

と確認したとき、ん? ハーフ? 日本人がアジア人として初めてレフリーになったのに、どういうハーフ?

ヨーロッパ人とのハーフだと話が変わってくるぞ? と頭の中ぐるぐるしてるのが顔にすっかり出たという。

「そうです」

冷静に答えるレフリーの紳士的な表情を伺うとハーフに見えないこともない。一流スポーツ選手のページで、

例外的にレフリーにインタビューした意図は「紳士のスポーツと日本人」(当時の感覚)だから、ハーフって

あっさり認めてどうするの。

 

にわかでないラグビーファンなら、とっくにおわかりのことだろう……フルバック、ウイング、センターとか

スタンドオフ、スクラムハーフ……そういったポジションがいろいろあることを。平林レフリーの選手時代の

ポジションを確認するために一応、

「ハーフですよね」

と尋ねたのを聞いて、脳内でスクラムハーフと結びつかずに「何人と日本人の?」と聞きたいけど聞けなくて

花園で地蔵になった自分。あのとき余計なことを聞かなくて本当によかった! といった話をしても、わかる

人がちょっと増えてきたようだから、半月のうちに世相は変わった。

 

 

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走る

2019年10月23日 | サカタだよ

ランニングの季節が到来しましたね、といっても自分は走らないんですが……人が走るのを見る

のは嫌いではありません。ちょっと前オリンピックのマラソン代表選手を決めるМGCをテレビ

でパリポリ歌舞伎揚げ食べながら見た後、いま走ってたの誰だろう? とスポーツ新聞を買って

確かめようとしたら、そこには代表入りできなかった選手の妻がどの選手よりデカデカと載って

いました。その話を編集部で両隣の人にすると、彼女はAKBだかNMBだかグループアイドル

のメンバーだったと聞かされて、そんなバカな! 陸上選手とグループアイドルがどこで出会う

というんだ? と半信半疑で調べたら、確かにSKE48の元メンバーでした。

そんなことはどうでもいいんですが、両隣の人というのがMGC48……じゃなかった。MGCの

翌週から新しい座席配置になったメンバーで、坂田メンバー(といっても犯罪歴なし)は班を移り

明日発売のランニング特集に加わったのです。通常、2班で月2冊、交代で作る体制なんですけど

班を移った坂田メンバー(犯罪歴なし、と繰り返したら怪しまれる?)は2号続けて特集ページを

担当し、べつにそんなの平気さと思ってやってみたら出張が前の号の入稿予定日と重なったりして

力技が少しは必要なのでした。前倒しにしないといけないわけです。

そんなこともどうでもいいのですが、出張の前日、ターザンの編集長を10年つとめて書籍に移動後

1年半ほどで会社を辞めることになった自称・ヒゲロンゲの送別会が催されて、これは徹夜になると

覚悟を決めて解散後すぐ新幹線に乗れるように万全の装備(バックパック1個)を整えて臨みました。

そんなこともどうでもいいのですが、呼ばれてないのにジャジャジャジャーン! とハクション大魔王

みたいな元編集長、自称・キングジョーが送別会場に乱入しました。波乱の予感がします。案の定、朝

まで歌って新幹線に転がり込む出張パターンになりました。坂田メンバーのセットリストはクイーンの

「フラッシュゴードン」、クレイジーケンバンドの「タイガー&ドラゴン」、奥田民生の「イージュー

☆ライダー」、八神純子の「Mr.ブルー」、郷ひろみの「ハリウッドスキャンダル」、スピッツの「ロビ

ンソン」、石野真子の「狼なんかこわくない」、オリジナルラブの「夜をぶっとばせ」、高橋真梨子の

「ジョニーへの伝言」、和田アキ子の「コーラスガール」あたりを覚えています。忘れている曲もある

かもしれません。なにしろ徹夜ですから。

そんなこともどうでもいいのですが、カラオケに行く前の2次会には現役編集長も飛び入りしました。

5代目、6代目、7代目の3代が結集したというので、5代目と6代目は右手で「3」を示してます。

このあと5代目と6代目は熱い抱擁とキスを交わしました。5代目は妻が出張しているので大好きな

ラーメンを食べるときニンニク山盛りにするのを控えたと発言していましたが、それが口づけのため

だったとは薄々みんな勘づいていました。前にも似たようなことがあったからです。

もちろんそんなこともどうでもいいのですが、3次会というか4次会というか、カラオケが煮詰まる

ころにはその場にいた14~15名があきらかに思考能力低下していたので、見るに見かねたサカタだよ

