サ カ タ の ブ ロ グ 

やぁ、みんな。サカタだよ。

2011年10月26日 | サカタだよ
これは布です。正確にいうと布袋です。この布袋の読み方はホテイじゃなくてヌノブクロです。
(それはいわなくてもわかるか……)

布袋に入っているものは、布です。何に使う布かといったら『ターザン』に毎号必ず載っている、
あのコーナーに使う布です。どのコーナーかといえばですね、


このコーナーです!

選手の背景に、布が張ってありますね。撮影に使う布で、その名もバックドロップといいます。
たたむと折り皺がつくので、クシャクシャに丸めて布袋に入れて運ぶのが作法です。


作法に従って運びます!

けっこう重いんですよ、この布袋。でも、20年以上も前から先輩編集者が代々この布を担いで
日本全国津々浦々へ(ときには海外まで)アスリートの練習場所にインタビュー撮影するため
足を運んだことを思えば、重いとかダルいとか面倒だとか絶対いえません。


いろんな色があります!

ラグビーの聖地、花園にも布を担いでいきました。陸上選手が高地トレする2000mの山の上にも
布を担いでいきました。馬が2000頭も行き交うトレーニングセンターにも布を担いでいきました。
熊本の高校にも日帰りで布を担いでいきました。


とある県警の剣道場にも

とある名古屋の女子大にも布を担いでいきました。3月11日の地震のあと原発事故で関東から
避難したアスリートも多くて、取材ができなくなってしまって奄美大島まで布を担いで追いかけた
こともありましたっけ。アッハッハ!(さすがに日帰りできなかった)


今回の布はブルー系です

新幹線に乗るために、これを担いで会社を出るとき、ばったり会う人がみんな「サンタ?」とか
「泥棒?」って声をかけてくれます。毎度ありがとうございます。


今回の機材たちです

編集者はせいぜい布を担ぐだけですが、カメラマンは機材をいろいろ担がなくちゃいけないので
たいへんです。近鉄特急の車内の隅っこに固めて、人間は近くのシートに座ります。


現場に着きましたよ

天気もいいし、風もないので、屋外で撮影することにしました。電源を確保しなくてもいいので、
なかなか好都合です。さっそく布を広げて撮影準備に入ります。


きれいなブルーですね~!

そのあいだにライターさんがベンチでアスリートにインタビューします。ミネラルウォーターでも
自動販売機で買って、編集者らしく差し入れしようかな……。


スタッフが優秀だと編集者はすることがない

インタビューが終わったら、用意した布のところで全身を撮影します。あとは顔のドアップを、
座ってリラックスしてもらって撮ります。


それを編集者が横から撮ります

余計なことばっかりしています。今回のアスリートは日本人初のプロのラクロスプレイヤー、
山田幸代選手です。ラクロスの本場オーストラリアのリーグで大活躍し、シーズンが逆なので
日本のリーグでも大活躍。つまり年間を通して競技に参加し続ける、稀有な存在です。


今週のターザンに掲載!

取材後、練習が始まるまでにコンビニでおにぎりを買ってきて、ぱくぱくモグモグしていたら
ラクロスチームのみなさんが何やらささやいたり、どよめいたりしています。後で山田選手が、
「みんなで“おにぎりが似合うわ~”いうてたんです」と大阪弁で教えてくれました。


そういうことだったのか……

おにぎりだけじゃなくて布を担ぐのも似合うんですよ、なんつって。ポカポカ陽気の空の下、
球技の練習を見ていると幸せな気分になりますね。


担いで帰ってきた布

へい、よいしょっと! 現場から編集部まで長い道のりをトンボ帰りして、布を所定の位置に
戻したら1日も終わりです。幸い日曜日だったので雑用に追われることもなく、まっすぐ家に
帰ってお風呂に入ってビールを飲んで『GetSports』で「カラダの教科書」を見ました。
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ロケハン

2011年10月19日 | サカタだよ
快適な睡眠と入浴について、1冊まるごと特集することになりました。そこでイメージ写真を撮るために
ロケ場所を探さなくてはなりません。


