早くも6月が去ろうとしています。少し前のお話ですが
梅雨入り直前にツチアケビとアワブキの花を見に行きました。
ツチアケビはちょうど花が咲き始めたところ
ツチアケビはナラタケの菌から栄養を取りこんでいる腐生植物。
ナラタケは木々を枯らす「ならたけ病」の病原菌。
ナラ枯れ病の蔓延によりミズナラの多くが枯死した森で
元気なツチアケビを見るのは複雑な気持ちです。
アワブキの花も咲き始め。
この木にスミナガシやアオバセセリが産卵しに飛んで来ないか
いくたび見張っているのですがなかなか会えません。
せっかく花が咲いていたこの時も高い所にハナムグリ類がいるだけ。。
でも、若木にアオバセセリの幼虫がいました!
葉を上手に綴って隠れ、時々外に出てアワブキの葉を食べます。
まだ若齢のこの幼虫の頭部は黄色、体は縞縞で可愛い♪
巣に近づいたら不安に思ったのか、さっと顔を出しました。
一旦出ましたがすぐさま逆戻り。驚かせてごめんね。
全身を見たのは初めてです♪
こんな巣もありました。
アワブキの葉を筒状にきっちり巻いた大きな巣
上からのぞくとイチゴ頭が見えました♪
頭部は朱色で大きい!終齢なのかもしれません。
羽化したところを見たいな。。
無事に成虫になれますように。
虫との出会いを期待していたリョウブやシラキの花はまだ蕾で
ヤマボウシの花は満開を過ぎていました。
ヤマボウシの花を見ると、ハナグモが大きなアブを捕食中
葉にニンフホソハナカミキリがいました♪
ヤマボウシの花では多くのハナカミキリやチビタマムシや
チョウや蛾が以前はよく見られましたが、今は探してもいない。
ツチアケビの増えた森はとても静かでした。
Aさんは幸せな光景を描かれました。
A4 パステル画
線はスッキリと簡潔に、色はごく淡めに表現すると決め
描かれた二つの家族。密着する3人の大きさや配置、
色のバランスをとるのに時間をかけました。
A4 パステル画
愛と優しさがつまった、明るく透明感のある作品です。
近づいてみました。
美しい形を探し、線一本引くのにも墨、多種多様なペン、
鉛筆などいろいろな画材を試しました。描きすぎないよう
色選びから色ののせ方まで心を配りました。
未来を見つめるそれぞれの家族のかたち。
清々しくあたたかな世界となりました。
新鮮な表現方法を模索し挑戦し続けておられるAさんの
作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のAさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。
夏至の日は一日雨、そして梅雨入り。
雨をしのぐ小さな生き物たちを探して歩きました。
目立つところで雨を耐えていた中型のサナエトンボ
キイロサナエのオスのようです。
側溝の水があふれて階段が小さな滝のように
見上げると
ノイバラの枝先にナナフシがつかまっていました。
風に揺られ、体には多くのダニが付いていて弱々しい。。
外灯にはクビキリギス
雨に加え風も出てきた中がんばっていました。
6月最後の教室日でした。
朝のうちは普通の降りでしたがお昼近くには猛烈な雨に。。
悪天候にも負けず参加された皆さんは作品展に向けひたすら集中。
画面の乾きは遅いものの、手順と技法を考え効率よく進めました。
午後遅くなると空が明るくなり小鳥の歌声が賑やかになりました♪
雨が小降りだった早朝、まだハラビロトンボは飛んでいて
ベニシジミも活発
ゆっくり歩いたおかげか小さなクモにもよく出会えました。
サツマノミダマシはとらえた獲物にササっと糸をかけていました。
捕まった甲虫はこのところ探していたアカガネサルハムシのようです。
卵のうを守る小さなお母さんグモは接写しても微動だにしませんでした。
カラオニグモなのかな。
6月に入ってからフクログモの仲間が作るチマキ状の巣を
見かけるようになりましたが
葉の先を小さく折りたたんだこれは小型でちょっと違う。
裏側から見ると
ハナグモがいました。
ハナグモのメスは葉を折り曲げ卵を産むそうなので
お母さんハナグモが我が子を守っているところのようです。
水面から20㎝ほど上がったところにアメンボが雨宿りしていました。
体の油を脚の毛に塗って水面に浮いているアメンボは
雨にうたれ続けると体が濡れて溺れてしまうと
NHK番組「ダーウィンが来た!」で見たばかり。
アメンボが大雨に弱いとは意外です。
懸命に生きる小さな生き物の姿に感動した雨の日でした。
Nさんはお孫さんのきらめく瞬間を描かれました。