が柄にもなく臨時会計係をつとめて散会しました。すっかり明け方です。編集部でメールを打ったり

カラオケの部屋にあった忘れ物をすべて某所に保管したりして、出張中に持ち主が気づいて連絡して

きても大丈夫なようにしてから、京都へ。

4人もインタビューするには身を清めてからじゃないと……5代目と違ってキスなどしないつもり

でしたが、何があってもいいように熱い風呂に入ればシャキッとするかと思ったのに、リラックス

して眠くなりました。お腹も空いてきたのです。大浴場の上にあるサンドとかいうフードコートで

カレー風味のパーコー麺なるものを食べました。

スープを飲んでもカレー風味がしないので、あれ? おかしいな、カレー風味のパーコー麺のはず。

あらためてパーコーを口にしたら、ほんのりカレー風味。そうか、「カレー風味のパーコー麺」に

おいて「カレー風味の」は「パーコー麺」ではなく「パーコー」だけにかかるのか! 「麺」には

かからないのか。

京都大学iPS細胞研究所にきました。2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が

2008年に設立した研究所のマラソン部を取材するためです。ターザン編集部は人件費削減のため

人がどんどん減らされて今では特集1号にかかわる現場の編集者が2人しかいなくなりましたが、

iPS細胞研究所では人件費(や研究費)確保のために教授たちが毎年チャリティーランナーとして

マラソンに出場して安定雇用に努めています。ターザン編集部(というかマガジンハウス)とは、

発想が真逆で面白い。ランニングだけでなく、そのあたりも興味あります。

研究所のそばを流れる鴨川に沿って走る教授たちです。iPS細胞から神経を再生してパーキンソン病の

治療に役立てる臨床試験を進める高橋淳さん、iPS細胞から骨や軟骨を再生して医療に役立てる研究を

している戸口田淳也さん、RNAがiPS細胞にどう働くのかを調べて応用に役立てる生命工学の齊藤博英

さん、構造の複雑な腎臓・膵臓・肝臓をiPS細胞から再生して医療につなげる研究をしている長船健二

さん。ライターさんに仕事を頼むの忘れていたので例によって例のごとく坂田メンバー(犯罪歴なし)

がセルフサービスで取材し、記事にまとめます。4人続けてセルフでインタビューするのは楽しいけど

終わったら疲れてました。42.195km走った気分です……走ってませんし、座ってましたが。

帰りがけ見上げた京都タワーは取材前に地下大浴場で身を清めたときより、美しい光を放ってました。

そんなのは気のせいかもしれないし、それこそどうでもいいんですけどね。

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セクシー

2019年10月18日 | サカタだよ

台風19号の被害が続々と知らされる10月15日、気候変動問題をめぐる小泉進次郎環境大臣の発言について、

セクシーには「魅力的な」といった意味があると政府が閣議決定をした。なぜこのタイミングでわざわざ?

と首をかしげて、小泉進次郎がいつどこでどのようにセクシー発言をしたか振り返ると、それは9月23日に

国連の環境関連イベントで演説したとき、「気候変動のような大きな規模の問題に取り組むことは、楽しく、

カッコよく、セクシーにちがいない」と発言したのだった。

On tacking such a big-scale issue like climate change,it's gotta be fun,it's gotta be cool,it's gotta be sexy,too.

と英語で述べて、ロイター通信などで広く世界に報じられた。それに対して国内でいいわけを閣議決定して

何になるんだろう? 百歩譲って「魅力的な」といった意味も多少あるとして、セクシーはやはりセクシー

にちがいない。閣僚が寄り集まって検討したわりに、間抜けな点がもうひとつあって、進次郎の発言を補う

つもりならセクシーには「魅力的」といった意味があると閣議決定の答弁書に書くべきで、「な」は蛇足だ。

「気候変動のような大きな問題に取り組むことは、楽しく、カッコよく、魅力的にちがいない」になって

「な」が余る。魅力的だけでセクシーを言い表わせるのに、魅力的、まで文脈を無視して入れてしまった

人たち。とても不注意でセクシーとはいえない……日本で暮らし日本語を愛する日本人として恥ずかしい。

英単語の意味をどうこうする前に、日本語ちゃんと使えるようにならないとマジやばい。

 

