サッカー日誌 / 2009年08月05日


自己主張が乏しい日本のユース


U-20スウォン国際大会第2日
(8月4日 韓国・スウォン)

日本 6対2 南アフリカ
韓国 1対0 エジプト

★未来につながるプレーを
 韓国・スウォン(水原)の国際ユース大会第2戦で、日本は6対2で南アフリカに勝った。若い世代の親善大会だから勝敗は重要でない。6点取ったからといって高く評価はできない。2点を失ったからといって落胆する必要もない。
 問題は一人一人の選手が未来につながるようなプレーを見せたかどうかである。勝手の違う相手にぶつかっても、しっかりした技術と戦術能力を発揮できたかどうか? これからも、ますます伸びていくことを予感させるような力強い姿勢で戦ったかどうか? そこらあたりを見極めたい。
 岡田監督は第1戦とはメンバーをがらりと変えた。連れてきた19人を全部使って、それぞれの選手を見極めようということだろう。高校選手権で活躍した大迫勇也(鹿児島城西、鹿島アントラーズ)と河井陽介(藤枝東、慶大)が先発である。

★日本の得点の大半はFKから
 個人の技術と戦術能力の点では、日本の選手たちは参加4チームのなかでは、いちばんである。大迫も河井も、そのほかの選手も、外国のスタジアムで、のびのびとプレーしていた。しかし、その技術や戦術能力が必ずしも結果には結びついていない。
 南アフリカから挙げた6点のうち4点はフリーキックからだった。これは南アフリカの守りに問題があった。南アフリカは第1戦で、浅い守備ラインを韓国に突かれて4点をとられたためか、大迫には守備ラインのプレーヤーのうちの一人を、下がり気味の位置の河井には中盤のプレーヤーをマンマークでつけて、厳しく守ろうとした。そのために、自陣ペナルティエリア近くでのファウルが多かった。
 日本には、フリーキックからなら力強く巧みなキックをする選手がおり、セットプレーの訓練もきちんとやっている。そこからゴールが生まれた。

★1対1の「力強さ」で劣る
 日本の若い選手は、うまくて賢い。劣っているのは1対1の力強さである。
 フリーキックからなら妨害する相手が近くにいないから、そのうまさ、賢さを発揮できる。だが、相手の妨害が厳しくなったとき、自分一人の力で突破しようとする強引なプレーは少ない。自己責任でリスクを冒すよりも、チームとして確実にプレーを選ぼうとする。
 第2試合の韓国対エジプトは、互角の守り合い、攻め合いだった。0-0のまま後半なかばを過ぎると、選手たちは「おれが、おれが」とばかり、強引なドリブルで攻めようとしはじた。結局、終了近くに、韓国の選手がペナルティエリアにドリブルで攻め込んだのをエジプトの選手が2人がかりで防ごうとしてPKを取られて決着した。
 若い世代を伸ばすには、強引な個人プレーをする選手を引き立ててやることも必要なのではないか?


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