サ カ タ の ブ ロ グ 

やぁ、みんな。サカタだよ。

新五百円玉とマスク

2024年01月14日 | サカタだよ

人は同じ飲食店に二度と足を踏み入れることができない、といいます。誰がいうのかといえば、それはほかでもありません。古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスの言葉「人は同じ川の流れに二度、足を踏み入れることができない」を少し変えてサカタがよく口にする言葉です。永遠に万物は流転するから一期一会なのです。

新規オープンの飲食店はオーナーが力を入れるので、隅から隅まで細やかな配慮が行き届くケースが少なくありません。オーナー自身が厨房で腕を振るうこともあれば、オーナーはフロアの采配に徹して厨房に信頼する料理人を配置することもあります。それがどうでしょう! 店が軌道に乗ってしばらくするとオーナーが店にいなくなり厨房もフロアも外国人か短期バイト任せになりがち。質が落ちます。

とあるラーメン店はオープンしたとき雑誌で取材したらオーナーシェフ(とラーメン店でも称するのかどうか未詳)が陣頭指揮を取り、それはもう完璧なホスピタリティで近隣のラーメン店に差をつけていたのですが、10年経った現在はオーナーシェフの姿がどこにもない。2〜3日にいっぺんぐらい万事チェックしてほしいものだけど、それも怪しい。

食券の自販機に「新五百円玉はご使用できません」と手書きの拙いメモが硬貨投入口のすぐ上に貼ってあった。それはマシンの仕様だから文句ないとして、新五百円玉を百円玉5枚か従来の五百円玉に両替してもらおうとしたら外国人労働者に断られた。正式な通貨なのだから両替には応じてもらわないと……。

ああそうか、オーナーシェフが外国人労働者による現金の持ち去りを警戒してるのかと思ったら「一万円札や五千円札の両替はできます。五百円はできない」と外国人がすまなそうに片言の日本語で答えてくれた。じゃあ千円札が少なくとも十枚は両替用に用意してあるわけだから、新五百円玉を崩すなり旧五百円玉と交換する用意ぐらいしてあってもいいじゃん! 怠慢だな。

とあるイタリアンの店は生パスタがおいしいので個人的に何年も通っていたのだが、ビルの改装工事とかで2か月ほど休業していた。改装が終わったので行ってみると、元々とまったく同じインテリア。どこを変えたのか不明だけど、店のスタッフは明らかに総入れ替えされて接客がおどおど、ギクシャうしている。居心地よくない。

それでも生パスタの味があまり落ちてないから、まあいいか。注文なかなか取りにきてくれないし、運んでくるとき愛想よくない(奉行所の小役人みたいだ)けど……と思いつつ生パスタ食べてたら、先ほどお会計してもらって料金を払って出て行った客が戻ってきた。「マスクを忘れたんですけど、ありますか?」

「少々お待ちください」と奥へ確認しに行った、ぎこちない男のバイトに事情を聞いた女のバイトが出てきたので何を言うかと思ったら「捨てちゃいました」と悪びれず口にして、破顔一笑した。いまのやりとり一体どこに笑う要素があったのか、理解ができずゾッとした。消耗品だから客も「そうですか」と一応納得したけど、従業員がどうして笑ったのか腑に落ちない顔してた。あの客たぶん、もう来ないんじゃないかな。

たいしたマスクじゃないからといって、お客さんの忘れものに気づいたら追いかけて渡すか、間に合わなければ奥で一時保管するのが鉄則なのに、気づかないで捨てたのか「不衛生」と思って捨てたのか説明がないから判別できない。改装前のスタッフは感じのいい人ばかりで、気持ちいいから何年も通ってたのに、わずか2か月ほどの休業の間に感じの悪い店になってしまった。

これに似たことが最近よくあり、生き残ってる店は変わり果てるし廃業する店も多いので、どこにも居場所がなくなりつつあるように感じてしまう。人は同じ飲食店に二度と足を踏み入れることができない、なぜなら永遠に万物は流転する……そんな思いを強くせざるを得ない、昨今のありさまをメモしました。

 

関連記事:   カフェ難

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絵馬29

2024年01月07日 | サカタだよ

元日のまだ暗いうち、ほとんど丑三つ時にとある神社で初詣。というより、もっぱら絵馬ばかり1時間あまり見ていた。そのうちに、ここの絵馬だけでブログ1回分のネタになるじゃん(ネタっていうな)と思い、かれこれ29回の絵馬ネタ(ネタっていうな)始めたいと思います。

 初詣テキヤに寄らず夜明け前

   絵馬ばかり見てひとり震える

これは元日の未明かじかむ手でスマホを操作しS N Sにあげたサカタダだよ心のうたです。今年の干支は辰だそうですね。昨年は卯、一昨年は寅ですから、丑は3年前ですが……なぜ、いま、うし?

