サ カ タ の ブ ロ グ 

やぁ、みんな。サカタだよ。

おやつ

2017年10月25日 | サカタだよ
ちかごろ仕事のことを書いてないから、たまには書こうと夕陽みながら誓いました。(それほどのことじゃないし、
夕陽にしても本物じゃなくて特撮の書き割りですけど……)


この蒸し器は書き割りじゃない

本日(10月25日)発売のあの雑誌、おやつ特集なんです。9月はおやつ月間でした。10月はもう次の強化月間に
入ってますけど、9月はおやつに血まなこ! まんじゅうこわい(落語)じゃありませんが、おやつツラいゾーンを
出たり入ったり、お茶がツラいゾーンを出たり入ったり……こう書くと遊んでるみたいですね。


砂糖不使用、小麦粉不使用……

たとえば「血糖値を上げずに血の巡りを促す素材で、心も身体も満ち足りる愉しいひととき」をおすそわけする、
玄米や雑穀などを使った「福巡り」という大福づくりを取材しました。“おもてなし”は五輪で汚職にまみれた臭い
ぷんぷんですけど、おすそわけ(お店が選んで使ってる表現)って、なかなかいい言葉ですね。


だんだんできてきましたよ……

朝早くから玄米を蒸して餅をつき、手づくりで大福ができていくのを見ると、ひとつひとつが愛おしくなりますね。
見るだけでそうだから、つくればもっと愛おしいはず。食べると……甘すぎなくて、食感が楽しく、じつにまいう~
なんですよこれ。


呼ばれてないのにジャジャジャジャーン♪

自分のページの大福もおいしいけれど、担当じゃないページの大福もまた、おいしいものです。2日がかりで
あんこものを大量に撮影している現場にお邪魔して、手伝うわけでもなく、口も出さず、撮影が済んだ大福を
吸い込みます。


大福だけではありません……

自分の担当ページでも甘いものを吸い込んでるのに、さらに同僚のページの甘いものまで吸い込もうと……
撮影が始まるまでは勢いづいてたのですが、日頃そんなに甘いもの食べない酒飲みが俄かに他の編集者の
あんこもの吸い込もうとしても、2個が限界ですね。


翌日も吸い込みにきた!

甘いものを食べすぎると、それで終わりじゃなくて、塩っぱいものまで食べすぎるのは一体どうしてでしょう。
2個が限界といいながら、塩っぱい何かの力を借りれば2個半、3個、3個半……食指が動きます。


最中なら何個でも食べられるわ

あんこものなんてみんないっしょだときめつけていたわたしが、もなかならどこまでもいけるとわかりました。
それだけでもこのとくしゅうをやったかいがあったというものです。


甘みに酔ってひらがなばかりに

このページの編集さん、カメラさん、ライターさんが真剣に立ち働く現場でひとり、手酌で甘みに酔うサカタは
もう目が据わっています。こうしているあいだ、自分の仕事はどうなってるのでしょう? なあに構うもんか!
(甘みに酔って気が大きくなってる)


飲みに行けばいいんじゃない?

さんざん人の現場を荒らして、こんどは自分の現場で甘いものを撮影します。逗子にお住まいの料理家さん
のお宅を襲撃して、甘いものを作ってもらっては撮影し、作ってもらっては撮影し、作ってもらっては撮影し、
もちろんすべて試食します。その写真は撮るのを忘れたので、詳しくは本日(10月25日)発売のあの雑誌で
ホッとする自然な甘みのおやつ作りはこれかな? と見つけてください。

ふしぎとこの時期、
酒量がへりました。


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非暴力不服従無収入

2017年10月18日 | サカタだよ
サウイフモノニワタシハナリタイ……わけではありません。ガンディーが唱えたサティヤーグラハ運動の
非暴力不服従にもしも続きがあったら、どんな言葉が続くかな? 会議中そんなことを上の空で考えて、
メモした結果をブログに上げようと思っただけ。

非暴力不服従無収入

なにもピリッとした部分がありません。できる、これなら自分にもできるぞ……会議中そんなことを思って
ニート暮らしへの憧憬に心を奪われた刹那、掃き溜めの街で歌い始めたチンピラたちの新しいメルヘン
のような情景が頭に浮かびました。それは……

非暴力不服従無銭飲食

食い逃げです。決して暴力を振るわず、資本主義のルールに従わない無銭飲食。いちどでいいからして
みたい、非暴力不服従無銭飲食……歌丸です。(ちがいます)

非暴力不服従無芸大食

無銭飲食は犯罪なので、無芸大食ぐらいにしておこうと誓いました。どうがんばったって無芸大食にしか
なれない。そんな自分はせめて人から嫌われないようにしたい。キモいとかクサいとか思われたくない。
こんなふうであれたらうれしい。

非暴力不服従無味無臭

そんなのはイメージだけで、現実に起きてるのは非暴力不服従加齢臭とか、非暴力不服従刺激臭とか、
さしづめそんなところでしょう。ありにしもなからんですよ。

非暴力不服従無意識

いっそ己というものを空しくして、つねに無意識でありたい。意識があるから人は苦しみに悶えるのです。
さあ何もかも忘れましょう。瞑想の免許皆伝をめざして、石を積むように努力を重ねましょう。

