さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

木の節について~抜け節の節埋め(特一等材)~

2010年09月22日 | ◆材~素材・木材・資材・部材・機材など

木の節についてちょっと書いてみようと思います。

ちょうど今やっている現場で

柱の「抜け節」が気になると

お施主さんから指摘がありまして、

現場でその節を埋めることになりました。 

  

P_6154858

写真内の緑色の○の部分の節は

死に節というものです。

写真だとわかりにくかもしれませんが、

節が抜け穴が開いてまして、

これを抜け節とも言います。

それに対して、

節とその周りの繊維が連結しているしっかりした節を

生き節」と言います。

  

私達の設計する家は、ほとんどが真壁です。

ですので、柱は露出した 現わし になります。  

さて、露わになる柱ですが、

節が気になるかどうか、

人それぞれ感じ方が違うと思います。

 

そのため、木材には強度面とは別に、

意匠面から 節 の 

有る・無し

多い・少ない

を示す慣用的に使われている等級があります。

  

無節 ・ 上小節 ・ 小節 ・ 特一等

( → ほど節が多くなります )

  

この4つの等級を組み合わせることで、

4面ある柱面を、

例えば、

二方無節(柱4面あるうちの2面には節の無いもの)

というように

細かく指示をして材料を注文します。

  

ですが、節が少ない程、価格も高く、

節を気にするなら、

材木費を見積もり段階で

ある程度しっかり見込んでおく必要があります。

  

最近、私達の設計している家では

柱材は、ヒノキ材の「特一等」を使用しています。

  

一般のお客様に、

柱はヒノキです

と言うと

「そんな良い材だと高いでしょー」

と敬遠されますが、

  

「いえいえ、

ヒノキと言ってもいろいろありましてー

私共で採用しているヒノキは

意匠面からの等級でいけば最下位の「特一等」材で、

4面とも節ありです」

等級のお話をしなければ

木材ついてなかなか分からないと思います。

  

等級では一番低い「特一等」材でも、

私達の設計では、古民家再生はもちろんのこと、

新築でも古民家のもつ雰囲気を好むお客様が多いことから、

柱をはじめとする木部に「古色」を施すことが多く、

  

節のある粗相に見える木材(特一等材のことですが)でも、

古色塗装を施すことで誤魔化せる(表現が悪いのですが)

という点で、一石二鳥の効果になってます。

  

さらに、特一等材であっても私達の設計スタンスとして、

材木屋さんに直接掛け合って材料を選んでいますので、

「特一等材でも良いところをお願いします☆」

と、材木屋さんとの日頃のお付き合いの中で

上手くやっております 

  

あとは、

大工さんに節の少ないところを見え掛りになるように

柱の配置をしてもらいます。

真壁の木の家というのは

慣れていないと、こうしたちょっとした配慮が

案外できないものです。

大壁ばかり造作している大工さんだと、

そこまで気にかけてくれません。

   

さて、木の等級の話にそれてしまいました。

話の本題に戻ります!

  

節埋めについてです。

まずは、現場で気になった死に節の所を

先にドリルで穴を整えます。

P_1100738

  

そして次に「ふし太郎」という道具がありまして、

(言ってみれば、でっかい鉛筆削りみたいなものです)

用意しておいた節の棒を

この「ふし太郎」で削ります。

  

節の棒です↓こんなものがあるんです!

P1110327

  

「ふし太郎」という商品名の道具です↓

P1110331

  

節の棒を、「ふし太郎」で削ると、

鉛筆みたいに出来あがります↓

P1110321

  

これを、先の柱の穴に合わせながらカットすると、

いろんな大きさの穴が綺麗に埋まるわけなのです。

節埋め完了↓

P1110415

節の部分は後で塗装をします。

  

こちらは、別の柱ですが

節埋めした後、塗装したものです。

言われなければ、節埋めしてあるとは

ほとんど気が付きません。  

P1090943

この節埋めは、道具がないと

なかなか大変です。

道具を持っていない大工さんにお願いしても

やってくれないことが多いですね。

  

今回は長々と書いてしまいましたが、

精度の良い工業製品に慣れてしまっている

お施主さんをはじめ、

私達もですが、

自然の素材を建築で扱う上で、

隙間や狂い、そして素材のもつ不均一さ

をどこまで妥協できるか、許せるか

いろいろな問題にぶつかります。

  

もちろん、自然素材のこうした性質を

「味わい」といって楽しむこともできますが、

それも時には、

自然素材だから工業製品のようにはいかない、

という言い訳に聞こえてしまうので、

出来るだけそんな言い訳をしないで対応できるよう

頑張っていきたいと思います。  

(と言いながら、自然素材なので、、、と言っていたら

ゴメンナサイ

  

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