何かを継続したいです。 敬具

何かって何だろう。拝啓もないのに敬具って何だろう。手紙じゃないのに、絵馬なのに。

 

脱ホスト 2024幸せになったっていい 現はっしーの姫くぅちゃん

……くぅちゃんはホストのはっしーを2024年に卒業して幸せになりたいのか。その友達らしい明日香の絵馬が隣にあった。

 

2024年はマジでホストやめる。絶対に夜職じゃない彼氏作る!!!!!!!

……しかし、くぅちゃんと明日香の共通の友達(3人でホスト狂いしてる水商売か風俗か何かの同僚?)の、りこりこは考え方が少し違うようで。

 

2024良い担当に出会ったって良い❗️❤️

……担当というのはホストのことで、連れの2人と違ってホストと手を切るつもりはなく、乗り換えて幸せになったって良いと思ってるみたい、

20とびが30回できますように

……この子は上の3人と友達じゃないだろう。縄跳びがうまくできるように願ってるけど、20とびじゃなくて二重とび? 20とびだと1回のジャンプで縄を20回も回すことになるし、それを30回連続でやれたらギネス記録だ。

 

子どもたちが平和で育ち、家族が長生きし、生きるために足る金に困らず、大病せずそこそこの幸せを。遠のにた友が戻り、永い友情をたまわります様

……謙虚そうに書いてるけど、よくばりだな随分! 「遠のにた」はもしかして「遠野にいた」かと思ったけど「遠のいた」だろうな、やっぱり。

 

いつもありがとう(マ)…きれいな…神社様…ありがとう(セ)

……きれいな神社様ありがとう? いつもきれいにトイレを使っていただきありがとうございますと駅長が利用客に圧をかける例の貼り紙みたいな意味合い?

 

がんが少しでも良くなりますように A

……せつない。

 

メンタル😊強くなりたい

……一見すると強そうだけど、弱いのかな? あるある。

 

どうか、ふるさとに戻れますようにお守りくださいませ

……ふるさと、どこ? 南米とか、バイストン・ウェルとか戻るのが困難なとこ?

 

 が釣れますように❤️    3まいくらい できたら70cm up

……具体的。

 

ゆりちゃん ありがとう パパ

……なんだこりゃ! 親子関係のない、あっちのパパか?

 

お父さん 健康でいて下さい 福田

……なんだこりゃ! 義理のパパか? できれば直接いって下さい

 

オゾン水成功! 商売繁盛!

……なんだこりゃ! 非科学的なインチキ商売か?

 

DREAMSCome  true.

……なんだこりゃ! Sを書き忘れて、無理矢理ねじ込んだか?

 

美容専門学校を見つけて行けます様に‼︎

……見つけるところから始めないと行けないの? まだ見つかってないのか。

 

習字で段位が あがり、ていねいな字をかけますように

__すでに段位をもっている人のかいた字のようには、ちょっと見えないけど、段位が取れますようにじゃなくて大丈夫か。

 

日本一テニスの上手な 感染管理特定看護師になれますように!

……日本一テニスが上手になりたいか、感染管理特定看護師になりたいか、どっちかに絞ってくれないか。

 

七月マロンが天国青でしあわせになりますようなに。な自分が3がっきいじめみられませんように。

……と書いてあるのかと思った。望月ななみ(左端タテ読み)は2学期いじめられてたのか。心の慰めのマロン(犬か何か)も死んじゃって、なかなか大変だな。

 

パパの身にこれ以上不運なことが起こらず、家族みんなが元気で暮らせますように。 R5 12/24   大原家

__パパの身に何が起きたのか気になる。元日の夜明け前(ほぼ丑三つ時)だから、ここにある絵馬はおそらくR5(令和5年=2023年)に書かれたものがほとんど。2024年は2023年より悪い年になりそうだが、みんな幸せに暮らせますように。

それから本栖湖に移動して、3時間ほど水辺にじっと立ち尽くし、富士の山頂に昇る初日を拝んだ。ちょっとズレていた。

 

関連記事:  絵馬28

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なかった2024

2024年01月01日 | サカタだよ

なかったシリーズと山歩きは今年でおしまいかもと2022年も2023年も思ったのに、そんなこと全然なかった。2024年も年明け早々なかった、なかったばっかり……山歩きしないどころか1人用テントまで調達してしまった。どっちの趣味もやめられなかった。

 
 


あまり食欲なくて白海老の天ぷらとルービーぐらいしか喉を通らない気がした。 そんなこと決してなかった。
 
 


