サッカー日誌 / 2011年09月12日


豪州を圧倒しながら1点だけ


女子五輪アジア最終予選テレビ観戦記(3) 

日本  1-0 豪州
北朝鮮 3-2 韓国
中国  2-0 タイ
(9月5日 中国・済南)

★五輪出場権へあと一歩
 五輪アジア最終予選が始まる前から「日本の最大の強敵は豪州」「第3戦の豪州との対戦がヤマ場」と、マスコミは言い立ててきた。
 しかし「なでしこJapan」のメンバーは、必ずしもそう思ってはいなかっただろう。豪州をよく知っているから自分たちの力が上だと信じていただろう。また、勝つのが難しいのは、どの試合も同じだと思っていただろう。
 実際に試合は、そのとおりの展開になった。「なでしこ」がテクニックでも、戦術能力でも上回っていて、形勢は一方的だった。しかし前半は4~5度の絶好期を逃して無得点、後半17分の1ゴールでやっと勝った。力に差はあっても勝つのは難しいのである。
 しかし、辛勝でも勝ちは勝ちである。勝ち点3を積み上げて、日本はオリンピック出場に大きく近づいた。

★決勝点は放り込みから
 先発をほぼドイツ・ワールドカップのときのメンバーに戻して、韓国との対戦のときより試合ぶりは良くなった。体力的には完調でないにしても一つ一つのプレーを選択する判断力は戻ってきていた。判断力を生かした組み立てが豪州よりはるかに優っている点である。数多くのチャンスを作り出せたのは当然だった。
 それでも1点しか取れなかったのは、なぜだろうか?
 豪州の守りが頑張ったことも挙げなければならない。前半16分、豪州のゴールキーパーは川澄奈穂美のシュートを足に当てて防いだ。そのほかにもゴールキーパーの好守があり、守備ラインの頑張りがあった。
 日本は、いろいろ手の込んだ攻めをみせながら、決勝点は後方からの放り込みからだった。それを永里-川澄とつないで決めた。

★豪州は難敵だったか?
 試合前にマスコミが「豪州は難敵」と騒ぎ立てたのは、体力的に豪州が優っているからだろう。しかし、体格や走力はサッカーの決定的要因ではない。
 豪州は守りを固め、縦にボールを出して逆襲を試みた。守りを固めたのは、テクニックや戦術能力で劣ると考えたからだろう。
 単発的に縦にボールを出してくるのは、それほど怖くはない。4人の守備ラインのバランスが崩れなければ大丈夫である。長身を生かしての放り込みもあるが、放り込みだけで2点以上をとるのは難しい。
 豪州は、もともと、それほど怖い相手ではなかった。「難敵」と呼ぶのはマスコミの過大評価である。
 次の第4戦の相手は北朝鮮。これこそ「難敵」である。




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