さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

仕上げ工事も終わり、あともう少し

2015年05月16日 | 現場13~海野宿 上州屋プロジェクト

4月末頃には完成させたかった上州屋さんの改修工事でしたが

職人さんの手配等でちょいと間に合わず

5月に入っても、これまたGWで、、、職人さんも色々ご事情もあったりでお休み。

(という事で、私共もGWは休ませてもらえましたデス

   

連休も明けまして、先週には残っていた仕上げ工事が終わりました

あと残すは設備器具の設置だけ~。

 

という事で、取りあえず暫らくブログUPしてませんでしたので、上州屋さんの改修工事のこれまでの様子をまとめる事にします。

 

前回の記事では、床材選びのところまででした。

あの後、お施主さんと床の色の検討しまして、最終的に古色に決定しましたー

かなり黒い古色のフローリングなんですね。これ。

昭和レトロというよりは、昭和モダンという言葉が似合いそうな雰囲気

ちなみに、改修部分の床には、全て床暖房敷設してます。

温暖地からいずれ移住されてくるお施主さんですから

信州の寒さに耐えられなくなって、温暖地へ帰ってしまわれても困りますもんネ。

   

それで床材ですが、この色をお施主さんがチョイスされたということで、

さ、さ、さーて、、、正直、内心、ちょっと焦る私

木部の塗装費を、実は予算調整で削ってしまっていて

床材の色がこれだけ濃い古色となれば、

木部の塗装、、、した方がいいよねぇ。(ですよねぇ)

  

こうやって実際に色決め等をお施主さんと検討する中で

お施主さんの好みというのが、だんだん分かってきたりもするものなんですが、

一応、私共に声を掛けて下さるお客様は、

ある程度、意匠の好みに傾向があり

基本的には古民家の持つ美しさや雰囲気に好意を示す方々ばかりです

 

で、こうやって床材の色一つ取ってみても、

あー やっぱり古色ね!

そこを期待されていたのか、と、改めて私の方が再認識させられる訳なのでした。

 

あちゃー

古色、、、そこの予算を削ってはいけなかったなぁ、と反省。

で、また見積を睨めっこしながら電卓叩き

どうしようか、と

緊急対策会議 (って私一人でですけど!)

んー

これはお施主さんにDIYでなんとかやってもらうしかないかも~

   

それから天井。

こちらもね、見積もりでは一応、天井は既存のままにして予算に合わせていたんですね。

なんですが、、、

やっぱり工事を進めていくと、既存のままにしておいていいのか、って

なってしまうんですな。

 

改修工事では想定外な事もあったりして

(上州屋さんの場合は、井戸の出没とかね)

取りあえず、工事の増減なんかを確認しつつ

また電卓叩きながら、

大工さんの手間などそれまでの状況をみて

なんとかあまり増額にしなくても天井を張り変えることが出来そうだと判断しまして

天井もやり直す事にしました

(こういう現場判断を迫られるのが改修工事の大変なところでもありますし、予算をギリギリで設定してはいけないところでもあります。なので予算を組む時はその加減が難しいのですが、それでも調整できる巾が若干あったのでなんとかなりそうです)

  

さて 

台所の天井を剥がしてみると

ややっー! ハクビシンの糞が一杯~

 

やっぱり天井やり直して良かったです。

天井やり変えなければ、このまま糞と共に・・・でした。

  

あと、天井を壊してみて分かったのは

外壁には断熱材?として、ミラーマットが1枚だけ入っていた事。。。

壁は土壁ではなく、、、木下地とミラーマットのみ。。。
 
今回は外壁や内壁をいじれるだけの予算はみてないので
 
このままにしておかざるを得ません。
 
これでは真冬に-13℃くらいまで下がるこの地域では当然寒いでしょうし、
 
下手に石油ファンヒーターでガンガン室内暖房すると壁内で結露するパターンです。
 
お施主さんには少々ご予算的にご無理させてしまいましたが、床にセルローズファイバーと、床暖房入れておいてホント良かったと思います。
 
   

ハクビシンもどこから入ったのか、取りあえず、疑わしいところを塞いでもらって

天井を剥いだついでに、電気配線(コンセントや照明の増設)も現場監督(一応電気工事士もあるうちの旦那さん)にやってもらって、天井ボード張り終了。

 

予定に無かった廊下やトイレの天井もやり変え。

トイレの天井。タモの無垢板です。

うちで在庫していた古いものなので、増額なしに納品しました。

(他の現場でも、古物、半端物、廃番品で売り物にならない在庫が使える時は格安もしくは無料でサービスしています)

 

一応、これで大工さんの仕事は終わりまして、次は仕上げ工事になります。

で、木部の塗装をどうするか。

予算に入れてなかったので、取りあえず、お施主さんにDIY出来るところをお願いしようと思ったのですが、

お施主さんは遠方でご商売されている方ですから、この時期は稼ぎ時~

そうそう簡単には現場へ来れるはずもなく、

また、塗装もDIYとなれば自然塗料を使ってやるのですけども、自然塗料は刷毛で塗った後にウエスで拭き取りをしないといけないため、

改修しない既存の壁を汚さないような養生の問題等、いろいろ検討した結果、

DIYをお願いするのは断念し、プロに刷毛塗りでお願いする事になったのでした。

 

塗装の色決め。

現場で塗装屋さんに色をいくつか調合してもらいながらお施主さんと色決めをしました。

床の色に合わせてこの色に決定~

(結構、黒い古色です☆)

 

これだけ濃い色を木部に塗るとなると、

次にこれまた気になってきたのが、既存の建具。。。

どーする

建具は現状のままで一切、見積もりに入って無いのです。

   

塗装屋さんに掛かる費用を伺ったり

あと、

天井仕上げも増額工事になるので

どーする、、、みたいな事で、

またもや電卓登場

あれこれ調整して、

なんとか建具も塗装してもらえる事になり

天井はクロス仕上げで予算的になんとか折り合いがつきそうです。

  

クロス選び。

 

ここでも、お施主さんのチョイスは、モダンな感じのものを選ばれました

なるほどね~

私の方で、ある程度チョイスした物の中から選んで頂くのですが

ちょっと意外なお施主さんの一面を発見した気分です♪

でも、お話を伺っていると納得なんですけどね。

私もまだまだ人間観察(?)に修行が必要です(笑)

   

既存の建具の枠を古色に塗装してみると

なんだか、これも結構モダンな仕上がりになって意外でした。

昭和な建材が、時として安っぽい感じになってしまうのですが

こうして枠を古色にしてみますと

案外、安っぽさは薄れて、引き締まった格好になりましたデス。

こういう意匠は私にとっては始めてでしたので意外な発見でした♪

 

天井クロスが終わり、

木部塗装が終わり

台所の壁の塗装も終わりまして、

とりあえず、まだ完成はしておりませんが、こんな感じになってますビフォーアフター。

 

   

綺麗になってきました☆

 

 

さて、残すところは器具類の取り付け。

相変わらず超多忙の設備屋さんなので、(というか、職人さんを指名しているものですから)

なんとか早めに来て今月中に終わらせて頂けたらな~と期待しているところです

 

 

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