サッカー日誌 / 2012年05月04日


川崎・風間新監督の用兵


J1第9節
川崎フロンターレ 4対3 ジュビロ磐田
 (5月3日 等々力スタジアム)

★相馬前監督解任の原因は?
 ゴールデンウイーク後半入りは雨だった。川崎フロンターレの試合を見に行った。等々力スタジアムはスタンドの屋根が小さいので、雨の日に見に行くのには、あまりよろしくない。でも、風間八宏・新監督の用兵を見ようと思った。霧雨にノートを濡らしながら観戦した。
 川崎は開幕6試合の時点で相馬直樹監督をクビにした。前年はJ初采配で11位。まずまず。今季は開幕2連勝のあと、第6節まで2勝1引き分け3敗。まだ「これから」というときに更迭である。
 なぜか? クラブの内部事情は分からないが、いろいろなケースが想定できる。
 一つ考えられるのは、フロントとの対立である。しかし、前年にフロントが連れてきて1年間任せ、さらに続投させたのだから、成績不振を理由にクビにするのなら、フロントの強化責任者も同罪で辞任するところである。でも、そうではなかったようだ。

★監督と選手の対立
 もう一つ考えられるのは、選手との対立である。選手はトレードや補強で顔ぶれが変わるので、これまでの監督と新しいメンバーが合わないことはあり得る。
 監督と選手が対立したときは、選手のほうを切るのが一つの「原則」である。しかし、多くの選手たちが監督に不満を感じている場合は、そう簡単ではない。
 相馬前監督のとき起用されていた選手と風間監督になって起用された選手を比べてみた。
 いちばん目立つのは稲本潤一である、相馬監督のときはベンチが多かったが、風間監督は先発、フル出場で起用している。
 逆に相馬監督のときに主力として起用されていて、風間新監督になって外されているのが左のディフェンダーの小宮山尊信である。このポジションには若手の田中雄大と登里享平が起用されている。

★経験を生かし新戦力も活用
 選手起用には、ケガとか、体調不良とか、いろいろな原因がある。公表できない内部事情もある。だから、安易に断定するわけにはいかないが、相馬監督解任の事情は、単純に「成績不振」のためとは言い切れないのではないかと憶測した。
 風間新監督の第2戦は、乱戦のすえ風間監督の初白星となった。
 31歳の中村憲剛をトップ下に、32歳の稲本潤一をボランチに使っていた。日本代表のスターだった選手の経験を活用していた。
 一方で、19歳大島僚太、29歳の井川祐輔を起用した。年齢、経歴にこだわらず、適材適所で戦おうという意図がうかがえた。
 試合後の記者会見で風間監督は「自分にもやりたいサッカーがあるが、選手たちにもやりたいことがある」と話した。その関係を調整して選手を起用するのが課題だろう。


武蔵小杉駅構内の風間監督の大きなポスター。


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