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見切れマン

2019年10月16日 | サカタだよ

バキュン! ってところを、わざと撮ったわけではありません。そうではなくて、ダイソンの掃除機の

タイアップをやったとき、手元の青く光る部分をあとでハメ込み合成しなきゃいけないので手元だけ

撮ってもらったつもりが、合成しやすいように画角どおりの距離で撮影されていて、うっかり自分の

まぬけな姿が見切れていたのです。油断も隙もない社会です。

ロケバスで移動していたら、だれが何のつもりで撮ったのか自分が見切れており、撮られるつもりの

顔じゃないぶん、あほみたい……しかし他人の目にはきっと、これが本当のサカタなのでしょう。うん、

いいことに気がついた。撮られる気がない見切れ写真をかき集めたら、自分のリアルな日常の顔が

浮かび上がってくるのではないか? ぞっとするような暗部までもが……。

これはサッカーの長友佑都がまだ日本のチームに在籍しているとき、インタビュー前に練習を見学

してる様子だと思いますが、緊張感まったくありませんね。現場にいるとき、サカタはいつもこういう

ボケーッとした感じなんでしょうか? どうせそうなんでしょうね。そういえば人から「脱力系編集者」

と呼ばれて、なんかカッコよくね? と思ったことがありますが、カッコ悪いほうの意味だったとは。

ドラゴン道場に行ったとき、練習する人が所狭しとひしめいているので、ボケーッと中にいると衝突

しちゃうと思ってカメラマンさんにだけ中に入ってもらって外から覗いてるサカタです。カメラマンさん

だって危険なんですけどね。自分は安全地帯に身を置いて人を千尋の谷に落とす鬼の心を秘めた

ぼんやり仮面の中年がそこに。

ニャンという手つきをしているのでしょうか……撮影中に、猫又のような姿をさらす中年がそこにいる

のをカメラが捉えていました。自分でも気づかないうちに、怪異のとりこになっていたようですね。全然

かわいくないのが、ニャンとも残念だこと。

これは山登りのページを作ったとき、いつのまにか背後から撮られていた写真です。いちばん左で

青い帽子かぶって背中を向けてるのがサカタですね。丹沢だったかな……まったく何も考えてない

ことが姿勢に現われています。作ったページの内容より、下山したあと飲んだビールのおいしさを

いまも鮮明に記憶しています。案内してくれた人は交通事故で亡くなりました。

時代劇専門チャンネルの会議室でプロデューサーさんの撮影をセッティングしてるとき、テスト? で

撮られた写真です。こういうの大体どっか行っちゃうんですが、デジタルになってからはフィルムより、

ちょっと残りやすくなったでしょうか。2000年代より前のものは複製されにくいから。

意外と楽しそうに仕事してますね。これはクロワッサンにいるときだと思いますが、ターザンの現場

でも、こんな顔でぼく仕事してますかね? 怖い、答を聞くのが……これだから撮られるつもりない

写真の語る事実は怖ろしいのです。まあ、あとでターザンの写真も出てきますから、見比べないで

くださいね。

ヨガ教室のレッスン風景をカメラマンさんに撮影してもらっているあいだ、することがないので自分も

レッスンに参加したのですが、後日そのときの写真を選んでいたら、教室の鏡に映ってるサカタだよ

を発見してしまいました。これ雑誌に載ったんじゃなかったかな? どれがサカタか、わかりますか。

わかんないですよね。

いまはもうない築地の魚市場をロケハンしたときの写真が出てきました。撮ろうと思ったって二度と

撮れない写真だと思うと、うっかり見切れるのも悪くないものです。豊洲じゃこういう写真にならない

ですからね。「築地は守る、豊洲は生かす」でしたっけ小池百合子がついた嘘。

その築地で実際に撮影したときも見切れてました。このときは編集者というより荷物持ちみたいな

感じでしたから、原稿をお願いしているフリーランスの実質・編集の人がいつのまにか撮っていた

写真です。ロケハンのときのもたぶんそう。

犬を追い駆けて湖のほとりでキャンプしたときの写真が出てきました。ここから再びターザンですが、

よかった楽しそうで。

イヤイヤしてるわけではありません。駄々をこねているわけでもなく、背中をストレッチする器具を

撮影中、どんなもんか試してるところを撮られました。仕事熱心がゆえに使用感を確かめてるのに

サボタージュしてるようにしか見えない……どうせいつも、そんな目でばかり見られているとしたら、

どうせそんな目で見てるならこっちにも考えがありますよ。

これは部位別トレーニング特集のときの見切れマンですかね。なんで中央がサカタなんでしょう?

