サッカー日誌 / 2011年09月23日


「なでしこJapan」の評価と課題


ビバ!サッカー研究会9月例会
(9月16日 東京・東中野テラハウス)

★女子ワールドカップ・ドイツ大会報告
 ビバ!サッカーの9月例会では、ぼくが女子ワールドカップ・ドイツ大会の取材報告をした。7月の例会で話す予定にしていたのだが、女子サッカー専門のジャーナリスト、砂坂美紀さんの報告に熱が入って時間が足りなくなり、発表を延期した内容である。8月のビバ月例会は夏休みにしたので2ヵ月遅れになった。
 「なでしこJapan」のすばらしい成功は、語りつくされた感もあるが、ぼくには、まだ、よく分からないことがある。その一つは、グループリーグ第3戦のイングランドとの試合のことである。
 日本はすでに2勝してベスト8進出が決まったあとの試合だった。だから手を抜いて主力を休ませる手もあったのだが、佐々木則夫監督は不動のメンバーで戦った。その結果は0対2の完敗だった。

★イングランド戦のあとの立ち直り
 イングランド戦で主力を休ませなかった理由は、砂坂さんなどの説明を受けて、ある程度は理解していた。手を抜くと勝ち進んできた勢いが止まる心配がある。イングランドにも勝って3戦全勝、グループ1位で準々決勝に進みたい。そういうことだったようだ。
 しかし、イングランド戦で「なでしこ」たちは明らかにくたびれていた。それで、佐々木監督の目論見は外れた。
 イングランドは中盤から厳しく守って圧力をかけてきた。イングランド側からみれば、それが勝因だった。「疲労と圧力」が日本の敗因だったように思う。
 9月に中国の済南で行われたオリンピック・アジア予選で、日本は第4戦の北朝鮮との試合で苦戦した。結果は1対1の引き分けだったが、この試合も「疲労と圧力」に苦しめられていたように思った。

★コンディション作りの環境整備を
 ワールドカップでは、決勝トーナメントに入ったあとは立ち直って、決勝戦までの3試合をみごとに戦い抜いた。
 どのようにして体力的な疲労から回復したのだろうか? どのようにして、完敗の精神的ショックから立ち直ったのだろうか? そのあたりを、具体的に知りたいと思う。
 済南のオリンピック予選は明らかに疲労に苦しみながらの戦いだったが、どうにか無敗で切り抜けた。それはそれで、たいしたものだが、ロンドンの本番では、同じようにはいかないだろう。相手は「なでしこ」を研究し尽くして「圧力」をかけた戦いを挑んでくるに違いない。
 そういう相手に対して「疲労」のない状況で戦えるようにコンディション作りの環境を整えてやりたい。
「疲労と圧力」への対策が、とりあえず「なでしこ」の課題だろうと思った。




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