電車に乗っていきます

快速列車にガタゴト揺られて40分ほど。乗り換え待ちが20分あって、さらに50分ほどガタゴト揺られます。
お腹が空いたので駅弁を買って、車窓から山や田を見つつ食べます。


なるとう、という駅でタクシーを拾います

松田聖子がヒロイン民子を演じて映画化された小説「野菊の墓」の作者、伊藤左千夫の出身地ですが、
ぼくたちのロケハンは30年前の大ヒット映画とも、105年前に漱石が絶賛した小説とも関係ありません。


民さんは野菊のやうな人だ…ぢゃないのです

散歩ブログのいいネタになるのにと右脳で思いながら、左脳でページ割とロケの段取りを考えます。
胃袋で当日のランチの出前に気を配り、指先で写メを撮ってツイートします。


入浴の撮影は最後にして、最初に屋外で撮影しよう

スタイリストとカメラマンと3人で話して、だいたいイメージがまとまったところで、また2時間かけて
ガタゴト列車で帰ります。撮影の日は機材や小道具がたくさんあるからマイクロバスにしよう。


1週間後、朝7時出発

荷物を積み込むだけで結構たいへんです。隙をみて何歩か後ずさり、積み込みをパシャッと撮ります。
このように、いつも引いた立場でものごとを把握するのが編集者です。(ちがうかも)


(ぜんぜん手伝ってないと思われてしまうな…)

モデルにメイクしてる間にベッドを広い場所に動かしておいて、撮影時間の短縮を図ります。でないと
20ページ以上も撮影するから日が暮れてしまう。家具も返却できなくなっちゃう。


ベッド位置を決めておいて、外の撮影からスタート


腹ばいのカメラマンを頭上から撮ったりして

ヘアメイクさんが「偶然、下ろした髪が風になびいて、すごくいい感じですね。狙って下ろしたわけじゃ
ないですけど(笑)」と何だか謙遜するので、「考えなくても出来ちゃうのが一流の証ですよ!」なんて
身内で誉めあってみたり。


ベッドでモデルを撮ってたらカニが歩いてきたり

この日はターザンのページをレイアウトしているデザインチームのミキティ(経験5年)が初めて現場を
見学にきて、とてもいいアドバイスをくれたので撮影がうまくいきました。


どうもありがとう

これからも、ときどき現場にきてほしいなと思っていたら、なんということでしょう! デザインチームの
社内異動で、もうすぐターザンを離れることになるなんて。(レイアウトしてもらうのも、たぶん今回が最後っぽい)


服を気に入ったモデルが「私のiPhoneで記念に撮って」とプロにリクエスト


いよいよバスタイムです

午後3時ごろ他の写真を撮り終えたので、最後にモデルの入浴シーンを撮ります。泡立てるために
「ごめんねダーリン」というモノを投入して強めにシャワーをかけます。ここにモデルが入るわけです。

さて、どうなったかはターザンを見てのお楽しみ。11/10発売の、快適な睡眠と入浴の特集です。現在、
入稿作業中。ミキティのさよならレイアウトも秀逸です。
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4号連続なるか

2011年10月12日 | サカタだよ
年に一回だけ、編集長がそれらしい働きをして周囲をうならせるのが『ターザン』の自転車特集です。
おなじみになった大友克洋さんの表紙イラストも、大田原(あっ編集長の名前うっかり書いちゃった)
が誰にも頼らず、自分ひとりで依頼して自分ひとりで受け取ります。

いつもはロンゲの先で人を動かして、自分はひたすら数字のプレッシャーと戦ってばかりいるので、
犬に原稿を書いてもらう不定期連載「HARUの箱根暮らし」と、この自転車特集のときだけはどうも
眠れる編集者の血が騒ぎ出すようで、珍しく肌がつやつやになります。

やっぱり人間、楽しく仕事しないとダメですね! ……ある日、そのような悟りに達したサカタは
いったん落ち着き払って床につき、未明にガバッと跳ね起きて奇襲攻撃で「通勤ライド」の記事を
作ることにしました。


