サッカー日誌 / 2012年01月21日


ビバ!サッカー大賞(下)


ザッケローニ監督に男子「殊勲賞」

★今回は男子にも別に三賞
 2011年のビバ!サッカー大賞には「女子サッカー開拓の功労者」を選び、その三賞も「なでしこJapan 」から選んだ。
 それだけでは、男子に対して不公平である。というわけで今回は、男子サッカーの三賞を別に選ぶことにしする。
 皆さん、忘れてはいませんか?
 男子の日本代表チームは、1月にカタールで開かれたアジア・カップで優勝した。7月に女子が「世界一」になったので、男子はその陰に隠れてしまったが、男子の「アジア一」も、きちんと評価しておかなくてはならない。
 この優勝には2つの意味がある。第1はもちろんアジアのタイトルを取り戻したことである。第2はザッケローニ監督が就任まもなくで手腕を証明したことである。

★監督の用兵を評価、李忠成に敢闘賞
 ザッケローニ監督にとって、1月のアジア・カップは難しい大会だった。就任して実質4ヵ月後。初めてのタイトルを賭けた大会だった。しかも、日本サッカー協会は就任するときに、この大会で3位以内に入ることを望んでいた。というのは、4位以下だと次の大会に1次予選から出なければならないからである。低いレベルの国を相手の1次予選に出ると、国際試合の日程が苦しくなり、今後の強化に支障が出る。
 ザッケローニ監督は、準備期間が短かったにもかかわらず、この課題をクリアしただけでなく、タイトルを取り戻した。その手腕に殊勲賞である。
 決勝戦の延長後半、交代出場した李忠成の決勝点はみごとだった。貢献した選手、その後に活躍した選手はほかにもいるが、あの強烈な印象を記憶に留めるために、李忠成に敢闘賞を贈る。

★柏のフロントに技能賞
 Jリーグでは、柏レイソルがJ2から復帰して、たちまちJ1優勝に駆けのぼったのが目覚ましかった。ネルシーニョ監督の手腕が大きかったが、ここは「隠れた功績」にスポットライトを当てる意味で、柏のフロント・スタッフに技能賞を贈る。2010年の夏にJ2落ちが濃厚になったとき、ブラジルから旧知のネルシーニョを連れてきてJ2に落ちたあとも続投させた。J2に落ちても戦力の低下を最低限に食い止めた。その見識を評価する。
 「趣旨は分かる気がするが、男子の三賞はタイトルと中身がぴったり来ないなあ」と友人が言う。だが、ビバ!の表彰は自由自在。それでいいのだ。
 ぼく個人にとっても、2011年はいろいろなことがあった。なかでも、6月~7月に、どこへ行こうかと迷ったあげく、ドイツへ行ったら「なでしこJapan」の優勝にめぐり合わせた。ドイツ行きの決断は、ぼくとしては「殊勲賞」と「技能賞」だった。


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