教室・自然いろいろブログ

グループ彩雲の創作活動と身近な自然の観察記録

秋の樹海をあじわう

2012年10月31日 | 自然

気持ちよく晴れ上がった日、残り少ない10月を味わいに
富士山のふもとにでかけました。



雪をいただいた富士山がど~ん!



ところどころ紅葉が進んでいましたがまだしばらく
見頃は続きそうです。

秋の森で何か生き物に出会えるでしょうか。



樹海に入ると薄暗く、しっとりした空気が漂っていました。
広葉樹の多くが葉を落とし、踏んでしまうのをためらうほど
道を美しく彩っています。



何ともいえない深い紅色のこのキノコはカキシメジ。
いかにも美味しそうですが事故の多い有毒キノコだそう。



真っ赤な唇のようなベニタケの仲間。
ついつい赤いものばかりに目がいってしまいます。
一緒に行ったのがキノコ好きさんなのでいろいろと
教えてもらってキノコを観察する楽しみが倍増しました♪

しゃがんでいたら、青緑色にきらめく虫を発見しました。



憧れていた珍しいツチハンミョウの仲間です!

皮膚につくと水ぶくれになるという猛毒カンタリジンを
出すと知っていたのでびくびくしていたら、素早くもない
この虫にあっという間に逃げられてしまいました。
どうやらメスのようですし大人しく見ていたら
数千個産むという産卵シーンが見られたかも・・。
一瞬死んでいると思ったので草でつついたのが
いけませんでした。次出会ったときは慎重にしなければ!



この日は湖のほとりに泊まり、7時を過ぎれば眠くなり
朝日とともに目覚めるという久々に自然のリズムに沿った
時間を過ごしたのでした。



折しもこの夜は十三夜☆素敵なお月様が出ていました。

一晩で心身ともにスッキリとしたので
これをひと月も続ければどれだけ元気に・・と妄想がふくらみます。
家でも寝袋で寝てみようかな?


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Aさんの日本画完成

2012年10月30日 | 教室風景

Aさんは心を動かされた石仏との出会いを描かれました。



「 忘 却 」    日本画   P10

地域が廃れてしまい人影のなくなった街道のひとすみに
ひっそりと佇む石仏。寂しい風景のなか、常に変わらない
穏やかなお顔は仄かに輝くようにさえ見え、心のうるおいを
失いつつある人間たちを優しく見守ってくれているかのようです。

近づいてみました。



慈愛に満ちた心にしみいる表情はもちろんのこと
今はおとなう人もないことを如実に語る、表面を覆う
さまざまな苔までも粘り強く描ききり命をふきこみました。
厚い岩絵の具の層はうごめくような生気に満ちて
寒色を中心に使いながらもあたたかさを感じる作品です。

今作は「森の家絵画教室なかま展」(上郷森の家・本館ロビー
にて、来月10日午前11時~20日まで)に出品される予定です☆
過去の作品はHP「上郷の森日本画教室」内の“作品集”の中の
Aさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧ください。


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黄色い花園

2012年10月29日 | 生き物

咲き乱れたセイタカアワダチソウが
黄色い海のように広がっていました。



立ち止まって目をこらすと



飛んでくる獲物を狙っているハラビロカマキリや

この時期に珍しいコミスジ



すばしっこく飛び回るヒメアカタテハ



キタテハの左には蜘蛛



ツチイナゴでしょうか、大きなバッタもたくさん!