「自転車通勤」のことです

誰もが油断している隙に、オフィス街を行き交う自転車の群れををコーヒー飲みながら観察します。
それだけならまだしも路上駐車の自転車に近寄って、いろいろなディテールをデジカメで撮ります。
ぼくが取材していることに気づく人はいないでしょう、泥棒と勘違いする人はいても。

白昼堂々、都内の駐輪場をめぐり、自転車レーンの現状を見回って頭の中でページを妄想します。
そしてスイスイの高橋潤画伯にイラストをお願いして、妄想を洗練された絵に昇華してくれるのを
ワクワクしながら待ちます。


それにしてもこれは・・・・・・

せっかくの自転車専用レーンの真ん中に、税金でつまらない石碑を作って「通せんぼ」するなんて。
どういう感覚で「広げよう納税の輪」なんて刻むんでしょうか。バカすぎます。

このように巷はネタの宝庫ですね。石碑のネタは会議でお蔵入りになりましたが、その他のネタは
いろいろと盛り込みましたので、木曜発売のターザン590号「自転車特集」立ち読みしてください。
お買い求めいただけたら、もっとうれしいです。

大きな声では言えませんが、ターザンは前の号の「ランニング特集」まで3号連続で完売しました。
もしも、ですよ。大友克洋さんの表紙の「自転車特集」まで完売したら4号連続になっちゃいます。
超こわ~い!

発売前日に配信されるメールマガジン「Apec@ll」のおまけコーナー「編集部だより」では、今回
ターザン好調の理由をさぐってみました。またコピペしておきます。


         〔 秘密はチームワーク? の巻 〕

3号連続で完売しちゃう雑誌の編集部には、どんな精鋭が集まっているのかと思って、
『ターザン』25周年記念パンフ(非売品)に載っている編集者のプロフィールをよく読む
ことにしました。隣の席のK・Kは「ビジュアルはクールに、内容は的確に」を心がけてる
と、まともなことを記しています。えっ! みんな真面目? T・Wは「色が白いので、
大学ではバレエを始めました」なにそれ。ハードルが下がったところでY・Kの自己紹介
を見ると「初心者目線で実践する読者代表編集者です」……漢字だらけ。精鋭揃いか
と思ったら『ターザン』は個性派の集まり? K・Hは「昔サッカー小僧、今、酔拳(ウソ)」
って、酔うと酔拳どころじゃないの知ってます。大阪人K・Mは「仕事で関西弁を出さな
いので初対面の人は、ほぼ気づきません」って、これボケだよね? S・Nの「仲の良い
編集部なので楽しくやらせてもらってます」も、ボケかな? S・Kは「実は出たがりで
しょ、とよく言われます」かあ……。いいなあ、ぼくなんか「おにぎりが似合いますね」
としか言われないよ。新人K・Yの「色んなことを体験したい」は無難だね。副編1号の
「東京都出身(仕込みはパリ)」っていうのは、いわゆるひとつの愛の儀式? 副編2号
は「階段なしのルートを愛する」って『ターザン』の人は階段を愛さなきゃ! 編集長の
キャラが濃いのはメルマガをご覧の方はご存じなので割愛。うーん、完売パワーの源
はどこに?

(担当:サカタ)


この人たちが『ターザン』を作っています (全体会議中)


ち・な・み・に……
金曜には『アンダーアーマー ウーマンズ』というムックがマガジンハウスから発売になります。


吉川ひなの

なんと、スポーツブラが付録にもれなく付いてきます。アンダーアーマーのスポーツブラが付いて
1470円というのはお買い得ですよ。ぼくが言うのも何ですが、スポーツブラは重要です!


わっ、本当にスポーツブラが入ってる!

内容も充実してるし、ビジュアルもきれいだし、あっというまに売り切れちゃうかもしれませんね。
『ターザン』自転車特集のことも、忘れないでくださいね。


関連記事: 自転車の秋
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