「シャボン玉飛んだ」 日本画 F6
広がり飛ぶ大小のシャボン玉は虹色に輝いて男の子の未来を
象徴しているかのようです。木漏れ日に弾ける笑顔、様々な
光が響き合う様子は希望に満ちて心があたたかくなります。
近づいてみました。
幼い子の自然な仕草や生き生きとした表情は、深い愛情と
長年培ってきた技術、観察力と描写力の賜物です。爽快で
躍動感あふれる画面から笑い声が聞こえてくるようです。
繰り返し描いてこられたお孫さん。成長過程が見られる
Nさんの過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」の
“作品集”の中のNさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。
風のないムシムシとした朝でした。
草むらを歩くと小さな蛾が逃げていきます。
目立つのはカノコガ。
年2化ということですが梅雨時の蛾というイメージがあります。
早いうちは日射しがあり
ひらけた所ではテングチョウや
イチモンジチョウが活発に飛び回っていました。
幼虫の食草だというスイカズラをよく探していますが
なかなか幼虫を見ることができません。
ススキの原にはジャノメチョウ
木陰にはムラサキシジミがいました。
翅を広げたところを見たくて粘りましたが時間切れ。。
6月4回目の教室日でした。
湿度が高く無風だったので少し冷房を入れました。
梅雨入り前に下地作りを済ませるべく効率的に作業しました。
9月17日に始まる作品展まで残り時間を考えるとやや焦りますが
一筆一筆丁寧に、目の前の課題だけに集中して取り組みます。
アトリエの窓際にあるゴモジュの実が赤くなり
時折ヒヨドリがやってきてついばんでいます。
隣に咲くシャラノキ(ナツツバキ)にはコマルハナバチがきていました。
今がさかりのネジバナには極小のこんなハチが!
キオビツヤハナバチでしょうか。
水辺にいくと
青く輝くヤマトルリジガバチが♪
クモ専門の狩人だそうで様々な隙間を探索していました。
接写しても微動だにしなかったツチバチの仲間
金色の毛が美しく体が大きいので存在感たっぷりです。
そろそろトリノフンダマシ類が見られるだろうと
葉裏などを見ていくと
トガリオニグモが♪
側面から見るととんがり具合がよくわかるのに撮り損ねました。
アケビの葉にフワフワの白い塊がありました。
長さ35mmほど。数年前にも見たことがあります!
この表面の赤い色が綺麗すぎて不気味。。何かの幼虫が
寄生されてしまったのではないかと想像していました。
数年前には調べきれなかったこの白い塊を、今回は画像検索
してみると【ゲボウグモの卵のう】と出てきました。
まさか蜘蛛の卵のうとは!ゲボウグモも見たことがない。
ゲボウグモは夜行性で日中は縮こまり見つけるのが難しいとか。
こんな大きな卵のうを作るならきっと大きなクモでしょう。
会いたい生き物がまた増えました♪
Iさんは小千谷縮に描かれました。
「かぐや姫があらわれる」日本画
気に入って仕入れた小千谷縮もこれで三色目。今回がいちばん
布の目が粗く、線描も箔押しも時間がかかりました。赤×黒の
個性的な地に負けず竹は力強く華やかにきらめいています。
近づいてみました。
描ける状態にするためドーサを何度も引き、竹が浮かび上がる
よう明るい下地を重ねました。緑と金のリズムが心地よく
墨の太い線がすべてを引き締めた、洒脱で爽快な作品です。
和紙以外の基底材にたびたび挑戦し世界を広げておられる
Iさんの過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集のなかのIさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。
朝からよく晴れました。
風は弱く森は鬱蒼として
歩くほどに汗が流れてきました。
愛らしいネジバナにチガヤの穂がからまっています。
あまりに暑いので木陰を選んで歩くと
ピカピカのヒカゲチョウが目の前に♪
撮影に集中していて下も見ず一歩踏み出すと
足元でザザッと激しく何かが動きました。
茂みに長いものが入っていくのが見えたので
ヘビだなっ♪と思いストロボを焚いてみると
ニホンマムシだ!
自然のものに会うのは約10年ぶり♪前回は岩手県の水辺でした。
あまりの嬉しさに激写!でも腰がひけています。
というのも、こちらが少しでも動くとガラガラヘビのように
威嚇音を出すのです。知らなかった!
