ワールドカップ12大会取材のサッカージャーナリストのブログ
牛木素吉郎のビバ!スポーツ時評
サッカー日誌 / 2015年05月13日
「ベレーザ」若手の個人技に感嘆
なでしこリーグ第7節
日テレ「ベレーザ」2対1 INAC神戸
(5月6日 西が丘=BSスカパー・テレビ)
★見事な「ベレーザ」の先制点
若い女子プレーヤーのテクニックに感嘆した。
なでしこリーグの日テレ「ベレーザ」対INAC神戸の試合である。
とくに前半38分、ベレーザの先制点は、すばらしかった。
中盤の有吉佐織からペナルティエリア左寄りの長谷川唯にパスが出た。
そのとき、左サイドの田中美南が、オーバーラップして、神戸の守備の背後に走り出た。
長谷川は相手の守りに囲まれながら、すばやいフェイントでかわし、密集守備の頭越しに浮き球を田中に合わせた。
田中はゴールライン近くで受け、ワンタッチで、ほとんど角度のないところから、右上隅へシュートを決めた。
相手のマークをかわし、相手守備の頭越しに浮き球で必殺のパスを合わせた長谷川のテクニックと判断のすばやさが鮮やかだった。
★長谷川と田中の個人能力
ゴールを決めた田中の難しいシュートも見事だった。
長谷川にパスがでたとき、次の攻め手を予測して相手守備の背後に走り出た判断と出足の早さが非凡である。
パスを受けて、すぐに角度のないところからのシュートを選択しゴールを決めた。
まれに見るスーパーゴールである。
基礎には、長谷川と田中の個人のテクニックがあった。
次に、的確ですばやい判断力がテクニックを生かした。
さらに、2人の個人技術と個人の戦術能力が、一瞬のうちに組み合わされて「グループの戦術」として実った。
長谷川は18歳、田中は21歳。2人とも、ベレーザの若手育成チームの「メニーナ」育ちである。
旧読売サッカークラブを引き継ぐ東京ヴェルディ1969の若手育成の伝統が、いまも機能しているのだろうと思った。
★「クラブ組織」による育成
「ベレーザ」のホームページの選手紹介によれば、長谷川も田中も、兄が少年サッカー・チームにいたのが動機で、5歳ごろからボールを蹴り始めたらしい。
このことは、いい選手が育つには、遺伝的素質に加えて、次のような環境条件があることを示している。
一つは、男の子のサッカーの普及が、女の子のサッカー普及に結びつくことである。
次に小学校入学前後の幼い年齢からボールを蹴り始めることである。
第三は、クラブが選手を育てることである。
選手を育てるために重要なのは、学校チームや協会の英才教育ではなく「クラブ組織」である。これは、ぼくが長年にわたって主張し続けていることである。
ベレーザの若手の見事なプレーは、ぼくの主張の正しさを裏付けているように思った。
日テレ「ベレーザ」2対1 INAC神戸
(5月6日 西が丘=BSスカパー・テレビ)
★見事な「ベレーザ」の先制点
若い女子プレーヤーのテクニックに感嘆した。
なでしこリーグの日テレ「ベレーザ」対INAC神戸の試合である。
とくに前半38分、ベレーザの先制点は、すばらしかった。
中盤の有吉佐織からペナルティエリア左寄りの長谷川唯にパスが出た。
そのとき、左サイドの田中美南が、オーバーラップして、神戸の守備の背後に走り出た。
長谷川は相手の守りに囲まれながら、すばやいフェイントでかわし、密集守備の頭越しに浮き球を田中に合わせた。
田中はゴールライン近くで受け、ワンタッチで、ほとんど角度のないところから、右上隅へシュートを決めた。
相手のマークをかわし、相手守備の頭越しに浮き球で必殺のパスを合わせた長谷川のテクニックと判断のすばやさが鮮やかだった。
★長谷川と田中の個人能力
ゴールを決めた田中の難しいシュートも見事だった。
長谷川にパスがでたとき、次の攻め手を予測して相手守備の背後に走り出た判断と出足の早さが非凡である。
パスを受けて、すぐに角度のないところからのシュートを選択しゴールを決めた。
まれに見るスーパーゴールである。
基礎には、長谷川と田中の個人のテクニックがあった。
次に、的確ですばやい判断力がテクニックを生かした。
さらに、2人の個人技術と個人の戦術能力が、一瞬のうちに組み合わされて「グループの戦術」として実った。
長谷川は18歳、田中は21歳。2人とも、ベレーザの若手育成チームの「メニーナ」育ちである。
旧読売サッカークラブを引き継ぐ東京ヴェルディ1969の若手育成の伝統が、いまも機能しているのだろうと思った。
★「クラブ組織」による育成
「ベレーザ」のホームページの選手紹介によれば、長谷川も田中も、兄が少年サッカー・チームにいたのが動機で、5歳ごろからボールを蹴り始めたらしい。
このことは、いい選手が育つには、遺伝的素質に加えて、次のような環境条件があることを示している。
一つは、男の子のサッカーの普及が、女の子のサッカー普及に結びつくことである。
次に小学校入学前後の幼い年齢からボールを蹴り始めることである。
第三は、クラブが選手を育てることである。
選手を育てるために重要なのは、学校チームや協会の英才教育ではなく「クラブ組織」である。これは、ぼくが長年にわたって主張し続けていることである。
ベレーザの若手の見事なプレーは、ぼくの主張の正しさを裏付けているように思った。
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