だいぶ数が少なくなったベニシジミも舞い降りていました。

外来生物法で要注意外来生物に指定されているという
この花は上郷森の家まわりでも積極的に排除されていて
今年はだいぶ少なくなったように見えました。虫たちにとっては
次の世代に命を繋ぐため貴重な蜜源、狩りの場。花が枯れると
彼らとの出会いがめっきり減り、野原が寂しくなるのです。


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Oさんの日本画完成

2012年10月28日 | 教室風景

Oさんは奈良で出会った光景を描かれました。

「奈良春日大社」   日本画   P20

緑豊かな境内は柔らかな光が降り注ぎ、しっとりとした
空気に包まれています。複雑に絡みついた木々の根は
重厚で趣があり、華やかな朱塗りの社殿や佇む神の使徒、
鹿の存在もあいまって神々しい風格の作品となりました。

近づいてみました。



遠景のしなやかな表現、自在な線、そして近景の堅牢な木々。
幅広い表現は自然でありながら力強く真に迫り、見るものを
奥へ奥へとひきこんでいきます。入り込んでいる内にいつの間にか
はるかな歴史に思いを馳せ、旅していることに気付くのです。

現地でのスケッチを重ね、臨場感あふれる日本画作品を
描いてきたOさん。大きな作品が多くどれも迫力満点です。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Oさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧ください。


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10月最後の教室

2012年10月27日 | 教室風景

10月最後の教室となった日も最高の秋晴れ。
今月を振り返れば毎回こんな陽気で、気持ちよく
芸術の秋を堪能できました♪



とはいってもすぐニカワが固まる・・もうすぐ冬なのですね。
光の角度もだいぶかわりました。午後の部はカーテンを
ひいての制作です。



午前中にOさんが、午後にはAさんが日本画作品を完成
させました。順次ご紹介してまいりますのでお楽しみに☆

この日は風も弱くあたたか。
すこし動けば汗ばむほどで、動きまわる子供たちや
小鳥、リスや昆虫たちで森はにぎやかでした♪



 今は菊の仲間の花が最盛期ですね!
小さな生き物がたくさんいそう♪じっくり眺めていたい・・。



なんといっても多いのはこのキタテハです。



リンドウの蕾はまだ固く、あの爽やかな花色は
見られませんでしたが



ずっと見たかった青を見ることができました!
クズの葉の上にいたこの蝶。今年ず~っと会いたい
と願っていたのです。翅を閉じているとちょっと地味ですが

翅を広げると

き~れ~い~!
ムラサキシジミです♪見ていると朝露なのか濡れた
クズの葉の上の水分をなめているようでした。

次回の教室日は一週間後。そのときにまた会えるでしょうか。






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Hさんの日本画

2012年10月26日 | 教室風景

Hさんは種から育てた綿を描かれました。



「ことことこっとん」    日本画   F10

背景いちめんに広がるすがすがしい青色は
にじみ止めのドーサをひいていない楮紙に
水干絵の具を染み込ませて出した色。透明感と深みがあり
盛夏の空と海の底のような独特の味わいがあります。
向かって左が綿の花、右側が実りで葉が紅葉しています。

近づいてみました。



墨と胡粉で描きこまれた無彩色の綿の葉、実り、家並みが
美しい流れをつくっています。色づいた葉の優雅な表現は
画面全体をより鮮やかに輝かせています。
植物の成長だけでなく時とともに移り変わっていく街や
人の暮らしまで考えさせられる、イメージの広がる作品です。

近作は堅牢さと軽妙さが加わり、今なお変化し続けておられます。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Hさんのページにたくさん掲載されています。ぜひこちらもご覧ください。


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秋のきらめき

2012年10月25日 | 生き物

眩しく晴れ上がった日の朝、久しぶりに川沿いを歩いたら



驚くことに元気なハグロトンボに出会いました。
青緑色の金属光沢をもつオスも近くにいましたが
今年の秋は暖かいということでしょうか。



近くのコスモス畑に行けば



アオスジアゲハが訪れていました~♪
蛹で越冬するそうです。



ツマグロヒョウモンのメスが来ていたのは柳花笠

ヤマトシジミが来ていたのは松葉菊



アザミにはキマダラセセリ。こう並べてみると
今は青っぽいピンクの花が多いように感じます。



まだ青いカエデにとまったのはウラギンシジミのメス
かなり気温が下がってきても出会えるチョウですね。
時を惜しむように花から花へ、今のチョウたちは
いつにも増してせわしなく追いかけるのが大変です。

日差しが出れば暑いぐらいで風は爽やか。
この季節が少しでも長く続いてほしいと心から思います。


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Hさんの新作日本画

2012年10月24日 | 教室風景

Hさんは可憐な秋の花を描きました。



「コスモス」   日本画   F8

窓から差し込んだ光がコスモスの花を輝かせ
窓外には爽やかな秋空と森が見えます。
花の形、生け方、テーブル、器とまるみを感じさせる
ものの中で直線的な窓がアクセントとなっていて
心地よい安定感のある画面構成です。

近づいてみました。

薄い花びらや羽のような葉の表情が丁寧に描かれ
柔らかさと繊細さの中に秘められた生命力が見事に
表されています。光あふれる空間の優しい味わいが
鮮烈な花をより強く美しく見せています。

Hさんの作品は日本画・水彩画とも明るい光に満ち
なごやかで温かいのです。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Hさんのページに掲載されています。こちらもぜひご覧ください。


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10月三回目の教室日

2012年10月23日 | 教室風景

2週目に作品展が無事終了し、前回から数えれば約2週間ぶりの
教室日です。
早くも来年に向け、多くの皆さんが新作に取りくんでおられます。



爽やかに晴れ上がって最高の制作日和です。



午後、Hさんが日本画作品を完成させました。
次にご紹介いたしますのでお楽しみに☆

前回10月5日に歩いたときは油蝉の鳴き声を
聞けたのですが、10月下旬ともなればさすがに
夏の名残りはまったくありませんでした。



セイタカアワダチソウに、これはシロヨメナでしょうか。
秋らしく菊の仲間が花盛りになっています。



葛の茎にオジロアシナガゾウムシがいました。
もうそろそろ越冬準備でしょうか・・寂しくなります。



脚長で華奢、どこか儚げなツユムシ♪



アキアカネでしょうか。
だいぶ減ってはいるもののまだトンボたちは健在で



高いところにとまったこのトンボは黄金色!
とても翅が大きく長く見えましたが何トンボでしょう?

秋の花々に来ていた虫たちにもたくさん出会いました。
のちほどご紹介いたします。


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川べりでお茶する午後

2012年10月22日 | その他

晴れた休日、高校大学と一緒だった友人と会いました。
彼女は忙しい会社勤め。上野毛に住んでいるので近くの
多摩川沿いを歩こうということに。



環八沿いはさすがに交通量は多いものの、一歩住宅街に
入れば樹木や畑も多く、シジミチョウやアゲハチョウ、シロチョウ類
をよく見かけました。ミカンの葉の上でじっとしていたのは
ヤマトシジミのカップル。

川沿いはさえぎるものが無く直射日光が痛い☆
10月にしては暑い日だったので、早々に
友人が以前から気になっていた、というカフェに行ってみました。



トキオプラージュ・ルナティックというお店。
明かりが灯る夜は雰囲気たっぷりだそうなのですが
何か学園祭の模擬店を連想させる、よく言えば古く懐かしい感じ・・・。



座った屋上のテラス席は松の木や柿の木が覆いかぶさり



エノキの木の間から多摩川が見えました。
後から後から人が入ってきます。予約している人もいるようで
人気のほどがうかがえました。食事は特徴なくそう安いわけでもなく
綺麗な店構えでもないのに・・川風とこの風景がいいのでしょうね。



ランチのパスタを食べおしゃべりしていたらもう夕暮れ!
話していると毎回高校生時代にもどってしまいます。

何とも落ち着けるカフェの階下には



色が溢れる雑貨コーナー。布やらガラスやらを眺めて触って・・
そういえばこんな時間の過ごし方は久しぶりです。



前は好きだった雑貨。今も見ていると楽しいけれど
森を歩くほうがずーっといいなぁ・・。
都会暮らしを楽しむ彼女のタフさにあらためて感心した休日でした。


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