少しずつ丸まり頭が平たくなって飛びかからんばかり。
長靴を履いていてよかった~。
さすがの面構えです。
短い動画を録ってみました。
マムシが動いたとき一瞬聞こえるのが
尻尾の先を振動させて出している威嚇音です(20秒前後)
威嚇するニホンマムシ20240614
この動画だと葉擦れの音のように聞こえますが
実際はシャシャシャシャ…と乾いた軽い音が聞こえました。
6月三回目の教室日でした。
今日は暑いですね~と汗を拭き拭きいらした皆さん。
マムシとの幸運な遭遇をご報告すると「ええっこの辺にいるの?」
と驚かれた後、会えて良かったね・・とひかれてしまいました(笑)
9月の作品展の準備がいよいよ始まりました。
お当番や展示場所きめ、DM、ポスター、出品リスト作成など
することはたくさんあって、それも楽しみです。
梅雨目前の森は湿っていました。
咲きだしたオカトラノオ
オオシオカラトンボ
またまた羽化直後のオオアオイトトンボ
縄張り争いに忙しいハラビロトンボなどが
水辺で見られました。
ヤブカラシの葉上にアカガネサルハムシ♪
6月に入ってから探していましたがようやく会えました。
少し翅がへこんでしまっていますね。。
年々会えない生き物が増えていると感じていましたが
希少な蛇との出会いで心が軽くなった一日でした。
Uさんは旅の思い出を描かれました。
「平家の里」 水彩画 F6
苔むした茅葺屋根、古い土壁に板塀。風情ある日本家屋が
ならぶ山里に秋が訪れています。淡くも真に迫る表現で
その昔に生活していた人々の息遣いが聞こえてくるようです。
近づいてみました。
紙の目の粗さを利用し筆遣いに様々な工夫をこらしました。
質の差と光を意識し、風の通り道を思いながら描かれた
家並は空気感がやわらかく奥行きと広がりが感じられます。
好きな対象を繰り返し描きながら様々な試みをされてきた
Uさんの過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」の
“作品集”の中のUさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。
よく晴れた朝、うれしい出会いがありました。
つる植物に赤い実がなっています。
特徴的な葉に実。調べるとクマヤナギという植物でした。
クマヤナギ、はじめてみました♪
つる性の枝は強靭で弾力があるので鞭やかんじき、杖などに
利用されてきたのだとか。
まだ蕾があるようなのでどんな花が咲くのか楽しみに待ちます。
ムラサキシキブの花が咲き始めました。
淡青色が美しいお馴染みラミーカミキリや
あまり見かけないビロウドカミキリがいました。
ビロードのように細かい毛がはえているそうです。
6月2回目の教室日でした。
窓際のゴモジュの実をついばみに来るヒヨドリを眺めながら
心静かに描くことができた清々しい一日でした。
午前中にHさんが日本画作品を完成させました。
順次ご紹介してまいりますのでお楽しみに☆
アトリエの机上を細長いアリのようなものが歩いていました。
ヤサアリグモのオスでした。
向かって左側が発達した上顎、右側の細長いのが腹部。
すばしっこく逃げるのでなかなか撮影できず
やっと捕まえて外に逃がすことができました。
お昼は強烈な日射しが降りそそぎ暑くなりました。
水辺に行くと
ヤマアカガエルの赤ちゃんたちが続々上陸中
ブドウスカシクロバが水面に口吻をおろしていましたが吸水中?
樹皮に馴染んでいた蛾に光をあてると翅がボロボロ。
シラフクチバでしょうか。
キタキチョウの翅も傷んでいました。
ヤマトシジミの翅はピカピカ
道にぽつんと動物の毛束が落ちていました。
タイワンリスの尾っぽの先に見えて
ビアトリクス・ポターのりすのナトキンを連想し
近くに尻尾の短いものがいないか探しました。
「りすのナトキンのおはなし」は無礼なりすのナトキンが
ふくろうのブラウンじいさんに懲らしめられるお話で
挿絵も素晴らしく大好きな絵本です。
この森にもフクロウはいるはず♪出会ってみたいものです。
雨上がりの朝は心地よい風が吹いていました。
ドクウツギが色づきはじめていました。
全草猛毒、貴重な植物のためロープで囲われ保護されています。
ヤマボウシの白が爽やか~♪
カエルの合唱を聴きながら見上げていると時を忘れます。
水辺ではオオアオイトトンボの羽化ラッシュ
ヤマアカガエルの赤ちゃんも上陸していました。
6月最初の教室日でした。
窓からの風が心地よく冷暖房いらず♪最高の制作日和でした。
9月の作品展に向け、いよいよ気合いが入ってきました。
午前中Nさんが日本画作品を、Aさんが色鉛筆作品を完成
させました。順次ご紹介してまいりますのでお楽しみに☆
お昼は気温が上がりました。
どこを見ても青々として緑のよい香りがします。
久しぶりにベニシジミを撮影しました。
以前はあんなに多かったのにどうしたことだろう。
クズの新芽にオジロアシナガゾウムシのペア
この日楽しみにしていたのは栗の花。
この花は様々な虫を引き寄せるのでワクワク♪
高いところの花には白黒の蛾がたくさん飛び交っていましたが
目の高さには期待していた蝶たちはおらず
綺麗なヤツメカミキリがいました。
茎に小さなゾウムシもいます。
若いこの木にはこの虫コブが目立ちました。
帰宅後検索すると、クリメコブズイフシという名前。
クリタマバチという栗の大害虫が新芽に卵を産むことによってできる虫コブ。
ノイバラにはバラハタマバチによってつくられたノイバラマルタマフシという虫コブが目立ちました。
探していた蝶は気配もなく呆然。散策中出会った蝶屋さんだという方に色々お聞きして暗澹たる気持ちになりました。