サッカー日誌 / 2012年02月08日


2011年12月の関西旅行(中)


加古川総合スポーツクラブ
(2011年12月20日 兵庫県加古川市)

★小・中学校の施設開放
 昨年暮れ、2011年12月に関西に出かけたとき、空いた時間を利用して兵庫県加古川市のスポーツクラブを取材した。
 加古川市にある兵庫大学で2006年まで働いていた。大学を退職したあとも3年間、非常勤で年に1回、出張講義に出かけていた。その関係で、この町のスポーツクラブにも、いささか関心がある。そこで、その後の活動がどうなっているかを聞きに行ったのである。
 「加古川総合スポーツクラブ」は、ユニークな組織で、ユニークな活動をしている。
 人口約28万人の市内に12の中学校がある。その「中学校のある区域」を単位にスポーツクラブがある。「中学校」ではない。「中学校区」である。
 一つの中学校区には、3~4つの小学校がある。全部で31の小・中学校の校庭や体育館を利用して、地域の住民が46種目のスポーツの活動をしている。

★分散統合のネットワーク
 たとえば、ある小学校の体育館は金曜日の夜に、別の小学校の体育館は土曜日の午後に、卓球のために開放されている。卓球をしたい加古川市民はグループを作って利用する。自分の住んでいる地区の小学校の体育館で卓球が行われていなければ、近くの別の小学校区の卓球グループに参加することができる。
 その小学校区の住民だけではない。加古川の市民なら誰でも大人年6000円の会費で「加古川総合スポーツクラブ」に入ることができる。会員になれば、市内のどの小学校区のグループの活動にも参加できる。
 そういう活動が、サッカーでも、バレーボールでも、バドミントンでも行われている。
 「総合スポーツクラブ」と名がついているが、「総合」というより「分散」である。各小学校区に分散しているスポーツ活動を、ネットワークでつないで「統合」している。

★ボランティアが支える
 なかなかよく出来ているホームページがあるので、詳しいことは、それを見て欲しい。
 クラブの総合マネジャーである能田達三さんに話を聞いた。4000人あまりの会員を抱えるクラブ全体のなかで、ただ一人の有給専従職員である。あとはパートで手伝ってくれる人と無償のボランティアで運営している。
 市の体育館のなかにある事務所を訪ねたら、ボランティアでお手伝いをしている方がいた。1964年の新潟国民体育大会にバレーボールの選手として出場したことがある。いまは定年退職して時間に余裕があるので、ホームページ作りとその運用を担当している。そう聞いて、年配の方が、あの、よく出来ているホームページを運営していることに、びっくりした。
 加古川が他の地域のクラブのモデルにならないのだろうか、と考えた。


加古川総合スポーツクラブのホームページ



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