サ カ タ の ブ ロ グ 

やぁ、みんな。サカタだよ。

25周年からの・・・?

2024年06月12日 | サカタだよ

教師生活25年……『ど根性ガエル』に出てくる学校の先生がことあるごとに口にするセリフを、まさか自分がアレンジして口にする日がくるとは思いませんでした。編集生活25年……しかし、そこでストップして早3年。バックアップの仕事に回り、会社生活トータル30年になりました〜! パフパフ、ぽろり。(←なにをや)

そうこうするうちに檀拓磨さん主宰の「少年キャンプ」が25周年を迎え、お祝いの会に先日(6/1土)呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン! と、おとなしく参加してきたのですが、だれかの編集生活とちがって「少年キャンプ」は25周年でストップしない。キャンプを未来につなげる農園づくりを始めたというので、さっそく見せてもらいました。

未確認飛行物体、そうですUFOが着陸した跡みたいですが、もちろんミステリーサークルではありません。サークル型をした畝が作物を植える畑で、丸い茶色の山手線をつらぬいて真ん中を通る中央線みたいな直線コースは芝刈り機が通るところです。ゆくゆくは足元に芝の敷かれた、靴に泥がつかない農園にして、芝刈りも機械でするつもり。面白い計画ですね。

畝を作るため土を掘り返したら、このように水が湧いてきたそうです。檀さんは庭にMTBのコースなども作ったことがあり、土を掘り返したら水がどこからか出るものだというのは経験で知っていたので特に驚かないと話してました。しばらくしたら引くのかどうか当面は様子を見ているそうです。

たぶん高齢化も関係しているのでしょう。ここは元から畑ですが手放す方がいたので檀さんが自分の畑にすることにして、しゃがんだり腰を曲げたりせず立ったまま農作業ができる高い畝をこしらえる途中がこれです。そのために土を掘り返しても、従来の化学肥料のせいか微生物がいなかったので、これから微生物を育てて循環する農業を試みる……「リサイクルではなくサイクル」ゆえに「畝もサークル(円形)」と、案内しながら話してくれました。ワードセンスがいいですね。

プロトタイプの畑がこちら。お庭で試作した畝をまず木で囲い、木は朽ちるので石で囲って立ったまま作業できる畑にした状態です。ホップを育てており、採れたホップをビールに加えて飲むと幸せだといってたような……ちょっと記憶があいまいなので作物の種類は間違えているかもしれません。ブログに書くと思ってなかったもんで、なんか美しい緑に囲まれて陶然と自分の世界に入ってました。

これはもっと初期に試作した畑の畝で、イスに座ったまま作業する高さ。アメリカの雑誌かドキュメンタリー番組で、膝や腰に負担のかからないスタイルの農園を営む人たちの話を見聞きした檀さんはそのことに興味を持ち、おそらく高齢化にも関係あるのだと思いますが、畝がだんだん高くなるのを見て「自分も膝を腰を曲げずに立ったまま農作物を作ろう、キャンプのお客さんも喜ぶだろう」と考えたらしい。ブログに書くと思ってなかったので、ニュアンスが違ったらごめんなさい。

なにしろ、低い畝の畑に囲まれたBBQの竈門で25周年のお祝いの会のために焼き鳥を焼いていたものですから、どうしてもそっちに関心が向いてしまって、ブログに書くとか思ってなかった「アメリカの農園で畑の畝がだんだん高くなるプロセス」については片耳で聞いていた感じなのです。それでも、これだけ覚えている自分を自分でほめてあげたい……これはこれで有森裕子さんに叱られそうな物言い。ぼくはいつもこうなんです。

ただいま造成中の、畝が高い畑も、おそらく石で囲まれて足もとには芝が育ち、衣服を汚さず、靴も汚れない、立ったまま作業ができるアメリカのどこかの畑のようになるのでしょう。壇拓磨さんは企画力がすごいから、きっとオリジナルの要素も盛りだくさんで、100%理解している自信はありませんが、カフェとか併設する観光農園のような未来像もなんとなく瞼に浮かびます。

人の庭や畑のことを勝手にブログに書いたりして、もし叱られたらすぐに消しますが、少年キャンプ農園の造成や運営についてはクラウドファンディングで支援を募っており、すでに目標額は達成したものの、たしか第2段階で6月28日まで募集を続けているので概要がわかるリンクを貼っておきます。

https://readyfor.jp/projects/140509

檀拓磨さんのおうちを初めて訪ねたのは、スタイリストの石川顕さんが企画した「TARZAN NAGANO STYLE」というファッションのページに担当編集としてお伴した(ついていっただけで何もしていない)2006年のことだから、時の経つのは早いもの。「少年キャンプ」は25周年を越えて未来へ進化し続けるんだろうなと思いながら、いい季節なのでお庭にテントを張らせてもらって中年キャンプしました。中高年キャンプといったほうが実態に近いんですが、自虐はほどほどにしておこう。

昔は少年だったんですけどね

 

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宿なしゴッコ

2024年06月01日 | サカタだよ

2020年に新型コロナウイルス感染症が蔓延して外出の自粛要請(矛盾)が出た当初は、かえってゴーストタウンのようになった地方都市を自主的にパトロールして回るのが楽しみだったのに、やがて利権に塗れた「Go To Travel キャンペーン」(変な英語)でどの地方にも観光客の姿が目立つようになったら、人が少ない場所に行きたくて低山歩きをボチボチはじめた。しかし猛暑にすぐ懲りて2000mぐらいありそうな山々を涼しさ目当てに登頂して回るようになった。それが2021年とか、2022年とかそれぐらい。

身軽なほうがいいので自前ではテントを持たず、たまに同行者が張ってくれたテントに転がり込むぐらいで、あとは山小屋に泊まったり麓のビジネスホテルに泊まったりしつつ気楽な山歩きを楽しんでいた。しかし2023年、とうとう安いテントを購入。フツー数万円は覚悟しなきゃ、まともなテントは買えないが、数千円で使えそうなのがあったので試しに買ってみた。ダブルウォールで自立する2人用テント。これで、いつでも宿なしゴッコが楽しめる!