非暴力不服従無免許

免許皆伝のための刻苦精励なんか長続きするはずありません。すぐイヤになって気分転換に外出して、
非暴力不服従無免許運転するのがオチです。警官に止められたら、

非暴力不服従無愛想

こういう態度を取ることになります。印象が悪くなるだけなので、早く愛想よくしたほうが結局は得ですね。
ガンディーの唱えたサティヤーグラハ運動(だったっけ)とは、もはや関係ない話ですが。

非暴力不服従無関係

関係ないといえば非暴力不服従で有名な「インド独立の父」マハトマ・ガンディーと、独立後のインドで
長年にわたり首相をつとめたインディラ・ガンディーは血縁も何もなくて、無関係だそうですね。


官邸の庭を移動中に暗殺された

非暴力不服従無抵抗

1984年にシク教徒の聖地を軍に攻撃させたことでシク教徒の反発を招き、官邸で護衛の警官に撃たれて
絶命しました。警官がシク教徒だったのです。


身に着けていた衣類は穴だらけ

ニューデリーの官邸跡が記念館になっていて、夏に立ち寄ったのですが、ずいぶん念入りに銃で撃って
ありました。貫通した穴だらけの服が展示されています。

非暴力不服従無慈悲

後任の首相には長男のラジーヴ・ガンディーが就任して、1989年に辞職した後、スリランカ内戦に介入
した報復として1991年、女性による自爆テロ(挨拶で近づいて爆破)で木端微塵になりました。


端切れしか残っていない

非暴力不服従無差別殺人

巻き添えも多く、遺体の顔が判別できないほど破壊されているので、どれがラジーヴ・ガンディーなのか
は衣服のわずかな切れ端や靴で見分けるしかなかったそうです。同じく、インディラ・ガンディー記念館に
展示されてるのを見ました。


異様に臨場感ある遺品

会議中のメモは、まだまだあります。非暴力不服従無気力、非暴力不服従無関心、非暴力不服従無責任、
非暴力不服従無感動……三無主義とか四無主義とか、そういう流行り言葉が昔ありましたね。懐かしい。
無気力・無関心・無責任・無感動でしらけて歳を重ね、そろそろ高齢者の仲間入り。

わたしのお腹はビールでできている

ひとつだけ非暴力不服従に何のゆかりもないメモがありました。川島なお美が「わたしのからだはワインで
できているの。わたしの血も肉もワイン」とか言ってたのを、なぜか思い出して己のお腹を会議中に見つめ、
「わたしのお腹はビールでできている」と書き残したのでしょう。たっぷん。

関連記事:  ハズレ
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網棚のお荷物

2017年10月11日 | サカタだよ
明治、大正、昭和の初めの列車に網棚があるのは博物館で見たことがあります。実際それは網だから、
網棚と呼んでも差し支えないでしょう。しかし、今の列車はどうでしょう。どこにも網などないのに、網棚。
新幹線の車内放送でも、「網棚のお荷物を……」と車掌さんが当然のようにアナウンスしました。


これ、網棚じゃなくて棚なのでは

「網棚には大きなお荷物も置けますので……」みたいなことを言っているから、注目すると確かにもう
網棚なんて呼べない強度と収納力を誇ってるようにお見受けします。しかし、地震国の列車でこれは、
うかつなのではないでしょうか?


こんなふうにはならないとしても

不意の横揺れに襲われたら、網棚じゃなくて棚のお荷物が飛び出して乗客を襲うのではないだろうか
……なんてイヤな想像をしはじめると止まりません。飛行機はそういうことがないように、荷物の棚が
ロックされます。新幹線の網棚、じゃなくて棚はオープンだから荷物が飛び放題。


事故のあと埋めて隠そうとしてた

これまで大丈夫だったからといって、これからも大丈夫という保証はないし、どちらかというと地震に
襲われる確率は日増しに高まっている……だからこそ、近ごろの新幹線はどこに頭をぶつけようと
大丈夫そうに作ってあります。


こういうところは神経が細かい

持つところも昔はもうちょっと硬そうだったけど、いまや丸みを帯びて柔らかく拵えてある……ぶつけ
てもケガをしてクレームつけられる心配がないように留意してあります。そこまでの配慮がありながら、
なぜか網棚……じゃなくて、棚だけはノーガードですね。


全部の荷物を持ち歩く必要が?

大きな荷物を引いた観光客が今後ますます増えそうだから、網棚……じゃなくて棚にぎっしり荷物が
積み込まれる様子が目に浮かびます。大きくて重い荷物が、横からの衝撃で宙に舞って乗客の頭上
に落ちるさまがハッキリと見えます。


どうして網棚……棚なんだろう?

車両の両端に十分な広さの荷物置き場を作った方が安全だし安心なのに、それをしないで棚に置く
設計なのはどうして? 実際に事故が起きるまで危険に目をつぶって経済的な効率を優先するのは
間違いだと、原子力発電所の無残な事故のとき学んだはずなのに、覚えてないのかな?