なんだか体調がよかったので、なにか悪いことが起きる前兆かもと身構えたがとくになんともなかった。
 
 


But losing everything is like the sun going down on me……と「Don’t Let The Sun Go Down On Me」の歌詞とメロディが口をついて出そうになったが、検索するまでエルトン・ジョンがなんて歌ってるのかあやふやで口から出なかった。
 
 


金木犀殺人事件をイメージしながら香りに包まれて推理にいそしんだ結果、犯人はつきとめたが金木犀殺人事件はなかった。そして自分も探偵じゃなかった。
 
 


この道は熊野古道かなと思って歩いたのに、熊野古道じゃなかった。
 
 


3本足の八咫烏を見ると必ず思い出すのは小学1年生か2年生のとき、下ネタが多いギャグマンガで王貞治の1本足打法に対抗して3本足打法を編み出した登場人物が、バッターボックスでしゃがんでチ○チンを土につけ「3本足打法〜!」と言い放ち、退場になった場面だけど、何のマンガかまた思い出せなかった。
 
 


航空会社は最終便が欠航したとき宿泊と翌朝の便を無償で提供してお詫びの食事代まで包んでくれたけどツアーのバスが事故渋滞で最終便に間に合わなかったら何もしてくれなかった。それは当然にしても旅行会社はツアーの客を鉄道の駅で下ろして、現地解散と告げて何の補償もしなかった。バスの車内がお客の怒号と金切り声で阿鼻叫喚の地獄絵図になってもクラブツーリズムの場合まったく何のアフターケアもなかった。
 
 


新幹線の前方の電光掲示ってバブル期もその後も日本の未来を感じる内容のことが多かったのに、最近みてると落魄ぶりを如実に示すメッセージばかりで未来をまったく感じなかった
 
 


わたしが女子大生だったころ……という書き出しで確かに何かを伝えようとしたのに、わたしが女子大生だった過去などなかった。といって女子高生だった過去があるかというと、それもなかったし、どうやら学歴の問題ではなく女子だった記憶すら欠落してるようだ
 
 


自由を求めてアウトドアに足をのばしたつもりが、いつのまにか型にはまって、とくに自由じゃなかった。これが知ることの恐ろしさ……という、「アンダー・プレッシャー」の歌詞(和訳)が頭の中にループしだしたものの、プレッシャーもべつになかった。Finger Snap……
 
 


ここがあの熊野古道なのかと感慨に浸りつつ歩いてきた道は、まったく熊野古道じゃなかった。(同じようなこと2度も書いてて気づかなかった…)
 
 


川沿いを歩いていてこんな深みを見つけ、小学生のころなら落ちるふりして水に入るに決まってると思ったのに、もう大人なのでわざと落ちるようなことはなかった。
 
 


肉豆腐を食べると、Van HalenのJumpがきこえだす……あれは「揚げ豆腐!(I get off!)」だった。肉豆腐! なんてDavid Lee Rothはいわなかったし揚げ豆腐ともいってなかった。
 
 


鶏頭となるも牛後となるなかれ、という故事成語が鶏頭の花を見て思い浮かんだけど、あれは鶏口となるも牛後となるなかれだから、鶏頭じゃなかった。
 
 
ジェーン・バーキンといえばエルメスのハンドバッグ「バーキン」だけど、娘のシャルロット・ゲンズブールが初監督したドキュメンタリー映画「ジェーンとシャルロット」でバーキンは1秒も「バーキン」使ってなかった。
 
 


立ち入らないでくださいといわれるまでもなく、立ち入るつもりなかった。
 
 


冷え込んできたので、光熱費を節約するため裏の山で拾ってきた薪をうちの暖炉にくべ、ロッキングチェアで手袋を編みながらオルゴールのメロディに耳を傾けていたら、うとうとして白いもやに煙る都会の夢を見ていたようです。牛や豚がお腹を空かせて餌をねだる声が聞こえて目覚めました。羊たちも騒いでいます。羊を数えるより編み目を数える方が眠くなるものですね。ここでの暮らしにも、毎日なにか気づきがあります。たわごとはこれぐらいにして地下鉄で会社に行かなくちゃ。そう、うちには裏の山も暖炉もロッキングチェアもオルゴールのメロディも餌をねだる牛や豚や羊たちの騒ぎも一切なかった。
 
 


この池に棲む竜に娘の身を捧げねば村が滅ぼされるんじゃと嘆く老夫婦を慰め、わたしが水に入るや竜がもだえ苦しんで木っ端微塵に砕け散ったので、この池はそれからサカタ池と呼ばれたという伝説を考えたけど、そんな伝説なかった。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする