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教室・自然いろいろブログ

グループ彩雲の創作活動と身近な自然の観察記録

秋の野の花と実とキノコ

2022年11月23日 | 自然

雨上がりのやや寒い日、思い出深い西の森へ出かけました。

落葉を踏みしめながら秋の彩りをさがすと


陽だまりにリンドウ♪


濃淡さまざま。やっと大きく花開いたものに会えました。

夏の間は草丈が高く足元が見えなかった藪に


赤いきらめき♪ツルリンドウの実です。
一本のつるにこんなにたくさん実がついているのを初めて見ました。


枯れ野に赤い色が目立ちます。


9月下旬にみたツルリンドウの花。
リンドウにとても似ています。

前回つぼみを見た、同じリンドウ科のセンブリの株を探しましたが
地際から鹿にでも食べられたのか消えてしまっていました。

探していたのは他にも


あった♪小さなキッコウハグマ!


キッコウハグマには開花せず蕾の状態で自家受粉する閉鎖花があると
hananekoさんの記事で読んでから、あらためて観察しようと思っていました。

先端についた鋭くとがったものが閉鎖花のようです。白い開放花は
よく写っていませんが手前の花が雄性期、奥の花が雌性期でしょうか。
いつも可愛い♪と眺めていた花の生き残り戦略を知ることができて嬉しい。
キッコウハグマを見る目が変わりました。


開花して他家受粉を行う開放花の方にはガガンボの仲間がきていました。

雨上がりの森は湿っていて、キノコを期待していましたが


木の切り株にたくさん!


若いものを裏から見るとツバがある。ナラタケのようです。

ナラ枯れ病がまん延した森。ナラタケにも侵食されてゆくのかな。。


倒木にはこんなキノコも。


綺麗♪ウスヒラタケでしょうか。

トンボ以外の昆虫をほとんど見かけませんでしたが


久々にトホシカメムシが!肩のとんがりが良いです♪

日向ではまだ様々なトンボが飛んでいてホッとしました。
長くなったのでまた別の日にご紹介いたします☆


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ヤマラッキョウにセンブリ☆秋の彩り

2022年11月02日 | 自然

今にも雨が降りそうな暗い森は風がひんやりとして静かでした。

咲き残りのトリカブトやサラシナショウマを味わいながら
ひと月前に比べすっかり寂しくなった小径をゆくと


一輪、ヤマラッキョウが咲いていました。

迷ったけれど来てよかった!急に元気が出てきてあちこち見ると


センブリ!
イヌセンブリは見たことがあるけれどセンブリは初めてです♪


湿った場所にあるイヌセンブリとは立ち姿も蜜腺の様子も違う。
なめるように辺りを見たけれどあったのはこの小さな株だけ。。


可愛いホコリタケがぽこぽこと。
もののけ姫にでてくるこだまのようです。


いつまでも見ていられる。。
丸くてほろっとくずれるクッキーが食べたくなります。


緑のくすんだ森でテンナンショウの仲間の果実が目立っていました。

数多く咲いていたのは


コウヤボウキの花

気温が低いのにマルハナバチの仲間が飛んでいたので
近づいてよく見ると


花に黒くて腰の細いハチがうずくまっていました。
フタスジスズバチのようです。


接写しても逃げないので生きているのか心配になりましたが
脚は動かしていたので寒くて飛べないだけなのかも。

手がかじかむ気温だったので飛ぶ虫は諦めていましたが


タラノキの葉にアマガエル
撮影し損ねましたがヤマアカガエルも水辺にいました。


華麗なツバメエダシャクの仲間
あまりに動かないので蜘蛛に捕まっているのではと
腹側も見ましたが、ただとまっているだけでした。


ヒナバッタでしょうか、草地にふみこむと数頭飛び出しました。

普段はすぐ逃げるような生き物たちが大人しく接写モデルに。
小鳥の歌声がやんだと思ったら雨が降りだしました。


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10月末 森の彩り

2022年10月31日 | 自然

もう10月も終わり。気がつけば蚊に刺されなくなっており
会う昆虫が減り森歩きのスピードはどんどん遅くなっています。

先日見たかった光景にようやく出会えました。


水辺の樹上でハート形になったオオアオイトトンボのカップル♪
オスの腹部の付根にある副性器にメスが腹端をつけ精子を受け取っているところ。

こちらの気配を察して飛んでしまいましたが


枝につかまるオスはメスの首を腹端でがっちりつかんだまま。
これから樹皮に産卵するところが見られると期待していましたが
この時はさらに高いところに避難されてしまいました。


腹端のふっくらとしたメス。そろそろ会えなくなります。

近所の森で秋に出会うのを楽しみにしているキノコがあります。


傘の表がオレンジがかった黄土色、裏が紫色のこのキノコ。
以前ウラムラサキシメジではないかとキノコ好きさんが教えてくれました。


毎年出るのは杉やクマノミズキなどが生えている暗いところ。
今年はたくさん見られました。


こんな派手な緋色のキノコも!
ベニチャワンタケモドキなのかな。


コナラやクヌギ、エノキなど広葉樹の生えた地面に
たくさん出ていたこのキノコ、若いものはまるで栗饅頭♪


裏はこんな感じ。。いかにも美味しそうです。
シメジの仲間なのかなと本で探しましたがよくわからず。
そういえばキノコ好きさんはキノコをさいたり傷をつけて変化をみたり
香りを嗅いだりして確かめ、周辺の植生もよく見ていたっけ。
私は傘の裏の様子を撮影するだけでいつもそれをするのを忘れてしまう。

だんだん飛ぶ虫が減ってきました。


夕暮れの森で眠りにつこうとしているのか接写しても動きません。
ハラナガツチバチの仲間でしょう、グレーの眼が美しい。


ジュズダマの群落にクロコノマチョウがとまっていました。


この時はもう日没後で実際はかなり暗く、チョウは黒く見えました。
秋型のオスでしょうが、クロコノマチョウの彩りには個体差があって
出会うたびその複雑な味わいに感動します。
本格的な冬が来る前にまだ何度か会えるかもしれません。

晩夏から初秋に会えると期待してまだ会えていない動植物はたくさんあるのに
明日から11月とは。季節の移ろいがはやく感じられます。


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猛毒カエンタケを食べるセンチコガネと紫色の花々

2022年10月13日 | 自然

ナラ枯れ病がまん延し多くのコナラやクヌギやシイが伐採された森。
朽ちてゆく木々の周りでカエンタケが発生していました。


朱赤の指が地面から出ているようでいかにも毒々しい。


触れただけで激しい皮膚炎、小指の先ほど食べれば死に至るという
カエンタケがこんなにたくさん!

出始めの真っ赤なもの、オレンジ色のものといろいろある中で


傷んで崩れ始めたカエンタケにかぶりつくセンチコガネが!
大丈夫なのだろうか。。
カエンタケはキノコであるがカビに近い仲間だそう。

このセンチコガネが本当に食べているか観察しましたが
元気よく頭を上下させていました。今思えば動画を録ればよかった。


近くの切り株で別のセンチコガネがこんな体勢で静止していたのが
気になりました。まるで漂う香りを嗅いでいるような。。

やがて眠りからさめたように動き出すと、上のカエンタケへ一直線。
根元の方で動かなくなったので撮影できませんでしたが食事しているよう。
センチコガネにとって傷み始めのカエンタケがご馳走とは!


こちらは同じ森で出会ったオオセンチコガネ。
頭楯が長めの台形、背部中央の線が前の方まで伸びています。
前出のセンチコガネは頭楯が半円形、背中の線は半分。

見分けるためにいつも顔まわりを撮ろうと努力するのですが
センチコガネ類はすぐ土の中に潜ろうとするので難しい。

10月中旬の森には紫色の花がいろいろ咲いていて


トリカブトの花が見ごろ


トラマルハナバチが花から花へ飛びまわっていました。

人間にとっては毒のものが他の生き物には問題ない例は
たくさんあると知っていても何だか心配になります。


セキヤノアキチョウジ


リンドウ


イワシャジン


ノコンギクの仲間

紫色の秋の花は増えていましたが木々の紅葉は始まっておらず
食べられるキノコは見つけられず。秋の森の楽しみはこれからです。


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10月の森の白い花々

2022年10月10日 | 自然

午後2時頃から雨が降り出すという予報でしたが
朝は青空が出ていたので丹沢方面の森に行きました。

さっそく、薄暗く湿った小道で


きれいなキノコ!
はじめツチグリの仲間なのかと思いましたが
家にある本で見たり検索するとフクロツチガキであるように思えました。

今は白い花が目立っていて


ホトトギスの白花


マツカゼソウ


蕾が淡いピンクで愛らしいイヌショウマ


イヌショウマではハナバチが花粉を集めていました。

数多く咲いていたのが


カシワバハグマ


カシワバハグマの花に来ていたツチバチの仲間を撮っていたら
後ろに枯葉のようなものが引っ掛かっているのに気が付きました。

あらためてよく見ると


小さなホウジャクでした!ホシヒメホウジャクのようです。
気温が下がって雨も降りそうだったから静止していたのかな。

ビックリさせないよう少しずつ近づいて撮らせてもらいました。


右背後から


お腹側から
飛んでいるときは速すぎてわからない体の凹凸まで
じっくり見させてもらいました。

今日ここに来てよかった~♪
満足の吐息をついて立ち上がり、ふと冷静になると
湿った道で数分しゃがみこんでいた!という事実に気づきました。

おそるおそる足元を見ると


やっぱり!
まだ小さいヤマビルが猛スピードで長靴を上がってくるところ。

急ぎ明るくひらけた所に出て帽子や上着、靴下など総点検したら
長靴に小2匹、膝に大一匹。幸い吸血されておらず
麓に連れ帰ることのないよう棒でこそげ落としました。

次回こそ塩を持とう。嫌だけれど虫よけも持とう。
蚊、ヤマビル、マダニ。晩秋までは油断ができません。


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サワフタギ実る森

2022年10月07日 | 自然

愛らしいさえずりがする方を見上げると


ヤマガラがエゴノキの実をくわえていました。

森には初秋ならではの実りがたくさんあって


虫喰い痕だらけのサワフタギになっているのは


小さな青い実
葉はかなり食害を受けていて
初夏にシロシタホタルガが大発生したのかも。


こちらが6月末のサワフタギの花とシロシタホタルガの幼虫。
写真は2015年の岩手旅で西和賀の湯川沼周りで撮ったもの。
姉と歩いたその道で新鮮な熊の足跡を見て震え上がったのも懐かしい思い出です。

そういえばこの森でシロシタホタルガの成虫を見たことがない。
よく会う仲間のホタルガは6月と9月の年2化だそうですが
シロシタホタルガは年1化。
近所に食草のサワフタギはめったにないので
ここで来年の梅雨時に成虫を探してみよう♪


アブラチャンの実が大きくなって


ウメモドキの実も鈴なりでした。


ガマズミの実はイキイキ


楽しみにしていたツリバナの実は元気がありませんでした。


サンショウの実


ミヤマシキミなのかな


イヌガヤの実も熟し始めていました。


ヤマシャクヤクの実りもちらほら


初夏の清楚な花姿からは想像もつかない派手派手しさ

この時は暑くもなく寒くもない最高の散策日和でしたが
このところの冷え込みを思えばあっという間に秋が終わるかも。。
森が眠りにつく前に再訪せねば!晴れの休みが待ち遠しいです。


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河原でイシミカワを探す午後

2022年10月05日 | 自然

強風が吹き荒れた日。

病院帰りの母とともにイシミカワを探しに行きました。
遅い昼食を車の中で食べ、帽子のあご紐を締めていざ河原へ!


川を見下ろすと、若いアオサギが姿勢を低くして横風に耐えていました。


ススキ、セイタカアワダチソウ、カナムグラ、オオブタクサ。。
様々な草が密生しています。子供の頃はこんな草むらに潜り込んで
手足を傷だらけにしていましたっけ。

近所の水辺でずっと探しているのに見つけられないイシミカワ。
ここで数年前に見たことがあり期待していましたが


期待以上の大きな茂みがありました!来てよかった♪
イシミカワはタデ科のつる性一年草。毎年同じ場所にあるとは限りません。


まだ若い実が多く、色鮮やかになるのはこれからのよう。
後日また来よう!

他にも


タコノアシ♪


もう少ししたらゆでだこ色に染まるはず


シロバナサクラタデかな。群生していました。


アリ、アブ、ハチ、ハエ。小さな花に小さな昆虫が集まります。


大きなカマキリがいるよ~
イシミカワで騒ぐ私を横目に生き物を探す母。


じりじり時間をかけ茂みに消えてゆくカマキリ


危険をやりすごそうと動かないカナヘビも良いモデルさん


ウラナミシジミがたくさん飛んでいました。

強烈な陽射しの下ずっと風に吹かれ疲れましたが楽しかった!
季節の変わり目で本調子でない母にもよい刺激になったようです。


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9月末の森に咲く花

2022年09月28日 | 自然

カラッと晴れた朝。
気合いを入れて久しぶりに西の森へ遠出しました。

Hさんと度々歩いた、無になれる大切な場所。。


トリカブトの花は傷み始めているものもありましたがまだ元気


華奢な印象・・イワシャジンなのかな


花盛りだったのはこのテンニンソウとアザミの類


オクモミジハグマも今が見頃


ツルニンジンの花に会えたのはいつ以来だろう♪


ツルリンドウは咲き始め

会えたキノコは


とんがり帽子のキイボカサタケ


ラッパ型のウスタケ

ネット検索すると毒性があり食べられない、と書いてありますが
譲り受けた古いキノコハンドブックには食用になる、とありました。
底知れないキノコの世界。。素人が手を出すのは危険ですね。


ウスタケを横から見るとしわっしわ!
お風呂に長時間浸かった指先のよう


コツコツコツ・・木を突く音の方を見るとアカゲラが。

楽しみにしていた森歩き、あちこち見るのでなかなか前に進みません。
他にも嬉しい出会いがありました。続けてご紹介いたします。


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晩夏うす紫色の花たち

2022年08月29日 | 自然

2か月ぶりに大好きな森を歩きました。
8月末、夕暮れということもあり以前同じ時期に見たカトリヤンマ
との出会いを期待していましたが。。

短時間で滝のような汗をかいてバテテしまったので
残念ながら草原を突っ切って短いコースをまわることに。
下ばかり見ていたらこの時期らしい薄紫色の花たちに出会いました。


ツルボが夕陽にきらめいて清々しい♪


じっくり見てみました。


そばにやや大きな似た花があって


近くで見るとこのような表情でした。
はじめは印象が違うのでツルボではないと思いましたが
比べて見ているうちに、伸びきって花期を終えようとしているツルボ
なのではと思うように。今度行ったら葉を確認しよう!

薄暗いところには


ヤブランの花が咲いていました。


ヤブランは茎まできれいな青紫。
細長く蕾が多いところはツルボに似ているけれど花は全然違う。


ノシランの花も咲いていました。
丈が高く、白色~うす紫色までさまざま。


ナンバンギセルも♪
この花を見ると秋が始まったな・・と思います。
ススキ、オギやミョウガなどに寄生するそう。


キツネノマゴは咲き始め


数が少ないコバノカモメヅル。今年も見れてよかった♪


ガガイモは盛りだくさん♪種の飛ぶ初冬まで楽しめます。


タマアジサイも花盛り。優しく爽やかな紫色です。


キンミズヒキの草むらに踏み込むとバッタの類が飛び出し
ミズヒキの茎にウスバカゲロウの仲間がとまりました。

心なしか森の緑が色褪せたような。
紫色の花を見るたび、夏が終わる・・と少し寂しくなりました。


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夏の富士をのぞむ

2022年08月23日 | 自然

先週は家族で近場に出かけていました。
お天気が良かったので富士山を眺めようと芦ノ湖スカイラインへ。


杓子峠で富士山が頭を出してくれました。
道は空いていて涼やか♪風に秋を感じます。

嬉しかったのはレストハウスフジビューの駐車場で


アサギマダラの幼虫の食草、イケマに会えたこと。
近所でも見ているような気がするけれどたぶん初めての出会い♪


花が咲き始めている株がありました。
アサギマダラの卵や幼虫がついていないか探したもののおらず。

スカイラインをおりた後は箱根湿生花園へ。
訪れるのは何年ぶりだろう?心から楽しみにしていました。


台ヶ岳やすすき草原は青々として人はおらず静か。。
コオニユリにたびたびクロアゲハが訪れていました。


フシグロセンノウ


スズムシバナ


スズムシバナの白花は珍しいそうです。


トリカブトは咲き始め


生き生きとしたシオデ
近所で見るものよりも葉が細くとがっています。


ツヤツヤの実がたくさん☆ルリタテハの幼虫はいないかな?


ギンヤンマにシオカラトンボやオオシオカラトンボ、
薄暗いところにはハグロトンボ
ウスバキトンボや赤とんぼの類もいたようですが撮影しそびれました。


枝にぴたりととまってくれたのはオニヤンマ

うっとりのんびりしていたら17時の閉園時間がせまっていました。
出入口近くの薄暗い小川を見ると


なんとオニヤンマが産卵していました!
おお~っと皆で興奮しながら撮影会。

こちらと次の画像は一番ピントが良かった姉のものを借りました。


腹部を垂直に立てて川底に産んでいるようです。
このような浅い流れでホバリングしながら腹端を打ち付けるように
産むのですね。初めて見ました♪

所々にベンチがあればさらにありがたいのですが、道は平坦で
木陰が多く、杖をつく母も楽しめたようでホッとしました。




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