何一つ想定外ってことないはず

新幹線に乗ってると暇なので、ついついそんなことを考えてしまいました。車両の両端に十分な広さの
荷物置き場が1日も早くできますように! あるいは網棚……じゃなくて、棚にロックがかけられるよう
事故が起こるまでに改善されますように。

関連記事:  三河安城
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インドの山奥で

2017年10月04日 | サカタだよ
個人と個人の垣根をはらって声にならない他人の心の声を聞きとる能力と、本当に困った場合に時を止める
能力に磨きをかけるため、インドの山奥で修行したのは2か月ほど前のことです。会社の夏休みを消化して、
自力ではなく飛行機に乗って飛んだのです。エアインディアです。



せっかく修行しようというのにインドに入国するにはビザが必要らしいので大使館にビザを取りに行くことから
始めないといけません。やれやれ、自力ではなく自動車に乗って行きました。タクシーです。

修行のためであることを隠して、観光ビザを取ろうとしたら、怪しいと思われたのでしょうか? 勤め先を確認
されました。仕方なく、マガジンハウスと答えました。すると、ジャーナリストに観光ビザは与えられないので、
ジャーナリストビザ(制約が多い)を申請せよといわれました。いや、マガジンハウスにジャーナリズムはない
から安心してほしい。そう話しても信じてもらえません。



20年前ミャンマーの山奥で修行したときも、まずビザをもらいに大使館に出向くことから始める必要があり、
勤め先を吐かされてジャーナリストにビザは与えられないと宣告されました。当時はアンアン編集部にいた
ので、秋の服とか春の服とか、黒い服の特集を大使館で見せて、この通り私はファッションエディターだから
政治にも軍事にも関心は一切ない。そう誓約書を書いて、ビザをもらったことがあります。

インド大使館では話が違って、ジャーナリストならジャーナリストビザを取れというので、ジャーナリスト魂は
これっぽっちもないのに自分はジャーナリストだと嘘をついてビザをもらいました。

「貴様ジャーナリストではないな?」
エアインディアのカウンターでパスポートをチェックされるとき、係の人が顔をしかめたので嘘がバレたのか
と思ったら、見たことがないビザだから少し待ってほしいといわれ、係の人が上司を呼んできて
「あなたはジャーナリストなのか?}
と尋ねます。本当は違うので内心ものすごく恥ずかしかったんですけど、それはもう臆面もなく
「はい、わたしはジャーナリストです」
と真っ赤な嘘をついて飛行機でデリーに飛び立ちました。



インドの入国審査では、担当者がニコニコしながらパスポートの内容をえらく時間をかけて検討し、
「他の日本人とビザのタイプが違う」
「あなたの旅行の目的は何なのだ?」
「あなたはジャーナリストなのか?」
「本当に観光なのか?」

いろいろ質問してくるので、カタコトの英語で答えるフリして担当者の心に、直接、こう話しかけました。
聞こえますか? 聞こえますか? わたしはジャーナリストです。正真正銘のジャーナリストといっても
過言ではありませんが、今回は休暇で来ています。旅行の目的は観光であり、パキスタンや中国との
政治的な軋轢や軍事のバランスに関心は一切ありません。本当に観光なので、ここを通してください。

……担当者の心に直接メッセージが届いて、入国することができました。



さっそくインドとパキスタンの国境のほうにあるチベット仏教の寺院をめぐるべく、ヒマラヤを越えます。
ラダックというチベット文化圏のレー空港は、軍の施設を午前中だけ民間機の離着陸に利用している
ところなので、ジャーナリストのチェックが厳しいのですが、心に直接、話しかけて事なきを得ました。
これも修行のうちです。



そのころカシミールのそう遠くないところでテロがあり、インドと中国の国境にある高度4250mの湖へ
世界第2位の標高の峠(5360m)を越えて向かうことが、ジャーナリストには難しくなりました。本当に
困ったので、検問で時間を止めて、そのあいだに通過しました。書類はどうあれジャーナリストではない
わけですから何も問題ありません。どちらかといえば修行のうちです。



帰国するときも、出国の手続きの際に担当者がパスポートをあちこちめくって
「あなたはジャーナリストなのか?」
「公式な訪問ではないのか?」
「旅行の目的は何なのだ?」

いろいろ質問してくるので、カタコトの英語で答えるフリをして担当者の心に、直接、こう話しかけました。
聞こえますか? 聞こえますか? わたしは……ジャーナリストではありません。アルファブロガーです。
というのも嘘で、ブロガーでさえないのです。ただの、サカタだよ。

担当者の心に直接メッセージが届いたのか、出国審査をクリアして手荷物チェックの列に並んでいたら、
さっきの担当者がまたやって来て、もうちょっと聞きたいことがあるから列を離れて壁ぎわに立って待てと
いいます。ジャーナリストになるんじゃなかったと後悔しましたが、ジャーナリストではありませんでした。
娯楽出版社の編集者にすぎないのです。本当に困ったので、時を止めて、自力で日本へ飛びました。




次回は「網棚のお荷物」というおはなしです。
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