わざとじゃないし、このまま掲載してるわけでもないので安心してください。消えてますよ。

これは脱げるカラダ特集のときの見切れマンですかね。部位別トレーニング特集のときより何だか

窮屈そうですね。会社における編集者の待遇がこの期間どんどん悪化してることを象徴するかの

ごとき、衝撃的な見切れ方です。

さらに窮屈そうな見切れマンですね。いまのところ現存する見切れ写真はこれが最後です。今後は

見切れマンも観測されなくなって、いつか絶滅するのではないかと危惧されてるとか、いないとか。

いないかな~

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“超”回復

2019年10月09日 | サカタだよ

たまには仕事もしています。いえ、毎日してるんですが、仕事のことなんか書いても面白くないかなと

敬遠していたら、働いてない人みたいに我ながら見えてきたので、面白かろうと面白くなかろうと仕事

のことでも書こうと思った次第であります。それにしても汚い字ですね。サカタの取材メモなんですが、

よくこれで仕事になりますね。

10月10日発売のターザン774号は、“超”回復がテーマです。筋トレをしたあとで栄養と休養を適切に

とれば筋肥大する、あの超回復ではなくて、疲労回復のすごいヤツという意味合いの“超”回復です。

企画会議のとき、あの超回復とゴッチャになるから「超」回復とか、《超》回復とか、なんでもいいから

記号的に区別するべきだと提案したら、“超”回復ということに一旦なりました。が、タイトルが校了の

間際に変更されることは極めてありがちなので、実際どうなったかは誌面を見てのお楽しみ。

見切れていました。“超”回復ストレッチの撮影中、モデルの子が踏み込む大道具の階段がズレたら

危険なので反対側から足で押さえていたら、カメラ目線で見切れていました。よくって? 女優たる者

カメラの前に立てば一瞬たりとも気を抜かないのよ……脳内で「紅天女」が舞い踊りましたが、そんな

「紅天女」いませんでした……恐ろしい子! いなかったシリーズではないのです。取材中や撮影中、

あらぬ世界に魂を遊ばせる女優サカタだよの悪い癖。 (女優じゃないって)

また汚い字の取材メモです。さっきのヤツは「“超”回復相談室」という、さまざまな職業の人たちの

お悩みを聞き取って各界の専門家に意見を求めるページのメモですが、こっちは何だと思います?

まわす、とか、ひらく、とか……。劇団月影のレッスン内容ではありませんよ。そんな「紅天女」など、

筋肉雑誌に登場するはずがないのです。

坐禅の前にすることです。いきなり心を整えて“超”回復しようと試みても無理なので、心の前にまず

カラダを整えてから坐禅に入る……そのプロセスを詳しく取材しました。こういう企画はライターさんに

お願いしないで女優のサカタだよが自分で取材して記事にします。読者は、編集者にさまざまなことを

教えてくれる……編集者がつまらないページを作れば、読者は離れて行ってしまう……舞台の女優と

編集者は同じ「ガラスの仮面」をかぶっているのです! 同類なのです。 (そうか?)

また見切れてた。というか真ん中に入り込んでクロスで合掌してた! 本誌には登場しないので安心

してください。ブログだけですよ。この坐禅の企画、ちょっと見たことないページができそうだと思った

のですが、出来上がりどうですかね。いつものように、本誌が出来上がる前にブログ書いてるもんで

実際わからないんですよ。

“超”回復特集では他にも、メディア王の異名をとる剛腕ライターさんの力を借りて副腎疲労のページ

を作るにあたり、進行ギリギリで画業ウン十年の技巧派イラストレーターさんに案を送ってラフを現在

(ブログ執筆時)お待ちしております……ブログ書いてる場合じゃなかったか。あと、タレントもの2Pを

校了3日前に撮影するはずなんですが、入社2年目の男子がそのタレントの密かなファンだと聞いて、

現場に顔を出していいから取材と原稿書きもやるか尋ねてみたら、一晩考えて「やります」というので

土壇場にやってもらうけど大丈夫かな? 内容というよりスケジュールが。まあ、場数を踏む編集者と

女優は伸びるよキドくん。「ガラスの仮面」だよ。あ、名前……キドクックって、いまさらニックネームに

しても無駄か……ターザン10月10日発売774号「“超”回復」特集、見どころの多い1冊です。

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見出された時?