そうこうするうち寒くなってきたのでテントは家で張るだけにして、春になるまで外でキャンプはお預け……とか思ってたら、正月に能登で震災が起きて、政府の支援が後手に回る(というより被災地を放置してる)のを見るにつけ、宿なしゴッコなんて悠長なことは言ってられない気分になった。グラっときたらすぐ避難できるように、古着屋に4000円で吊るしてあった容量40L+10の程よいバックパックを買い求め、それなりの防災装備を詰め込んだ。

災害は猫や死神、あるいは女性のようなもので、くるくると身構えているとこない。能登のあとも、あっちやこっちで地震があったのに東京はなぜか無傷のまま春の訪れを迎えた。そろそろ予行演習をかねて野宿してみても構わないのではないか。これは行楽ではなく、いざというときの備えなのだから。誰にともなく、そんな言い訳をつぶやきながら4月・5月は自主的な演習に励んだ。石ころでペグ打ちをすると、写真のように中途半端な感じになりがち。実地で訓練したら、そんな気づきも得られて、帰りに百円ショップでヘッドがゴムのハンマーを買って次の機会に試したり。

しっかりペグ打ちをして安テントの設営が済んだら、あとは基本的にゴロゴロするだけ。平和だな……この平和がいつまで保つか危ぶみ、危機に備える動機で防災装備を持ち出し、試しに使ってみてるだけなのだが案外のんびり寛げる。周囲では子供たちが全力ではしゃぎ回ったり、家族連れがバドミントンに興じたり、グループでBBQしたりと豊かな時間を過ごしているが、自分はあくまで防災ゴッコ。もしくは宿なしゴッコというか、ONE NIGHT HOMELESS……FUN, FUN ♪   というわけなので地味に引きこもる。

お腹が空いたら、ストックローテーションを兼ねて自宅から持ってきた賞味期限が近いミネラルウォーターを携帯コンロで沸かし、長期保存食のフリーズドライ飯を湯でもどす。それだけじゃ味気ないことが経験でわかっているので、なんでもいいから味の濃いタンパク質の缶詰を開けてフリーズドライ飯にぶっこみ、汁ごと混ぜ混ぜして猫まんまにするとジャンクな満足度が増し増し。たまにやるのは構わないけど、毎日これだと栄養が偏りそう。というか高血圧になるんじゃなかろうか?

いってるそばから塩分の多そうな缶詰をもうひとつ開けて、携帯コンロの残り火があるかぎり温めて口に運ぶ。ストックローテーションうまし。猫がいたら呼んでないのに寄ってきて缶詰よこせとうるさいはずだが、そうか猫はここにはいないのか。学歴詐称の小池百合子は犬猫の殺処分ゼロを公約に掲げて都知事になったが、集計の基準を変えて公約実現を捏造したこと卒業証書の捏造が如し。うちの猫はちょっと出かけたときに捕獲され殺処分されたものと思われる。

お腹が満たされたら、また横になってKindleで書見でも致すのみ。そのうちに、うとうとして眠ってしまい、気づくとすっかり日が暮れていたり……はてな、ここで何してたんだっけ? 真っ暗になってみると、Kindleの液晶画面の光がけっこうテント内を照らすので、ヘッドライトと予備の百均ペンライトが防災装備に入ってるんだけど使わなくても宿なしゴッコぐらい事足りる。モバイルバッテリーもソーラー充電器もあるから携帯機器(スマホ、Kindle、Walkman……)は食料や水より保つかも。

伯夷叔斉は周の粟を食わず。そこまで徹底して餓死するほどの覚悟はないけど近頃はジェノサイドのエルサレム企業とか、問題ある経営者の企業とかの製品をできるだけ買わないようにしてるもんで、あらためて史記の列伝で伯夷叔斉のことを読んだり。太史公曰くの考察には、なにげなく司馬遷の伯夷叔斉disりが盛ってあるようだが、自分だって宮刑(ちんちん切除)になるくらい意地を通して節を曲げなかったじゃないかと暗闇でツッコミを入れてもひとり。

キャンプ場は9時消灯だったりするのだが、それ以降もけっこう騒がしい。デジタル機器(Walkman)で音楽を聴きながら、引きこもってKindleで古典をちょっとずつ読むのは至福。0時を回ると、さすがに静まりかえる。どっこいしょとトイレに用を足しに行き、戻ってまんじりともしないでいるうちに、またいつのまにか寝てしまうのがパターンだ。暗いうちは静かでも、日が昇る頃には鳥たちが何かしゃべってる。それも日が高くなると収まる。あのおしゃべりは何なんだろう。起きて朝食後テント畳んで帰るだけ。

畳んでもそれなりの大きさがあり、もっと小さくならないもんかと思ってたところ、フライシートなしのシングルウォールのツェルトがセールに出ていた。ツェルトといってもポールで自立するので、ほぼテントだし、ポールが少し長いから張ると容積がテントより大きい。畳んだ状態はコンパクトで軽い。過酷な環境でなければ、これでいいのではないかと購入してしまった。なーにをやってんだか。

関連記事:  続・生きるか死ぬか

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