2019年10月02日 | サカタだよ

マドレーヌを紅茶に浸して食べると失われた記憶がとてもリアルに蘇ることがある、ということで

20世紀初めに部屋の壁をコルク張りにして長編小説を執筆した人がいましたが、味覚や嗅覚や

触覚が視覚や聴覚より克明に記憶を呼び覚ますことは実際あるみたいですね。たとえば……

 

おれは子供の頃から親のぬくもりも知らずイタリヤ料理店に住込みで丁稚奉公をして、パスタを盛る皿が冷たいといってはシェフに殴られ、その皿を温めてたら出すのが遅いとシェフに蹴られ、同年代の子供たちが三角ベースやザリガニ釣りに興じてるときも修行でトマトのヘタを取らされ、エビの背ワタを取らされ、皿洗いをさせられ、同年代の男女が放課後カフェで話に花を咲かせてるときも厨房でひたすら麺をゆでさせられ、硬いといってはシェフに首を締められ、やわらかいといってはシェフに熱湯をかけられ、いまでもスパゲティを食べてアルデンテじゃないと体罰の思い出がフラッシュバックしそうになるけど、そんな思い出なかった。

 

空を飛べたころは人が死ぬと僧侶が遺体を山に運んで、鳥葬台で細かく刻みハダカムギと混ぜて食べやすくしてくれるのを旋回しながら眺め、人が去ると降りてついばみ輪廻の手伝いをしたものだけれど、気がつけば空は飛べないしハゲワシはいないし、たまに誰かの葬儀に参列したら青い空の思い出が蘇りそうになるけれど、そんな思い出なかった。

 

その曲が聴こえるとあのころの喫茶店が懐かしく思い出されるけど、そんな曲も喫茶店もなかった。

 

 
 
 
あの子に呼び出されて手紙を渡されたとき、これが噂に聞いた恋文といふものかと土器がムネムネしたのも束の間、ぼくの仲良しのKに渡してほしいのと頼まれてKにあの子を取られるのか、あの子にKを取られるのか、わけもわからずあの子の手紙を食べてしまったのでその恋はなかった。
 
 

会いたい人には会えないし、ほしい物もないし、行きたい場所も見たい映画も読みたい本も食べたい物もないこんな週末こそ……アドレス帳を広げて片っぱしから友達に電話でたわいない話でもしようかなって思ったけど、そんなアドレス帳も友達もなかった。

 

七夕の宵が訪れるといつも何百年も魂が若返り、焼絵硝子の窓を持つ煉瓦の城館の庭を流れるせせらぎに佇む貴婦人が昔の衣裳を身にまとい、瞳は黒く、髪はブロンドに染めているけど……いつか別の世ですでに会った人はこんな顔じゃなかった。

 

―What do you mean……Flash Gordon approrching?

―Open fire! All weapons!

―Dispatch war rocket to Ajax to bring back his body.

FLASH! Ah-Ah!

このTシャツ着ると映画主題歌が聴こえてくるけど、そんなBGMなかった。

 

クリームソーダには苦い思い出があるんだ……と、いってみたけど実際そんな思い出なかった。

 

まっとうな暮らしに戻りたいから、大切にしてきたドレスもカツラも思い切って手放し茶でも立てようと思ったけれど、うちに和室なかった。

 

わが幼少のみぎり、膝を抱えて葉っぱを見つめておると、やがて小人がぞろぞろ出てきて遊んでくれたことを思い出し、また彼らと遊びたいと願って葉っぱを見つめてみたが……大人の分別をもってすれば小人などいるはずもなし、一緒に遊んだ思い出も幼児期の淋しい心が生み出した幻にすぎないと気づいてもう行こうとしたそのとき、葉陰で何か動いた。


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